10.9〜15日記

10.9月

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んで日記を更新し、午前中から渋谷へ。しっとり霧っぽい雨がまとわりつくように降っている。金券ショップでヒューマントラストシネマの割引券をゲットし、ヒューマントラストシネマへ行って、座席指定をして、まだだいぶ時間があるので一旦外へ。割引で浮いた500円でコーヒー飲む。しばし読書して、戻って、12時からヒューマントラストシネマで『オクス駅お化け』という韓国映画を鑑賞。白石晃士さんが脚本で関わってはるので見に来てみた。白石さんがどれくらい関わってはるかはわからんけど、呪いの伝承や、井戸のモチーフとかは、白石さんぽいなっと思った。ちゃんと怖かったし、映像も音もかっこよかったので、わたしは楽しめました。映画中に連絡が来ていて、急遽、友情出演する映画の顔合わせのため、西荻に戻って某お宅へお邪魔する。監督もカメラマンも製作陣もほぼ全員女性というチーム。主演は小4の女の子Hちゃん。顔合わせということだけど、わたしはずっとHちゃんとぬいぐるみ遊びをしているだけの2時間だった。情けない顔をしているから「ナサちゃん」と名付けられたシロクマのぬいぐるみで遊んだ。Hちゃんは美人なのにとてもおもしろい女の子で、「そんな厨二病みたいなこと言わないの」とかって小4なのに言い出したりしてて爆笑した。和歌山でるみたんの小2の娘ちゃんと遊んだときもそうだったけど、わたしぬいぐるみ遊び好きかもしれない。ぬいぐるみのキャラクターになりきって即興でストーリー作って喋るのが結構楽しい。夕方、助監督のN島さんとお宅を出て駅まで帰り、わたしはひとりでそれいゆへ。一時期は週2、3は来ていたそれいゆだけど、最近は二週間に一回くらい。というのも、仲良しのO杉さんは最近はずっと厨房に入っておられて、お顔見れないから、というのもあるかもしれない。今日は初めてみる若いウエイターのお兄さん、両腕にタトゥーが入ったおしゃれハンサム兄さんだった。それいゆのウエイターさんは全員シュッとしたハンサムなんだよね。ママさんの顔審査ありそう。夕飯に厚焼き卵サンドとお紅茶をいただく。

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1時間半くらい読書して帰宅。深夜、YouTubeでおすすめに出てきた、岩井俊二映画『リリイ・シュシュのすべて』を軽い気持ちで見始める。思春期の少年少女の、危うく脆く儚い心模様が、美しく閉塞的な田舎の田園風景と相まってグサグサ刺さりまくって、もう38歳のおばさんなのに、いとも簡単に思春期メンヘラマインドがカムバックしてしまい、えづきながら号泣する。この映画はわたしの暗黒の高校時代、16歳のときに封切られて、リアルタイムで学校早退してひとりで心斎橋の映画館で観たんだった。当時わたしはとても純粋でナイーブな思春期真っ只中のメンヘラ少女だったので、それはそれは刺さりまくって大変だった。そうそう、しかもこれ、高校の現国の先生に勧められて見に行ったんだった。今思うと、こんな危ない映画、思春期の子に教えたらあかんような気もする。でもあれは、若かったからこその感受性での感動だったから、もうすっかり煤けたおばちゃんになった今の自分にはどうかな?と、斜めから見始めたのに、やのにいまだに刺さりまくった。なんなら、現在のわたしの映画の趣味からはだいぶ遠い作品やのに、そんなん関係なく急所におもっくそぶっ刺さった。きっとわたし世代の人みんな同じ目に合ってるのではないでしょうか。

 

10.10火

6時半に目が覚める。やはり目が腫れている。昨日泣きすぎたからや。なんとなくまだ思春期メンヘラモードが続いている。よくない。やっと雨は止んだ様子。仕事の前にいつもの人間関係でひとりで読書して気を落ち着ける。中村文則さんの新刊『列』を読了。

え、なんか全然入り込めなかったのですが、これわたしだけでしょうか? 猿の行動研究をしている主人公が、列に並ぶという生き物の習性にのめり込んで煩悶するんだけど、なんかわたしは全然だめだった。中村文則さんの今までの作品は全部すきなのに。消化不良なまま出勤。今日はお給料日で、わたしは普通に振り込まれてたんやけど、銀行によってはシステム不良で振り込まれていなかったらしく、職場は騒然。うちの会社は、びっくりするぐらいみんな、ギリッギリの生活をしておられて、給料日は全財産あと数十円とかで迎えておられる。なので、朝イチに振り込まれていないのは死活問題。中には定期が買えず出勤できないんですが〜って人もいたみたい。くわばらくわばら。仕事は何事もなく無事に終わり、23時半退勤。

 

