6.26〜7.2日記

6.26月
朝から普通に労働へ。特筆すべきことはない感じ。帰って、明後日やるIKAZUGOKEレコーディングの、ピアノ演奏部分を録音して飯田さんに送る。IKAZUGOKEは相変わらず手作りユニットなので、レコーディングの歌録りも飯田家でやるのですが、ピアノ部は我が家で録って、それをミクスチャーして作るのです。その後はメルマガの最終回の原稿を書く書く書く。今回は読書感想文からエッセイに流れていくのを書いているので、結構むずい。そして今週は何気にやることが多くて忙しい。たぶん。

6.27火
今日も朝から労働へ。女子更衣室の鍵を開けると、なんと知らない外国人の女の子が寝ており、腰が抜けそうなぐらいびっくりして、「どどどちらさまですか?」と聞くも、あんまり通じない様子。「あの、こちら喫茶〇〇の女子更衣室なんですけど」というと、すごく不機嫌に「店長に許可もらてるよ!」といわれた。えっそうなのか。ていうかこの子、誰? 新人さん? 一応この更衣室は鍵があるのやけど、鍵もってるってこと?? 色々と明らかに不審なので、わたしはずっと警戒した質問を問いかける。「えっあのう、はじめましてなんですが、喫茶〇〇の新人さんですか?」ときくと「違う!そうじ!」とのこと。あ、そうか、そういえば会ったことはないけど、うちの店を含め、1階のパチ屋や地階の雀荘、6階の居酒屋などを深夜にそうじしてくれるそうじ部隊がいらっしゃるというのは聞いたことがあった。そのうちのひとりか。しかし、何故ここで、この更衣室の中で寝ているのか!? とかとかひとりで溢れる疑問と戦っていたら「あなた、新しい人?」と聞かれた。ここでわたしはちょっとイラっとして「いえ、もう丸8年ここで働いてますけど!」と冷たく言い放ってしまった。だって事実やし。しかし、まあたぶん留学生さんとかで若いのもあるし、日本語がむずいのもあるけど、終始ぶっきらぼうな単語言い切りの口調やと、こっちはすごい低姿勢で敬語つかってるんがアホみたいに思えてくる。でも敬語なんか日本人だけの文化やから、向こうからしたら意味わからんシステムなんやろな。でも、郷に入らば郷に従えと思ってしまうわたしはやっぱり心が狭い。そして、わたしはそういう言葉の問題で絶対無理やから、外国には行ったことがないしパスポートも持っておりません。朝から外人の女の子とそんなやりとりをしてたら完全にテンポ崩れて、まずタイツを持ってくるのを忘れたことが発覚し、コンビニに買いに行く。しかもコンビニの入り口で段差に気づかず派手に転んで膝を負傷&恥ずかしい。いや、この下りは外人の女の子全く関係なく、わたしが単純に忘れ物したうえ、どんくさくて転んだだけやのに、全部あの子にテンポ乱されてるわ〜みたいな気になってくる。もう働く前から色々ありすぎては〜って感じで疲れ果てて出勤。その他は特筆すべきことはなし。でも、むしゃくしゃするので帰りに紀伊國屋によって2冊も新刊を買ってしまった。

デンジャラス

デンジャラス

6.28水
今日はIKAZUGOKEレコーディングの日。といっても、我ら手作りラップユニットなので、レコーディング場所も飯田さんち。12時飯田さんちへ行き、そこからバンバン歌入れしていった。別に踊る必要もないのやけど、ラップやし、テンションあげるために無駄に踊って動いたりしながら録音。途中、何度か飯田さんのマックちゃんがフリーズしてしまい、冷や冷やなことになったけど、なんやかやで動き出してくれて、全曲一応録り終わる。が、歌部分が録り終わっただけで、ここからIKAZUGOKEの本領発揮というか、具体的にはまだいえませんが、趣向を凝らす部位についてふたりですごーく考える。変な設定がたくさん出てきておもしろい。おもしろいけど残りはお互いの宿題ということで、飯田さんは夜は銀座のお仕事があるのでおめかしタイム。お風呂に入ってお化粧しているのを横で猫(金太)を撫でながら待ってるわたし。なんか、彼女を働かせて自分は家でだらだらしてるヒモのよう。飯田さんがご出勤のときに一緒に家を出て自転車転がして帰宅。帰ってメルマガの原稿を書いて書いて書いた。

