その2とその3

初体験その2。

3月にとある企画で映画監督さんとコラボレイションみたいな感じでご一緒に映画を作ることになっていて、しかしわたしが声かけてもらったその映画監督さんは死ぬほど忙しいらしく、もう1月末ですがまだ脚本どころか全然内容もほぼなんもない状態で、しかしもう時期的に宣伝用のスチール写真やらを提出しなあかんのらしくて、本来なら出来上がった映画のシーンをあてるのらしいけどもちろんそれはまだないので、先にスチールをでっち上げましょうと集合がかかる。極寒の週末の夜、しとしと雨の止まない新宿、はじめましてのカメラマンさん2人と会い、特にノープランのまま街にゲリラで繰り出し、監督さんの曖昧模糊としたディレクションの下、がたがた震えながら、行き交う人々の白い眼も存分に浴びながら撮影。カメラマンさんがふたりとも年下のかわいこちゃんで、わたしなんかの不細工を撮ってもらうのはあまりに申し訳なくって複雑なきもちでした。しかも二人めに会ったカメラマンさんはなんと女子高生!すごくね!?わたし、女子高生に写真撮ってもらったんやで!と、ここでは自慢げに書いておきますが、実はなかなかに大変な撮影でした。その模様は先日円盤のきたむらじおで細かにしゃべりましたが、こんなところには書かない、書いたらあかん大人げは、一応ぎりぎり持ちえている。




初体験その3。

先週は、生まれてはじめてゴールデン街とゆうところに足を踏みいれました。ついにわたしもお酒を味を覚えてしもてな……スナックデビューよ……て、そんなわけはなくて、2月17日ご一緒する演出家小説家千木良せんせいがね、ママをしていて、そこへるみたんと行ってきたのです。るみたんもわたしもお酒一滴も飲めないので、夜の飲み屋街なんてまじで似合わないんやけども、ふたりでワーイ夜遊びデビュー!とかゆいながら千木良ママの働くお店へ、217の相談がてらお邪魔したのやが、すごい、ゴールデン街とゆうところにはほんまに文化人が普通に一人でお酒を飲んでいたりするもんなんですね。すごいね東京。すごいね新宿。気付けば殆ど大学の講義レベルな本物のむつかしい系オカルトな話が大輪を咲かせており、るみたんも嬉々として饒舌になっており、そっち方面トンチンカンなわたしはアホ面で鼻垂らしておったやけど、なんか色々、色んな意味でべんきょになりました。わたしはただのアホやので、ホドロフスキーの映画は好きやけど、うひょーうんこ最高!小人最高!みたいな頭悪いパー目線で楽しんでしもてて、でもあれて実はすごく宗教的魔術的神秘的な歴史や思想が緻密に込められているのらしい。このお店で同席した著名なお方の話もおもしろかったけど、わたしはるみたんの博識っぷりに改めて感嘆。いつもお下品お下劣な話できゃぴきゃぴ盛り上がってるのとおなじテンションで、最近研究してる魔術、セックスマジック、爆死などを超超専門的な見識で語ってて、そうやったるみたんは魔女。本当の意味での魔女。さっきまでミスドで一緒にポンデリング齧りながら、うんこおしっこレベルの話で盛り上がっていたはずのるみたんは、彗星るみたんやったこと、魔女なこと、思い出してはっとした。