7.30〜8.5日記

7.30月
朝からナックルズの原稿を仕上げて編集H川さんに送信。それから洗濯祭り。シーツも洗って干す。このところ暑いのでシーツはものの3時間ほどで乾いた。昼からI田さんと駅で待ち合わせ、一緒に渋谷へ。ロフト9に寄り、売り場の撤収。そう、ロフト9にはわたしとI田さんの棚があったのだけど、売れない&棚入れ替えのため7月中に撤収してください連絡が先日きたのである。1年半前に設置にきたとき以来、見てなかったのだけど、見てみると商品全般的に経年劣化が進んでおり、埃もかぶっているし、これは売れなくても仕方がないと納得。本気で売る気ならもっと売り場を定期的にそうじにくるなどするべきだったと反省。鞄に商品を詰めて撤収完了し、しばしベローチェでお茶をする。渋谷のベローチェはまだ喫煙席がちゃんと残っていてやさしい。夜はアップリンクで神蔵美子映画祭、『美子の部屋vol.2』。わたしも出演&音楽している神蔵さん処女作の劇映画『雪子の部屋』の上映と、神蔵さんのある意味ホラーなオルグ映画『ガールズトーク』、それから新作で原一男監督と末井昭さんが女装して熟女を演じる『続たまゆら』の3本立て。大きなスクリーンで自分の顔を見るというのはやっぱり慣れない、恥ずかしい、けど『雪子の部屋』は映画としてとても好きだなあと思う。ちょっとヘンテコで、笑えて、でもちゃんとカタルシスもある。ラストの美しさったらない。『ガールズトーク』は見るの二回目だったけど、更にテロップなどが凝っていて笑えた。正直、このガールにはわたし全く共感出来ないんだけど(なんというか種類が違う生き物って感じ)、神蔵さんの導き方がおもしろいから楽しめる、ホラー映画として。神蔵イズムオルグ映画。ラストは新作の『続たまゆら』こちらはわたし劇伴音楽を担当してるので、既に何度も拝見していたのだけど、ひとりで見ていたときは静かに見ていたのだけど、会場では爆笑につぐ爆笑って感じで、すごいみんな声だして笑っていて、みんなの反応がおもしろかった。でもスクリーンでみると、原監督と末井さんが女装してグラビア撮ったりしてるんやもん、そら笑うよね。原監督の女装っぷりはなかなかで、確かにああいうおばちゃん、いるよね! と思った。やっぱり映画監督なだけあって原監督はお芝居もお上手。あと神蔵さんの映画は絵が本当にどこを切っても綺麗。色彩も綺麗。さすが写真家だな〜と思う。思っていたのだけど、最後の原監督と神蔵さんのトークで、原さんがカメラワークを鋭く指摘しておられて、そうなんか! とはっとした。そして指摘された神蔵さんの反応もまたさすがアーティストって感じで負けておらず、ちょっとどきっとした瞬間やったけどいいものを見た感じ。終わってアップリンクのレストランで立食パーティ。なんかすごく豪華な面々が集っていたけれどわたしはああいう場での社交が全くできない質なので、隅っこでO野くんとひそひそ喋っていた。雪子の部屋でご一緒した女優小林麻子さんともひさしぶりに再会してお話。おなじく雪子の部屋でご一緒した俳優金子清文さんは会費集めに奔走しておられてその働きぷりが金子さんらしくておもしろかった。11時すぎにお開き。まっすぐ帰路。

7.31火
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。仕事終わってメールを見たら、血の気が引くメールが届いていた。ずどーんと落ち込む。生きていく気力が失せた。これから何を希望に生きて行ったらいいのやろう。何もない。でも悪いのはわたし。ああ。ああ。ああ。

8.1水
朝から普通に労働。普通に振舞っているけど、メンタルは最底辺。今年の夏は低空飛行気味やったけど、完全に底まで落ちた。この1年、2年、3年ほどの色々を思い出して反省する。まあ、わたしが悪いなあと思う。恋愛ではないけど、恋愛のようなものやったのかもしれない。恋に破れたときのような淋しさと悲しさと恥ずかしさ。つらいけどひとりで生きていくしかない。もともとひとり、わたしはずーとひとりやったやないかって思い出す。相方が出来たからってそこに甘えてしまっていたわたしが悪い。やっぱり人に甘えるのは危ない。みんな、世間一般大人はどうやって生きてるのって疑問に思い出す。みんな誰かに上手に甘えてバランス取って生きてるのやろうけれど、わたしはそのバランス取りが本当に下手クソや。なんの希望もない。

8.2木
朝から北千住へマイナンバーカードを受け取りに行く。電車降りて、マルイの10階まで登って会場に行くも、書類を一個忘れたことが発覚し、とりに帰ることに。ガッデム。書類を揃えて再び会場。説明を受け、署名をし、顔認証の機械(!)で顔を認証されたりして無事受け取り完了。写真付き身分証が出来た。マイナンバーについて、色々賛否あるけど、みんななにをそんなに怒ってるのやろうって、わたしはアホやのでその理由もよくわからない。ナンバリングされてるってことに刑務所みたいって怒ってるの? まあええや。マイナンバーカードを持って、今度ははるばる有楽町、パスポートセンターというところに初めて行った。そう、パスポートを作るのであーる。わたしは生まれてこの方33年間一度も外国へ行ったことがなく、よってパスポートも所有してなかったのだけど、この度パスポートが必要になったので(注:外国に行く予定はありません)えいやっとパスポートセンターに来たんである。用紙に記入し、整理券をもらって待つ。パスポートセンターは混む混むと聞いていたのだけど、1時間半くらいの待ちで済んだ。待つのは病院で慣れてるので、1時間半くらいなら余裕余裕。順番が来て、書類を渡し、それでは一週間後に取りに来てください、お金はそのときに支払ってくださいといわれて終了。意外とあっけなく終わった。12時頃に終わり、有楽町だし、はまの屋パーラーへ。ここはフルーツサンドが有名な可愛い喫茶店。初めてきたけど広さも、店内の感じも程よくて気に入る。フルーツ野菜サンドとコーヒーを頼む。テーブルに星占いのオモチャが置いてあった。10分くらいでコーヒーとサンドイッチ到着。フルーツサンド、可愛い。今までわたしフルーツサンドをおいしいと思ったことなかったのだけど、りんごがしゃりっとしておいしかった。ここ数日メンタル最底辺で食欲もなかったけど、可愛いものなら食べられる。そして食べたら元気が出た。単純な人間である。ごちそうさまして、元気が出たので、よし、裁判の傍聴に行ってみよう! と決心。炎天下、てくてく歩いて、日比谷公園を抜けて、霞ヶ関の東京地方裁判所へ行く。入口、わたしみたいな完全なる部外が入って怒られないかびびりつつ入る、ゲートで荷物点検を受ける。あっさり入れてしまった。どきどきしながら、エントランスのタッチパネルボードで本日の裁判のメニューを見る、時間と、場所と、罪状が書いてある。刑事事件の新件のものを探して、時間割を立てる。結果、3本の裁判を見たのだけど、すごかった。つまんない映画見るよりよっぽどドラマチックで感動した。ちょっとここには書ききれないから、なんか別の形で書きます。ちょっとだけ書くと、期待してなかった「常習累犯窃盗」という罪状の、賽銭泥棒のおじいさんの裁判があほらしすぎて笑えた。おじいさんは証言台でずっと「蛇の命令でお金を取れといわれたから盗った。蛇の命令には逆らえない」ってゆってるの。検察官も弁護士も裁判官も呆れてるん。あとベタな「覚醒剤取締法違反」で、49歳の前科5犯のおっさんの裁判で、証人として中学時代の担任の先生が出てきて「いじめられっこを助けるなどして正義感が強くまっすぐな子なんです」とか証言しだしたのはなかなか泣けた。せやけどこのおっさん、前科5犯で、それもシンナーとか恐喝とかで過去に何度も捕まってる。他人の裁判みて感情移入するなんてことないやろうと思ってたけど、わたし気づいたらこのおっさんに結構感情移入してて、おっさんはもう生きるのがしんどくて自殺ばかり考えてしまって、そんなときにシャブに出会って、そしたらすごく前向きになれて、それからやめられなくなっちゃったってさ、うわ〜このおっさんの気持ちはわかる気がするなって思ってなんかしんみりしてしまった。裁判って、その被告人の生い立ちから全部説明してくれるんよね、だからどんどん引き込まれて、気づいたら感情移入して聞いちゃってる自分がいる。わたしがもしも何かやらかしてしまって、法廷のあちら側へ行ってしまったとして、そしたら誰か証人になってくれる人なんているんやろうか?とか考えてしまった。そういえば、わたしは満席で入れなかった法廷に、傍聴芸人として有名なかの阿曽山大噴火さんが普通にいらっしゃった。ほんまにいるやん! てなった。簡単なあらましはそんな感じ。すごく色々興味深かったので詳しくは別の形でリポートを書こうと思います。とりあえず円盤ワンマンで毎月配ってる新聞で書こうかな。

