1.29〜2.4日記

1.29月

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んで日記を更新。今日は休み。洗濯して掃除して、午前中に阿佐ヶ谷。よるのひるねで間借り営業されている、大好きな喫茶閃光さんへ。今日も開店から満席。前から頼んでみたかったグラタントーストとコーヒー。

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グラタンのホワイトソースがとろーりでほかほかでとってもおいしかった。少し読書させてもらってから帰宅。14時に恋人と駅で待ち合わせして、一緒に西友さんでお買い物。今日はお鍋をしようと決めていたので、お鍋の材料をハンティング。最近は鍋の素、ほんっとに色んなお味が出ているのですな。でもあんまり尖ったやつだと飽きそうし、と結局無難な鶏だしの塩味のやつを購入。あと白菜やしいたけやお豆腐や鶏肉や春雨などを買って帰宅。家に帰って、お鍋の準備。春雨を茹でる量がわからなくて、一袋全部茹でたらすごい量になってしまった。でもなんか、一応それっぽいものが出来ました。

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今年初のお鍋。そもそもひとりじゃお鍋ってしないし。うちはカセットコンロのようなハイカラなものはないので、台所で煮込んだものをこたつに運んで、恋人が家から持ってきてくれた鍋敷きに載せるスタイルなので、だんだん冷めます。でも鍋の素を使ったので簡単においしいのが出来ました。ゆっくりお鍋を突きながら、アマプラで、恋人オススメの映画『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』というヘンテコな映画を観た。サン・ラーさんは、土星からやってきたという設定のフリージャズミュージシャンらしいんだけど(日本でゆうところのコリン星のゆうこりんみたいなもんですかね)、この映画はそのコンセプトを掘り下げたヘンテコSF映画だった。流し見だったけど、なかなか意味不明で楽しかった。頭に大仏みたいな金ピカの被り物をかぶるのは、あちらの民族的なオシャレなんでしょうか。お鍋の締めは恋人の提案で、お正月の余ったお餅を入れた。お雑煮みたいになっておいしかった。その後、みうらじゅんの昔の料理番組を見て笑ったりしつつ、YouTubeで怪談見たりして休日を楽しくおうちで過ごす。あっという間に夜になって、恋人を駅で見送りに行ってお別れ。のんびり過ごすよき休日だった。

 

1.30火

今日もお休み。午前中はマリアパジムへ。電車に乗ると、偶然同じ車両にスーさんがいたので、隣でおしゃべりしながら一緒に向かう。ジムについて、今日もわたしひとりだったので、スーさんがお紅茶を淹れてくれて、大画面で日曜日のONEの試合を見せてもらう。某選手のトップシークレットな裏話とか聞かせてもらいながら楽しく鑑賞。途中で、ミットやってもらって、スパーリングもやって、筋トレもやった。懸垂はいつまで経っても出来るようになりません。今日は綱登りみたいな、重たい綱をひたすら引っ張り下ろすトレーニングもしたのだけど、これがめっちゃきつかった。その後再びONEの試合を鑑賞。事務員さんは会場の有明アリーナで見ていたらしい。武尊VSスーパーレック戦は、序盤からスーパーレックのローキックが武尊の太ももを見る見る腫らして行ってて、でも武尊は全く怯まずにがんがん前に出て攻めて行ってて、ボロボロの身体なのに後半はスーパーレックをコーナーに追い込んで猛ラッシュを打ち込んでて、本当に命懸けの死闘だった。結果負けてしまったけれど、見ていた日本国民、絶対全員感動したし、力をもらった。わたしが武尊を好きなのは、こういう試合を見せてくれるからなのだよね。天心は確かに強いけれど、こういう試合は出来ないもん。事務員さんとスーさんが、武尊は何を背負ってしもてるねん、みたいな話をしてて、ほんまにそうやねん、武尊は、みんなの期待や想いを背負いすぎてて、見てて胸が痛くなる、もっと自分を大事に、自分のためだけに生きてよ、と心配になる。まあ、だからこそ心奪われる選手でもあるんだけどね。楽しい時間を過ごして、14時くらいに帰路。帰りに荻窪で降りて、久しぶりにカフェクレエルさんへ。時間が遅かったからか、ママさんはいなくて、おじいちゃんマスターがおひとりで回しておられた。

