4.9月
朝から普通に労働。帰宅中、ツイッターをぼんやり見ていたら、月亭可朝さんの訃報が飛び込む。えー嘘でしょ……なかなかのショックが大きい。可朝さん、去年の11月にIKAZUGOKEで前座をさせていただいたことがあり、とても色っぽくてやさしくて目はきらきらで鋭くって、わたしは一瞬で恋に落ちそうなくらいその魅力のとりこになっていたのです。可朝さん、生前はスキャンダルなニュースも多々あられる方だったけど、あれは惚れる女たくさんいるはず。目が合っただけで妊娠した、なんて言葉ありますが、まさにそんな感じの色気が溢れているお方だった。もちろん芸も素晴らしく、前座をさせていただく少し前に日本橋亭に可朝さんの落語会を聞きに行ったこともあるんやけど、落語もたいへん丁寧で聞き取りやすく、そしてギターで歌ったらもちろん爆笑をかっさらう破壊力、トークのときは相手を思いやりながら笑いもとりながらスマートに話されていた印象だった。実はこの3月にも落語会が予定されていて、わたしチケットもとっていたんだけど、直前に可朝さん入院で会は中止の連絡が舞い込み、たいへん心配していたのですが、まさかこんなに早く……残念でなりません。帰って去年出された２枚のCDを聴きながら過ごした。
4.10火
朝から普通に労働。特筆すべきことはない。可朝さんのことでおじいさん全般が急に心配になる。同僚に68歳のおじいさんがいるのだけど、このおじいさんはとても元気にちゃきちゃきとほんとうにはたらくおじいさん。こっちのおじいさんはまだまだ元気そう、だけど、人間いつぽっくり逝くかわからないもんね。それはわたしも等しくね。夜、ぼんやりテレビを見ていると、明石家さんまちゃんが何気なく言ってたことにハッとする。芸人と役者の違いについて話してて、芸人は喉発声で、役者は腹発声やと分析しておられ、確かに、さんまちゃんのしゃべりは全部喉発声で、喉発声やからボケになるんやと言ってて、おなじことを腹発声でしゃべると全然笑えないと言ってて、なるほどーとすごく思った。そしてわたしはこの分析でいくと完全に喉発声の芸人で、役者ではないなあと思う。わたしは確かに、お笑い芸人ではないけど、歌手という芸人がいちばんしっくりくるのかもしれない。いや、歌手も昔は芸人だったから、そういった広義の意味合いでの芸人ね。わたしの歌は、腹発声だと歌えないのです。
4.11水
明後日の円盤の月例ワンマンで配る新聞をつくり、しばしピアノタイム。来週のIKAZUGOKE大阪ワンマンでは新ネタをやるので、台本を読みながら曲作りに精を出す。夜は特選小説のわたしの編集O高さんが足立区までいらしてくれて、連載2年が過ぎました乾杯。我が家からすごく近いけど入ったことのなかった飲み屋。イラスト担当飯田さんも編集O高さんもかなりイケるクチでおまけにこの店、チューハイ系全部ホッピー形式で、グラスが空きそうになった時点で店員さんが中だけを持って背後に忍び寄りおかわりをすすめてくる酒のわんこそば状態。おふたりともなかなかのペースで飲んでおられて、気づけば飯田さんも珍しく結構酔っぱらっている！ でも飯田さんは気を遣ってるときは全然酔っぱらわないから楽しく酔っぱらってくれてるってことはこれはいいことやなあと思う。O高さんがIKAZUGOKEライブについておもしろ提案をしてくれる。これがなかなかびっくりなたまげた発想でおもしろい。けど実際やるには色々準備や練習がいりそう。11時頃まで楽しく飲んで、駅でO高さんを見送り、もう十分飲んだのにまだ飲みた気な飯田さんとふたり、日高屋でちょっと飲んだ。
4.12木