8.3金
朝、出勤前に家の中でゴキブリを発見。不覚にも殺し逃す。ついに我が家にもゴキブリが出てしまってショック。たぶん窓あけっぱなしで(網戸は穴あいている)寝てるから入ってきたのでしょう。それから普通に労働。朝イチからお客さん2組に立て続けて顔バレ。未だにアウトデラックスのこと覚えてくれてはる人おるんやな〜。テレビのちからってすごい。労働後、最寄りのメガネ屋さんに寄ってわたしの視力の度数を調べてもらう。メガネ買わなかったのに親切にしてくれた。ホウ酸団子を買って帰宅し、即設置。夜は考え事。考え事をしていても今のわたしはどんどん悲観的になっていきあかん。はあ。夜、非通知から着信で不審に思いながら出たらおばあちゃんだった。おばあちゃん、なんと入院しているとのことで、病院の公衆電話からの電話であった。心配ないからというけど心配。でもあの家にいるよりは病院にいる方がある意味安心なんかもしれない。

8.4土
夜中に睡眠薬を追加で飲んだので身体がだるくて眠気がぬけず一日中ぼーっと過ごしてしまった。出来るなら一日眠って過ごしたい。松本創『軌道』を読む。

福知山線脱線事故のルポ。被害者家族の戦いの日々の記録。事件の内容もかなり緻密に取材して分析されていて、わたしのオツムではついてきけない部分もあったけど、被害者家族に寄り添った文章は結構ぐっとくる。この事件、思ってた以上に闇が深い。夕方、ピアノの練習をしようとピアノ椅子に座ろうとしたら見事に椅子から転げ落ち、お尻と腰と肘を強打。どんくさい。色々とやる気をなくしてふて寝。

8.5日
朝、通勤中の電車で、髪の毛を綺麗なお団子に結ったバレリーナ少女ふたりを見かける。大きな袋を抱えて乗ってきており、あの袋の中にはきっと衣装が入っているのでしょう。そして彼女たちは今日、どこかでバレエの発表会がるのでしょう。夏休み、お盆前といえばバレエの発表会シーズン。なんだか面映ゆい気持ちになる。毎年この時期になると、無性にバレエの発表会を見に行きたくなる。でも昨今の発表会って、意外と部外者は入場できなかったりするのでかなわない。職場の更衣室で鏡を見ると、己の髪の毛のすさまじい白髪にびびる。今週一気に増えた気がする、いや確実に増えた。わたしの身体ってわかりやすい。そろそろ本気で白髪染めをどうにかせねばならない。あー。

7.23〜29日記

7.23月
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。お金もないのでこのところ週4で労働していて、とりあえず労働は出勤すれば時間が過ぎてその間余計なことは考えずに済むので、これはこれで悪くはないけど、よくはないよね、本音をいうともっとちゃんと本職で働きたい、ともやもや堂々巡り。働く人はみな尊い、という理念のもと生きているので、働きマンたちで溢れる満員電車に乗るのも苦ではなくなってきた。帰って、夜はとある資料のデータ埋め。自分の身体の採寸などもする。こうゆう採寸、前にお芝居で衣装さんが測ってくれたけど、自分で測るのははじめてで、やり方がいまいちわからない。裄ってどこの長さ? なんとなくで回答したけどあってるのかな?

7.24火
朝から病院。今日はあんまり混んでいなく、血液検査→診察1→高級お注射→診察2、とするする順番がまわってきた。とはいえ病院滞在時間は4時間ほど。なんやかんやで一日仕事。待合室でこのところハマって読んでいた(I田さんのご両親にもらった本)久坂部羊の『無痛』『第五番〜無痛Ⅱ』を読了。

無痛 (幻冬舎文庫)

無痛 (幻冬舎文庫)

第五番 無痛? (幻冬舎文庫)

第五番 無痛? (幻冬舎文庫)

久坂部羊は作家であり医者でもあるので医療モノの信憑性がすごくておもしろい。主人公の為頼という医者は外見を見ただけでその人の健康状態や寿命を見抜けるエスパーな才能があって、健康状態だけじゃなく、犯罪者も見抜ける能力があり、犯因症という症状(眉間にMの字が浮き出るらしい)が出る人はだいたいその後凶悪犯罪を犯すんやけど、その犯因症に纏わる壮大な群像劇って感じの分厚い本なんだけど読みやすいのでするする読んでしまった。これ、わたしは知らんかったけど実写ドラマ化もされてるのだね。わたしのイメージの中で勝手に、先天性無痛症のイバラは千原せいじやったんやけど、実際は男前の若い俳優さんがやっておられる模様。千原せいじやったら特殊メイクなしで眉間のMも出てそうやねんけどな〜。病院の待合室で読む医療犯罪小説はなかなかいいアトラクションです。帰って、とある案件で朗読をしなきゃになったのでそれのネタ探し。大阪弁と標準語の両方がいる、おまけにネタは版権が切れてるやつを選ばないといけないので家の本棚であれこれ探してにらめっこ。大阪弁の方は谷崎潤一郎の『卍』にした。声に出して読んでいると、乗ってくるとなかなか気持ちよくエクスタシーならぬクチスタシーが満たされる。やっぱりわたし、腐っても大阪人。
卍(まんじ) (新潮文庫)

卍(まんじ) (新潮文庫)

7.25水
朝から普通に労働。終わって夜は練馬でナックルズ誌の連載用の鈴木智彦さんとの対談収録。新宿から大江戸線で練馬へ行ったのだが、大江戸線新宿駅、遠すぎ! 東口からやと徒歩15分はかかるのだね! おまけに大江戸線って電車の車体自体がちっさくない? なんかやけにつり革につかまって立つスペースが狭いなあと思ったけど、車体がコンパクトなんよね? なんとか練馬に到着し、某居酒屋の個室にて鈴木さん、編集H川さんと落ちあう。この連載、今まではミリオン出版の会議室やレンタルルームで収録していましたが、今回はじめて居酒屋でした。乾杯しつつ、和やかに1時間半ほど対談。雑談部分で鈴木さんにわたしのプライベーツのことをずばりと言われてどきっとする。そうなんす! わたしもそう思ってた! とかいろいろありつつ、鈴木さんから読みたかった本2冊をいただき、H川さんからも最近H川さんが編集で出した本、中村淳彦著『ハタチになったら死のうと思ってた』をいただいた。ありがたい。大事に拝読します。帰りは西武池袋線とJRと地下鉄と乗り換えまくりで帰路。あんまり乗ることないけど西武線はホーム広くて綺麗だしわりと空いていていいね。時間的なものもあるのか、山手線も意外と空いていた。我らが千代田線の混雑率が如何に強烈かというのを思い知る。鈴木さんとおはなししてて思ったのだけど、ふと、この電車の一車両にもヤクザって何人か乗ってたりするものなのやろうか……とか考えるとわくわくするよね。電車移動するヤクザの親分もいるらしいど?

