4.18〜24日記

4.18土
所用でちょっとひるまに下赤塚とゆうところに行って用事を済ませ、ささっと帰宅。といえど片道1時間以上かかるのでそれだけで半日おわった。明日イベントでご一緒する吉田アミさんの『サマースプリング』とゆう本をひさしぶりに本棚から抜いて読む。いま読むとこの10年のわたしのドメスティックな地獄エピソードと酷似しているところ多々で狼狽えつつ、最後のあとがきでとても救われる。すばらしいので普段こうゆうことしないけど一文引用します。
―どんなに残酷なことがあってもそれは一過性の夏みたいな症状で、多角的に物事を見れるようになると悲劇は喜劇に、残酷は滑稽にすり替わるものです。

サマースプリング [文化系女子叢書1]

サマースプリング [文化系女子叢書1]

妹に読ませたい。

4.19日
おひるすぎに家を出て高円寺。えほんやるすばんばんするかいしゃ、って長い名前のギャラリーへ、本秀康さんの個展をみにゆく。雷音レコードのジャケの原画や関連ある絵、本さん大好きビートルズ関連の絵などがちいさめのかわいい小部屋にしきつまってて、どの絵も本さんがほんとに好きで描いてらしゃるんやなあってゆう、ひとめで愛あふれまくってることがわかる絵の数々で、きゅうんとなる。恐れ多くもわたしのベスト盤のジャケを新たに描いてくださった「わたしの一角獣」て絵もあってうれしかった。本さんが在廊中ってこともあってお客さんがひっきりなしにいらしてて大繁盛でさすが!雷音レコードの販売もしていて、わたしがお邪魔したらお客さん気を利かせてくれてか5人くらい、立て続けに7インチ『マイハッピーお葬式』買ってくださって感謝。本さんとしばし歓談し、その後神保町に移動。美学校とゆう場所で「女性アーティスト研究所」てイベントに出演。吉田アミさん、五所純子さん、テンテンコちゃん、とゆうなかなか強烈な面々にまじってトークするイベント。この手の真面目なトークイベントってわたしはじめてやった気がするのやけど、歌うライブとは全然違って脳みそめっちゃ使ってすごく疲れて途中から低血糖頭痛がんがんで焦った。ネット上には残せない、あの場でしか出来ないはなしをたくさん披露してしまったけど、わたし以外のみなさんも結構赤裸々にはなしてらして、おおお!となることしきり。最後の質疑応答でも結構な攻めた危険球飛んできて、お客さんもふくめなかなかアグレッシブなイベントやった。吉田さんと五所さんはすごくアカデミックでインテリジェンスな、学術用語みたいなんをちょいちょい混ぜて話されるので、アホのわたしはついていくのに必死やった。しかしあんなけ広がりまくるややこしいはなしを、ちゃんと整理整頓して進行してらした司会の五所さん、まじですごいと思いました。脳みそくったくたになったけど、たいへん勉強になったおもしろいイベントでした。とゆうことで具体的な内容はこんなブログにすら書くの憚られるのやけど、とりあえずわたしは今後も、裸足になって手をひらひらさして大地を歌うような歌手にだけはならんとこうと決意を新たにしました。

4.20月
雨。OTOTOY企画で坂本弘道さんと公開レコーディングしたやつのミックス作業で、エンジニアさんのスタジオへ。機材運びのトラブルで集合時間が急遽1時間延びたので、ちょっとわざと遠まわりの路線で行くことに。北千住で東武スカイツリー線とゆうださい名前の路線に乗り換え。これが大正解で、このスカイツリー線が走ってる区域の景色が見事なまでにどんより灰色で抜群に絵になるわたし好みの絶景やって感動する。浅草に到着。時間まだまだあるので浅草〜合羽橋らへんをぶらぶらする。合羽橋のレストラン用の食器屋さんがおもしろくて、お子様ランチ用の新幹線とか飛行機とか売っててワ〜って興奮するも、値段みてびびる。ひと遊びしたのち、スタジオへ。こんなとこにこんな場所が!ってゆう、民家を改造した手作りスタジオて感じの部屋、雑貨や本棚の画集写真集なんかもシャレオツなんが揃ってて、ファイヤーキングカップハーブティー振る舞ってくれたりするし、立派なお花まで飾ってあったので、これはこのエンジニアさん、もしやそっちの……そうゆえばレコーディングのときから物腰柔らかすぎてフェミニンやな〜て気はしてたのや、やはり。て予想するも聞くに聞けん。。。とかおもてたら全然妻子持ちの女好きなノンケやとご自分から告白しはってガクーッ!そんなこんなで作業開始。立派なスピーカーでええ音で聴くと、自分の音痴さに落ち込む。深く深く落ち込む。途中、心折れかけてもう全部ボツにしたいですってゆいそうになるも、しかし今回の演奏はわたしひとりのんじゃなく、坂本さんとご一緒で、坂本さんの演奏は隅々まで本当に最高にかっこいいので、これはもう自分が音痴とかの考えは一旦捨てようと決意。途中K監督とプロデューサーKさんも合流して、某映画で使ってもらう曲は一緒に立会いミックス。なんやかやで全曲おわったらもう夜。帰り道はやっぱり自分の音痴具合について改めて反省して落ち込んだ。