6.29木
メルマガの原稿が一応出来たので、編集M井さんに送って、少し晴れやかな気持ちになり、昼間っから窓あけてぼーっと読書してたら、突然、荘厳なおじいさんの合唱が聞こえてきて、何やらお向かいのお寺で壮大なお葬式が始まった様子。音声が筒抜けなので、ベッドに転がりながら聞いていると、何やらお亡くなりなったのはこのお向かいのお寺のお坊さんで、このお坊さんはなかなかファンキーなお坊さんやったらしく、「かの北野武さんとは竹馬の友であり…」とか言いだしで、ほんまか?! でも北野武も足立区出身やから、ない話ではない。「そしてアルピニストとしては植村直己さんとも親交があり…」とか言いだして、これまたまじかよ!? とひとりでつっこみいれまくるけど、弔辞のときに、日本山岳協会会長とかが涙ながらに「山では共に雪崩に遭い、肋骨が7本も折れたこともありましたね」とか言ってたから、あながち嘘ではなさそう。なんか、わたし別に参列者でもなんでもないのに、勝手に参加してるような気分になってきた。なんか昼間から一方的に楽しませていただいた。夕方から、ちょっと日暮里へおでかけ。日暮里にはトマトという、安い生地屋さんがあって、みなさん舞台衣装とか演劇の人は結構御用達?なところで、大阪でゆうととらやなんやけど、とまとは広い! そして規模もでかい! 本館で、新しいトイピアノを何とか手作り鞄に入れて持ち運べないか、作ってみようと思って赤いキルティングを買って、そのあと1m100円コーナーがすごい充実してたので、無駄にいらんけど可愛い生地を買ったりする。あと既に開いてる形で売ってる水中花が売っててしかも30円という破格やったので、可愛いから買った。そうゆえばレースのカーテンが欲しかったので、それ用にレースのカーテン生地も100円コーナーにあって激安やったので購入。カーテンなんか普通に買ったらめっちゃ高いよね。我が家のカーテンは全部、只の布をぶら下げておるだけです。材料は買ったのでほくほくしながら帰宅。とりあえずカーテンを上の部分をちょっと縫って金具というかぶら下げる用の杭のようなのをハメる作業をして、無事カーテン化に成功。トイピアノバックまで作るパワーはなかったので、これはまた後日。しかし、うちはミシンなんていう家電がないので、全部手縫いの介になるので、これが結構めんどくさい。ミシン、1年に2回くらい欲しくなる。ネットカフェみたいに、1時間いくらとかで貸してくれる場所ないかなあ〜ってまじでおもう。1年に2回のためにわざわざ買うほどちゃうし。夜は明日のライブの準備をしたり、読書したりした。桐野夏生の『デンジャラス』。谷崎潤一郎家の女たちの話なのやけど、そこまでが実話でどこからが作り話かわからんけど、なかなかえげつなくて面白い。谷崎は、佐藤春夫との嫁入れ替え作戦?に代表される狂った癖、というかそれも小説のネタのためなのやろうけど、そう、書かれる身と書く身について結構わたしは自分と照らし合わせてしまったりなんかして読んでいる。わたしは谷崎のように、作品のために変な行動はしないけど、でも嘘がつけないのでプライベートがすぐ歌に出てしまう傾向があり、歌にされてしまう男性からは顰蹙を買いがちなので他人事ではないな〜とか思った。