7.26木
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。昨日今日と涼しくて助かる。夜はシアターPOOで飯田華子さんのイベントの物販スタッフをする。今回のゲストは松浦湊さん。名前は色んなところでお見掛けしていて、飯田さんからも素敵だって評判はよく聞いていたのでたのしみにしていた。そして今回のおふたりのコラボはすごかった! おふたりとも落語が出来るタイプの芸達者さんなので、話にとても引き込まれた。今までいちばんおはなしに夢中になった。しかしこのシリーズ、ほんとに飯田さんの底力を余すことなく見せつけられている。相方だから褒めちぎるのもなんかきもいですが、まじでこの人、こんなすごい人しらんわ。末恐ろしい。なにをやっても敵わない人や。終わって、松浦さんとも少しおしゃべりした。なんと松浦さんは足立区生まれ足立区育ちだそうで、最後に足立区ガールズとかゆって飯田さんと3人で写真撮ったりして楽しかった。松浦さんと、某話題で盛り上がった。違和感とか気持ち悪さを共有できる相手は信用できる。帰って、3日ぶりくらいにポストをあけると、広告や重要書類がまぜこぜでパンパンになっていて全部取り出して必要物を選別するのに一苦労。年金の恐ろしい督促も何通もたまっているけど、これどうすればいいの? 払えませんの申請もちゃんとしてるのに、永遠にあの手この手で督促してくる。年金怖い。。。

7.27金
朝から朗読の練習。天井も壁も薄い我がアパートで、クチスタシーの赴くままにひとりで声出して谷崎とか読んでると、ちょっと危ない隣人だよね。あと標準語は童話いなばの白うさぎを練習。標準語はイントネーションがあってるのか間違ってるのかもわからないので不安しかない。午後からはるばる多摩センターの某事務所へ。二度目ですが、多摩センター、遠い! おなじ東京内とはおもえない! 町の雰囲気も、足立区とは180度違う感じ? なんか新興住宅地なの? 違うかな? 駅前子どもが多く、確かに子育てにはいい感じの環境なのかもしれない。大きな森みたいな公園もあるし。事務所にて身体の採寸と(やっぱり自分で測ったのは色々間違えていた)それから朗読の録音をした。谷崎は楽しく読めたけど、標準語で苦戦。わたしは「サメ」のイントネーションを完全に間違っていた! いや〜日本語って難しい。標準語って難しい。これでも東京来てもう10年目、自分的には標準語に染まってきたな〜て思ってたけどな〜まだまだや。録音を終えて帰路。帰り道いつもと違う道で駅まで歩いていたら、サンリオピューロランドの入り口に出てきた。わ〜ここにあったのか! ファンシーな夢の国オーラがすごいけど、平日だし人気なさそうでちょっとうらびれた感もあってなんかよかった。ちょっと入りたくなったけど入場料3300円。まあまあ高い。33歳のおばさんが、ひとりでアトラクション乗るのも淋しいので諦めて帰った。

7.28土
家で原稿デー。台風が来ているというけど、そんなに雨どしゃぶりってわけでもなく、降ったり止んだりで、蝉も同時進行でずっと鳴いていて変なお天気。特選小説の直しを編集さんに送って、ナックルズの原稿とにらめっこ。にらめっこしてても字数はなかなか減らない。ひさしぶりにお気に入りのユーチューバーの動画を見る。しばらく見てないうちにアフリカ縦断がだいぶ進んでいた。アフリカ縦断の旅もすごいけど、何気にいちばんすごいのは、毎日宿があるわけじゃなし下手したら野宿の環境下でちゃんと動画を毎回編集してアップしているというところ! 日本みたいにどこでも電源&wifi完備の喫茶店があるわけじゃないのに。そういえばU沢めろんさんに、わたしユーチューバー向いてるって言われたのだけど、わたしがユーチューバーなったら見たいですか? 興味ありますか? どんなん見たいですか?  

7.29日
朝4時に起きてお風呂で散髪。ちょっと失敗して左右が対称じゃなくなってしまった。しかし毎度切りとった髪の毛の束を見る度に、わたしってこんな白髪あるんや……と驚愕する。着実に白の割合が増えて行っている。ああ早く真っ白になってしまえばいいのに! 6時半に家を出て労働へ。台風一過の日曜日、なかなかに混んだ。そんな大繁盛中に突然ブレーカーが落ち、店内が真っ暗になって焦る。今までに職場でこんな大規模停電なかった。ブレーカーあげてもあげてもすぐに落ちる、というのを小一時間繰り返す。原因は不明。しかしわたし、元来こういうアクシデントごとが好きな質なので、ひとりテンションがあがってしまい、軽くはしゃいでしまった。みんなにバレてないといいのだが。帰ってナックルズの原稿と再びにらめっこしながら、テレ東の隅田川の花火大会を副音声でつけていた。副音声はみうらじゅんいとうせいこうが花火を見ながらだべっているのだけど、めっちゃ出鱈目で爆笑。しまいには花火中継なのに「もう花火うるせ〜わ、話し声が聞こえない!」と怒り出す始末。花火の楽しみ方がちょっとわかった。

7.16〜22日記

7.16月
朝から普通に労働。祝日なのでばったばた。しかし暑い。我が職場、ポジションによっては冷房がんがんで涼しいのだけど、わたしは午前中は涼しいポジションでクールに接客してるのだけど、午後からは戦場の厨房の中で食器洗いおばさんと化すので、この厨房の中は冷房が効かず激アツ。しかし制服は通気性の悪いウエイトレスさんのワンピース着用なのでめっちゃ蒸すんである。今年の夏、暑過ぎひん? 

7.17火
朝から普通に労働。思いがけずT純ちゃんがいらっしゃってうれしかった。帰って、夜はI田さんとミーティング。ベローチェで2時間ほど話し合ったあと、こたにで飲んだ。まだ具体的には書けませんが、めっちゃおもしろいプロジェクトが立ち上がりましたぜ! 楽しみ〜! ふたりで話し合っていて、セクシーな人って何ぞや、という話で盛り上がった。美男美女やからといって必ずしもセクシーなわけではなくて、逆にいびつな見てくれであってもめちゃんこセクシーな人はセクシーやんね。やっぱりセクシーな人がいいよね。わたしは面食いな自覚はないですが、セクシーさは欠かせない。顔云々やなく、セクシーかどうかがポイントや。うーん、セクシーなキャスティング……とふたりで楽しく悩んだ。

