6.5月
E本さんが我が家にやってきて、6月10日の練習、だったはずが、E本さん体調不良とのことでおやすみに。昨日もI田さん、声ががらがらになってたし、みんな季節の変わり目でやられているのかも。かくゆうわたしは喉の方はおかげさまで元気になってきている。しかし、たぶん肋間神経痛なんやろうけど、左の肋骨が痛くてこれは前にやった肋骨捻挫にも近い感じがするけど今回はきっかけがないので、ただの肋間神経痛かなあ。息を吸うと痛いやつ。まあでも声が出るから全然いい。家でひとりでトイピアノの練習に励み、そして明日の練習にも励み、まだ明日も6月10日もやらないけど新曲を練習したりして録音して、I田さんにだけこっそり音源送った。
6.6火
『早樹子、高円寺気分』のチラシを作ってコンビニに印刷しにいき、物販をがらがらにいれて準備して、本日のライブの練習。今日は末井昭さんがサックスで入ってくれる豪華ライブなので気合が入る。アップリンクは渋谷のぐちゃぐちゃを抜けて歩くととても疲れるから、直で行く場合は実は代々木公園駅から歩いたほうが静かで歩きよいのやったと思い出して、代々木公園駅から歩く。実は初台に住んでた時代は結構この辺チャリでぷらぷらしていたけど、いつの間にか奥渋とかいう変なブランド名がついたオシャレタウンと化していて、100円ローソンやった場所も高級オシャレ自転車屋になっていて気に食わない。まあ、関係ない。アップリンクに到着し、K持さんと邂逅、そしてピアノのチェックをして音出ししたりしてたら末井さん神蔵さんもご登場で、末井さんと軽くリハをやる。先週一回やってるからもうばっちり息ぴったりの予感◎チラシを二枚合わして客席に置く作業をしてたら、末井さんは自然と手伝ってくださって、しかもたいへん手際がよく、さすが伝説の編集者で出版社の取締役でもいらした方、ものすごく気が回る方やなあ、しかもわたしみたいの下々のものがやっていることまで手伝ってくれるなんて、と感動する。会場の準備が出来たので、横のカフェで末井さんとコーヒー飲んでたら、神蔵さんのご親族や、本日のトークゲストの高橋源一郎さんなんかもいらしてちょっとご挨拶させていただいたり、そうこしてたらC子せんせいが来てくれたので、みんなでお茶しながら(C子せんせいはすでにワイン)おしゃべり。末井さんとは13日の青山ブックセンターでの打ち合わせもちょっとする。そうこうしてたらお客さんもどんどんいらして開場。あっとゆう間に満席。すごい! やっぱりあの写真家神蔵美子さんが映画撮ったてゆうたらみんな見たいよね、それに高橋源一郎さんまでいらっしゃるし、わたしのライブも単体では意味わからん感じになるけど、末井さんがサックス吹いてくださるからゴージャスだし、色々お得なイベントやもん。イベント始まって、まずは上映。神蔵さんは、写真集「たまもの」「たまきはる」を経て、この映画『雪子の部屋』を作るに至った経緯を映像化して説明するのがあって、これのナレーションが神蔵さんの声なんやけど、なんかすごくよかった、うまく説明できないけど。その後、『雪子の部屋』本編が上映。40分くらいの短い映画なんやけど、すごくおもしろい映画に仕上がっていた! わたしは自分がスクリーンにどーんと映し出される経験がほぼ初めてなので、自分が出てくる度に目を塞ぎたい気分でしたが、主演の金子さんの色気と、麻子さんの美しさが際立ってて、あとやっぱりローケーションが全部素晴らしく、殆ど末井神蔵邸で撮ったのやけど、おうちがほんとに可愛いので、家具とかこたつとかの色味もすごく綺麗だし、時折映るお庭やねこちゃんたちも可愛くて、神蔵さんはまず写真家さんやというのが、すごく自然に伝わる、伝わってしまう映画やった。鬼子母神の七曲りの路地も、緑や木や花や小鳥がかわいくて、そこを訪れる麻子さんの衣装も、その全体の切り取り方がものすごいキマッてる!て思った、いえ、飽くまでわたしの素人目での感想ですが。最後の猫ちゃんを被った雪子と金子さんの行進もすごくよかったし、エンディングの音楽の四家卯大さんの曲ともばっちり合って後味も抜群。ほんとに素敵な方が集結した映画に混ぜてもらえて光栄やったなあと改めて思った。上映のあとは高橋源一郎さんと神蔵さんのトークで、これが作家論?というか、「神蔵さんはなんで写真集になると写真も文章もものすごく張り詰めた鬱屈が漂うのに、映画になるとなんでこんなに明るくファニーなんですか? 