5.24~6.2日記

5.27月

4時起きで朝から普通に労働。昨夜は何故かひさしぶりに不眠症大爆発で睡眠薬も全然効かず一睡もできずだったので今日は一日中身体も頭もしんどくてぼんやりしていてダメだった。よぼよぼになって帰宅。さすがに今日は寝れるやろと思ったけど意外と眠れず。不眠癖がついてしまったのかもしれない。あかん兆しや。

 

5.28火

4時起きで朝から普通に労働。朝、大好きな作家さんから突然メッセージが来てうれしくて更衣室でひとり小躍りする。一瞬、偽物かも?とか思ったけど、さりげなくて短い言葉のセンスから間違いなく本人やと確信。信じられない気持ち。仕事中も一日中、ぽおーっとしてしまった。いかんいかん。帰り道、紀伊國屋書店をパトロール金原ひとみの新刊『アタラクシア』が出ていたので購入。あと山田詠美の新刊『つみびと』が幼児置き去り餓死事件がモチーフのやつらしいので気になって購入。事件モノと思うとついつい財布のひもが緩んでしまう。帰ってナックルズの原稿の書き足し部分を書いて送って、昨日もあんまり寝れてないので早めに寝た。

 

5.29水

4時起きで朝から普通に労働。労働中、恰幅のいいロシア人ちっくなお客さんが二人でいらっしゃり、何故かふたりで結構なボリュームで歌をうたい出して、ロシア語(たぶん)の節回しの感じとか発声の仕方とかが絶妙にかっこよくって、新宿のしみったれた喫茶店の朝が突如ムーディな映画の中の世界みたいになってひとりで興奮した。日本人が日本語の歌を突然歌い出したら「ちょっとお客様!」と注意するところやけど、あまりに素敵やったので放置してしまった。仕事終わって、本読もうと思って帰りにベローチェによって読書。金原ひとみの『アタラクシア』。 読了。

アタラクシア

アタラクシア

 

 震災後、フランスに移住してた体験が反映されている、とはいえここのところの金原ひとみの一環してのテーマ、三十路女の苦渋群像劇。金原ひとみの小説を読んでいると、東京に生きる妙齢女たちはこんなに簡単にセックスしてんの?不倫してんの?と思ってカラカラのおのれの生活が不安になる。しかし男女とは、夫婦だからといって、燃え上がるような不倫をしているからといって、わかりあえるというものではないらしいというのも金原ひとみの小説を読んでいたら教えられる。「恋愛や結婚や不倫とは、一体何なのだろう。幻想ではなく、本当にお互いの深部に触れる関係など、存在するのだろうか。結局恋愛というのは、どこかが痛い時に治療が必要だと医者や薬に頼る対処療法と同じで、寂しい時愛されたい時に同じ思いを抱えた誰かに手を伸ばし満たし合う行為で、その満たされた感覚が愛されている、相手を満たす行為が愛しているという幻想にすり替わっているだけなのではないだろうか。」なるほど。でもいい加減わたしもその薬が欲しいわ~と思ってしまった。あとラストの終わり方がすごくかっこよかった。

 

5.30木

朝から虎ノ門の方の病院へ通院デー。待合室何故か今日はガラガラで、珍しくそんなに待たずに診察室に呼ばれた。ラッキー。血液検査と診察と高級お注射全部合わせても1時間ちょっとで終わった。こんな日は滅多にない。終わって、いい天気やし新橋まで歩いて、ニュー新橋ビルに行くか迷ったけどひさしぶりにパーラーキムラヤへ行こうと新橋駅前ビル。お昼時だからか結構賑わっていた。おなかは空いてなかったのでアイスコーヒーだけ。

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ここはソファーの模様や壁の模様がかわいくて好きな喫茶店。魔女のるみたんが汐留に住んでいた頃はよくここでふたりでお茶していた。でもそれももう5、6年前とかになるのかな。しばらく読書して、混んできたのであんまり長居は迷惑と思い退店。新橋はイケてる喫茶店がたくさんあるので、喫茶店パトローラーとしてもう一件いこかとおもったけど、やっぱりやめて帰路。帰ってひさしぶりに小説の続きをかこうとパソコン開けるも、バッテリーがすぐ死んでしまってやる気なくす。1年ぐらい前にバッテリー変えたばっかりやのに。もうパソコン自体の買い替え時ってことかな。えーん。

 

5.31金

だらだら起きて、洗濯干して、お風呂入って、お昼からミュージカルのチラシを1200枚抱えて花園神社。またもや唐組さんの公演にチラシ折り込みをさせていただきに行く。しかし前回の800枚でも手ちぎれそうになったけど、1200枚は殺人的な重さだった。(当者比)色んな団体さんが折り込みにきてはって、みんな台車で持ってきていた。紙袋だけで来たわたしが無謀であった。2時間かけてせっせと折り込み作業。作業自体は無心になれるので結構たのしい。こういった単純作業、嫌いではない。折り込み作業していたら、金髪の知らないお兄さんが突然「すいません、財布届いてませんか?」と聞きに来て、どうやら神社で酔っぱらって寝てて起きたら身ぐるみ剥がされていたらしい。かわいそうに。しかし白昼堂々新宿の道端で寝てたらそうなるでしょうね~残念デシタって気持ち。折り込み終わって、まっすぐ帰るんもアレやな~と思って、新宿五丁目の喫茶アルルpart2へ喫茶店トロール。いつもは喫茶店グルメわたしはナポリタン一択なんやけど、イタリアンというのがあったので今日はそっちにした。ら、真っ白いスパゲッティが登場。食べるとただの塩味であった。でもおいしかった。

