6.3~9日記

6.3月
4時起きで朝から普通に労働。昨夜夫婦喧嘩で大騒ぎした末に早退したMさんは上司と話し合いの末結局やめることになったんやそう。あーうん、まあそうなる気はしていたが、ただでさえ人がいないこの時期に!結構ピンチである。まあ夫婦おんなじ職場ってキツいよね。本人も周りもな。そのほか特筆すべきことはなし。

 

6.4火
午前中、地元の喫茶店蘭蝶で飯田さんとミュージカルの打ち合わせ。ナポリタンを食べながら。いつも喫茶店はだいたいひとりでいくので、向かいに人がいるのは新鮮である。蘭蝶のナポリタンは胡椒が効いてて味が濃ゆく、足立区らしい一品であった。台本開いて音楽をつける場所を一緒に確認しながら打ち合わせ2時間。終わって、午後からわたしは築地の某社へ、某CMのオーディション。すごいたくさん女優さんがきていて、あーこりゃ落ちたな、とやる前から思ってしまった。オーディションは、その場でペラ紙の台本を渡されて、その場で二人一組になって短いお芝居をするんやけど、これがなかなかむずかしく、まずわたしは関西弁でやったほうがいいのか標準語でいくべきか、悩んだ挙句標準語でやったらすごい不自然になってしまって、あーこれ落ちたわ〜と泣きたい気持ち。どんよりした気持ちで大江戸線で新宿へ出る。夕方から作家Aさんにお誘いいただき、取材に同行させていただいた。まずはAさんと焼肉屋韓国海苔つまんで軽く一杯(わたしはお茶)、そして夜は風林会館の黒鳥の湖とゆうニューハーフのショーパブにお邪魔した。ショーパブって場所自体がはじめてなので緊張。ショーがはじまるまでの1時間半は、ニューハーフのおねえさんたちがお酌をしてくれながらおしゃべりしてくれる。色んなタイプのおねえさん(&おなべのお兄さん)が入れ替わり立ち替わりおしゃべりしてくれるんだけど、みんな漏れなくおしゃべりが上手で頭が上がらない。オカマさんやオナベさんってなんでみんなあんなべしゃりがうまいのか?そうゆえばちょっと前にあった東新宿でホストが刺されて血まみれなってた事件の真相を聞いたりした。歌舞伎町で働く人の口から聞くと臨場感がすごかった。時間になると天井からステージが降りてきて(!)、さっきまでお酌してくれてたおねえさんたちが、超すごいパホーマンスを見せてくれるのである!まずはそのダンスのレベルの高さに惚れ惚れ。ニューハーフとか関係なくめちゃくちゃダンスが上手い。バレエ的な踊りもヒップホップ的な踊りも着物の踊りもなんでも出来る。しかもストーリ仕立てになっていてすごく楽しい。振付とか構成もすばらしーわーと思ってたらあとあときくとそれもダンサーのひとりのおねえさんが手がけてはるとのこと。今まで見たことなかったけど、こんな世界があるのかと目から鱗が落ちる思い、あははと笑えてでもちょっと部分的に感極まって泣きそうにもなったし、あっとゆうまの1時間だった。すごいものを見た。終わったあともおねえさんたちが普通に降りてきてしゃべってくれて、あんなすごいダンサーさんたちなのに、この距離の近さ、このサービス精神の旺盛さ、なんか申し訳なくなった。一部が終わり、完全入れ替えで21時から二部がはじまるらしく、要するにおねえさんたちは毎日これを2ステもやってらっしゃるのである。すごすぎる。かっこいい。わたしも一応、人前でなんかをやる人間の端くれとしてたいへん勉強になった。つれてきてくれてAさんありがとうございますとゆう気持ち。楽しい夜だった。

 

6.5水
起きて、久しぶりに裁判傍聴にいこ、と思い立ち、霞が関東京地裁。地上出口からすごい人人人で、報道のカメラもいっぱい来てて何?と思ったら、そう、今日は例のピエール瀧の初公判の日だった。21席の傍聴席に対して行列1000人越えとかの抽選やから絶対当たらへんのでわたしは最初から並ばずに普通の裁判をみるべく、タッチパネルの案内板へ。今日は完全に目玉がピエール瀧なので、それ以外でめぼしい裁判がまじでない。ハズレの日。まあ惰性で2本の裁判を傍聴。一本目、強制わいせつ。被告人は30代の建設会社勤務のにいちゃん。にいちゃんは夕方の仕事終わりに同僚と池袋で飲酒し、ベロベロになった状態で女性にわいせつな行為をしたとゆう罪で裁判になっていたんやけど本人は全くそんな覚えはない、ベロベロだったので覚えてないと供述していたのやがこのにいちゃん、おなじ罪で違う日にも違う女性から二回訴えられていて、とゆうことは、たぶんやけどやってるね!酔っ払ったら痴漢をしてしまう癖なんでしょう。こーゆー人もおんねんなーと思っただけで大したドラマはなかったつまんない裁判。2本目、大麻。被告人は川口市在住のボーズ頭で固太りの40代、塗装工。過去にもシャブで前科あり。バツイチで別れた息子と会えない悲しみから大麻に手を出してしまったと言っていた。薬物系裁判ではよく聞くセリフやけど、悲しみに大麻は効くのでしょうか?本当に?だとしたら、世の中には悲しい人が超多いんやなあー。午後からのメニュー表みたけど、特にめぼしい裁判はなかったので帰宅。うーん今日はハズレやったな。帰って洗濯してミュージカルの台本を大阪弁に書き換える作業をして飯田さんに送って読書して寝た。

