10.22〜28日記

10.22月
朝から労働へ。ひさしぶりに通勤ラッシュに揉まれる。左腕がもみくちゃにならないように気を付けるのに必死のパッチ。なんとか無事に新宿。労働中、八百屋の配達のお兄さんとひさしぶりの邂逅、骨折してましてん、と手術痕を見せびらかす。新人さんの子が見事な金髪ギャルで会話に困る。8時間勤務、体力もつかな〜とちょっと心配だったけれどなんとか仕事終え、ホッ。疲れていたのか帰って早々に寝た。

10.23火
昨夜は10時寝て4時に起きた。今日も朝から労働。ヘルプで多店舗から来ている社員の禿げおじさんMさんと下ネタで盛り上がる。Mさんは49歳なのだけど、男性ホルモンが強すぎてすでに頭部はつるっぱげで、しかし相反して体毛はもじゃもじゃらしく、それがコンプレックスだから腕毛は綺麗に剃っているとのこと。男子なのだから、もじゃもじゃのまんまでもいい気もするけど、接客業だからもじゃもじゃだと不潔な感じがするでしょ、とのことで剃ってるらしいんだけど、男子も大変やな〜。仕事後、紀伊國屋書店によって、小説新潮を購入。帰りの電車で早速読む。今号の小説新潮に掲載の、花房観音さんの『ボッちゃん』は松山のストリップが舞台の短編なのだけど、なんと早樹子という人物が登場します! そしてマドンナ役は華子! ほかにも北村や飯田って名前の人物が出てくるので、私的にニヤニヤ。花房さんの小説に出演できるなんて、感激であります。ちなみに小説は、親譲りの純情で子どものときから自慰ばかりしている、勃起のボッちゃん(勃っちゃん)が、ストリッパーのマドンナに翻弄されていくおはなし。わたしも松山には二度ほどお邪魔しているので、道後温泉とかちんちん電車とか、あ〜あの辺かしらとか風景が浮かんで楽しめた。

小説新潮 2018年 11 月号 [雑誌]

小説新潮 2018年 11 月号 [雑誌]

10.24水
昨夜、ひとつうれしい知らせが届く。夏からずっと不幸ばっかりが続いていたので、一個くらいこうやっていいことが巡ってくるものだね。はあ、よかった。朝から病院へ。今日はオープンの45分前から並んだけど3時間待ちであった。途中外出してベローチェで待ったのでそれほど苦じゃなかったけど、なんでこんなに混んでいるのであろうか。普通の町のちいさい整形外科やぜ? 診察終わって、お昼から上野へ。高級喫茶古城にて、画家のK田A子さんと待ち合わせ。この喫茶店はもう5年くらい前?かな? A子さんがここで働いておられた時代にここでライブさせていただいたことがあって、それ以来だから5年ぶりくらいに来た。ソファーが一個一個重厚でふかふかでわたしのおしりでも痛くならない良いソファー。店内壁やら天井に石が埋め込まれているのだけど、この石はソビエトから持ってきた品だとのこと。すごい。途中、ママさんともおしゃべり。ママさん、全身スパンコールの黒ラメワンピースを着ていて、カツラは金髪! ゴージャスすぎてすごい存在感! だけどお話していたら、グリーンのカツラもあるとか、湘南へ肌を焼きに行ってるとか、色々パワフルすぎて愉快。A子さんと、とある絵の打ち合わせを兼ねて二時間くらいまったりおしゃべりする。A子さん、ちいさいわたしの形のこけし、さきこけしを作ってきてくれていて、これがめちゃんこかわいくて感動。しあわせな2時間だった。

10.25木
今日も朝から労働。特筆すべきことはなし。労働復帰してから、なんか肌荒れと頭痛がすごい。仕事と関係あるんかないんかな。労働後、ちょっと空き時間があったのと、見たいDVDがあったので、5年ぶりくらいに新宿の蔦屋にいったら、もうレンタル屋じゃなくなっていた! ブックカフェ蔦屋的な謎の店になっていた! 品揃えピカイチだったの新宿蔦屋はいずこへ? 夜はシアターPOOへ、飯田華子さんの月例企画で物販のお手伝い。先月はこられなかったので2か月ぶり。お客さんに骨折を心配していただく。飯田さんの天才ぶりが堪能できるこの企画。今月のゲストは元イースタンユースの二宮友和さん。今回はギャグ多めな回だったけど、まさかのところでカニの伏線が回収され、うお〜となった。二宮さんの棒読みなセリフが味わい深くてよかった。飯田さんの衣装の下がまさかのお絵かきヌードで笑った。来月のゲストは日比谷カタンさん。これまたたのしみ。

