12.25〜31日記

12.25月

恋人が泊まりにきていて、朝までMー1を見ていたので、そのまま寝ずに朝。8時半頃に恋人を駅まで送っていってばいばいして帰宅。そのまま起きとこうかとも思ったけど一応寝ることにして、2時間だけ寝た。10時半頃に起きて、シャワー浴びて目を覚まし、日記を更新。せっかくクリスマスやし、行ったことないけど前から行ってみたかった喫茶店に行ってみることに。東西線茅場町まで行って、ビジネス街を少し歩いて、雑居ビルの地下に入っている珈琲家というお店。ランチタイムは過ぎた時間帯だったので、奥の方でサラリーマンが1組だけ談笑していて、マスターがそこどうぞ、とテーブル席を案内してくれた。そこそこの広さだけどどうやらマスターのワンオペらしい。ローストサンドイッチとアイスカフェオレを注文。

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あら、綺麗なサンドイッチ。具材は2種選べて、わたしはコンビーフとチーズにしました。チーズのサンドイッチがめちゃめちゃおいしかった。スライスチーズが3枚くらい入ってて分厚くて濃厚だった。1時間くらい読書して店を出る。道路挟んで向こうはもう兜町で、日本橋近くてなんかこの辺の地理がいまいちわからない。一旦帰って、夜もう一度お出かけ。阿佐ヶ谷の天文図館という喫茶店で小説家のMさんとお茶した。よるのひるねの目と鼻の先。こんなところにあったんや。一回のカウンターは常連さんがぎっしり座ってて、2階がとても可愛くて落ち着けるいい喫茶店

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Mさんと近況報告し合いながらおしゃべり。これみた?と言われて、そういえば本棚のあらゆる場所に茶封筒が刺さっている。中には手紙が入ってて、そう、ここはテーブルにはデフォルトで封筒と便箋が常備してあって、お客さんが誰にあてるでもない手紙を書いて残していく喫茶店らしい。Mさんと10個分くらい、封筒開いて閲覧した。阿佐ヶ谷近辺の美味しいごはん屋さんを勝手に紹介してくれてるものや、イラスト付きのもの、恐らく道ならぬ恋をしているのであろう方の恋文的なものまであって、なかなかおもしろかった。アール座読書館は、小さいノートに日記テイストのものをみんな書いてて、あれ読むのも好きだったけど、お手紙スタイルもなかなか趣があって良いですな。Mさんとごはん食べに行くことになり、商店街の中にあるハンバーグ屋さんに行った。久しぶりにハンバーグ食べた。お味噌汁がおいしかった。Mさんが足掛け20年ぐらいかけて書いてた連載小説が、最後の最後で色々あったらしく、聞いててゾッとした。そんなことあるんやな。表現の自由がなくなってきてるなあ。健全な時間に別れ、帰宅。昨日今日と、今年は楽しいクリスマスを過ごせた気がする。よしよし。

 

12.26火

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んで、トイピアノの練習。今週末のライブはトイピアノなので、指をトイピアノ仕立てに小さくしないとあかん。まあ、元々小さくはあるんですが。ちょっと早く家を出て、仕事前に人間関係へ。しばし読書に勤しむ。『ザリガニの鳴くところ』読了。

家族からも捨てられて、誰もいない湿地でひとりでサバイブして生き抜いてきた女の子。学校も行ってなくて、元々読み書きも出来なかったのに、湿地の生き物たちを研究してやがては本を書くようになる。成人するとそれなりの性にも目覚めてしまうのだけれど、人と触れ合ったことがなさすぎて、おかしいことになっていく。なかなか読み応えのある本だった。その後出勤。今日も10時間労働。同僚のKくんは明日から彼女と海外旅行らしい。年末年始を海外で過ごすなんて富豪やん。まあ別に羨ましいとは思わないけどね。

 

