8.21〜27日記

8.21月
朝から皮膚科。左腕が昨日から腫れてて、心配になって皮膚科。かぶれでも虫でもなく、なんか肘からウイルスが入ったらしい。それでこんなんなるんか〜。わたしは持病で免疫抑制剤というのを常用してるので免疫がほぼゼロだから、こういう想定外のことが突然起きる。とりあえず塗り薬と抗生剤もらう。昼から渋谷。お芝居は来年まで延期になったけど、じっくり作って行こうという方向性になり、今日も渋谷の某所で集合。しかし、わたしの不眠症なのに電車の中だけよく眠れて、今日も表参道のりかえあなあかんのに一度目は寝過ごして代々木公園、びっくりして降りて反対の電車に乗ったらまた意識失って、気づいたら赤坂、という具合にひとりで電車行ったり来たりして表参道で全然降りられない。最終的に立って寝るをを防ぎ、なんとか表参道で乗り換えて渋谷。今後のミーティングをして、エチュードもした。わたしはやっぱりエチュードがとても苦手。エチュードというのは、いわゆる即興芝居で、その場で、ぱっと設定を言われて、役者はその設定で数分間なんかしろ、というひとつの演劇の作り方? なんやが、わたしは今まであまりこの手の作り方でやるお芝居に参加したことがないから、(だいたい先にもう脚本があるのが多いから)結構苦しんでいる。でも一緒にやった花代さんはたのしかったってゆっていたし、演出C子せんせいも見ていて面白かったってゆっていたから、面白かったのやろうかなあ。不安なまま稽古は終わり、渋谷までの途中のベローチェでC子せんせいとコーヒーのんで少ししゃべって帰った。

8.22火
普通に朝から労働。そういえば左腕のぶつぶつが順調に育っている。ちゃんと皮膚科でもらった薬飲んでるし塗ってるのに。労働後、昨日お電話で中野タコシェさんから追加納品依頼いただいたので、色々持って伺う。そしてこれまでの売上を精算していただいたら、結構な金額になっていてうれしくて小躍り、しかけたけど、これは全額わたしのじゃなく、母親教室DVDは飯田さんと半分こやし、なりすレコードのやつは申告して上納しないといけないし。でも、ありがたい。ついでに先日のKAWAII OYUUGIKAI DVDも納品させていただいてきました。タコシェ内、色々物色してたら散財したくなりそうになったけど、今はそんな豪遊してる場合じゃないので自粛。そういえばタコシェさんはわたしがまだ前の名前で活動している頃に、大阪からライブしにきたついでかなにかに寄って「すみません、わたし、歌を歌っておりまして……」とCDを置かせていただいた思い出。その当時の前の名前で活動してた時の唯一のアルバムのジャケの絵を描いてくださってたのが、Hさんという絵描きさんで、その方のポストカードがタコシェで激売れしていて確か、だからそんなこともあって、CDおいていただける運びになったのやった、あれは18歳やったか19歳やったか、とにかくまだティーンエイジャーやった。ちなみにこのCDは色々いわく付きで、発売日寸前にディレクターが行方不明の音信不通になり、流通も一応通ってはいるけど対応する人がどこにもいなくなってる状態で、たぶん在庫がずっと大阪芸術創造舘のどっかの事務所に積まれたまんまで、ある日、わたし担当ではない人から電話かかってきて、「I籐と連絡が取れないので、直接北村さんに聞きますが、在庫が600枚ほど事務所にあって邪魔なので処分していいですか? それとも、引き取られますか?」的なことを聞かれて、さすがに処分されるのは悲しいから、引き取りますといって引き取って、今も実家のどっかに大量に眠っていると思われる。100枚くらいは上京するときに一応持ってきたけど、内容もちょっともはや恥ずかしいから売る気にもならず、押し入れに入っている。しかし、ちいさなインディーズレーベルとはいえ、このときのディレクターも失踪、音信不通、行方不明になって、要するに逃げたとわたしは解釈していて、その後去年一昨年はH澤氏という人の失踪、音信不通、行方不明に振り回されまくったし、えっと、レーベルとかやる人、ディレクションする人って、失踪しやすいんですかね。わたしが貧乏くじばっか引いてるだけかな? そんなこんなだからわたしは自分でわらびすこ舎といって自分でやるレーベルを作る羽目になるわけだけど、自分のことを自分で売り出す、自己アッピールというのが大の苦手なので絶対向いてない。だけど今回のIKAZUGOKEは飯田さんという相方がいるからだいぶ心強い。