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焼きサンドイッチとアイスコーヒー。途中でおばあちゃんママさん帰ってきて、カウンターに二人で並んで、仲良くまかないごはんを食べておられた。こういう光景を見るとほっこりします。それから吉祥寺へ出て、お気に入りのお花屋さんで、マーガレットや紫色のラナンキュラスやスイトピーを買った。お花屋さんでお花を選ぶ時間、とても好き。帰って、お花を生けてニンマリして、夜は事務仕事をしたり本を読んだりして過ごした。

 

1.31水

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んでりんごを食べて、仕事前に人間関係へ。なんか空いてるな、と思ったら、キッチンが故障してて飲み物しか出せないらしい。そういえば去年は謎の停電で三日間ぐらい休みだったし、隙間風もぴうぴう吹いてるし、建物の老朽化が結構進んでそう。2時間ほど読書してから出勤。10時間働く。夜、上がり際に、同僚からすごく落ち込む話を聞いてしまった。もう本当に、心の底から幻滅した。人としてどうかと思うし、人の上に立つ者として気が狂ってるとしか言いようがない。この人はさっさとわたしに辞めて欲しいんだろうな。

 

2.1木

7時に起きて、午前中は持病の月イチの通院日。かなり待って、診察からの血液検査して、骨の注射して、骨密度の検査。なんやかんやで午後までかかってしまった。終わって、渋谷に移動して、今日は映画の日なので15時からパルコのホワイトシネクイントで映画『哀れなるものたち』を鑑賞。これがめちゃんこ素晴らしかった。川に投身自殺した妊婦を、人体改造マニアの外科医が母体の女性の脳みそに胎児の脳みそを移植して、身体は大人、中身は赤ちゃんの生き物を作りだして育てる。次第に成長して、性にも目覚め、世界に飛び出し、傷つきながらも大人になっていく、女の子のスペクタクル冒険譚だった。とにかく映像が果てしなく美しく、衣装も美術も可愛いし音楽も最高で、めちゃくちゃ好みの映画だった。一人で興奮冷めやらぬまま、出勤。今日は半分だけ5時間だけの労働だったので楽ちん楽ちん。病院から映画から労働と、充実した一日だった。

 