4.21火
労働後、紀伊國屋書店雨宮まみさんの『東京を生きる』を購入。ウェブ連載当時から毎回鼻すすりながら読んでいたやつの書籍化で超たのしみにしていた。大事にかばんに入れて渋谷、O-nest豊田道倫さんのデビュー20周年ワンマン見に行く。弾き語りとはいえ、アコギでこんな音でるんかい!てゆうすっさまじいノイズを出したり、エンジニア内田直之さんのごりっごりのダブエフェクトで、後半「おっさん&おばはんイリュージョン」あたりからかなりアグレッシブな展開。音もやけどやっぱりなにがすごいって歌自体がどれもこれもすごくって、名曲「おまんこちゃん」にしてもそうやけど、今回の7インチB面収録の「私の望むものは」もほんとに衝撃的な歌で、ご自分でもMCでゆってらしたけど、「良い歌やかっこいい歌つくる人はほかにいっぱいおるけど、こんな歌作れるんは俺ぐらいやろう」てまさしくそうで、こんなこと歌う人他に絶対おらん!豊田さんしかおらん!てゆう、そうゆうのが聴きたくて、ほとんど音楽を聴かなくなってしまた無精者のわたしが今でも気になり続けている数少ない歌手やわ〜っと改めてMTリスペクトやとおもいました。しかしかっこいい演奏しといて一番最後にはけるときシールドにひっかかって転びかける、てゆうのはもうお家芸とゆうのか、毎回やってる気がする。そうゆうとこも含めて愛嬌たっぷりMT。終わって6階のところでMTライブなじみな面々とすこしおしゃべりして、豊田さんともしばし談笑し、帰路。豊田さんの歌を胸の中で反芻しながら、ひとりの家にひとりで帰る帰り道、かばんの中には雨宮まみさんの本が入ってて、あ〜わたしの東京、てしみじみした。

東京を生きる

東京を生きる

4.22水
びすこ舎副舎長から、「こないだのoyatsu no jikan westで一緒に朗読したピンチョンの『LAヴァイス』が映画化よ」ってメールもらってて予告みたらおもしろそうやったので豊洲ららぽーとへ見に行く。平日のららぽーとは静かでいい。結構な面積のショッピングモールやけど、映画館以外に絶対用事ない感じもいい。『インヒアレント・ヴァイス』公開1週目やけどお客さん一桁やったけどそれもいい。のびのび鑑賞。ここまでのラリラリ映画はじめてやってゆうぐらいのラリラリっぷりやった。実はちゃんと全部読んだことないピンチョンやけど、ザ・シャレオツなガイブン!的なイメージあるやん?ピンチョン読んでるんや、へ〜ハイセンス!的な感じやん?せやから朗読のときもちょっとかっこつけて読んでたところあるやけど、映画みたらなにこのクスクス笑っちゃう感じ!しかもちょいちょい日本語ボケ入るんやけど、これはなんなん、監督の趣味なん?とか色々たのしい映画やった。音楽がかっこよかった!

4.23木
労働。特筆すべきことはない。

4.24金
労働後、歯医者。実は1週間、奥歯がとれたまんまやって、やっと歯医者の予約がとれた次第。半年前にもとれたおんなじ奥歯で前回はボンドで接着したのみ、940円、5分で終了やったのやけど、案の定またとれたので、あ〜あかんな、やっぱり、今回はちゃんと新しい歯作ってもらおう、お金かかってもしゃあない、と覚悟していったのに、せやのになんか歯医者のおっさん、なぜかめっちゃボンド治療をすすめてきて、なんとしてもボンド了解に話をもっていこうとする!なんでなのや!わたしの話術では太刀打ちできん感じやったので、泣く泣く了承。またしてもボンド治療で940円、5分で終了。よかったのかどうなのか。。。また外れないことを祈るのみです。