12.27水

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んで、洗濯して8時40分に家を出て病院へ。今日は年内最後の精神科の通院。1分で診察は終わって、処方箋薬局で薬もらって一旦帰宅。支度して出勤。今日も10時間労働。Kくんが旅立ってしまったので、はなし相手がいなくなってつまらない。夜になると咳が出る。風邪治ってからも、咳だけずっと続いてて困っている。30日のライブまでには治ってもらわないと困る。どうか治っておくれ。深夜帰宅し、アマプラでドキュメンタルの新しいやつを見始める。今回は初のコンビ対決。ランジャタイが身体張り過ぎてて怖い。

 

12.28木

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んで、今日も病院。今日は持病の月イチの診察&検査。わたしのひとり前の患者さんが、えらい話が長いおばさんで(重症とかじゃなくて、ただ喋りたいだけのおばさん)30分以上診察室から出てこなくてイライラ。わたしは3分で終わるのに。この差はなんなのやろうか。血液検査して、骨の注射もして診察終わって、この後渋谷に出勤やから、薬は適当な渋谷の調剤薬局でもらおう、と軽く考えてたら痛い目を見た。一つ目の調剤薬局は、うちではない薬ばっかりだから他行ってくれと言われる。で、2軒目、うちもないと言われ、渋谷の他の薬局であるところ電話して調べてもらうことになる。が、30分くらい待って、結局渋谷中のどこの薬局にもないと言われる。えー?! そんなことありますかね!? ここ東京のど真ん中の渋谷ですよね。本来なら、また明日いつもの西荻の薬局行って貰えばいいや、てなるんやけど、年末なので年内の営業が今日までらしく、もしもらうなら今日中に行かないとあかん。しゃあないのでバイトは1時間休憩を無しの代わりに1時間遅れる了承を得て、西荻まで薬をもらいに行く羽目に。完全に無駄な移動。疲れてしまったけどなんとか薬を貰えてよかった。お薬ないと不安で年越せないもんね。その後出勤。今日は9時間だったけど休憩無しだったので疲れた。長い一日だった。帰りの電車で早川義夫さんの新刊を読了。

亡くなられた奥様、しい子ちゃんへの恋文のような本だった。早川さんの目線から語られるしい子ちゃんはめちゃくちゃいい女で、おおらかでさばけてて、でもあったかかくて、ユーモアセンス抜群で、全てを包み込むように早川さんのことを愛していて、本当に素敵な女性で惚れ惚れしてしまう。奥様が亡くなられて、音楽活動をお休みしている早川さん。お元気にされているかなあ、と心配していたのだけど、自炊してちゃんと美味しいご飯を作っていたり、お笑い番組なんかも見ておられたりして、その暮らし振りを伺えてほっとした。

 

12.29金

7時に起きるつもりが、珍しく9時まで起きれなくて、起きても咳ゲホゲホで、今日は本当は仕事の前にジム納めしに行こうと思ってたのに、泣く泣く諦める。家でトイピアノの練習とちょっとしてから出勤。今日も10時間労働。暇なので、年末だし今年のことを振り返ってみたりする。今年は、目標だった小説『ちんぺろ』を発表出来なかったので、もう死んだも同然の暗黒メンタルだった。新しい編集者さんとやってみたけど、前任T石さんと違って全然噛み合わなくて、1年を棒に振った感じになった。そして結局かれこれ5年くらい一緒に作ってたF社さんから原稿を引き上げることにしたのが先月。でもおかげで信頼出来るH書房のKさんに読んでもらえて、違う形でなんとかなりそうなので、F社とはお別れしてよかった。音楽の方は、相変わらず全く売れてないけれど、もう芸歴20年にもなりまして、流石にここまで来るともう何をしても売れないことはよーくわかった。でも今年は、久しぶりに自信のある新曲が出来たし、太陽肛門スパパーンのゲストボーカルで放送禁止歌を歌ったり、何故か亜無亜危異さんのライブでもゲストボーカルしたり、それから大好きな唐組の劇中歌もまた作らせてもらえたりしたし、それなりに色んな体験が出来て楽しかったのでよしとしよう。そしてプライベートはとても充実した。かなり久しぶりに恋人が出来た。久しぶりに恋愛をし、人の心を取り戻したような感じで、中年の恋愛も悪くないなあとしみじみ思っている。恋人は長瀬智也に似ている男前な上に、ギャグセンス抜群でめちゃくちゃおもしろく、趣味もすごく合う。何より本当に心が清らかで、いつもキュンとなる言葉をかけてくれる。最高の恋人。これからも長く一緒にいたいと思っている。そんな幸せな反面、職場でちょっとかなり怖いことがあり、警察のお世話になった。わたしみたいなこんな、若くもなければ美人でもないおばさんでも、性被害の対象になり得るんやなあというのは、なってみないとわからんことやった。そして、こういった出来事があったときの反応って、本当に人間性が出るなあと勉強にもなった。20年来の友情がひとつ終わった。ひっくるめて、今年は、何かが終わって何かが始まる一年やったんやろうな。来年は、今年はじまったことがちゃんと芽吹いてくれることを祈っている。

