7.23〜29日記

7.23月
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。お金もないのでこのところ週4で労働していて、とりあえず労働は出勤すれば時間が過ぎてその間余計なことは考えずに済むので、これはこれで悪くはないけど、よくはないよね、本音をいうともっとちゃんと本職で働きたい、ともやもや堂々巡り。働く人はみな尊い、という理念のもと生きているので、働きマンたちで溢れる満員電車に乗るのも苦ではなくなってきた。帰って、夜はとある資料のデータ埋め。自分の身体の採寸などもする。こうゆう採寸、前にお芝居で衣装さんが測ってくれたけど、自分で測るのははじめてで、やり方がいまいちわからない。裄ってどこの長さ? なんとなくで回答したけどあってるのかな?

7.24火
朝から病院。今日はあんまり混んでいなく、血液検査→診察1→高級お注射→診察2、とするする順番がまわってきた。とはいえ病院滞在時間は4時間ほど。なんやかんやで一日仕事。待合室でこのところハマって読んでいた(I田さんのご両親にもらった本)久坂部羊の『無痛』『第五番〜無痛Ⅱ』を読了。

無痛 (幻冬舎文庫)

無痛 (幻冬舎文庫)

第五番 無痛? (幻冬舎文庫)

第五番 無痛? (幻冬舎文庫)

久坂部羊は作家であり医者でもあるので医療モノの信憑性がすごくておもしろい。主人公の為頼という医者は外見を見ただけでその人の健康状態や寿命を見抜けるエスパーな才能があって、健康状態だけじゃなく、犯罪者も見抜ける能力があり、犯因症という症状(眉間にMの字が浮き出るらしい)が出る人はだいたいその後凶悪犯罪を犯すんやけど、その犯因症に纏わる壮大な群像劇って感じの分厚い本なんだけど読みやすいのでするする読んでしまった。これ、わたしは知らんかったけど実写ドラマ化もされてるのだね。わたしのイメージの中で勝手に、先天性無痛症のイバラは千原せいじやったんやけど、実際は男前の若い俳優さんがやっておられる模様。千原せいじやったら特殊メイクなしで眉間のMも出てそうやねんけどな〜。病院の待合室で読む医療犯罪小説はなかなかいいアトラクションです。帰って、とある案件で朗読をしなきゃになったのでそれのネタ探し。大阪弁と標準語の両方がいる、おまけにネタは版権が切れてるやつを選ばないといけないので家の本棚であれこれ探してにらめっこ。大阪弁の方は谷崎潤一郎の『卍』にした。声に出して読んでいると、乗ってくるとなかなか気持ちよくエクスタシーならぬクチスタシーが満たされる。やっぱりわたし、腐っても大阪人。
卍(まんじ) (新潮文庫)

卍(まんじ) (新潮文庫)

7.25水
朝から普通に労働。終わって夜は練馬でナックルズ誌の連載用の鈴木智彦さんとの対談収録。新宿から大江戸線で練馬へ行ったのだが、大江戸線新宿駅、遠すぎ! 東口からやと徒歩15分はかかるのだね! おまけに大江戸線って電車の車体自体がちっさくない? なんかやけにつり革につかまって立つスペースが狭いなあと思ったけど、車体がコンパクトなんよね? なんとか練馬に到着し、某居酒屋の個室にて鈴木さん、編集H川さんと落ちあう。この連載、今まではミリオン出版の会議室やレンタルルームで収録していましたが、今回はじめて居酒屋でした。乾杯しつつ、和やかに1時間半ほど対談。雑談部分で鈴木さんにわたしのプライベーツのことをずばりと言われてどきっとする。そうなんす! わたしもそう思ってた! とかいろいろありつつ、鈴木さんから読みたかった本2冊をいただき、H川さんからも最近H川さんが編集で出した本、中村淳彦著『ハタチになったら死のうと思ってた』をいただいた。ありがたい。大事に拝読します。帰りは西武池袋線とJRと地下鉄と乗り換えまくりで帰路。あんまり乗ることないけど西武線はホーム広くて綺麗だしわりと空いていていいね。時間的なものもあるのか、山手線も意外と空いていた。我らが千代田線の混雑率が如何に強烈かというのを思い知る。鈴木さんとおはなししてて思ったのだけど、ふと、この電車の一車両にもヤクザって何人か乗ってたりするものなのやろうか……とか考えるとわくわくするよね。電車移動するヤクザの親分もいるらしいど?