10.11水

7時に起きて、シャワー浴びて洗濯して、やっとお天気がいいので冬布団も干した。今日は休日。10時に家を出て、早稲田のマリアパジムへ。スーさんと、1時間楽しくキックボクシング。今日は途中からもうひとり会員さんが来た。スパーリングもしたんだけど、お兄さんめちゃくちゃうまくって全く手も足も出まへん。そのままジムに残って、スーさんやマリアパご主人と談笑しながらダラダラして、次の柔術のクラスも受けてみることに。柔術初体験。スーさんに初めて柔術着を着せてもらう。帯を締めると、気分も締まっていいですな。柔術クラスは会員さんや元RIZINラウンドガールの方なんかも体験に来てらして、総勢7、8人いた。ラッソーなんとかという技や、三角絞めや腕十字を習った。柔術、めちゃくちゃ頭使う! 腕をこうかけて、足をこう向きにこう回して、その力で身体をこう移動して、相手を転がして絞める、とか、頭パニックなる。改めて、格闘技ってアホには出来ひんなあと思い知った。スーさんに絞めてもらって、初めて絞まる感覚も知った。あれは危険や! わたし総合格闘技を鑑賞するの好きだけど、寝技の展開になったら、正直どうなってるのかさっぱりわかってなかったのだけど、ちょっとでもこうやって自分でやってみると実感としてわかるので、さらに格闘技鑑賞が楽しめる気がする。3時間ほどジムを楽しみ、14時過ぎに出る。身体動かしたので身体がポッポしててなんか明るい気持ちになる。やはり、メンヘラには運動大事や。このあと新宿で映画見る予定なので、初めてバスに乗った。明治通りの日清の前で降りて、カフェアルルに行こうと思ったら並んでたので諦めて、近くの喫茶店グループさんへ。ママさんと常連客ぽい杖のおじいさんが楽しそうに競馬の話をしていた。ミックストーストサンドとアイスコーヒー。

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トマトきゅうりベーコンツナ卵ウインナーがぎっしり挟まっている、とても丁寧に作られたサンドイッチ。ホテルのレストランとかで出てきそうなお味。ちょっとピリッとしたソースがかかってて、これがまた癖になるおいしさ。ささっと食べて、映画館へ。武蔵野館で前から気になっていた『Piggy』を鑑賞。武蔵野館は客席の傾斜がほぼないので、わたしのように座高が低いと前の席の背もたれでスクリーンの下4分の1は切れて見えない=字幕が読めない、というのはこれまでの経験で知っていたので、今回は最前列の席を取った。しかし、朝から運動して、ごはん食べたあと、そう、当然眠くなりますわな。危惧していた通りにうとうとしてしまい、気づいたら拷問シーンになってて、?!何が起きたんや!? 状態に陥りました。反省。映画終わって帰宅。夜はトイピアノの練習と新曲の練習をした。

 

10.12木

7時に起きて、シャワー浴びてコーヒー飲んで、朝からトイピアノの練習。トイピアノ久しぶりなので、23日のライブに向けてなるべく毎日触っておきたい。23日のライブ、予約が全然来ていません。トイピアノでこの日しかたぶんやらないことをやるので、どうか来てください。トイレの花子さんもかっこいいからオススメです! 午前中、郵便局で通販の発送をして、そのまま家を出てちょっと早めに渋谷、いつもの人間関係。平日でも昼間は結構混んでいる人間関係だけど、今日はえらい空いている。逆に心配になる。2時間ぐらい読書してから出勤。なんか最近、秋になってからやたらに蚊を見るのだけど、わたしだけでしょうか。蚊は暑すぎると逆に生きられないらしく、今年の夏は暑すぎて活動出来なかったらしいので、今頃になって出てきてるんだろうか。仕事中、お客さんに「ここの駐車場はインボイス対応してないの?」と聞かれ、特にそういう周知はなかったので、元請けに電話したりバタバタ。結果、領収書にインボイス登録番号印字されてたんだけど、インボイス、ほんまに始まってるんですね。わたしは一応個人事業主なので、もっとちゃんとインボイス把握しとかなあかんのやけど、ちょっと調べてみたけど意味不明ですぐに挫折してしまったままである。23時半まで働いて帰路。深夜、ネトフリにトークサバイバー2が来ているので見始める。今回もおもしろすぎてひとりで深夜、声を出して笑う。閉鎖病棟でご一緒だった俳優さんが、ちょい役でふたりも出ておられた。そういえば半年ぐらい前に事務所からトークサバイバーオーディション行きませんかメール来ていたなあ。一応わたしは俳優事務所に所属なのだけど、もうずいぶんオーディション行っていない。

 