今日は一日ピアノデー。IKAZUGOKE新ネタの曲を作って固める。なかなかいい感じになったのではないかな。明日のワンマンの練習もした。珍しく一日よくピアノを弾いた。あとは最近はまっているユーチューバーの動画を見ながらだらだらしていた。ジョーブログって知ってる？ 西成に潜入したり、ホームレスのおっちゃんと仲良くなって家に泊めてあげたり、アメリカ0円で横断したり、アマゾン川をイカダで下ったりしている、その名もクレイジーチャレンジャーの兄ちゃんがおもしろくって最近暇あれば見ている。この人金髪でチャラそうでまだ26歳とかで若いし、めちゃくちゃ底抜けにポジティブで熱いし夢を信じているタイプで絶対友達にはなられへんわ〜て思いながらでも見始めると、気づけば夢中にさせられている感じ。親しみやすさを振りまいてるのも魅力やなあと思う。一緒に西成で遊びたい。
4.13金
引き続き、新ネタの曲を固めて練習しつつ、本日のワンマンの練習＆準備。帰宅ラッシュと同じになると電車が混むので、ちょっと早く家を出て早めに高円寺に到着。今日は喫茶店の日らしいので、高円寺の喫茶ネルケンへ行く。ひんやりした店内、お気に入りの席が空いていたのでそこへ座ってなんとなく今日はコーヒーじゃなくココアを飲みながら１時間ほど読書。ネルケンはマダムの上品な接客がたまらない。発声の仕方、喋り方からもう品の良さが漂ってきている。優雅な気持ちになったところで円盤へ。軽くリハをしてＴ口さんに近況報告などをして、４階の控室で開演を待つ。この控室は円盤の倉庫にもなっていて、ゴーゴー純ちゃんという謎のオモチャのでっかい箱が置いてあった。ローラースルーゴーゴーに小泉純一郎が乗ってるオモチャらしい。変なの〜。ライブは今回は『わたしのライオン』の曲を多めにやってみた。新学期がはじまって4月のお忙しい時期に来てくださったみなさん、ありがとうございました。今月から金曜日になったので、フライデーナイト、帰りの電車がすごく混んでいた。帰りに一緒になったＳ井さんにもらったチーズパンを寝る前に食べたらすごいおいしくて全部食べちゃった。
4.14土
今日はIKAZUGOKE練習日。昼すぎに飯田さんが我が家にやってきて、新作ネタの練習。はじめて曲をつけるので、綿密に打ち合わせをしながら練習練習練習。途中、告知用にふざけた動画を撮って遊ぶ。気になる方はツイッターを見てみてね☆ 全体の流れやラップの練習もして、夜外に出たら雨が降っていた。軽くごはんでもってなって、定食屋の方のかあちゃんへ。いつも飲み屋の方のかあちゃんにしか行ってなかったので、定食かあちゃんは入るの初。かあちゃんたちの制服はほぼおなじなので系列店なんだろうけど、飲み屋の方のかあちゃんと違って、かあちゃん全員すごいやさしいの！ 飲み屋の方のかあちゃんは機嫌悪い時に注文したら無視されるし、お客でも怒られるし、おしぼりとか灰皿とかセルフサービスやし。でも定食かあちゃんはお皿さげるときに「ゆっくりしてってね」とか声かけてくれて、ああ！かあちゃん！ となった。ひさしぶりに定食というものを食べた。ごはんは多すぎなので飯田さんの茶碗に移植したら、飯田さんのお茶碗が日本昔ばなし盛りになってしまった。みそしるがすごくおいしくて感動。にぼしでおだしをとってあって、ああ、ちゃんと作るとみそしるってこんなにおいしいんやね。わたしみそ汁作ったとしてもだしの素使っちゃうからなー。ひさしぶりにちゃんとお料理したくなった。
4.15日
朝から特選小説の原稿を書く書く書く。それから北村直販の発送準備をして内職内職。あとは来週送る資料のしこしこ作っていた。夕方、お料理でもしよかなと思ってスーパーに行ったら、腐りかけの白菜やレタスが30円、売られていた。どっちも大きさはなかなか。さすが足立区。しかし、白菜やレタスの献立が浮かばず、てゆうかなんの献立も浮かばず、結局スーパーをぐるぐる美術館のように見てまわって漬物を買って帰ってきてしまった。