2.2金

6時半に起きて、シャワー浴びて支度して、8時過ぎに家を出て、久しぶりに霞ヶ関。今日は唐組の女優さん愛ちゃんとデート。わたしたちの共通の趣味は裁判傍聴。ということで、待ち合わせて一緒に東京地裁へ。手荷物検査を終えて、本日の裁判表を見ながら、どれを見にいくか相談。人気の裁判は9時半から抽選なんだけど、今日は特になかったので、二人とも気になった、住居侵入、強制わいせつ、強盗未遂、という3種盛りの罪状の男性の裁判法廷へ。裁判員裁判なので大きめの法廷だったけれど、傍聴席そこそこ埋まっていた。それもそのはず、これが結構興味深い事件だった。軽度の知的障害持ちの被告人39歳は、行きつけのスナックのママさん(78歳)のあとをつけて、家に不法侵入し、ママさんに襲い掛かり、乳を揉みしだき、スパッツを脱がそうとして、ママさんのバッグ奪い取ろうとした。色んな趣味があるとは思う。ロリコンも居れば、その反対もいるわけで、どうやらこの被告人は、年配女性がお好みのようだった。というのも、この被告人、結婚してるのだけれど、妻は62歳(!)。そして襲いかかったママさんは78歳という、超絶お婆さん好きなんである。今まで、ロリコンの強制わいせつや痴漢の裁判はたくさん見たけれど、こっちの趣味の方の裁判は初めて。被害者のママさんが証言台に上がっていて、プライバシー保護のため衝立があって、容姿は見られなかったけれど、喋り口調からして、完全にお婆さんだった。蒲田でスナックを28年もやってきたママさんは、このお歳でも仕事が大好きで、自分お店とお客さんを大切に愛していて、まだまだお店を続けたかったけれど、この事件でママさんはひとりでお店に立っているのが怖くなってしまって、泣く泣く閉店に追い込まれてしまった。時折涙を流しながらもしっかりと喋るこのママさんは、この被告人に刑罰は求めないと言っていて、更生してくれたらそれでいいですと言っておられて、きっと地元でみんなから愛される素敵なスナックの優しいあったかいお婆ちゃんママさんだったのだろうな、と想像して胸が痛くなった。しかも、過去にもこの被告人はこのスナックで置き引きをして、他のお客さんの財布を持って帰ったこともあって、それとは別の窃盗事件で、服役したこともあったりで、立派な前科持ち。最初はお父さんとお兄さんと3人でこのスナックにやってきて、その後ママさんを気に入ってしまった被告人はひとりでも通うようになったそうな。年齢も年齢やし、軽度とはいえど、知的障害の方を、こうやって野放しにするのはどうなのか問題は、でも彼にも自由があっていいはずではあって、ほんまに難しいなあ。そんじょそこらの映画なんかよりよっぽど重たい人間ドラマを見せられて、ズッポリ考えさせられた。途中昼休みは愛ちゃんと裁判所の食堂でお蕎麦を食べて、この裁判を最後まで見守ったのだけど、我々は証言台に上がるであろう、この被告人の62歳の妻の登場を待ち望んでいたのだけど、何故か午後から証言台に上がったのは、事件当日、通報を受けてこのママさんのお宅へ駆けつけたらしい交番のお巡りさんで、このおっさんが信じられないぐらい喋りが下手くそで、検察側や弁護人側の質問に、口ごもりながら蚊の鳴くような声でボソボソ喋ってて、お前なんで出てきてん!と突っ込みそうになった。ママさんも、あんな弱々しいお巡りさんがやってきて、さぞかし不安になったでしょうに。お巡りさんなのに、あんな感じでやっていけるんでしょうか。78歳のお婆ちゃんママさんの方が、よっぽどしっかりした声で、はっきり喋っていました。結局62歳の妻は登場せず、続きは来週と言われて終わってしまった。しょぼん。仕方ないのでまた一階に降りて、開廷表と睨めっこして、次何見るか愛ちゃんと悩む。もうちょっと早く終われば、声優さんを脅迫して捕まったモミアゲくんの裁判の抽選に間に合ったのやけど、もう終わってるし。6階と8階の法廷を覗いてみて、なんか良さそうなのに入ろうと決めて歩いてたら、8階で、どうぞどうぞ、うちに寄ってください!と、謎のおじさんにまさかの呼び込みに遭って、言われるがままに入ると、そのおじさん、まさかの弁護人だった。弁護人自らが呼び込みって、そんな裁判あるんですね。なんかさっきまでの緊迫感とは打って変わって、めちゃくちゃ和やかな感じのこちらの法廷は、途中からやからわかりにくかったけど、どうやら暴力団組員の二人が、窃盗に入った先に居合わせた被害者を縄でぐるぐる巻きに拘束して暴行した、という事件らしかった。如何にもヤクザさん、樽のような体型のおっさんが二人、それぞれに弁護人が二人ずつついてて、傍聴席は閑散としてるけど、似たような恰幅のいいおっさんが何人か傍聴してて、もしかしたら同じ組の先輩か後輩だったのかも。あんまり面白くないけど最後まで見守り、16時半くらいに愛ちゃんと裁判所を出た。感想を言い合いながら、東京駅の方へ歩いて、愛ちゃんが調べてくれていた、KITTEの中にある、東京大学総合研究博物館、インターメディアテク、という無料の博物館に行ってみた。ここがなかなか面白い施設で、大きい動物の骨や剥製がたっくさん展示してあって、めちゃくちゃ見応えがあった。全部見るのに1時間以上かかって、最後の方は若干疲れて流し見になったぐらい。こんな立派な施設を無料で開放してくれてるって、さすが東大、太っ腹やね。博物館をでて、今日はわたしたち、朝から全くお金使わずにめちゃくちゃすごいもの見てるね、と言い合う。裁判所からの東大総合研究博物館、貧乏デートには最高のコースかもしれない。広島出身の愛ちゃん、広島焼きのお店があるそうなので、八重洲の一番街へ。金曜の夜だからか、ものすごい人人人。どの店も激混みだったけど、少し並んだら広島焼きお好み焼きのお店には入れました。広島焼き、何十年かぶりに食べたけれど、とってもおいしかった。しかし、めちゃくちゃ腹パンになった。混んでたので長居はできないでさっと食べて出て、どっかでゆっくりしたいけど、どこも混んでるし、適当な安い居酒屋とかが全然ない。諦めて、中央線に乗って、中野まで帰ってきて、中野の安居酒屋でおしんこだけ頼んで、愛ちゃんはビール、わたしはお茶。おしゃべり止まらなくて結局12時近くまで話し込んでしまった。わたしたち、朝から13時間くらい一緒にいたね! 丸一日、とっても楽しかった。愛ちゃん、忙しいのにこんなおばちゃんと遊んでくれてありがと〜。

