性って難儀

先週はずっと観たかった映画『私が、生きる肌』をやっとこさ観にゆきました。ひと言でゆえばキチガイ外科医のキチガイ犯罪、なのやけどただのキチガイ犯罪なんではなく実はものっすごい綿密に長期間かけてじっくりねっとり復讐しつづけていく、悲惨な執念の犯罪。キチガイ外科医の妻は全身火傷の末飛び降り自殺し、それを目撃してしまった最愛の娘は精神を病んで入院。快復しかけて友人の結婚パーティーに出席するも、その帰りにラリって調子こいてた若者に庭でレイプされかけ、気失ってたところを通りかかった父=キチガイ外科医が発見、救出するも、意識取り戻した娘は父に犯されかけたと勘違いしてしまってその後父の顔をみたら発狂するよになって結局自殺。やってられんくなった父はレイプ犯の青年を見つけ出し、誘拐、隔離、性転換の末、得意の外科手術を繰り返して顔面を完璧に死んだ妻に仕上げ、日夜セックス三昧!てな話なのやけど、あ、激しくネタバレしております。。。失敬。ほんでこの性転換されて徐々に女にされていく青年は救いのない逃げられない状態からなんとか平静を保つためにか常に部屋でヨガをしていて、形とか完璧に美しいのやけどなんか滑稽で意味不明でおもしろかったし、去年公開の最近の作品やのに全体的に色味とかめちゃレトロで可愛いんやけどこれはわざとなの、狙ってるの、それともこれがスペインでは通常の色味なの、ははん、でもあれか、これは日本でゆうところの横溝シリーズか!とか思ったらええ具合に腑に落ちる映画でした。キチガイ外科医もんの系譜、レクター博士からジグソーちゃんとか最近ではムカデ人間の彼とか、全部わりと脈絡ない被害者やったりで意味不明の理不尽ゆえのこわさ、みたいので攻めてくるけど、この父の場合は超わかりやすく個人的な恨み辛みの結果やからしゃあないとゆうか俄然同情してしまう。しかしなんかこう、かわいいめの男子を性転換して美女にして陵辱して、ってゆう入り組んだ性嗜好にちょっと?やなーとおもてたら、このアルモドバル監督はゲイなんですってね。超納得!

そんな映画を労働終わりに観終わってさー余韻に浸りながら帰ろ、とおもたら職場のボスから怒涛の着信6連発で、そのまま二丁目に連行され4軒はしご、朝まで連れまわされくったくたになりましたが、偶然にもゲイ監督の性転換映画を観た直後に多種多様なゲイ&オカマさんを目の当たりにするとゆう経験をし、なんかしみじみ感慨深かったです。しかし色んな意味でデンジャラスな夜やった。これ以上は書けない。熱帯夜が明けた蒸し暑い朝、身体がぺたぺたして胸がそわそわして、無根拠に朝帰りは後ろめたいものやけど今は根拠も明確なので、あーこれはなんやろう、わたしは、東京でなにしてんねん。