8.23水
朝から普通に労働。いよいよ左腕のぶつぶつがグロテスクな状況で、痛いし、これもしかして帯状疱疹ってやつ? 高校生のときになったけど、あれの痛さと見た目に似ている。労働先の店長は去年帯状疱疹になっていたので、ちょっと腕をみてもらい、これって帯状疱疹ていうやつですかね? と聞いたら、いや俺医者じゃないからわかんないけど、痛い? と聞かれ、はい痛いです、というと、あ〜それはやばいね! ということで1時間早退させてもらい、再び皮膚科へ。夕方に滑り込むとすごく混んでいて、この皮膚科は小児科も内科も一緒になってるから、キッズたちがわんさかいて待合室がカオス。結局1時間待ってやっと診察室。というか診察室は小児科に乗っ取られてる状態らしく、ベッドの部屋に一昨日も見てくれた皮膚科にいちゃんがきてくれて見てもらう。やはり、帯状疱疹ではないと思うといわれ、そうなのか? しかしじゅくじゅくに膿んでいるので塗り薬がレベルアップして、しかも包帯巻き巻きにされてしまった! なんか、手首ではないけどこれではリストをカッティングしてしまった人みたいで大変はずかしい。しかし左腕のじゅくじゅくを防御のためだから仕方がないのです。包帯やらは処方してくれないので、帰りに100均で買った。                                                                                                                               8.24木
朝からわらびすこ舎仕事、プロモーション用の封筒を作ってCDRを焼いたり内職内職。そして夕方から今日はとても楽しみにしていたことがあって、わたしはちょっと早くに前ノリして喫茶店で待っていた。なのやが、そこからとても悲しいことがあった。もう、別にちょっとしたことではわたしは落ち込んだりしないと思い込んでいたのだけれど、自分でもびっくりするぐらい堪えて、喫茶店の中にいるのに目から水が洪水。2時間くらいその喫茶店から動けずにいたのだけど、そこで止まっていても誰も助けに来てはくれない(当たり前)ので、よぼよぼと店を出て電車で帰る。めちゃくちゃになってやけっぱちになりたい。こういうとき、お酒を飲める人はヤケ酒を飲んで憂さ晴らしが出来るんでありましょう。けれど、わたしはもともと下戸な上に、今となってはドクターストップで飲んではいけない身なのやけど、もう無理だ! となってとりあえず近所のドラッグストアでお酒を買ってみた。わたしはお酒の知識が皆無なので何を買ったらいいかわからない。なのでいちばんアホみたいなお酒を買ったろうと思って、サンガリア製のみっくすじゅーちゅメロンサワーというのを買ってみた。アルコール3%やしこれならお子様用やろ。わたしお酒の種類て全然わからなくて、缶に入ってるのはチューハイやろうと勝手に信じ込んでたけど、原材料みたらこれ、ウォッカやった。。。でもその味の違いも全然わからんし(味はほぼメロンジュース)これで眠り薬を飲んだら、きゅっと眠れるはずだ!と思い込んで眠り薬(ちゃんと処方されてる規定量しか飲んでません)をみっくすじゅーちゅメロンサワーでごっくんし、石丸元章さんの「speed」を読んでいたら気づいたら眠っていた。しかし1時間で目が覚めてしまい、結局あかんやん、なんの意味もないやん。しかもものすごく脳天直下型の頭痛に襲われ、もうどうにもならない状態。しかし、わたしは正気を失いたかったので、頭痛に気をとられて余計なことを考えなくてよくなったから、これはこれで成功か? ということにした。だけど、つらいことしんどいことを晴らせる何かがないと、生きていくんは難しいなって思った。結局眠れないまま、しかし飲めない癖にお酒飲んでるツイッターなんかしてしまったのもんやから、心配したC子せんせいからLINEがきて、2時半くらいから7時半くらいまでずっとLINEで胸のうちをきいてくれていたので助かった。救われた。そしてわたしの性格的な分析までしてくれて、それは見事にあたっており、しかもこれは最近I田さんにも言われたことと似ていて、だから確実にわたしはそうなんであろう。わたしは何事も強烈に好きか嫌いかしかなく、好きな人(男女限らず)やものについてはものすごく信じるし考えるんだけど、それ以外の人やモノについては絶対信じないしなにひとつ考えない。そして、曖昧なことがとにかくストレスで、白黒つかないことが嫌い、物事は計画的に進まないといやで、正解を出したがる、だけど大人はこれではいかんのであり、ときには灰色のままで受け入れて生きて行かないとだめなこともある。それが出来なかったからこんなことになったんやろうなあ。
                                                                              
