11.19〜25日記

11.19月
朝から普通に労働。仕事中、熱湯を指にぶっかけてやけど。鈍臭いのでこういう地味なケガは日常茶飯事。夜、家でドミューンの家畜人ヤプー特集を見る。『家畜人ヤプー』は思春期16歳くらいのときに父親の本棚から見つけてこっそり読んだ記憶なんだけど、ひさしぶりに読み返したくなった。映画化の話が日本、海外問わず何回も巻き起こってはとん挫しているらしく、過去には中島貞夫からデビットリンチまで! すごい。現在は熊切和嘉監督が企画しているらしく、それは見たい! しかし実写で映像でやるとなると特殊美術がめちゃめちゃ大変であろう。それも含めて見たい。

11.20火
朝から普通に労働。労働中、お客さんに「ぼくも肘折ったんですよ」といって見せられた左肘にはなんとわたしと全く一緒の骨折手術痕がくっきりあって、全く同じ左肘だし、しかもその人、先日榎本さんがトイピアノバックに持ってた某バイク便の黄緑のリュックを持っていて、なにこれ運命?! ってなった(もちろんそんなことはゆってませんが)。というか、労働中、お客さんから普通にわたしの傷口丸見えなんやって発覚。なんの傷か、同じ目に遭った人ならわかるけどそれ以外の人にとったら意味わからないし結構グロいし、場合によっては食欲失せるかも、失せさせているかもしれない。労働終わってアイホンをみると、とてもうれしい、恐れ多いけどありがたいお仕事の依頼がきていて歓喜。わたし如きが仰せつかっていいのか、断った方がいいのか?とかちょっと不安に思ったけど、ありがたく受けさせていただくことに。生きていればたまにはいいこともあるものだね。今年で女の厄年(後厄)が終わる。いや〜なかなかきっつい厄まみれの一年であった。お祓い行かなかったせいかな。

11.21水
朝から洗濯をどばっと干して、病院へ行って今日もリハビリ。もうリハビリも佳境で、来月中にはリハビリ終了していいでしょうと話がまとまった。長かった〜という気がしているが、先生いわく、回復早い方ならしい。とはいえまだひじにはしっかり金属が入っているので、これ手術してとったあとにもまたリハビリしないといけないのか? と新たな不安が湧く。リハビリのあとそのまま渋谷に出て、HUMAXシネマでチケット買って、1時間ほど時間つぶしに人間関係でコーヒー。パソコン持ってきていたので小説の続きを書く。斜め前の席に、ねずみ講的な話をしているグループがいて、最初二人だったのが気づけば6人ぐらいになってて、何やらねずみ活動のチーム会議がはじまっていて、そっちに気を取られてしまい小説進まず。しかし喫茶店ってどこもねずみ講の温床となっておるのやなあ。時間になったので映画館に移動。映画『生きてるだけで、愛』を見た。趣里ちゃんが最低最悪などうしようもない恐ろしくめんどくさい女を演じており、しかし趣里ちゃんは小顔で華奢で超美人だからあまり説得力がなくてちょっと物足りなかった。趣里ちゃんは躁鬱で過眠症の役で、家で惰眠を貪っているシーンがたくさん出てくるんだけど、布団や散らかった部屋や着ている洋服などが全部可愛く、あ〜あんな家で眠り続けるとか最高やんけ、と思った。菅田将暉は引きの芝居もうまいんやな〜というのは『太陽』のときも思ったけど、今回もそうであった。原作の本谷有希子の小説ももう何年も前に読んだはずやけど、こんな話やったっけ? わたしは読んだ本をすぐに忘れてしまう。そのときおもしろい! と激しく思っても数年経ったら全く記憶から抜け落ちていたりする。一種の病気なんちゃうかと不安になるレベルで忘れる。一度読んだ本や見た映画を細かく記憶していられる人って、脳みそ天才やな〜と思う。まじで思う。帰りは良い天気でまだ明るかったので、意味もなく原宿まで明治通り沿いを歩いて帰った。途中、オシャンティな雑貨屋さんなどをひやかしたけど、驚くほど欲しい物がなにもなかった。こういう日もある。家に帰ってまた小説の続きをしこしこ書いた。