 

12.30土

7時に起きて、相変わらず咳が出るのでげんなりする。今日はライブなので、朝から曲順通りにトイピアノ弾いて練習。午前中、行きつけの喫茶店それいゆに、それいゆ納めをしに行く。

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優雅な朝を過ごし、しばしゆっくりして、西友のお花屋さんでチューリップを2本買って帰宅。またトイピアノの練習を少しして、支度していたら、iPadをミキサーに繋ぐケーブルが行方不明なことに気づく。どこ探してもない。もしかしたら、前回のよるのひるねライブで忘れてきてしまったのかもしれない。しょうがないので、ライブ前に吉祥寺のヨドバシカメラに買いに行くことに。トイピアノの入ったトランクを転がしながらの吉祥寺。年末だからか人が多いこと。なんとかケーブル買えて、三軒茶屋へ向かう。大荷物だと乗り換えが大変。でもこの時期、トランク持ってる人めっちゃ多いから、紛れられるのはいいかもしれない。三茶について、ヘブンスドアへ。既にトップの方々のライブが始まっていた。パンダとメイドさんとアシスタントの少年が一発芸する3人組だった。物販を並べたり準備。隣でテキーラ乾杯してウェーイみたいなんが始まっていて早くもぐったりする。今日はそもそもどアウェイなイベントだし、覚悟して乗り込んでいたつもりだけれど、なんか久しぶりに、ライブハウスで対バン全員に心の中で中指立てていた思春期のあの感じを思い出した。とりあえず過激なことをすればチヤホヤされる絶望的な空気感の中で、わたしは地べたに座ってトイピアノで淡々と歌った。ライブ中も酔っ払いがでかい声で喋ってて、おかげで燃えた。終わってそそくさと片付けて、見に来てくれていたわたしの喫茶店連載の編集者ギンティ小林さんご一行と中抜けする。三茶の飲み屋街にある座敷の焼肉屋で乾杯。ギンティさんがしてくださった、アーティストのPACKMANさんとK&Bのイケメン営業ジムくんと4人でわいわいとおしゃべり。こんなところには書けませんが、PACKMANさんもジムくんも衝撃的すぎる仰天の過去をお持ちで、話が面白過ぎて情報量が多過ぎて脳みそがついていかなかった。PACKMANさんはミュージシャンでありデザイナーであり、そして今私小説を執筆中とのことで、なんか色々シンパシーを感じてしまった。どのジャンルに行っても爪弾きにされてしまう、というのも他人事とは思えない。そして嫌いな人や嫌いな界隈も完全一致していて気が合う。話が盛り上がってこのまま終電まで行きそうだったけど、わたしがゴキブリコンビナートを見たいので、ヘブンスドアへ戻る。戻ったらちょうど診て!肛門さんがお客さんにおしっこ飲ませたり、アナルヘフィストファックしたり、なかなかメチャクチャなことになっていた。遠くだったからちゃんとは見えなかったけど、それぐらいでちょうどよかった。わたし、下ネタは大好きなタイプだけど、なんか今日はとても冷めててだめだった。知性と品性を伴う下ネタは好きだけど、なんか今日のはひたすら下品だった。ラストは楽しみにしていたゴキブリコンビナート。バンドの体裁をとってはいるけど、中身は一切ぶれないゴキコンで楽しかった。かなりのボリュームの火を振り回したり、米俵を2俵持ち込んで大暴れしていて、ブチギレて出ていくお客さんとかいておもしろかった。裸やアナルを見せられるのはオッケーやけど、自分の身に危険が及ぶものは許せない感じですかね。終わって、そそくさ帰ろうとしていたら店主のHさんに止められて、またブッキングされそうになってて、断れなくて泣きそうになっていたら、ゴキコンのほりぼうさんが助けてくれた。ほりぼうさん感謝。ほりぼうさん、ライブ中も、ちらちら見える腹筋が美しくて惚れ惚れした。柔術で鍛えられた腹筋。ほりぼうさんと話せてうれしかった。まだ外で飲んでいるギンティさんたちと合流して、終電ギリギリまで飲んだ。長丁場で疲れたけど、なんやかんや楽しい一日だった。