7.26木
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。昨日今日と涼しくて助かる。夜はシアターPOOで飯田華子さんのイベントの物販スタッフをする。今回のゲストは松浦湊さん。名前は色んなところでお見掛けしていて、飯田さんからも素敵だって評判はよく聞いていたのでたのしみにしていた。そして今回のおふたりのコラボはすごかった! おふたりとも落語が出来るタイプの芸達者さんなので、話にとても引き込まれた。今までいちばんおはなしに夢中になった。しかしこのシリーズ、ほんとに飯田さんの底力を余すことなく見せつけられている。相方だから褒めちぎるのもなんかきもいですが、まじでこの人、こんなすごい人しらんわ。末恐ろしい。なにをやっても敵わない人や。終わって、松浦さんとも少しおしゃべりした。なんと松浦さんは足立区生まれ足立区育ちだそうで、最後に足立区ガールズとかゆって飯田さんと3人で写真撮ったりして楽しかった。松浦さんと、某話題で盛り上がった。違和感とか気持ち悪さを共有できる相手は信用できる。帰って、3日ぶりくらいにポストをあけると、広告や重要書類がまぜこぜでパンパンになっていて全部取り出して必要物を選別するのに一苦労。年金の恐ろしい督促も何通もたまっているけど、これどうすればいいの? 払えませんの申請もちゃんとしてるのに、永遠にあの手この手で督促してくる。年金怖い。。。

7.27金
朝から朗読の練習。天井も壁も薄い我がアパートで、クチスタシーの赴くままにひとりで声出して谷崎とか読んでると、ちょっと危ない隣人だよね。あと標準語は童話いなばの白うさぎを練習。標準語はイントネーションがあってるのか間違ってるのかもわからないので不安しかない。午後からはるばる多摩センターの某事務所へ。二度目ですが、多摩センター、遠い! おなじ東京内とはおもえない! 町の雰囲気も、足立区とは180度違う感じ? なんか新興住宅地なの? 違うかな? 駅前子どもが多く、確かに子育てにはいい感じの環境なのかもしれない。大きな森みたいな公園もあるし。事務所にて身体の採寸と(やっぱり自分で測ったのは色々間違えていた)それから朗読の録音をした。谷崎は楽しく読めたけど、標準語で苦戦。わたしは「サメ」のイントネーションを完全に間違っていた! いや〜日本語って難しい。標準語って難しい。これでも東京来てもう10年目、自分的には標準語に染まってきたな〜て思ってたけどな〜まだまだや。録音を終えて帰路。帰り道いつもと違う道で駅まで歩いていたら、サンリオピューロランドの入り口に出てきた。わ〜ここにあったのか! ファンシーな夢の国オーラがすごいけど、平日だし人気なさそうでちょっとうらびれた感もあってなんかよかった。ちょっと入りたくなったけど入場料3300円。まあまあ高い。33歳のおばさんが、ひとりでアトラクション乗るのも淋しいので諦めて帰った。

7.28土
家で原稿デー。台風が来ているというけど、そんなに雨どしゃぶりってわけでもなく、降ったり止んだりで、蝉も同時進行でずっと鳴いていて変なお天気。特選小説の直しを編集さんに送って、ナックルズの原稿とにらめっこ。にらめっこしてても字数はなかなか減らない。ひさしぶりにお気に入りのユーチューバーの動画を見る。しばらく見てないうちにアフリカ縦断がだいぶ進んでいた。アフリカ縦断の旅もすごいけど、何気にいちばんすごいのは、毎日宿があるわけじゃなし下手したら野宿の環境下でちゃんと動画を毎回編集してアップしているというところ! 日本みたいにどこでも電源&wifi完備の喫茶店があるわけじゃないのに。そういえばU沢めろんさんに、わたしユーチューバー向いてるって言われたのだけど、わたしがユーチューバーなったら見たいですか? 興味ありますか? どんなん見たいですか?  

7.29日
朝4時に起きてお風呂で散髪。ちょっと失敗して左右が対称じゃなくなってしまった。しかし毎度切りとった髪の毛の束を見る度に、わたしってこんな白髪あるんや……と驚愕する。着実に白の割合が増えて行っている。ああ早く真っ白になってしまえばいいのに! 6時半に家を出て労働へ。台風一過の日曜日、なかなかに混んだ。そんな大繁盛中に突然ブレーカーが落ち、店内が真っ暗になって焦る。今までに職場でこんな大規模停電なかった。ブレーカーあげてもあげてもすぐに落ちる、というのを小一時間繰り返す。原因は不明。しかしわたし、元来こういうアクシデントごとが好きな質なので、ひとりテンションがあがってしまい、軽くはしゃいでしまった。みんなにバレてないといいのだが。帰ってナックルズの原稿と再びにらめっこしながら、テレ東の隅田川の花火大会を副音声でつけていた。副音声はみうらじゅんいとうせいこうが花火を見ながらだべっているのだけど、めっちゃ出鱈目で爆笑。しまいには花火中継なのに「もう花火うるせ〜わ、話し声が聞こえない!」と怒り出す始末。花火の楽しみ方がちょっとわかった。