7.18水
越谷でライブの日。朝から練習したりライブのシミュレーション。入り時間が早めだったので、日中ピーカンの中リュックを背負って出発。はじめて越谷という土地に降り立ったけど、我が家からは都心部へ行くよりも近かった。わたしの家から二番目くらいに近いライブハウスかもしれへん。ごあいさつなどしつつリハ。PAさんとうまくいかず、音がぼやけまくってにっちもさっちも行かず泣きそうになっていたところ、見かねた対バンの太陽肛門スパパーンのベーシスト内田さんが「ピアノの低音を切って中音を出してください……」的な神の声を発してくださいり、奇跡的に解決! 内田さんすごい! いや、内田さん、内田典文さんはめちゃんこすごい敏腕PAさんで、この日は太陽肛門スパパーンのベーシストとしていらしていたのだけど、本職はPAさんで、わたしこれまでにやってもらったことのある中でいちばん好きなPAさんなんである! 内田さまさま〜という気持ちでリハを終了し、しばし楽屋で談笑。スパパーンのライブもはじめて見るので楽しみ。物販などを並べて一度喫茶店にドロン。駅前にあったカフェOBという店に入ったら、ここ竹ノ塚の珈琲茶館OBの姉妹店であった。食券で買うシステム。コーヒー200円、安い。けどコーヒー薄かった。パソコン持ってきていたので、締め切りが迫っている特選小説の原稿を書く。家やと怠けてなかなかはかどらへんけど、喫茶店にくるとはかどるのは何故やろうね。第一稿は書けたので保存して、会場に戻る。ひさしぶりに、大箱ライブハウスで対バンも4ついるライブ。ジャンルもばらばらやし、正直スパパーンさんがいなかったら辛いだけの時間だったけど、とにかくスパパーンがすごかった。スパパーンは弦楽器管楽器合わせた楽隊と、劇やダンスやパホーマンス隊が4人の総勢15人くらいの大所帯で、ミュージカル仕立ての1時間半。男全員白ブリーフで、でも曲は全部めちゃんこオシャレでかっこよく、演奏も全員めっちゃうまい。その上でミュージカルがもうひどいというかなんというか、こんなに日本情勢で遊んでる人しらんわ〜という感じ。スパパーン率いる花咲さんは、思想家であられるので、これら決してただのギャグというわけではない。なのやけど、安倍さん、安倍夫人、トランプ、皇太子、籠池さんなどのお面をつけた人々が風刺劇を、風刺劇といかそれはそれはひどい下世話なド下ネタオンパレードな劇をやって、ダンスをやって、あと謎の尻太鼓コーナーがあって、変な乗り物にお尻を丸出しで乗った人が回ってきて、最初はメンバーが叩いているのだけど、その尻太鼓が客席まで回ってきて、お客さんにも叩かせるプレイをするんやけど、もう既にお尻が真っ赤に腫れあがっていてかわいそうでわたしは叩けず。わたしは政治情勢にめっちゃ疎いので、政治ネタを全部は楽しめないのが残念だったけど、安倍ロボとか舞台美術もいちいち凝ってておもしろく、全体的にすごくたのしかった。西の赤犬、東のスパパーンって感じかな? ベクトルはちょっと違うかもだけど。スパパーンのメンバーさんはやさしくて、わたしの物販も買ってくださった。ありがたし。終わると11時まわっていたので、乾杯はせずに帰路。駅で、内田さんと、見に来てくれた『息衝く』監督木村さんと一緒になる。木村さんの前作『愛のゆくえ(仮)』の音楽はスパパーンなので、木村さんはわたしにもスパパーンにも所縁あるのであります。今日のスパパーンは1時間半くらいの短いセットだったけど、普段はあれで3時間やるらしー。おそろしー。12時すぎに帰宅。

7.19木
朝からバスで区役所へ。わたしは持病で医療費がめちゃめちゃ高くてもう無理と嘆いていたら、限度額適用認定証という制度を使ってみては?とやさしい人が教えてくれたので、それの手続きをするため区役所。はじめて区役所の本館に来たけど、足立区とは言えなかなか立派な建物。保険課に行って窓口で順番を待ち、呼ばれて相談をする。ものの30分ほどで限度額適用認定証というのは作ってもらえた。が、しかし! 説明を聞いていたら、わたしのような底辺の収入の人間でも、一か月病院だけで35400円、薬局だけで35400円の合計7万までは自腹で払わないといけないらしく、それを超えたら返金してもらえるらしいのだけど、わたしの場合さすがに7万はこえないので、この制度特に意味はなしなんであった。ガッデム。バス代返して欲しい気持ち。ああ、貧乏病人に救いの道はないんやね。最近わりとまじで、この日々がいつまで続くのやろうかとか考えて死にたくなる毎日。病気が治る保証もないので、このまま一生高い薬漬けの日々を送らないといけないけど、このままいくとわたしは貯金が尽きて薬代が払えなくなり、即ち死、なんだけど、残念ながらこの病気は死に至る病ではないんだよね。ところでわたし、発病してから医療費になんぼほど払ってるんやろうって、ざっと計算したらおよそ280万くらい払っていることが発覚してなんかもう絶望的な気持ちで帰って、郵便局、北村直販の発送1件。夜は特選小説の原稿を推敲してまとめなおし、編集さんに送った。

7.20金
朝から普通に労働。お昼に漫画家Mさんがいらっしゃった。ひさしぶりに会えてうれしかった。この労働は思いがけず色んな人に会えるのでやめられない。帰りに、クルクルドライヤーがそろそろ寿命なので(クルクル部分が焼き切れている)ビックロで購入。いつも980円くらいのいちばん安いやつを買ってたのだけど、今回奮発して1980円のちょっといいやつを購入。

7.21土
ああ、今日もまた新しい一日がはじまってしまった、という暗澹たる気持ちで目覚めるのがここ毎日。そうは見えへんかもしれへんけど、自分で鬱の暗雲が来てるな〜という感じがわかる。暑さで目覚めて、でも何をやる気にもならないのでベッドから降りて、台所の床(朝はここがいちばん涼しい)に寝転んで、ゴロゴロしながらアイホンで動画を見る。我ながら、腐っている。昼からはクーラーをつけて家でだらだらしていたら、マッキーから電話。業務的なことから関係ない話まで、1時間くらいおしゃべりする。マッキーは今うさぎと住んでいるんだって。かわい〜。電話を切って、業務的なメールを2件。夜、突如雷が轟き、霰でも振ってるような音がして何事?! となったがそういえば今日は足立区の花火大会の日であった。忘れてた。とはいえ、花火とかお祭りとかは全部敵、特に見に行くでもなく家を出なかった。ツイッターを見ていたら、この土日は都内色んなところお祭りなんやなあ。中野大和町の盆踊り大会が、岸野さんが仕掛け人になっていてニュータイプの盆踊り大会ですごく楽しげだった。わたしはお祭りを誰かと楽しんだり出来た記憶がないのでこんなにお祭りを憎んでいるだけの、要するにただの僻み根性なんやって、自分でわかっている。いつの日かお祭りを楽しめたらコロっとお祭り大好き人間になれるかもしれないね。

7.22日
朝から振込を一件。通帳記入して不安感が増す。それから労働へ。日曜も働くことにしたので、今週も労働。働き口があることはありがたいことです。職場の冷蔵庫に、またしてもOさんから梨の贈り物が。いま我が家の冷蔵庫梨天国。

7.9〜15日記

7.9月
朝から普通に労働。出勤すると冷蔵庫にお世話になっているOさんから梨のお届けものが。わたしは洋服もみんなにもらえるし、食料もこうやっていただけて、たいへんうれしいけどわたしって乞食なのかな? と時々不安になります。でもうれしいです。仕事中、とあるおじさんとやけに目が合う。どこかで会ったことあるような、と思っていたらおじさんから話しかけてくださって、某お芝居のあとに打ち上げでお話したことあるおじさんで演劇の先生をしておられる偉い人だった。ちょっと打ち上げでご一緒しただけなのに、もちろんわたしがこんなところでこんなバイトしていることは知らないのに、覚えててくださってうれしかった。辻さんのおはなしをする。今日はお通夜。

7.10火
朝、出勤前にセブンイレブンで僕のマリさんの文章を印刷。今週は旅日記だった。読んでいたら急にわたしも旅に出たくなり、家に帰るのが嫌になって、仕事終わって夕方、電車を最寄り駅で降りずに無駄に遠くに行くというプレイをしてみた。東京を突き抜けて千葉、松戸を超えて、聞いたこともない駅、北小金という駅で降りてみる。常磐線は東京を突き抜けてもずっと灰色が続くんやと知った。BGMはiTunesさんで豊田道倫さんの『しあわせのイメージ』を聴いていた。改めて名曲ぞろいで、夕暮れの景色と相まって危うく落涙しそうになる。豊田さんの歌は夏の歌が多い。ひとりで過ごす夏の、鼻の奥がつんとなる感じにマッチしすぎる。北小金ではなにもせず、常磐線を引き返して帰った。最寄り駅についたら日が暮れていた。