8.25金                                                                               眠り薬をお酒で飲んで、結局ちゃんと眠れず、最悪のコンディションのまま、今日は阿佐ヶ谷よるのひるねでの『母親教室』の最終回。練習のため、おひるから飯田さんがうちにくる。そこで恥ずかしながらも落涙し、醜いところを見せてしまった。人前で泣くとかありえないでしょ、大人がさあ! と思って生きてきたけど、目から水が溢れるときは溢れるからどうしようもないね。気を取り直して今日のイベント! 綿密に打ち合わせてピアノとしゃべりを合わせる部分を練習した。わたしはへなへなで最初間違いまくり、これではいかん!プライベーツの乱れをライブに響かせるのは許せない! ので本番はああ見えてものすごく緊張して気を張っていた。母親教室、約2年にわたって、飯田さんとわたしとで、コントをしてみたり、生き恥をさらしてみたり、ゲストをお招きしてみたり、迷走しながら試行錯誤しながら、やってきたイベントでした。ふたりでのトークがメインのイベントって、はじめての試みで、わたしはきたむらじおのひとり喋りならわりと饒舌になるのやが、なかよしの飯田さんといざ壇上にあがってみると、お互い気を遣いあってしまってすごく中途半端になり、そもそも我々の、母親コンプレックスはそう簡単に拭い去れるものではないよね。というなんの解決も見いだせないまま、だらだら続けていても、そしてそれをお客様に見せていても、あかんやろうと毎回帰り道は反省会って感じでした。そして10回目が良い区切りになるということで、前回9回目でわたしの過去の生き恥を全部晒し、そしてそれを飯田さんが解析していくということをやり、今回の最終回ではその逆で、飯田さんの素晴らしく稀有な半生をすべて語ってもらい(ここまで言ってしまってええのか?ということまで)、それについてふたりで語らいました。が、それだけではけじめにはなりません。いつもの延長です。ここはさすがの飯田さん、あんまり詳しくは書けないですが、ものすごいことをしてくれましたね! あれは、あの場にいらしてくれた方だけが、胸にしまっていてください、ということでここでも詳細はあえて書きませんが、飯田さんのおかげで、本当にいい締めくくりが出来たと、最後は我々もとても気持ちよく終われました。2年間見守ってくれたお客さん(全部の回見てくれた人がいたかどうかはわかりませんが)、よるのひるね店主の門田さん、そして相棒飯田さん、本当にありがとうございました。しかし門ちゃんよ、そうじのアルバイトさんを入れてよるひる清潔化大作戦を実施しはじめてるらしいけど、今回はすごかったよ! 妖精さん(隠語です、黒い虫さんです)が! リハ中には天井から落ちてきて、なんとわたしの胸元から洋服の中に入っていったのだよ! まあわたしはそんなに妖精さん嫌いじゃないから(好きでもないけど)「あら〜入った入った、ちょっとも〜」ぐらいの感じでしたが、イベント中も我々の背後の本や漫画のお山の上を大量の妖精さんがうろうろしていたと、終わってからお客さんに言われました。そんな店なかなかないよね! でも、なぜか憎めない、嫌いになれないのがよるのひるね、そして店主門田さん。2年間ありがとうございました。また何かしら他の企画とかでお世話になることはあるでしょうけれど、とりあえずこの母親教室としてはおしまいです。ありがとうございました! ふたりで足立区に帰って、和民でプチ打ち上げ。わたしはちょっと昨日の今日だったからコンディション最悪だったけど、その割に変なことやらかさずに済んだ。30すぎて、飲めない酒で眠り薬を飲むなんて痛々しいアホな行いをした人間には見えなかったでしょう。たぶんね。でも飯田さんの前では色々出してしまったな。わたしの醜いところを。3時半くらいまで飲んで(わたしは終始ソフトドリンクです)解散。さすがに疲れ切っていて、眠り薬だけで一応眠れた。すぐ起きたけど。

