4.16〜22日記

4.16月
おひるから都内某所、Kさんから連絡をもらい、春公演の通し稽古をするとのことで、某日本でいちばんかっこいい劇団K組さんの稽古場へ見学させてもらいにお邪魔。駅前のミスドで大量のドーナツを差し入れに買ってお邪魔。稽古は二幕から拝見したのでところどころわからないとこもあったけど、役者さんの熱量と圧倒的な言葉のパワーにばっすばす射抜かれて既に何度か落涙しそうになった。K組さんはいつもそうやけど、舞台のセットも、衣装も、本当にドストライクでわたしの大好きなテイスト、たまらん。この日は照明稽古というのもしておられ、おなじシーンでも照明の当たり方で全然見え方が違うのもたいへん勉強になった。K組さんのすごいところは照明や音響も役者さんが持ち回りで全部やっておられるところ。照明オペをしながら、舞台に上がったり下りたり、本当にみなさん一瞬も気が抜けない壮絶な現場。みなさんまじですごいなあと端から見ていて感服。終わって、Kさんと駅前の飲み屋へ。稽古の感想や期待感をお伝えしたり、近況報告しあったり、たのしく飲んだ。

4.17火
朝から普通に労働。後、帰って夜は我が家に飯田さんが来て、週末の大阪ワンマンの練習。時間を測って、全体を2回通して、色々確認。新ネタ、結構お気に入りなのでみんなにぜひ見て欲しいところ。練習中に宅急便がきて、この四月から始まったナックルズの新連載の掲載誌が届く。ナックルズ極ベストvol.22にて「北村早樹子の極女入門!ヤクザなんでもQ&A」という連載がはじまりました。みんな大好きヤクザのこと、でも意外とむつかしくてしらないヤクザのことを、ヤクザライター鈴木智彦先生に白痴レベルから教えてもらっちゃおうという企画です。ナックルズの増刊号(だいたい毎月でている
)を渡り歩きながら連載していく予定です。みなさんぜひ買って読んでね☆

4.18水
朝イチ郵便局で北村直販の発送業務をしてからの、普通に労働。特筆すべきことはなし。

4.19木
今日明日と某企画のために予定をあけていたのが結局延期になったので家作業。どばーっと洗濯をして、大阪ワンマンにむけての練習をして、特選小説の連載原稿第一稿を書いて編集O高さんに提出。家から出なかった。

4.20金
突然手芸がしたくなり、といってもそんな凝ったことはできないので、クッションカバーをちくちく縫い縫い。それから明日の大阪ワンマンようにビニ本のビニール詰め。こういうちまちました内職がいちばん好き。トランクを広げて旅の用意、は、なんだかだらだらしてしまってなかなか進まない。道中の読書本を選んだりしてたらそっちに気がとられてしまったりして結局用意は8割分くらいまでで終了し、続きは明日の朝でいいやってなって寝た。

4.21土
5時くらいからせっせと荷物を作って用意して、旅の前にはなんでかそうじもしたくなる変な癖があるので(だって旅から帰ったら部屋ぐちゃぐちゃとか落ち込むやん)トランク出来たら家の中一通り片づけて掃除機かける。朝8時とかに。朝の掃除機といえば、わたしの母方の祖母は毎朝5時から掃除機をかける狂った人だった。夏休みとかにおばあちゃんちに泊まりに行くと、いつも掃除機音で目覚めていた。当時はうるさくてこわいだけだったけど、おばあちゃんちは二階建てのわりと大きいおうちだったから、今思うとおばあちゃん朝から結構な重労働をしていたなあ、すごいなあと思う。今みたいな軽い掃除機じゃなく、箱型のごつくて重い掃除機をかけながら、二階まで上がってきてたのやから。そうじもして健やかな気持ちで家を出て、いざ大阪。行きしなはぷらっとこだまで。今回は相方飯田さんとは便が違うのでひとりで新幹線。ひとりだと駅弁を食べる気分にもならず。土曜だからぷらっとこだま大繁盛で混んでいた。14時前に大阪入りして、ひとまず我らが定宿にしているドヤへ。チェックインまで時間があったので、前ノリしている飯田さんの部屋にお邪魔して、ラップと罵倒の練習を一通りやる。それからチェックイン、したら、なんとわたしの部屋、大当たりのゴミババア部屋であった! ゴミババア部屋ってなにかというと、天井にでっかくゴミババアって落書きがしてある部屋で、実は去年、1年前のツアーのときかな、相方飯田さんがこのゴミババア部屋を引き当て爆笑したのだけど、巡り巡ってついにわたしもゴミババア部屋の住人に。ごっつぁんです! 恐らくやけど、ゴミババアと称されるような人が長らく住んでいた部屋なのでしょう。たまりかねて掃除の人かなんかが爆発して天井に落書きしたんではないかな。ゴミババア部屋で荷物の整理をして、夕方から心斎橋、本日のライブ会場Barキネマトスさんへ。到着したらまだ鍵があいていなかったので、ドアの前に段ボールを敷いてふたりで座って、口で練習、していたらちょうどそこがゴミ捨て場の真ん前だったらしく、ビルの外の店舗の人が度々来てその都度恥ずかしい感じになった。鍵があいて、セッティングして軽くリハーサル。物販などを並べてあっとゆう間に本番。動員心配していたけど、結構ぎっしりきていただけて、ありがとうございました。終わって飯田さんと味園はマンティコアへりしゅうさんに会いにいって、おいしいトマトジュースを飲んだ。タクシーで帰ろうと思ったら、意外と終電がぎりぎりあったので終電でドヤに帰宅。コンビニで買い物して、飯田さんと2時頃までドヤ飲み&精算会をして朝方寝た。