11.22木
朝から小説の続きを書く。書いてる時間より読み返して悩んでる時間の方が長いのでなかなか進まず。すっかり寒くなったので押し入れからコートを出すも臭かったので、クリーニング屋さんに持っていく。おばちゃんがとてもやさしくてかわいい人だったので和んだ。ポストを開けると、B學界の編集S水さんから資料が届いていた。さすがB芸S秋社、仕事が早い。夜は新宿シアターPOOにて、飯田華子さんの月例企画女の星座で物販お手伝い。今月はゲストが日比谷カタンさん。カタンさんとは何度もツーマンやコラボさせていただいているが、ひさしぶりにライブを拝見。ヅラを被り、カラコンをいれ、フードのついた長い真っ黒のドレスをお召しになったカタンさんはもはや人種も性別も飛び越えて何者か全くわからない(おしゃべりしていて、サスペリアテルーザだということになりました)。衣装に手がこんでいるアーティストって、だいたい中身がお粗末というか、衣装負けしてることが多いのだけど、カタンさんはその衣装どころの騒ぎではない凄まじいパホーマンスをされるので大尊敬している。本日もまことにすごかった。一曲ごとに物語があって(物語設定がまたいちいちやばい。例:赤軍あがりの男女が秋の京都を旅している情景をさだまさしの新曲として作りました、など)、一曲ずつ完成度の高い一人芝居を見たような充実感。そして第二部はそんなカタンさんと飯田さんとのコラボ。今回もまたすごいものを見た。カタンさんは劇伴音楽家としてもたいへんいい仕事をなさる。そしてセリフを言ってももっていく。もちろん飯田さんも負けていない。飯田さんが突然大きな声を出すシーンがここ何度かあるのだけど、いつもあの場面、胸がきゅうとなる。最後、フリートークで珍しくおふたりの素の部分がしっかり語られていて、こんなことを(結構どちらにもリスキーなこと)こんなに丁寧にしゃべるなんて、と思っていたらラストへ雪崩れ込む巧妙なトリックであった(なのであのトークが事実なのかどうかはわからないし、たぶん事実か嘘かは問題じゃない)。いや〜今回もやられた。こうやって飯田さんとカタンさん、ふたり並べて拝見していると、なんか本質的にこのふたりは似ているなあと思った。わたしの中で、どちらも一生敵わない天才化け物。ちなみに飯田さんのこのシリーズ、来年3月の最終回のゲストはなんとわたしです。1年スパンで繰り広げられてきた物語の、大事な最終回にお邪魔するのは恐れ多く緊張ですが、今からわくわく。

11.23金
朝から普通に労働。タッグを組んでいた同僚が風邪をひいていて、うつったらいややなあ〜とびびりながら仕事。風邪ひいてる相手と一緒にいるときって、相手に気づかれないように感染を予防するってなかなかむつかしいよね! 露骨に拒否するのも嫌味かなっておもうし、だけど絶対うつりたくないし! なんかいい方法あったら教えて欲しい。わたしは持病のせいでめちゃんこ免疫力が弱っちいので、もう、すぐうつるんである! これからの季節、ウイルス社会をサバイブするのは命がけ! なんとか息をとめるなどして仕事して帰って、家で明日のライブの練習&準備にいそしんで早めに寝た。

11.24土
早起きしてライブの準備。カシオトーンの電池残量に心配があったので電池を買いに行く。荷物の準備してたらなんやかんやでトートバックパンパンになってしまった。おひるに家を出て、いざ八丁堀。ひさしぶりの七針。入ると、まあ、いつの間にやらバックに真っ赤な幕がついていてとっても可愛い! テンションがあがる。いそいそと準備して、1時間の間にリハと会場設営。今日はちるこちゃんプロデュースイベントなので、可愛い飾りつけなどはちるこちゃんとアツ子さんにおまかせ。ちなみに衣装もちるこプロデュースで全身真っ赤なコーディネイトに頭飾りまでつけてもらいました。物販席にはアツ子さんのおいしいケーキと、謹製さきこけしが並び、可愛くて華やか賑やか。オープン寸前にトイレに行くと、なんと便器がレバー押しても引いても流れなくなってしまい、用を足したおしっこが残ったままの状態でみんなに助けを求める。アツ子さんがタンクを開けて直してくれた。そんな事件もあったけど無事開場。今日のイベント、告知はじめた当初は予約が全然こなくて、どうしようお見舞い会とかいって普通に箱代で赤字やんと泣いていたのだけど、ちるこちゃんがお友達をたくさん呼んでくれて、結果満員。一部はちるこちゃんと美月ちゃんと粛々と演奏。人に伴奏してもらうのっていいな〜という気持ちと、なんも楽器弾かずに前向いて歌うのは手持無沙汰で不安でいつも以上に緊張する!という気持ち。途中歌詞を間違えたりもしましたがなんとか終了し、二部はちるこちゃんと談話。トーク内容は、主にお客さんからの質問内容に答えていくシステムだったのだけど、普通って何? 変って何? メンヘラって何? 恋愛って? みたいな話をしたり、はたまたやっべえ喫茶店裏話をしたような。詳しくは書けませんので端折ります。なんやかんやで1時間くらい喋っていたかな? そして最後に二曲歌ってイベント終了。お見舞い箱にみなさん投げ銭や投げ土産など可愛い物をたくさんくださってうれしかったです。お菓子やぬいぐるみやボタンやオモチャなど。帰りは大きな紙袋がパンパンに。みなさん本当にありがとうございました。お見舞い会とかいっておきながら、もう腕はだいぶよくなっているので心配はいりません(企画が持ち上がったときはまだギブスで本当に何も出来なくて病んでいた)。企画してくれたちるこちゃん、演奏してくれた美月ちゃん、ケーキやさきこけし作ってくれたアツ子さん、七針さん、見に来てくださったみなさん、本当に本当にありがとうございました。この日のことは忘れません! 

11.25日
4時起きで労働へ。早朝は極寒なのでいちばん分厚いコートを着て出勤。三連休最終日、どたばたと忙しくよく働いた。乾燥で身体じゅうがかさかさで、特に手荒れがひどく、ついにアイホン指紋認証しなくなってしまった! これはめんどくさい! これ手荒れ治ったらまた認証してくれるのであろうか?