新書はおっさんの読み物ですが、

物語を読む体力がなくって最近は事件もんの本ばっかり手にとってしまう傾向。



ルポ 虐待: 大阪二児置き去り死事件 (ちくま新書)

ルポ 虐待: 大阪二児置き去り死事件 (ちくま新書)

この事件起きた当時がそこまで関心いかんかったのやけど、読んでみて女子とうわ〜うわ〜の連続やった。わたしも東京くる寸前まで大阪の西区に住んでいたので、あ〜マンションあの辺かなあとか職場の風俗店あの辺かなあとかめっちゃ浮かんでしまうし、なんとゆうかこれは、上手にまわりに甘えられない女の子の悲劇やなあって身につまされまくった。上手に助けてが言える人間と、そうでない人間がおって、彼女は言えなくてひとりでどんどん重くておっきいもんを背負い込んでいって結果破綻してしまって、風俗嬢だったこととか、ホストにはまってたこととか、子どもらの白骨化した死体を発見した後に男とデートして観覧車のってセックスしてたこととか、そうゆう部分ですごいひどい母親やて責められてるけど、心開こうとしてた相手は、ゲイ(とゆうことになっていた)の美容師で、ほんまはセックスなんてしたくなかった。そう、NSBF(ノン・セックス・ボーイフレンド)。世の中の女子たちよ、やはしNSBFの存在ってすごい大切やで!(4月29日の日記参照)あれあれ、本の話とずれてきた、、、



黒くて悪いアウトローな世界にはよだれずるずる垂らしてまう、けども女子やからそんな堂々とヤンキー雑誌とかヤンキー漫画読まれへんわたしみたいなんにはぴったりの、わかりやすくこの手の世界を紐解いてくれて胸ときめかせてくれる良い本やった!悪ーい怖ーいエピソードももりもりやけど、意外とこの手の不良文化ってかわいい部分いっぱいあって好きやねん。だって暴走族の名前、淋姦強姦(淋しい時にも姦しく、強い時にも姦しくの略)とか、チーマーのチーム名、SHC(渋谷変態倶楽部)とか、もう、なんやのそのセンス!かわいくてくすぐったいよね☆



津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)

津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)

黄金町試聴室でライブしたときに、店主M沢さんが昔のナックルズの付録でこの事件を河井克夫さんが漫画化してる冊子を出してきてくれて、詳しく知りたくなったら丁度試聴室図書館にあったのでその場で借りてきた。言わずと知れた八ツ墓村の元の事件やし、なんか地方の田舎の村落の隠された因習やらタブーに塗れた村八分が祟っての事件なんやろなーて期待しすぎてた感があって、実際はそこまでじゃなく、被害妄想力がたくましすぎた犯人がキチガイになってしまったことの方がおっきいんかなって感じやった。まあでも、村落の人ほぼ全員死んでもうてるから、実際のところはわからんようなってるよね。だからこそファンタジー感出てきて盛り上がるんやろね。



凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)

凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)


映画化されて、早速観てきたのやけど、期待していたようなぐったりするしんどさは得られず、リリーフランキーピエール瀧のヒャッハー!って満面の笑顔で虐待しまくるシーンがいちばん強烈に残る、愉快な映画に仕上がっていた。被害者家庭の役者さんらに誰一人美男美女がいなく、まじでやばい感じの人らばっかりで生々しくてよかった。ピエール瀧の内縁の妻的な人は原作の中でもかっこよくてこの人ええわ〜ておもてたけど、映画の中でもすごいええ女やった。これも正直美人さんではないのやけど。ヤクザの女ってかっこいいよね!原作の本では、筆者のプライベーツとゆうかパーソナルな部分は特筆されていなかったのやけど、映画ではだんだんそっちよりなってきて(まあ山田孝之やし)、家庭や配偶者を全く顧みず、履き違えた正義感振りかざして勝手に暴走しだす、めっちゃイヤな感じの困ったさんやった。この本自体はたいへんおもしろかったのやけど、筆者はほんまにこんな人なんかなー。