4.22日
飯田さんはもう今日に東京へ帰るので、チェックアウトの時間に待ち合わせして、それから喫茶ニュープリンスへモーニングしにいく。今回、飯田さんのご両親も大阪旅行にいらしていて、おなじドヤに泊まっていたので、ご両親ともご一緒。友達のご両親と一緒に大阪にいるってなんか変な感じ。モーニング食べてちょっとおしゃべりして、一旦ドヤへ戻り、ご両親とはそこでお別れ。飯田さんは新幹線の時間までもうちょっと時間があるとのことだったので、西成朝散歩。まだ朝10時やのにホルモン屋のマルフクは外に人だかりができる大繁盛ぶりでさすが西成。その後、西成のボロ屋探検をちょっとして、そしたら今度は喫茶マルフクというのが出現したので、ホルモン屋のマルフクと姉妹店?かどうかはわからんけど入ってみることに。ここで本日二回目のモーニング。なんか喫茶店のモーニングやったら何回でも食べられる気がする。11時頃に飯田さんを見送ってドヤに帰り、さて今日は何をしよう。ふと思い立って、Rちゃんに連絡。大阪にいるかな?と思ったらRちゃんは今和歌山で子育て中とのことで、よし、この際和歌山まで行っちゃおう! 仕度して、新今宮から南海電車。和歌山は大阪から1時間ちょっとで着くので、足立区から阿佐ヶ谷とかに行くのとそう変わらない。と思っていたら、車窓からの景色が全然違った。泉佐野?を超えて和歌山に入るくらいからものすごい山、山、山、山を分け入って電車が進む。和歌山市駅についたら駅までRちゃんが車で迎えに来てくれていた。もしかして3年ぶりとか? それぐらいぶりの邂逅に歓喜。Rちゃんちは海沿いのリゾートマンションであった。オーシャンビューってこうゆうことか! 娘ちゃんと旦那さんにはじめましてのご挨拶。2歳の娘ちゃん、めちゃめちゃ可愛い。わたしは子どもには好かれない体質なのだけど、娘ちゃんとはすぐ打ち解けて、それから半日、おうちの中や広いベランダを走り回って遊び倒した。娘ちゃんはRちゃんのことを「おかあ」旦那さんのことを「おとう」と呼んでいてこれがまた可愛い。Rちゃんとも過去3年分の近況を報告しあってじっくりおしゃべりできてたいへん楽しかった。友達というのは、どれだけ時間があいても、その間にどれだけ環境が変わっていても、会えば昔と何変わりなく話せるものなんやなあ。晩御飯をよばれることに。メニューはRちゃん特製難民飯! 難民飯というのをわたしははじめて知ったんだけど、ごはんとマカロニを一緒にマヨネーズで炒めて、上にミートソースをかけてチーズを振ってグラタン的にオーブンで焼いたご飯のことらしい。難民で物資が足りないとき、少ない量でカロリーをがつっと取れるご飯という意味合いで難民飯なのらしい。これが魔法のようにおいしかった。9時くらいにお暇して帰路。唐突に思い立っての旅だったけど、和歌山来て本当によかった。