7.11水
朝イチ郵便局、北村直販の発送を2件。そのまま目的もなくぼんやり駅に行って、豊田さんの曲「ビスケットの歌」の
♪明日わたし何をしよう 明日起きて決めよう 
 明日わたしどこへ行こう 駅に行って決めよう 
を実践することにする。とりあえずパスモで改札入って、北千住で乗り換え、三河島という降りたことのない駅で降りてみた。前情報では大阪の鶴橋みたいな町、と聞いていたのだけど、降り立ってみたらほぼ人がいなく、商店街も殆ど閉まっててたいへん静か。ふらっと散歩して、喫茶ふじという喫茶店に入る。あいてたので入ったら、おじさんが出てきて「ちょっと姉がまだ来てないんですけど、中で待ちますか」と言われる。どうやらママであるおねえさんが寝坊中でまだ来ていなく、弟さんが対応してくれた模様。15分くらいすると「あーらすみませんね〜」といってママさんが登場。ママさんがひとりで切り盛りしているちっさい喫茶店なんだけど次から次にお客さん、というか近所のおじいちゃんおばあちゃんたちが集まってきて満卓。店内テレビがついていて、みんなでテレビにちゃちゃを入れているんだけど正直何をしゃべっているのかわからない。わからない言語のまま気づいたらママとおじいちゃんが口論をはじめていた。愉快。しばらくしたらママがコーヒーとモーニングをはこんできてくれた。コーヒー、トースト、ジャム、ゆで卵がついて全部で250円。ここ本当に東京だろうか。おじいちゃんおばあちゃんたちの会話があまりにも聞き取れないので不思議におもってたのだけど、30分くらいたって気づいた、おじいちゃんおばあちゃんたち、韓国語と日本語を混ぜてしゃべっているんである! そらわからんはずや。それにここは鶴橋みたいな町らしいから当然や。ピンクの電話がリリリーンと鳴り、ママが「うちは株はやってません!」とぴしゃりとひとこと。色々合わせていい朝やった。店を出て、ちょっと三河島を散歩。昼間やから閉まってるとこが多いけど、確かに焼き肉屋が何軒もあって、でも鶴橋みたいにキムチくさい感じは全然なく、とにかく人がいなかったけど嫌いな町じゃないなあと思った。帰ってクーラーをつけてピアノの練習をし、明後日の円盤ワンマンで配る新聞の原稿を書いた。

7.12木
朝から普通に労働。昨夜また僕のマリさんのネットプリントが発表されたので行きしなにセブンイレブンでプリント。60円で毎回たのしませてもらっている。労働は特筆すべきことはなし。珍しく無性に眠たくて、帰ってベッドに転がったらいつの間にか寝ていた。12時頃に起きたけどゴロゴロしてたらまた寝ていた。

7.13金
朝からピアノの練習。今日は円盤ワンマンで新曲をやるので新曲をメインに練習。しかし暑い。ピアノ弾くときは窓全部締め切らないとあかんので(楽器不可物件のためこそこそなの)、ほんまはあんまりクーラーつけたくないのやけどさすがに暑くて死んじゃうわってクーラーつける。昼に郵便局、北村直販の発送1件し、ライブで配る新聞を印刷しにコンビニ。帰ってまたピアノの練習。夕方、ちょっと早めに家を出て高円寺。ミスタードーナツ跡が日高屋になっていた。セブンイレブンを見つけて、今日はネットプリントで溺死ジャーナルの新刊をゲット。リハ前になかむら珈琲店という住宅街にぽつんとある喫茶店に入る。麻雀ゲーム卓がテーブルになっているいい喫茶店。しかしここもコーヒー250円という驚異のお店。地元のおばちゃんが入れ変わり立ち変わりママとマスターとおしゃべりしに来ている感じ。時間帯的にちょうどお相撲をやっていて、みんなテレビのお相撲に夢中で湧いていた。ワールドカップとかをスポーツバーなんかでみんなで応援しながら観戦してる人たちを見るとファックな気持ちになるんやけど、お相撲をじいさまばあさまたちが一生懸命応援してる絵は微笑ましくていい。好き。6時半頃にお店を出て、円盤入り。リハをしてしばし店主田口さんと談笑。書けない話で盛り上がる。8時から本番。今日も蚊との戦いであった。しかし勝った。どこも刺されなかった! 蚊と戦っていてふと思ったんやけど、わたしの声ってもしかして蚊の周波数と似ているのかも? 特に高音域。高いキーの声を出したら蚊は顔の周りに寄ってくる。仲間と思われてる説が濃厚。ぶじライブを終え、しばしお客さんと歓談して、見に来てくださったK井さんと馬力で飲んだ。辻さんのことがあったばっかりでおつらい時期なのにいらしてくださって、歌の感想もくださってうれしかった。K井さんとお話していると、ほんとに歌詞をしっかり聞いてくださってるんやな〜と思う。たのしい時間はあっとゆう間に過ぎ、終電で帰宅。

7.14土
朝イチからもう暑い。洗濯をどばっと干す。アパートの外壁をゴキブリが張っていてびびる。ちなみに我が家はゴキブリは湧いていない(今のところ)。昼から広尾のギャラリーへ、友人の写真家隼田大輔くんの個展『Golden Sheep』を見に行く。広尾という駅に降り立つのははじめて。オシャンティな町並みにびびりつつ、グーグルマップを見ながらギャラリーに到着。隼田くんの今回の個展のテーマは羊。ということで、隼田くんが羊をおっかけている写真展であった。幻想的な森の中の風景、映画のよう、羊はおしりがかわいい、うーん、写真の感想を言葉にするのはとてもむつかしい。隼田くんは写真だけじゃなく色々達者なお方で、展示の額縁も全部木をカンナで削るところから手作りで作ったそうな! それから展示の一部に金塗りの羊の頭蓋骨があって、これも死んだ羊の頭蓋骨をひらってきて金に塗ったのやって。すごー。夕方から隼田くんと、風景デザイン家の杉浦榮さんという方のトークショーがあった。最前列でかぶりつきで聞くも、トークの内容はわたしの低能なおつむには難解だった。専門用語が飛び交うと、わたしは思考がショートしてしまう。終わってみんなで恵比寿の中華屋さんでごはんを食べた。有名雑誌の編集者さんやデザイナーさんなど錚々たるメンツ。作家のU沢めろんさん(もはや伏字になっていない)もいらしていて、ひさしぶりにおしゃべりできてたのしかった。めろんさんはわたしなんかのおつむにもわかる平易な言葉で隼田くんの作風を分析しておられてさすが小説家だ! と目から鱗の思い。ちなみにめろんさんはわたしの『ガール・ウォーズ』というアルバムのキャッチフレーズを書いてくれたり、IKAZUGOKEアルバムにもコメントを寄せてくださっています。みんなでたのしくごはんを食べて帰路。

7.15日
朝から労働。ひさしぶりに日曜出勤。貧乏なので稼がねば。

7.2〜8日記

7.2月
朝、通勤中に変なおっさんを発見する。満員電車の中で男は脂汗をかきながら、内股で前傾姿勢になり、股間を時々触りながら、くっくっと小刻みにジャンプしているんである。これって自慰行為? ですよね? もしくはうんこを我慢してるとか? 謎過ぎる! でも月曜の朝からちょっと愉快な気持ちになったので、おっさんありがとうって気持ち。しかしこれ捉えようによっちゃ十分痴漢になる感じですよね。おっさんどうぞお気をつけて。夜、アマゾンプライムで『現代やくざ 与太者の掟』を見る。

7.3火
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。帰りにセブンイレブンで僕のマリさんのネットプリントを印刷。毎週のたのしみがひとつ出来てうれしい。国民健康保険を1年分まとめて払う。わたしは年収がめちゃめちゃ低いのでそれに準じて国民健康保険もたぶん最低ランクなんやけど、それでも1年分まとめて払うと結構な痛手。しかし保険証がないと病人のわたしは生きていけないので払うしかないのです。ああ、生きてるだけでお金がいる。夜、アマゾンプライムで『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見る。岩井俊二はもう年齢的に見れんわ〜と思ってたけど、意外とよかった。coccoちゃんは役者さんとして素晴らしいですね。そして思いがけず森下くるみさんが出てきて興奮した。