神蔵美子の作品にユーモアが出てくるとは!?」と驚いておられ、確かにわたしも神蔵さんの写真と文章には何度も泣いたし、素晴らしいんだけど、映画となると全然切り口が180度違うなあと改めて実感。トークのあとはわたしと末井さんのライブで締め。緊張したけど楽しく演奏出来ました。おまけに末井さんがわたしの本の宣伝までしてくださったので、結構物販の本も、まあまあ売れました。終わって隣のカフェで打ち上げ。客席に石丸元章さんがいてらしたからちょっとお声かけたかったけど、打ち上げにはもういらっしゃらなくて残念。でも色んな人とお会い出来て、かの神足さんまで見に着ていらして、わたしはおしゃべりはできなかったけど、お目にかかれただけで光栄っすって感じやった。他にも会いたかったみんなとおしゃべりできて楽しかった。O野くんかとC子せんせいとK井K夫さんからは「裸の村」の感想もいただけてうれしかった。お芝居は何度も見てくださってるけど、ライブは初めて見れくださったS崎M紀さんともおしゃべりできて、「さきこちゃんの歌は、家族や家庭に関する歌が多いね」てぽろっと零されて、はっとした。無自覚やったけど、家族や家庭というものへの憧れというか執着のようなものが実はすごくあるのでしょう。11時に閉店で、店を追い出され、名残惜しいけど終電などもあるので早めにばいばい。
6.6水
昼は家で家事などして、夜からE本さんが練習に来てくれてた。ふたりではじめてやる曲とかもあるので心配やったけど、やってみたら意外と出来る子なので(E本さんが)特に問題も起きずいい感じで全曲練習出来た。練習のあとはだらだらおしゃべりして、卒論の感想などを伝えたり、だらだらしてたら結局いい時間に。足立区は危ないところなので、E本さんみたいな若いかわい子ちゃんが夜遅くにうろうろしてると危険かもしれないので駅までお送りした。
6.7木
朝から普通に労働。後、夕方から金子清文さん主催のニューアングラ研究会という謎の会合に参加することに。上杉清文さんという、普段はお坊さんであり、アングラ劇団発見の会の人でもある、おもしろおじいさんの叡智をみんなに知ってもらおうと金子さんが突然開いた会合だったのやけど、たいへんおもしろい会やった。参加メンバーがすでに豪華で、PヤンヌMキさんやK井K夫さん、T陽K岡先生など各界で既にご活躍の方々で、わたしなんかが混じっててもええんやろうかって感じがしたけど、たいへん勉強になった、というか終始おもしろかった!資料として配られた中にあった『仏の十戒、戒の一「邪法・末法・盲滅法」』という上杉さんのご著書のあとがきの文章が面白すぎて、というかめちゃくちゃすぎて最高やった。こんな人がお坊さんでいいの?て思っちゃうけど、それも最高。勉強会のあとは三平酒場で飲み会があって、そこでもおもしろい話をたくさん収穫。わたしもメモメモしてたら隣にいた女優のK林A子さんもメモしてるんやけどちら見したら全部丸文字のひらがなで笑った。Pヤンヌさんともたくさんおしゃべりできてうれしかった。Pヤンヌさんとは唐組の客席でここ最近何度もお会いしていて「何回見ました?」て話で盛り上がり、ふたりとも既に4回見ていて明日も行こうと思ってるところまで気があってしまい「なんでこんなに何回も見たくなっちゃうんでしょうね?この病み付き感というか中毒性、おなじお芝居をこんな4回も5回も見るなんて狂ってますよね?」とか盛り上がった。Pヤンヌさんのブス会*の次回公演は谷崎の『痴人の愛』を男女入れ替えてナオミちゃんを唐組の若手看板俳優、福本くんがやるそうなのでこれは絶対おもしろい! 福本くんの瑞々しい分泌液垂れ流し熱演の素晴らしさについても語らった。わたしはブス会は見たことがないのやけど、Pヤンヌさんのご著書や連載を拝読していて普通にファンなのでたくさんおしゃべり出来てうれしかった。三平酒場も閉店で追い出され、みなさんはこれからカラオケに行くそうやけどわたしは明日も朝から労働やのでお暇した。
- 作者: 上杉清文
- 出版社/メーカー: 北宋社
- 発売日: 1985
- メディア: 単行本
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6.9金