デンジャラス

デンジャラス

ぼんやりダウンタウンデラックスをつけてたら、偶然自分が出ているCMが流れて焦った! というか、テレビではじめて自分で目撃した! ほんまに流れてるんやな〜。

6.30金
朝から雨。ザ・梅雨。髪の毛がチン毛のようになって、何度アイロンとかしてもダメ。またストパーをかけに行かないとあかんのやろうか。でも美容室いややし、ていうかたぶん美容室行ったらその前に白髪染めでしょうってなって、そしたらものっそいお金かかるでしょう? わたし、美容にお金をかけるというのが意味わからないと思ってしまう、女子力ゼロの女なので、どうしてもお金をそっち方面にかける気にならない。しかし、チン毛のごま塩ヘアーは悲しい。夕方には雨は止んで、今日のライブ会場、入谷なってるハウスへ。入谷は比較的我が家から近所なので行きやすい。行きしな、うちの最寄り駅で、すごい真っ赤な子がいるなあ、しかもランドセル背負ってる、可愛いけどオトナやな、とおもたら、あれっどっかでみたことある、ハッそうや、十四代トイレの花子さんや! もう覚えてらっしゃる方はどれくらいいるかわかりませんが、1年半ほど前にアウトデラックスに出た一回目の登場時の、2本立てのもう1本の方が、山口敏太郎率いる日本版アベンジャーズという謎の軍団で、その中にトイレの花子さんがいたのやった! でも彼女、調べたら、アベンジャーズ関係なくひとりで結構ライブ活動などをやっておられるようで、ファンも多く有名人! それがなんでこんな駅に?(わたしが暮らしている駅は文化のブの字もない、ライブをする場所なんてあるわけもないし、まともな本屋のひとつもない、わざわざ用事があるわけがない駅なので、住んでいらっしゃるのかなあとしか思えない) もしかしたらご近所なのかも? とか考えてしまった。でも、彼女はプライベートからランドセル背負って眼帯つけてキメキメなので、話しかけられる余地なんて微塵もない感じだし、話しかけたところで話が続く気もしない。また見かけても、こっそり見守ることにしよう。入谷について、下町感を吟味しながら会場入り。K林さんがかくかくしかじかで今や店長になっておられて、それが結構大変そうやった。でも音周りのことは完璧で、グランドピアノやし、すごくやりやすい環境やった。本番まで1時間ちょっと時間あるから、どっか喫茶店行こうと思って歩いていくも、行くとこ行くとこ「もう閉店ですー」と言われてしまう。合羽橋自体もだいたいどこも6時くらいに閉まるから喫茶店もそんな感じ。ガーン。諦めて、セブンイレブンソフトバンクユーザーは無料でもらえるソフトクリームを近所の公園のぶらんこに座って食べながら、曲順を考えたりする。時間になって会場に戻る。お客さんは少なかったけど、ライブ自体は自分的にもきもちよく出来て、くらーいライブをMCゼロでやっときながら最後カラオケで「だいすき」を歌い、間奏から物販のCMに入るという姑息な手を使ったら、物販がものすごく売れた! というかこんなけしかお客さんいないのに、こんなに売れていいんですかって感じで、小説は全部なくなって、CDも、まさかの全部買いしてくれる神様が現れたりして、ありがたや〜〜〜という感じだった。対バンの鶯色さんもおもしろかった。山田民族さんは、単体では存じていたけれど、単体でも芸達者な印象やったけど、鶯色では本来は女装して、おもしろい歌を、相方の鈴木美紀子さんと不思議なハーモニーで歌うみたいなのやけど、その衣装がここ数日でなくなったとかゆってて、だからすごく微妙に中途半端な、上半身だけおばさん、下半身はおっさん、みたいな恰好やねんけど、やっぱり歌の破壊力がすごいから、歌詞が全部おもしろいし、いや〜変なライブやった。ひっくるめて良いツーマンやったとおもたねんけど、お客さんが少なかったのが残念。とはいえ、本が全部売れたので、明日もライブやけど明日のが足りない心配が出てきたので、急遽、帰ってから自転車で夜中、飯田さんちに在庫を取りに行く。そしたら、お父様とお母様が来てて、おかえり〜という謎のお出迎えをしていただき、今日は飯田さんの愛猫金太を美容院に連れてって散髪する予定で、ご両親がいらしてたそうなんやけど、お籠に入れて連れていこうとしたら金太は錯乱状態になっておしっこをまき散らして暴れてそれどころじゃなくなったそうで、なので普通にご両親、お酒飲みながらまったりしてはる感じやった。お父様に至っては布団を敷いて寝てらした。折角家族水入らずな場面にお邪魔してしまい、申し訳ないって感じだったけど、もうわたし、飯田さんのご両親には自分の親よりもよくお会いしているので、普通に、ただいま〜みたいなノリでお邪魔。しばらく4人でおしゃべりし、ご両親は終電で帰られる流れになったので、ふたりで駅にお見送りして、せっかくなので飯田さんと、IKAZUGOKEアルバムのことで相談もあったし、ちょっとコンビニで焼き鳥など買って、家で飲みながらお喋り&ミーチング。結局3時くらいまで長居してしまった。なんやか不思議な日やった。