7.4水
諸事情により写真付き身分証明書が必要になり、わたしは免許もなければパスポートもないので、ここはひとつ顔写真付きマイナンバーカードを作ろうと奮起して、朝から区役所の派出所に行く。順番の券を取って並び、いざわたしの番になって、顔写真付きマイナンバーカードを作りたいんですけど、というと、あ、それは窓口ではなくって郵送もしくはネットで申請してくださいと呆気なくいわれて帰されるの巻。チーン。すごい、今どきスマホから簡単に申請出来るんですね! ってみんな知っていた? わたしだけ知らなかったんかしら。ということで、アイホンに打ち込んで、写真もアイホンでぱしゃっと撮ってちょちょちょいと申請した。これでほんとに出来上がるんかしら。出来上がったらもうけもんやね。夜は下北B&Bで、千木良さんと『小鳥女房』発売記念で高橋源一郎さんとのトークイベントを見に行く。会場、SWANNY組のみんながたくさんきていて色んな人に会ってたのしい感じ。だけど明日も朝から労働なので打ち上げには行かずに帰路。

7.5木
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。今日は朝にセブンイレブンで亀吉さんの『溺死ジャーナル711』を印刷。ネットプリントでこんな楽しみ方が出来るってすごいね。溺死ジャーナルは亀吉節が炸裂していて爆笑しながら読んだ。なにかと話題のベアーズ本ですが、亀吉さんのわたしならこんな構成にしたかった、という目次が最高すぎた。チコピドさんのインタビュー読みたいし殿井さんの水着グラビアみたい。挙句の果てに須原さんのベアーズのカウンターに三脚をうまく立てる方法。笑 ベアーズ本(架空じゃない方)はわたしもインタビュー受けているので言及は避けます。夜、アマゾンプライムで『ディストラクション・ベイビーズ』見る。若者が松山の町をどんぱちしまくるだけの映画なんだけど、俳優陣が豪華。三浦誠己の使い方が贅沢やった。柳楽くんは喧嘩めっちゃ強い役なんやけどいまいち身体の切れが悪いというか重いな〜とか思ってしまうのは『現代やくざ…』の菅原文太と重ねてしまうからかな、菅原文太は喧嘩が軽やかでソリッド。

7.6金
昨夜、わたしの大好きな劇団の俳優さんが亡くなったという訃報。闘病中なのは知っていたけど、どこかでまた復活してくれるんやないかと期待していたので、あまりの早い訃報にショックが隠せない。辻孝彦さん、ご冥福をお祈りします。3年前、はじめて『透明人間』で辻さんを観たときの衝撃は今も忘れません。異形のスターというのをはじめて生で見た思いでした。合掌。そんな悲しい気分に加えて今日は朝から麻原彰晃の死刑が執行されたというニュース。すぐ近所(東京拘置所)で絞首刑台に登ったのであろう麻原の最期を思うと、わたしはオウムには特に思い入れはないんだけど、ちょっとしんみりしつつ、東京拘置所を眺めながら電車に揺られて病院。今日は呼吸器科で検査結果を聞かされるだけだったのだけど、診察室入って30秒、特に問題なしといわれて診察終わり。それだけに1050円もとられたぜ。これだけ病院にかかっているとしみじみ思うことが、病人ってほんまにいいカモなんやろうなあってこと。世知辛いわ〜って思いながら、折角朝から虎ノ門まで来たので、内幸町の喫茶室ルノンでひとりモーニングして帰った。お客はわたし以外誰もおらず。静かな雨の日。北村直販の発送1件。

7.7土
見に行きたいお芝居やライブもあったけどお金がないのでこの土日は引きこもり。家でアマゾンプライム三昧。今週のわたしはアマゾンプライムの奴隷。生まれてはじめて寅さんを観たらすっかりはまってしまった。もっとおじいさんくさい映画やと思ってたら、テンポもいいしおもしろい。まず寅さんってもうおっさんやと思ってたら実はまだ38歳(!)なの? とか、倍賞千恵子可愛いわ〜とか、ミヤコ蝶々もわっかいわ〜とか、当たり前のことにしみじみ感動する。今と違ってコンプライアンス問題とかうるさくないからか、何かと頭が足りない足りないとかそういうネタばっかりぶっこんでくるのもたのしい。ところで寅さんの顔に似ている知人がふたりもいる。ひとりは大阪時代の幼馴染Kっしー、もうひとりは音楽家文筆家のN釜さん。日本人によくある顔なのかな? 妙に親しみを感じてしまう魔法。だからこんなに寅さんは国民的スターになったんかな、違うか。

7.8日
お金がないので今日も在宅。扇風機の羽根を取り外して磨いたり、部屋のそうじをする。それから暇なので曲作りに励む。曲作りにはお金がかからないのでよかった。13日の円盤ワンマンでやろう。小説を書きかけるもしょっぱなからどんづまってしまって進まず。あかんときはあかん。なので今日も寅さんをみて過ごした。5本目くらいで気づいたけど、だいたいどれも展開おんなじ、筋もおんなじ。せやのに見てしまう、これが名作ってことなの?

6.25〜7.1日記

6.25月
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。さすがにそろそろ家が暑い。扇風機を出した。今年も扇風機は首が折れているのを割りばしギブスで無理やり立たせて使っている。扇風機くらい新しいの買えばって思うけど、最近の扇風機って見た目がかわいくないやん。今使ってるのは古道具屋で買った昭和な羽根が透明緑のやつ。今年もこれでいくつもり。

6.26火
朝から普通に労働。おひるに漫画家のK泉さんがいらっしゃり、北村さん、と声をかけてくれてうれしかった。なのにK泉さんの席のオーダーを同僚の遅刻魔が間違えていて、タマゴサンドをオムライスでオーダー通していて、腹立つし悲しいしなんというかもー!って感じになった。帰ってひさしぶりに近所のブックオフに行った。桐野夏生の『ハピネス』を購入。しかし暑い。まだ6月なのに。わたし冬場は足がめちゃくちゃ冷え性で足が冷たくて眠れなくなるんだけど、夏場は足が熱を持って火照って焼けるように暑くて眠れない。扇風機を足にだけ当たるようにしてるんだけどそれでもめちゃアツ、これも病気関係あるんやろうかな。あーいやだいやだ。