 

2.3土

7時に起きるつもりが、起きたら8時半だった。シャワー浴びたり支度して、そういえば一昨日の通院のお薬まだもらいに行ってなかった、と思い出して、処方箋を最寄りの薬局にLINEで送る。便利な世の中でござる。しかしお薬取りに行くのをまたしても忘れて、そのままわたしは吉祥寺の図書館からいつものスタバで日記を書いていて、出勤の時間になって薬のことを思い出してしまった。でも薬局に電話したら、明日でも大丈夫とのこと。ホッ。出勤すると、お豆が山盛り置いてあった。そうか、今日は節分。もう年の数も食べるの苦しい年齢になってしまった。そもそも豆、おいしくはないし。10時間労働だったけど、夜、ひっさしぶりにパニック障害の発作が出て来て、動悸、めまい、吐き気、そしてあの感電してるような全身のびりびり。かなりきつかった。なんでやろ、と思うと、やはりあのことが原因なんであろう。職場でなるとゆうのは、そうゆうことやろな。はあ、もう潮時かなあ。

 

2.4日

昨夜は安定剤を倍量と眠剤飲んで、早めに寝た。で、今日は8時まで寝た。まあまあよく寝た。パニックの症状はとりあえず落ち着いたみたいだけど、発作が一度くると、なんかまた来そうな兆しとかに怯えてしまって気が気じゃない。外でなるのがほんとにきつい。だらだらしながらゆっくり準備して、出勤。休憩中に今村夏子さんの『とんこつQ&A』読了。

素晴らしい短編集だった。表題作は、人と接することがめちゃくちゃ苦手な主人公が中華屋さんでアルバイトするに至り、メモ帳にこうゆうときは何と答えるかを細かく逐一Q&Aにしていたのが、ヘンテコな店主とぼっちゃんのせいでどんどんエスカレートしていって、何故か大阪出身だった中華屋の亡くなったおかみさんのセリフQ&Aブックを作らされる顛末、笑いながら読みながらも人間の繊細さと滑稽さがほんとに鮮やかに描かれてて、素晴らしかった。今日も10時間働いて、明日明後日の雪予報にびびりながら帰った。