10.13金

6時に起きて、なんやかんやして、9時に家を出て吉祥寺。アップリンクで朝イチに映画『キリエのうた』を鑑賞。別に見るつもりはなかったのだけど、リリイ・シュシュ見てたらすっかりそのモードになってしまうという、宣伝策略にまんまとハメられているわたしです。軽い気持ちで仕事まえに見に行ったら、上映時間まさかの3時間。正直長いな〜まだ終わらんか〜と何度か思ってしまった。わたしはアイドルは基本興味ないけど、アイナ・ジ・エンドさん、素晴らしい歌唱力と華奢な身体と個性的な歯並びはなかなか魅力的で、以前からちょっと気になる存在ではあった。遡ると岩井監督はCHARACoccoなど、女性シンガーに芝居をさせるのが好きで、今思うとCHARACoccoも何気にお芝居うまかったのやね。というのも、今回アイナさん、喋れないという役の設定がむずすぎるせいもあると思うのだけど、かなり演技は無理あった。人の芝居を批評出来る身分ではないけど、どうしても気になってしまった。でも歌はとにかく素晴らしかった。松浦祐也さんが婚活詐欺に遭うキモい金持ちおっさんの役で出ておられたのだけど、こちらは芝居うますぎて震えた。松浦さん、最近何を見ても出ておられる。大活躍されていますな。七尾旅人粗品や武尊まで、俳優じゃない人を脇役に散りばめるのも岩井監督の特徴なんだろうね。とかそういうふうに終始冷めた目で斜めから見ていたので、リリイ・シュシュの時のように感情移入して泣くとかは全くなかった。のはたぶん、キリエが路上ミュージシャンて設定で、実はわたしも高校生時代に路上でうたっていた経験がある人間なので、現実を知っちゃってるため、この映画での感じが、いやそんなわけるかい!とか、無理あるて無理あるて!とツッコミどころ満載やったのも大きいですな。3時間見終えて、仕事までちょっとベローチェで時間を潰してから出勤。休憩時間に夏目漱石の『こころ』を読了。

なんで今更? ですが、高校のときにリリイ・シュシュを勧めてきた現国の先生の授業で漱石の『こころ』やったなあと思い出して、本棚に文庫刺さってたので、懐かしくなって読み返してたのだった。高校当時はそこまでちゃんと読んでなかったけど、この小説の肝は、自分の性格の悪さがきっかけで親友Kが自殺してしまって、その後ろめたい気持ちを引きづりながら生きている先生の煩悶なんやろけど、わたしも人のこと言えないけどこの先生まじで性格がウジウジしてて吐き気がするほどめんどくさい男で、こんな人と結婚して結局死なれて、奥様(exお嬢さん)の不幸にひたすらご愁傷様ですの気持ちが拭えない感想でした。仕事は今日も平和に終了。23時半まで働いて帰路。夜は今日もトークサバイバーで爆笑。

 

10.14土

6時に起きて、洗濯して掃除して、コーヒー飲みながら気づいたらうとうと寝かけてて、目が覚めたら前髪がコーヒーに浸かっていた。もっかいシャワー浴びるのもめんどくさいので、拭いてドライヤーした。午前中、吉祥寺図書館からのいつものスタバで、今週の日記を書きまくる。今週は恋人とも会えなかったのであんまり文字数多くない。と言っても6000字、原稿用紙15枚なので十分長いですね。15時から出勤。休憩中に滝口悠生さんの『ラーメンカレー』を読了。

滝口作品にちょいちょい登場する窓目くん。今回は窓目くんの手記が半分ぐらいを占めてるんだけど、窓目くんって確か実在の人物で滝口さんの友人とかなんかのインタビューで読んだ記憶だけど、これは本当に窓目くん自身が書いた手記なのやろか。それともそういうエピソード含め滝口さんの創作? まあおもしろいのでどっちでもいいんだけど。今日も平和に働き、23時45分退勤。帰り道は雨が降っていて、でも金木犀の匂いを嗅ぎたくて、金木犀の木があるおうちの方を遠回りして帰った。

 

10.15日

6時に起きて、さむ! シャワー浴びて、さむ! カーディガン2枚重ねして、こたつ出そうか迷う。今日は東京拘置所のお祭りの日。今年はテープカットのゲストが寺島進らしいので行きたかったな。いつも通りの時間に家を出て、仕事前に人間関係へ。永井みみさんの『ミシンと金魚』読了。

施設で暮らしてる認知症のばあさんが、昔を思い出して語る物語なんだけど、まともに学校いかしてもらえてなかったから読み書きもできないばあさんは、内職のミシン踏みだけを一生懸命やりながら生きてきて、旦那じゃない相手の子を産んだはいいけど、育て方もよくわからなくて、娘ほったらかしすぎてたら飢えた娘は金魚鉢の水飲んで疫痢になって3歳で死んでもて、他にも壮絶エピソードまみれなんだけどいかんせん認知症だから、話もとびとび、きれぎれ、ああ、認知症の人の頭てこんな感じか〜と擬似体験出来た。詩のように改行多くて文字スカスカだけど、中身重くて結構読むの時間かかった。15時から出勤。すでに現場は肌寒い。あんなに暑かった日々からあっという間。23時45分まで働いて帰宅。深夜、恋人と長電話。おはなし楽しくて止まらなくって、1時間半あっという間だった。深夜に小声で長電話も楽しいね。今週はたくさん本を読んだなあ。読書の秋とゆうことで。