朝から労働。が、例の肋骨捻挫か肋間神経痛かわからんけどアバラの激痛が朝から結構きていて、労働中ぐったりやった。なんとか終わって花園神社へ、チケット引き換えてしばしベローチェで休憩。したらいつの間にか寝てた。読みはじめたばっかりの町田康の新刊『ホサナ』によだれがべっとりついてしまってショック。良い時間になったので花園さんへ戻って、もう5回目の唐組『ビンローの封印』を観劇。今日は3列目くらいでみたのやけど、今まで最前列派やったけど、3列目くらいの方が全景を見渡せていいかもしれないと今更気づく。今日は役者さんみなさん、なんだかすごく楽しそうにお芝居してる感じがして、転び芸なども増えてて、あと気のせいかもしれないけど、最後の屋台崩しのときの崩れ方が大きく変わったような気がした! 客席にC絵さんとI嵐さんがいてひさしぶりにちょっと喋った。わたしが突然唐組に狂ってる感じに若干引いていた。ま、そらそうか。終わったあとのテント飲みも、アバラ痛いし明日ライブの心配もあったからやめとこうかと思たけど、Pヤンヌさんに会えたのでお邪魔することに。駱駝艦の方や、京都からはるばる見にやってきたピチピチの青年などと少しお喋り、今回でわたしがゾッコンになっている客演の全原さんや福本さんもおしゃべりおもしろくてたのしいひとときやった。アバラ痛いけど、もう5回目やけど、見に来て本当によかった。明日自分もライブ頑張ろうと思った。
- 作者: 町田康
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/05/26
- メディア: 単行本
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6.10土
今日はちるめらさんとのツーマン、何度も練習してきた特別編成のライブなので張り切って朝練しようと思ったらいつも以上に眠れなくて3時から近所迷惑顧みずに朝練。トイピアノ弾きたくって小声で歌って準備。ライブ会場は下北沢やけどその前に某所のちるこ家で通し練習をすることになっていたので、午前中に家を出て、ガラガラにトイピアノと物販を括りつけて移動。これが思いの外きつく、エレベーターを探しながら乗り換えてたら、乗り換え案内の指定してる電車に悉く乗り換え遅れ、やや遅刻。ちるこ家で一息ついてから全体の通し練習。一時はどうなることかと思ったけど、かなりいい感じで通せた。衣装もネバアランドさんの高級(当者比)で可愛いワンピースをレンタルさせていただくことになり、なんか頭飾りのおリボンとかもちるこちゃんが作ってくれてて、32歳で白髪まじりのおばばがこんな可愛い女学生さんみたいな恰好して怒られるんではないかと思うくらい可愛くしてくれた。頭のてっぺんに大きい真っ赤なおリボンというのは、昔の少女漫画の清楚な女学生って感じがして確かに可愛い。しかし、それを装着してるわたし自身が不細工なので、大丈夫なのか? ちるこちゃんはもう今日はずっとわたしのことを可愛い可愛いと連呼してくれるのやけど、可愛いとか普段言われることが全くないので(だってまず、顔形が可愛くはないし!)逐一否定したい気持ちを抑えるのに必死であった。スタッフのりりこさんという女の子もきてくれて、ちるこ家を出発。アコーディオン、コントラバス、トイピアノ、鉄琴などなど、なかなかすごい大荷物を全員持っているので、バスに乗ったら乗客に大道芸人の人たちと思われていたらしい。まあ、バンドマンにも見えないし、方向性としては間違ってない。下北レテに到着。ひさしぶりにきたけど、すばらしくかわいい空間。そこで演出家ちるこ氏の指揮の元、美的にいちばんよく見えるベスト立ち位置を探して、全員の配置決めをし、ちょっとだけリハをしてたらもう開場時間。どたばたとバブーシュカへ移動。本番前の腹ごしらえでみんなはカレーやナポリタン、わたしはライブ前にがっつりごはんたべると必ずげっぷに苦しむので、ケーキとコーヒー。本番前にアツ子さんにも会えてうれしかった。レテは楽屋がないので、もう本番の時間になったらそのままステージにぞろぞろと登場。今回はちるこ先生に、おしゃべり(MC)禁止令を敷かれていたので(わたししゃべりだすとつい下品なことをゆって笑わせないとあかんような気がする変なサービス精神を発揮してしまうので)終始無言で、淡々と曲を繰り出すスタイル。