6.27水
早朝6時半に家を出て、はるばる多摩センターというところへ行く。集合時間は8時半だったのだけど、我が足立区からは片道1時間45分くらいかかるのであーる。遠い。途中何度か乗り換えて、見事に中学生高校生の通学の群れにバッティング。みんな車内テスト勉強をしていた。そんな時期か。勉強とかもう15年くらいしてへん。多摩センター駅で降りて、知らない町を歩く。ここは東京? 神奈川? それもわからん。何故かマンホールが全部キティちゃんの絵が描いてあって、そういえば駅の看板や時計も全部キティちゃんだった。多摩はキティちゃんの町なのかな。わたしはキティちゃんに似てるとときどき言われる。たぶん顔がでかくて二頭身、目がちっちゃい、オーバーオールを着がち、などの理由からそういわれるんでしょう。今日もデニムのジャンパースカートだったから、頭におリボンつけたらすぐキティちゃんになれる。そんなことはさておき、なんでこんな朝もはよからキティちゃんの町に来ていたかというと、某事務所で某説明を受けるためだったのだけど、詳しくは端折ります。1時間ちょっとで終わり、駅に戻ってもまだ10時。こんな多摩までやってきたし、そのまま直帰するんもな〜夜には目黒で用事あるし、ってので今日はレディースデーやしとりあえず渋谷に出て映画でも見ることにする。ヒューマントラスト渋谷でホン・サンスの『夜の浜辺でひとり』という映画を観た。暗くて静かな映画やった。長回しが多くてちょいちょいダレて寝てしまったのが悔やまれるけれど、映画はとてもよかった。主演のキム・ミニという女優さんがとても素晴らしかった。映画館を出て、カフェ人間関係へ移動し、夜まで読書して時間を潰す。昨日買った桐野夏生の『ハピネス』一気読みした。夜は目黒で、ライターM本K吉さんとMTを囲む会。鳥貴族でK吉さんとMT、MTの息子くん、カメラマンN光くん、映像作家のI淵さん、某音楽サイトのしゃっちょさんK谷さん、そこへMTが「あと会ったことない女の子を呼んでいる」(!)と言って現れたのが、なんとわたしがずっと気になっていた僕の天使マリさんであった!! ツイッターで知人のRTから流れてきて、ちょいちょいブログを拝読していて、気になっていた女の子と偶然にも会えてしまった! おまけに彼女はわたしの好きな喫茶店で働いているということも発覚し、他にも共通点があったりして、色々うれしかった。K吉さんやMTたちといつものように下世話な下ネタで盛り上がったりしてひさしぶりに楽しかった。21時半頃までワイワイ飲んで、その後セブンイレブンに行ってマリさんの最新エッセイをネットプリントで購入。大の大人が60円握りしめてコピー機に整列してひとりずつプリントしてて面白かった。その後近くのベローチェで残ったメンバーでお茶をした。なんか、みんなそれぞれのギョーカイでそれなりにすごい人々なのに(わたし以外)何のビジネスにもならない話しかしない感じがすごく楽チンで終始たのしくて、ああ、こういう人たちとこういう瞬間、本当にかけがえないなってすごく思った。帰りの電車で僕のマリさんの文章を読んでいたら危うく落涙しそうになった。

6.28木
朝から病院。待合室での待ち時間、僕の天使マリさんのブログを遡って読みまくり、結果全部読み終えてしまった。マリさんの瑞々しいたましいが爆発した、切実な文章を読んでいて、ふと、文章でこうやって感受性を刺激されることってしばらくぶりだなあと思った。今わたし僕の天使マリさんに夢中。読み足りなくって彼女の手作り文集『ばかげた夢』を注文。一旦帰って家で特選小説の直しをやって編集O高さんに送信し、夜は新宿、シアターPOOで飯田華子さんの月例企画で今回は物販のお手伝い。といえど、ライブ中は普通にお客さんのようにしかと拝見。今回のゲストは黄倉未来くん。未来くんと飯田さんのコラボ、これはすごいことになるであろう、と思ってたけど、これがまた想像を絶する振り切れ方だった。未来くんは金髪のヅラを被って女装で現れたのだけど、これがまたすごくセクシーで驚愕。男性が女装をすると、爆笑、というか失笑、みたいなことになるか、色っぽく化けるかの五分五分やと思うんやけど、未来くんは完全に後者。しかもなんか切なさまでにじんでいて、最後マンホールの中へ入っていくシーンは落涙もんであった。未来くんはめちゃくちゃをする男という肩書をもつ人なので、それはそう、本当に中盤は結構なクラッシャーで暴れまわっていたのだけど、そんな未来くんと二人芝居?をする飯田さんも相当な度量&力量で、ふたりともすごかった。どちらが負けることもなく、守りに入るわけでもなく拮抗していた。改めてふたりのポテンシャルの高さに感服。いいものを観た。終演後、しばし物販売り子をやって、締めて、一足先に帰路。

6.29金
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。労働後、浅草東洋館へペーソスのワンマンに行こうかと思ってたのだけど、労働終わったら18時すぎていて、今から浅草向かっても間に合わない気がしたのと疲れていたのでやめて帰路につく。しかしお金がない。どうして今年はこんなにお金がないのでしょう。懐が淋しいと何もする気が起こらなく、暗くなる。早めに寝たろうと思い、ひさしぶりに睡眠薬三種を缶チューハイで煽る。2時頃に激烈な頭痛で起きる。バカ。

6.30土
やや頭痛が残ってはいるが6時頃に起床。シャワー浴びてシャキッとする。早起きして洗濯機を回して干すと、それだけで自分偉いって思うわたしは自分に甘い。昼から駅のホームでI田さんと待ち合わせて、ふたりでI田さんの実家へゆく。この度お引越しなさるとかで荷物の整理中なそうで、I田さんが小2のときにきていた服がわたしに似合いそうだからよかったらもらってってゆってくださり、ご実家にお邪魔することに。新宿区の素敵なマンション。友人の実家にお邪魔するなんて、そういう感じ20年ぶりやな〜とか思う。お母さんがお紅茶とそば粉のパウンドケーキと梅ジャムをおやつに出してくださった。これなんだけど、と出してくれた洋服を試着。I田さんが小2のときにきていたというので、さすがに33歳のわたし、入るかな〜と思ったら、なんと入った! 赤いビロードのワンピース。可愛い。ライブでおめかしするときに着よう。それから白いふわふわの毛皮のコートも出して下った。こちらもぴったり。それからお母さんお父さんの本棚から好きな本や漫画持ってっていいよと言っていただき吟味して、高村薫幸田文吉村昭久坂部羊西村賢太などを頂戴する。あと、お母さんのいらなくなった可愛いお鞄もふたつ頂戴した。夕方Hさんが車でやってきて、I田さんの持って帰るものとわたしの持って帰るものを車に乗せて運んでくれた。一旦足立区で荷物を下ろして、夜は十条でI田さん、I田さん母、Hさん、わたしで酒池肉林ごちそうになった。まずは斉藤酒場という大衆酒場で軽く飲む。カボチャの浅漬けという変わった食べ物がおいしかった。それからHさんが気になっていたという、メソポタミアレストランへ行った。食べたことないものを色々食べた。串刺しの羊の肉を食べたり、クスクスなども食したり(←町田康の真似)。世の中には食べたことない食べ物がまだまだあるんやろうなあ。I田さんのご家族にはよくしていただきまくりで、わたしは本物の家族とは縁も切れたも同然で全く付き合いがないけど、その分をI田さんのご家族にお世話になっている。持つべきものは友やなあ。

7.1日
読む本がたくさんあるのでほくほく。今日は家でだらだらしよう。ポストを開けたら僕の天使マリさんの『ばかげた夢』が届いていてさらにほくほく。冷蔵庫から賞味期限が1か月前に切れたマウントレーニアのカフェラテが出てきて、ひとくち飲んだけど全然いけそうだったので全部飲んだ。おなかも壊さず。わたしハイパー便秘っ子なので、ちょっとくらいおなか壊してもいいねんけどな〜と日々思っているのだけど、全然壊さない。『ばかげた夢』よかった。姪っ子とホテルに泊まって一夜を過ごして、姪っ子と架空の会話をするシーンで落涙。

 「今度はパパとママと、生まれる赤ちゃんと来たい。」
 ―わたしも来たかった、お父さんとお兄ちゃんと、お母さん。
 「さみしくない?」
 ―さみしいよ。一人が好きって言い聞かせてるけど、それは強がりで、誰の前でも泣けないから大人は辛いよ。
(僕の天使マリ『ばかげた夢』)