 

6.6木
4時起きで朝から普通に労働。9時半頃、店の電話に出ると「ストッキングの足、綺麗だね〜、エッチだね〜、おまんこいじってごらん?」と囁かれ、すごくウィスパーボイスだったので一瞬ききとれず、あとまさかそんな内容やなんて思わんから「すみません、もう一度お願いします」なんてわたしゆってしまったがばっかりに何回も「おまんこいじってごらん」と連呼される。10年働いてるけど、こんな電話はじめて!朝からおもしろすぎるやんけ!変態さんも、わたしがもっとピュアでナイーブな子やったらよかったんやろけど、あいにくの汚れババアで、残念でしたね。しかしおまんこいじってごらんって、ストレートすぎる!今時、令和の時代に、こんな原始的な変態さん、いるんやね〜。朝から楽しませてもらいました。昼頃に映画監督のM屋さんがいらっしゃってばったりご挨拶。バタバタしていたのでゆっくりおしゃべりできず残念。そのほかは特筆すべきことはなし。

 

6.7金
4時起きで朝から普通に労働。ずっと雨で髪の毛が湿気でチン毛化して憂鬱。低気圧のせいか奥歯の歯茎が突然痛み出したけど、お薬ポーチにロキソニン入ってたので助かった。仕事中、お客さんが唐組のジャガーの眼のチラシ束を持って来店。今日花園さんいくのかな。めっちゃよかったですよ~と話しかけたいところやけど変な店員になるので自粛。あいにくの雨やけど、夜は浅草である人とデート。ホルモン屋からのオカマバーとハシゴし、たいへん楽しいひとときだった。しあわせな時間については詳しいことは書けません。書いたら減る気がするからね。ごめんね。深夜のタクシーの中から見える夜景がとても綺麗で、乱立するマンションの家々の灯りが雨に濡れて滲んで光っていてなんか胸がきゅうんとなった。

 

 6.8土

そろそろ白髪が目立ってきたので、苦手な美容院の予約をして地元でいちばん安い美容院へ行く。白髪がひどくなるまでは15年くらい髪の毛自分で切っていたのやけど、半年前に白髪を染めてからというものすっかりちゃんと美容院へ行く人になってしまった。美容師の兄ちゃんってどうでもええ世間話をふっかけてきたり、プライベーツを根掘り葉掘り聞いてきたりするもんやから苦手やと思っていたのだけど、昨今の美容師って別に何もしゃべってこないのだね? わたしが行く店がたまたまそうなだけ? みんな無言で切ったり染めたりしている。わたしも無言で本を読んでいた。但しメガネ外しての読書なので目から本までの距離がたいへん近く、ちょっと恥ずかしかった。無事に美容院を終えて、パンク修理に出していた自転車を引き取りに行き、銀行によって帰宅して読書の続き。山田詠美の『つみびと』読了。

つみびと (単行本)

つみびと (単行本)

 

 大阪二児置き去り死事件がモチーフの小説。子どもをマンションに置き去りにして何週間も帰らず餓死さしたシングルマザーの女性が主人公なのだけど、元を辿ればその女性の母親も小さいときに失踪していてネグレクト状態で育った可哀想な女性で、身勝手な母親からの負の連鎖が続いていて誰を責めたらいいのかわからなくなる苦しい話だった。子どもを可愛いと思えないという母親の元で育った子どもの末路って、こうなってしまうんであろうか。しかしこのシングルマザーの女性は死なせてしまったとはいえ、子どもたちをちゃんと愛していたことは確かで、ちゃんとやさしいお母さんをしていた時期もあった。子どもたちが自分のことを犬に例えてお母さん可愛がってと乞うシーン辛かった。 きつい話やけど、子どもたちの最期の様子があんまり詳しく書かれていないのは作者の配慮なのかな。どうせならそこもしっかり見せて欲しかったな~と思うのはわたしがゲスなせいでしょうか。読書終わって夜はミュージカルの曲を一曲作った。これからしばらく作曲モード発動です。

 

6.9日

4時起きで朝から普通に労働。雨だったけど意外と混んだ。洗い物をしていて手が滑って小さいお皿を大量に割ってしまい落ち込んだ。その他特筆すべきことはなし。