10.26金
朝起きて、そうだ衣替えをしよう!と思い立ち、朝から押し入れをひっくり返して夏物と冬物を総入れ替え。冬物は臭いかどうか鼻で点検し、臭そうなやつは洗濯機へ放り込む。わたしはセーターでもなんでも家の洗濯機でがしがし洗う、故に毛玉だらけ。どばっと洗濯物を干し、昼から病院へリハビリに行く。もうわたし、病院行くときの服装ひどすぎる。赤の水玉のパーカーに紫ジャージのズボンに黄色のスニーカー。我ながらキマりすぎている。自分でも配色の意味がわからない。わたしはついつい原色のカラフルな衣料ばかり集めてしまうのでこんな色きちがいおばさんになってしまうのだけど、東京ではこんな人いないね。大阪なら、色きちがいおばさんだらけだから悪目立ちすることもないんだけど。リハビリのわたし担当の理学療法士さんはめくらなんだけど、今日はちょっとカルテ確認しますといっておもむろにパソコンを取り出しカタカタしだしたんだけどこのパソコン、キーボードしかないんである。ディスプレイがないの。どうなってるんやろ。理学療法士さんの頭の中と連動してるのやろうか。謎。しかしわたし、リハビリいつまで通うんやろか。一回千円弱だけど、週2は通っているので地味に結構な出費。それとは別に診察代もかかるし、ただでさえわたし持病の医療費が年間30万円超えなのに、今年の医療費総額なんぼほどかかるんやろうか。恐怖。

10.27土
今書きかけの宿題原稿とちょっとにらめっこして、あまり筆が進みそうにないので、参考文献を持って電車に乗る。セーターを着てきたら、だいぶ暑い。気になる映画があったので渋谷に出る。映画がはじまるまで時間があったので、人間関係で持ってきた本を読む。人間関係は渋谷で好きな喫茶店だけど、照明が暗いので読書には適さない。しかしわたし、喫茶店で働いて、休日も別の喫茶店にいて、喫茶店滞在時間すごい。時間になったのでユーロスペースに移動。熊澤尚人監督『ごっこ』を鑑賞。予告編の印象から、子どもを使った人情もん臭がして、なんかあんまり好みな映画ではないなあと思っていて、まあその通りな映画だったのだけど、しかしわたしは俳優としての千原ジュニアが『ポルノスター』から好きなので、主演映画なので見とかないといけない。結果、千原ジュニア萌えを楽しむためにはよく出来た映画だった。不覚にも落涙。千原ジュニアと少女って、ずるい組み合わせである。エンドロールを見ていたら、またしても音楽が安川午朗さんだった。日本映画音楽の安川午朗率めっちゃ高いなあ。映画館を出たら、渋谷駅前に護送車二台と黒塗りパトカーが二台停まっていた。事件かな。土曜の渋谷、人が多すぎなので寄り道せずまっすぐ帰宅。家につくと、ポストに贈り物がふたつも。和歌山のるみたんから、赤地に小鳥さんの模様の可愛い可愛いお財布が届いた。るみたんはいつも、誕生日でもなんでもないときに不意打ちでこうやって贈り物をくれる。うれしくて涙。もうひとつはライターK龍ジョーさんなら、ストリップのミニコミ誌が!わたしの大好きなみおり舞さん特集や、矢沢ようこさんのエッセイまで載っているたいへんアツい一冊。ありがたく読ませていただきます。

10.28日
朝、出勤中、電車の中で枕を握りしめて寝ている青年を発見。寝ぼけて家から持ってきてしまったのであろうか。微笑ましくて朝からほっこりした。労働は日曜なので激務であった。凄まじい売り上げ金額を叩き出していた。こんな喫茶店あるか?うちの店まじですごい。勤務中から、左腕の手術痕が急にズキズキしだして、今までも痛くなることはあるけどだいたい関節的な痛みやったのが、ここにきて急に傷口がズキズキとゆう謎の痛み方をしていてびびる。まだ全快には遠いので労働はたいへんっちゃあたいへんやけど、わたしはしみじみ労働者が身の丈にあっているなあと思う。働かざるもの食うべからず、寝るべからず、遊ぶべからずな気がして、怪我で働いていない1ヶ月は罪悪感から生きた心地がしなかった。働けるってありがたい。まあそれもこれも健康あってのことやけどもね。