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アルルには猫ちゃんが二匹いるのやけど、今日は全然寄ってこなかった。2時間ほど読書して帰路。帰りに銀行で記帳する。なんと、1月に撮影していた某映画の出演料がどーんと振り込まれていた! うれしー! 女優というお仕事で、ここまでまとまったお金をいただけるのははじめてのこと。まあそんな大金ではないのですが、バイトで得る給料のよろこびとは全然違うなあと実感した。足立区に帰ると雨が降ったのか床が濡れていて、はっわたし今朝洗濯干したやん!と焦って帰宅。案の定湿っていた。ちーん。

 

 6.1土
4時に目がさめると、飯田さんからミュージカルの台本が届いており、ベッドに転がったままアイホンで読む。読み進めながら、こんな話を、こんな役を、わたしはほんまにやるんであろうか。きつすぎる。どんな拷問やねん。みたいな気持ちでいっぱいになり、読み終わって布団かぶって一人で唸る。正直、やりたいかどうかと言われると、やりたくない、かもしれない。こんなこと、誰がよろこんでやるんやろうか。相当なドMでも嫌がるであろう。布団から出て、もう一回読む。あーでも、やらなければいけない。これはわたし以外にやる人おらんし、最初からこんなようなことになるのは、ある程度は予想できていたことで、とはいえ、想定外の方向性にもきっつい台本が来てしまったので、正直狼狽えている。しかしわたしはあくまで女優として参加するのであって、作演出は飯田さん。なのだからここはもう飯田さんを信じてやるしかない。シャワー浴びて用意して昼から新宿へ。今日はまたしても唐組さんの『ジャガーの眼』を花園神社に観に行くのあーる。14時半頃にチケット引き換えに行ったら、はやくも整理番号47番だった。すごい。チケット引き換えて、ぷらぷら散歩して途中コンビニでミュージカルの台本を印刷して、昨日に引き続き今日も新宿5丁目の喫茶アルルpart2へ。土曜だからか混んでいた。隣の席に、わたしの職場の喫茶店にもよくくるネズミ講野郎が座っていて、こんなところでも顔合わせるとは!プライベートでは見たくない、ケッって気持ち。今日はナポリタンを注文。そうそうこれこれ。やっぱりわたしはケチャップ味が好き。

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食後のコーヒーすすりながら、台本を読む。やっぱりアイホン画面で読むのと、ちゃんと紙で読むのはちゃう。3回目になってようやくちょっと冷静に読めた。が、冷静になったら今度は、こんな個人的なおはなし、果たしてお客さん見て楽しいのかな?と不安になる。まあ演し物とゆうのは楽しいものだけが素晴らしいわけじゃなくて、わたしは本でも映画でも演劇でもわりと、うわっきっつー!ってゆう後味を求めて摂取しているので、そうゆうベクトルではありなのかもしれない。いや〜しかしきっつい。とりあえずこれをやりとげたら、良くも悪くもわたしの人生のなんかの一区切りがつく気がする。ひとつの希望が完全に終わる気がする。飯田さんにひとまずの感想を送り、夜は花園神社で唐組さん『ジャガーの眼』3回目を感激。今日はしょっぱなから、久保井さんが今まで以上の異様なテンションの高さで芝居をしておられ、うひょ~と鳥肌が立った。あとあと聞くと、どうやら照明がふたつ点かないというアクシデントがあったらしく、ピンチのときこそ人間のエネルギーで魅せるという、パフォーマーの鑑のような方やなあとしみじみ感じた。今回は戯曲を読んでから見たし、さすがに3回目(通し稽古をあわせると4回目)なので、すっと物語の中に入っていけた。『ジャガーの眼』はぶっ飛びすぎてすごく歪な形をしているけれどまごう事なき恋の物語で、田口、くるみ、しんいち、夏子、サラマンダ、それぞれの登場人物がそれぞれの方向へ健気に恋をしているのだけどどれもうまくいかず、きゅーんと胸が締め付けられっぱなしだった。しかしとてつもないおはなしやな~と、唐さんの戯曲のすごさを改めて見せつけられた。あーこれが、これこそが虚構の素晴らしさやなあ、劇はこうでなくっちゃ!って思った。2時間半、完全にアッチの世界にさらっていってくれる。この体験がしたくてわたしは紅テントに通っている。東京公演は来週金土日の三日間で終わってしまうのでみなさんぜひ見にいってください。

 

6.2日

昨夜も睡眠薬が全然効かず、一睡も出来ずに朝。今週こんなんばっかりでさすがにしんどい。せっかくパッキパキに効く睡眠薬と巡り合ったと思ったのに。はやくも耐性がついてしまったのであろうか。しかしちゃんと4時に布団を出て、朝から労働へ。今日はひと騒動あってたいへん疲れた。同僚の、最近社内結婚をしたMさん(バイト)がちょっとしたクレームをもらってしまい、それ自体は全然大したことではなかったのだけど、それを旦那(社員)に報告したところ、旦那が変なスイッチが入ってしまって大事に発展してしまい、なんと事務所に籠って夫婦喧嘩を3時間半。その間、人員が物理的にふたり欠けてしまうので、残されたこっちはほんとてんてこ舞いで、おまけに今日は激忙しい日曜日の、これまた一番混み合う時間帯に3時間半も、ふたり足りない状態回さなければいけなかったこっちの苦しみを、一体誰がわかってくれるのでしょうか! 結局妻の方は号泣していて今日は働ける状態じゃないといって3時間半後帰って行った。ちなみに、その夫婦喧嘩で泣いてた3時間半の間も、時給はちゃんと発生していたのだぜ、ということを忘れんといて欲しいぜ! と誰にぶつけたらいいのかわからん怒りが沸々と煮えくり返った日であった。が、労働後、アイホンあけたら吉報が届いていたので、苛々は帳消しということにします。