一部のわたし的な山は、ちるめらさんのカバーで「一輪のりんどう」という歌を歌ったのやけど、これがすごい難しいけど名曲で、榎本さんの淋しい鉄琴の音最小限のみをバックに私は歌に徹する感じでやったのやけど、淋しく孤独な一輪の花感が出せたのではないかと思い、これは結構自分的に満足やった。10分くらい休憩して、二部。二部はわたしの曲オンパレードで、ちるめらがわたしが16歳のときに作った幻の「おかあさんグモの唄」という、もう作ったわたしすら忘れて歌われへん曲をカバーしてくれたり、「卵のエチュード」をカバーしてくれたり、感激やった。目の前で自分の歌をカバーされるという経験がまずないので、たいへん貴重でありがたかった。わたし的には昔作った地味な曲って感じでライブではめったにやらないのやけど、ちるこちゃんにやってといってもらったので久しぶりに「星屑と飴」をやった。我が歌ながら、良い曲やんって今更思った。そしてなんといっても最後の、ちるこ氏の指揮の元に、全員にリコーダーと譜面が配られて、3パートに分かれて音楽の授業ばりに練習しつつ、最後に全員で「朝も昼も夜も」を合奏するという感動のフィナーレ。いや、リコーダーであの前奏はもうそれだけでちょっと涙そそられるね。わたしのことを知らないお客さんにとっては、知らん人の知らん曲を吹かされて可哀想な気もちょっとしたけど、でもおかげで感動しました。ありがとうございました。長丁場で出ずっぱりなので緊張感も途切らせられず疲れたことは疲れたけど、たいへん良い貴重なライブが出来て、ちるこちゃん、今村さん、榎本さん、レテさん、お客さん、みんなにありがとうの気持ちです。本当にありがとうございました。
6.11日
昨日の余韻に浸りながらも、もうわたしはあんなネバアランドの洋服やおリボンが似合う女の子ではなく、ただのしみったれた白髪交じりの三十路の女なので、ツイッターに流れてくる昨日のたのしかったおめかし写真を眺めては、なんかちょっと他人事ぽいような不思議な心地になった。昼間は昨日の物販の売れ高の計算や上納金の計算をしたりして、あとちょっと書き物をして、夕方から花園神社へ繰り出す。そう、今日は唐組春公演『ビンローの封印』の東京千秋楽! これは見ないわけにはいかないでしょうって感じで、C子せんせいと花代さんも誘って見に行った。NHKラジオでぺヤンヌさんの劇ラジオを聞きながら新宿の雑踏を歩きながら、ぺヤンヌさんは一昨日の時点ではお互い5回目見ててでおなじやったから、今日でわたしが6回みたことになって勝つに違いない、とかなんか勝手に張り合ったりしながら、劇ラジオはラジオドラマによくある、というか声優さんがやりがちな過剰な感情的な喋り方をちょっとウッとなってしまたけど、作家を目指す女の子とその家で飼われてる猫の話で、おそらくオナニーと思しきシーンも出てきたりして、それもラジオやから音だけの表現で、さすがぺヤンヌさんは攻めたことやってはるなあと思った。早めについたのでC子せんせいと花代さんのチケットも引き換えて、近所のいつものベローチェで待ち合わせ。わたしはベローチェ行きつけやけど、C子せんせいも花代さんももっと素敵なカフェ―とかじゃないと似合わなかったなあと己の店選びの下手糞さにがっかりしたけど、まあベローチェは花園さんのすぐそばやしいいよね。C子せんせに先日の金子さん主催の会での上杉清文さんがおもしろかったことなどを語ったり、花代さんも来て、女子3人で恋の悩みを相談したりしてたらあっとゆう間に18時半。さすが東京楽日だから人が多いこと多いこと。整列して入場。今日も上手よりの端っこの3列目から見た。東京楽日だからか、みなさんのノリがすごいたのしげでよかった。そして、和辻哲郎役の辻さんが後半でいう「希望は持つな、腑抜けで生きろ」ていう言葉が、すごく自分にしっくりきた。わたしも常々そう思って生きている。終わって、なんやかんやテント飲みにも参加。C子せんせいの読みはまた違うくて、セイゾウくんはもう最初から死んでるんではないか、という新設を唱えだして、さすがC子先生と思った。帰りしな、ぺヤンヌさんと会った! そう、やはり千秋楽やし、来ていらしたのであーる!これでお互い本番を見たの6回になって結局おあいこじゃない、とか思ったけどそんな変な張り合い方をしてるのはわたしだけかな。なんやかんやで終電で帰宅。