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12.31日

頭が冷たくなってて寒気がして目が覚める、というのが1ヶ月に一回ぐらいあるんだけど、これなんかどっか悪いんですかね。熱測っても熱は全然ない。起きて、持病の薬をぶっ込んで目覚まして、部屋の掃除。新年迎えるのでシーツも変えて洗濯。それから日記を書いたりだらだらして、明日のお雑煮を作る材料を買いに西友さんへ。ちゃんとお雑煮作るの15年ぶりかもしれない(結婚していた時代に作って以来)。帰って、大根やにんじんを切って、だし、関東のお雑煮て、どんなやつですかね? おだしが透明のやつ。とりあえず粉末のあごだしと、あとはしょうゆとお酒で、なんかそれぽい味になったので、よいでしょう。支度して、18時に恋人と高円寺で待ち合わせる。今日は夜に高円寺の蟹ブックスでトークイベントにお邪魔するため。商店街を歩くも、ほぼ閉まってる。え、大晦日の高円寺こんな感じなんやね。新高円寺まで歩いたけど、七つ森も閉まりかけだったし、どこも入れそうな店がなかった。どうせならベタなことしようぜ、と蕎麦屋に入る。大晦日に年越しそば食べるなんでこれまた10年ぶりかもしれん。500円のお蕎麦だったけどおいしかった。のんびり歩いて20時過ぎに蟹ブックスさんへ。phaさんにご挨拶。すでにお客さんたくさんいて賑わっている。20時半くらいに、誘ってくれた海猫沢めろんさんが来て、今日トークする本を本屋さんの棚から探してカウンターへ。適当な時間からゆるっとトークイベントがはじまった。phaさんから順番に今年読んだ面白かったをプレゼンしていく。めろんさんもphaさんも、説明がうまい。早速読みたくなって帰りに購入した。わたしが紹介した本は、ここでも書いたことがある、

それからいちばん鼻息荒くプレゼンしたのは、酒鬼薔薇聖斗が書いたと言われている、稀代の奇書、

のシリーズでした。これ、ほんとに文学作品としてまじで素晴らしい。まだ3巻目なので読み終わってませんが、すでに4回くらい泣きました。お客様たちも、挙手性でオススメ本紹介してくれてて、こんなに本好きがいる場所になかなかくることないから、なんかうれしかった。わたしも含め、恥ずかしがり屋さんの内気な読書人が、恐る恐る話かけあう感じがとても居心地よかった。お正月に読む本を3冊選んで購入し、10時半くらいに蟹ブックスをお暇。帰り道にツイッターみたら、RIZINは平本蓮が勝ってて、なんと素晴らしい年の瀬なんだ。恋人とうちに帰る。もうお蕎麦は食べちゃったし、コーヒー淹れてお菓子食べながら、動画みたりしてたら新年になっていた。3時半くらいまでドキュメンタルみたり、フェイクドキュメンタリーの怖い動画みたりして、楽しく過ごして眠った。