7.1土
今日もライブで、本日は大久保のひかりのうま。ここはお店の内装もトイレやカウンターに置いてるオモチャも全部可愛くて、店長マルタさんも、ユニちゃんも可愛いし、好きなお店。実はユニちゃんはわたし、元同僚で、一緒にウエイトレスしていたのはもう4年くらい前になっちゃうのかもしれんけど、最近の労働先の近況なんかを伝えたりしてカウンター越しにひと盛り上がりする。でもユニちゃん元気そうでよかった。対バンのペガサスさんは、この春に一緒に沖縄ツアーご一緒した方々やし、今日はアットホームな感じでたのしい感じ。とはいえ、ライブ自体はわたしも含め、全員アットホームしない感じでよかった。ペガサスは相変わらずかっこよすぎで、本当に興奮して立ち上がって、拳を突き上げたくなってそれを抑えるのに必死やった。主催の大河内大祐さんは普段はお坊さん?らしく、3日に一回頭を剃るそうで、すごく綺麗な坊主頭やった。歌は色んな声が出るんやな〜と思った。お坊さんて、こういう課外活動されてる人多いんやなあ。大河内さんはすごくまだお若い(たぶんわたしより若い)けど、一昨日葬式やってたお向かいのお坊さんもアルピニストやったらしいし、それから呪殺祈祷僧団の面々なんてまさにその権化というか、上杉清文さんこそ、僧侶の傍らおもしろパホーマンスをやったり、たくさん本をお出しになってたり、そして全部おもしろい。なんかこの1,2か月でお坊さんの見方が変わった。昨日とは違ってライブは結構お客さんいっぱいいて、でも物販は殆ど売れなかった! お客さんの量と物販の売れ方は比例しないなあと思った。みんなとおしゃべりしてたらなかなか遅い時間になってしまい、終電の一本前で帰宅。途中、C子せんせいからたいへん切羽詰まったLINEが来てて、乗り換え待ちの時間に10分くらいお電話。また1日だけ、クレールちゃんにならなければいけないかもな話になる。最善は尽くそう! 最寄り駅から家までの間に吐瀉物に7個も遭遇するという最高記録を達成。しかしこの町はそういう町やから、別に嫌な気持ちにもならない不思議。

7.2日
朝から、パソコンさんに向かい、IKAZUGOKEの紙資料を作りかけたりして、そしてもう夏。うちは木造アパートで隙間風も入るからなんか夏場でも何故か涼しいので、冷房もまだ使ってないし、扇風機もまだいらんかな〜て感じやったけど、一応押し入れからだしてくる。扇風機回したら、やぱり涼しい。昨日のC子せんせいからのお電話で、また一日だけ『女中たち』のクレールをやることになりそうなので、しかも結構急なスケジュールで、なので、セリフを思い出そうと去年使ってたぼろぼろの台本を出してきて復習。するも、復習どころか、もう全然覚えてなくってびびる。1年前に入れ込んだはずのセリフやけど、1年経ったらパアなんやなあと自分の記憶力にショックを受ける。これは1から覚え直しと思った方がいい。がんばろう。夜になって、IKAZUGOKEアルバムのアイデア出しあいメールが白熱しだす。こっちもひとまず来週(もう今週?)が山て感じ。なんやかやで頭の中は忙しい。でも全部楽しいことやからストレスはない。