8.26土
目は覚めてるけど、起きたくない、何もしたくない、どうしてもあのことを考えてしまうし、これから先、何の夢も希望もないわたしの世界で唯一の希望だったものを失ってしまって、これが絶望というやつかってひとりでめそめそしていた。でもこれではいかんと夕方シャワーを浴びて、八丁堀の七針へ。今日は先輩ミュージシャンMTのワンマンで「物販スタッフしませんか」ってお声をかけてもらってたので、ひさしぶりにMTのライブ見たかったから伺った。18時にMT伺うと、客席でゲームしているそーへーさんと、リハをしてるMT。そーへーさんひさしぶりに会ったらもう殆どわたしと身長かわらないくらいすくすく育っていた。学年でいちばん身長高いんだって。これはすばらしい食育の結果でしょうな。開場して物販席に座ってたら、一気に物販ほぼぜんぶ売れた。すごい。そしてMTワンマンライブ。ひさしぶりに見たのものあって、知らない曲もあったし、インストみたいな曲もあって、こういうのもするんや豊田さんって思った。あ、MTとは豊田道倫さんのことです。90分、休憩なしでみっちり演奏、ちょっとだけサービストークというすごくいいライブやった。そして豊田さんのライブのすごいところは、お客さん、みんなライブが終わったらすぐに帰るところ。1分半後には誰もいない状態。昨今、これはアイドル文化の流れだと思うけど、なんか変な接待タイムがどうしても出来てしまうのです。特の女子がライブをやると。アイドルでもないのに。これはよく聴く悩みで、アイドルでもないホステスでもないわたしたちが、なぜそういう接待をしなあかんねんって、結構わたしは常々思っていて、だけど豊田さんのお客さんは、そっけないくらい撤収が早く、本当に1分半後には会場からっぽになっていた。もちろん豊田さんに接待を求めてくる人なんていなくて、みんなすーっと帰る。これはきっと、ライブだけでしっかり満足してるからなんやろうなあ。実際とてもいいライブやったしね。物販で売れたお金を渡しつつ、終わったあと、豊田さんとひさしぶりにゆっくりおしゃべりした。いつもの如く、最低で最高にゲスい話(こんなとこには到底書けません!が、一個だけ書くなら、MTは佳子さまに憧れているらしいということ)で盛り上がっていただけだけど、とてもたのしくて元気が出た。MTありがとう!いいライブを見て、たのしくおしゃべりして、ああ、わたしも歌をつくろ、てシンプルに思った。どん底からちょっとだけ浮上した心地。なんだろうこの人は。尊敬している先輩ミュージシャンなのだけど、わたしにとっては幻のお兄ちゃんみたいな存在やな。お駄賃として素敵な本を貸してくれた、ちょうど読みたかった本!

裸の巨人 宇宙企画とデラべっぴんを創った男 山崎紀雄

裸の巨人 宇宙企画とデラべっぴんを創った男 山崎紀雄

今日は楽しかったけど、やっぱりヤケっぱちな気持ちは拭い去れなくて、またわけのわからない缶チューハイみたいなのを買って眠り薬をお酒で飲んでしまった。そして同じように脳天直下型の激烈な頭痛で目覚め、眠っていたのはたったの1時間ぽっち。ばかみたい。

8.27日
相変わらずどん底の気持ちで、いつも以上に食欲がない。食欲どころか何欲もない。きもい話ですがおしっこも出ない。でも眠れもしない。なんの希望もないという状態はこんなにしんどかったっけ。なんの希望もない方が楽ちんじゃなかったっけ。写真家のK蔵Y子さんが心配してくださっており、世田谷まで会いにいった。行きしなの田園都市線の中でばったりPバインのI村さんに会った。最近よくばったりお会いする。K蔵さんと、本格的な自家焙煎の喫茶店でコーヒーを飲んでお話を聞いてもらい、現実的なことをしっかり言ってもらいつつ、先輩としてアドバイスをもらった。それからおいしい家庭的なごはんやさんに行って、とうもろこしの釜飯とか串焼きとか食べた。しっかり身体によさそうなごはんを食べたのひさしぶりやった。なんだかんだで、女性の先輩は現実をしっかり教えてくれて決して浮ついた夢は見せてくれないから安心する。ありがたい。そんなすぐに吹っ切れる話ではないのだけれど、ひきずってもなにもいいことはないし、はやく次に行きないさいって、そうやな、本当にその通り。もう若くないんやし、思春期の延長みたいなことしてる場合じゃない。そしてなにもかも、作品の糧になればいいではにかって言ってもらって、ちょっと気持ちが晴れた。とはいえ、わたしはいつも何事も、そんなすぐには歌や文章には出来なくて、うじうじ期間がどうしても必要だから、しばらくうじうじしよう。今日は寝酒はやめて(明日は朝から労働だし)眠り薬だけで寝れますように。