6.18〜24日記

6.18月
11時に駅でI田さんと待ち合わせ、二人仲良く浅草ロック座へ。わたしが3月に川崎で見て素晴らしくて忘れられなくなった踊り子さん、みおり舞さんを見に行くのである。この1年でいくつかのストリップ小屋に行ったけれど、総本山の浅草ロック座は実ははじめて訪れる。ついてびっくり、ステージが広い。客席も広い。しかし平日の昼間っから結構な客入りであった。ロビーも広くてカフェでモーニングなんかも食べられるらしい。色々充実のストリップ小屋。全部で7人の踊り子さんがそれぞれ10分ずつくらい踊るのだけれど、浅草はレビュー仕立てでバックダンサーがいたりとてもゴージャス。そしてとにかくみなさん、踊りのレベルが高い! 今季の演目は全体がブロードウェイの催しになっていて、お目当てのみおり舞さんは4景担当でCATSをやってらっしゃった。真白希実さんという踊り子さんと一緒に、バレエのパ・ド・ドゥのように踊っておられ、なんとフェッテまで披露しておられた。フェッテというのはクラシックバレエのいちばんの見せ場で女子が見せる大技で、めっちゃむずい。(一応わたしも昔ちょっとかじっていたのでわかる)そんな大技を、ストリップ小屋で見られるとは! みおり舞さんはローザンヌにも出ておられたほどの本当のバレリーナのストリッパーさんで、3月に川崎で拝見したときはボレロと牧神の午後を踊っておられて、わたしはめちゃんこ衝撃を受け大感動したのだけど、今回はフェッテが見られて感服。いや〜まじでストリップってすごい。7景のCHICAGOでもみおり舞さんはバックで踊っておられて、こちらもめちゃくちゃセクシーでかっこよかった。1回目をフィナーレまで見て、一旦外出券をもらって外へ出て、近くのサンマルクで一服。I田さんと感想を言い合い、再び劇場に戻って4景から2回目を観た。2回見ても惚れ惚れするかっこよさ。なのにも関わらず、休憩時間中にアナウンスで演し物の解説があるんだけど、たぶん劇場のスタッフのおじさんがアナウンスしてるんだけど、それが衝撃的アバンギャルドな解説で、とりあえずおじさん、漢字が全然読めていない。涙腺を「なみだつきせん」と読み、横隔膜を「よこづな」と読み、女囚を「おんなにん」と読んでいて爆笑。おまけに基本的に全編ズーズー弁。あまりの衝撃に席から動けず。しかし爆笑していたのわたしたちくらいで、他のお客さんはスルーしておられる感じだった。踊り子さんのステージパフォーマンスはめちゃくちゃレベルが高いから、そのギャップに腰抜けって感じ。2回目もフィナーレまで拝見し、外に出る。今まで行ったストリップ小屋はもうちょっとこじんまりとしていて、踊り子さんひとり終わるごとにチェキタイムがあったりしたのだけど、浅草はそういうのは一切なしで、みんな純粋にパフォーマンスのみを楽しむスタンス。それにこんなにたくさんのお客さんが集結しているって、なんか、日本も捨てたもんじゃないなあと思った。ストリップは日本が誇るべきエンターテインメント文化や。雨の浅草をI田さんとしばらくお散歩し、タリーズでコーヒー飲んで帰路。いい一日だった。夜は家でひとりでストリップのポーズをベッドの上で真似っ子したりして遊んだ(バカ)

6.19火
朝から普通に労働。先週に引き続き、写真家で文筆家のU本さんがいらしてご挨拶。こうやって会いたい人に会えるからこの労働やめられない。夕方仕事上がって新宿東南口、なんと元旦那と8年ぶりくらいに会って飲みに行った。離婚してから一回も会ってなかったので、変な感じ。お互い白髪増えたなーなんて言いながら、三平で飲んで、この8年間にあったことを報告しあった。わたしは基本的に過去にお付き合いしていた人とはお別れしてからは会わないタイプなので、元旦那とこうやって再会して飲みに行くなんてね。でも会うと全然普通に楽しく話せた。元旦那は仕事もプライベーツも充実してはるようで順風満帆なようやった。他人の幸せを喜べるようになって、わたしもオトナになったなあなんて思った。

6.20水
朝から普通に労働。帰って、特選小説の原稿とにらめっこして夜、編集さんに送信。その他は特筆すべきことはなし。

6.21木
朝から普通に労働。今週は珍しく三連勤であった。わたしは飽きっぽいし基本怠惰な人間で愚の骨頂なので、こういうザ労働は三連勤が限界やなあと思った。みんな世のお勤め人は当然のように5連勤していてまじで尊敬する。夕方、お客さんに「早樹子さんですか?」と話しかけられ、なんと柴又の喫茶セピアのマダムがいらっしゃっていた。わたしがこんなところでバイトしていることは当然知らなかったと思うのでお互いびっくり。しかし覚えててくださってうれしかった。三連勤がんばったので、帰りになんか本でも買ってかえろうかなと紀伊國屋に寄るも、欲しい本が見つからなくってなにも買わずに帰路。欲しい本がみつからないで帰るときの気持ち、なんかうまいこと表されへんもんかな。モヤモヤというか、ホトホトというか、チーンというか。とぼとぼ帰った。

6.22金
朝から病院。この病気も長くなってきて投薬期間も長くなってきてるので、呼吸器科にかかるように主治医に言われ、はじめて呼吸器科の先生に罹る。見た目が岸野雄一さんにそっくりの先生であった。今日はレントゲン技師が休みやから次回レントゲン撮るように言われた。1、2分しゃべっただけで1050円も取られたぜ。プンプン。病院終わって銀座線で渋谷に出て、ちょっと時間があったのでひさしぶりにスペイン坂のカフェ人間関係へ。ひさしぶりにきたらコーヒー200円から230円になっていた。(とはいえ安い)しばし読書していたら斜め前に座った女性が、堂々とコンビニ袋から持ち込み食料を出して食べ始めた。しかもコソコソお菓子食べるとかならまだしも、カップのヨーグルトのようなものを出してきて、堂々とスプーンで掬って食べているのであーる。店員さんからも目に付きにくい席だったので野放し状態。わたしも飲食店で労働している身で、持ち込み飲食をときどき注意する側なのでわかるんだけど、まじでこういう常識ない大人が多すぎるぜ。人間関係を出て、映画美学校試写室へ。脚本プローデュ―スのふるにゃんからお誘い貰って、鈴木卓爾監督の『ゾンからのメッセージ』という映画の試写を拝見。予告編を見たときはホラーなやつかなと思っていたのだけど、異界のお話なんだけど何故かほっこりと牧歌的な気持ちになる不思議な映画だった。終わってロビーに出るとふるにゃん(古澤健監督)がいてひさしぶりに談笑。ふるにゃんとはわたしが産まれてはじめて出た劇でご一緒だったのです。帰ったらポストに特選小説の送本が届いていた。今号は一緒にミュージカルやったこともある漫画家山田参助さんのインタビューも載っている。特選はドルショック竹下さんも連載仲間だし、わたしのページイラストは飯田華子さんだし、ミュージカル二十四の瞳ちゃんメンバーが揃っている。もうあのミュージカルも3年前か。なつかしい。またミュージカルやりたいな。夜、ふるにゃんに映画のコメントを書いて送った。

6.23土
おひるにお友達で元同僚のAちゃんがはるばる足立区にやってきてくれて遊んだ。まずは喫茶蘭蝶でおランチ。ハンバーグを食べた。柔らかくておいしかった。それからうちに来てもらって、夜までコーヒー飲みながら談笑。ひさしぶりに会ったので色々な報告など。Aちゃんとは元同僚というのもあるけど、それ以外の共通点もあって(Aちゃんはカメラマンで、アーティストのアルバムジャケットなども手掛けておられる)なんとここにきてAちゃん、H澤さんと仕事で会ってしまったらしく、ひさしぶりにH澤さん話で盛り上がったりもした。夜ごはんの時間になって、もつ焼き大松に行ってカウンターでふたりともソフトドリンクで飲んだ。大松はいつきてもうまい。そのあとデニーズに行ってコーヒー飲みながらおしゃべり。結局11時前まで、10時間以上ふたりで会っていた。Aちゃんは何時間いてもしんどくならない数少ないお友達。わたし、お友達の数は少ないけどみんな粒ぞろいのイカしたお友達ばかりってことには恵まれている。

6.24日
なぜか唐突に部屋の模様替えがしたくなり、朝から机の配置を変えたりなどする。それから冷凍庫の霜取りをやる。もう冷凍庫殆ど入る場所がないくらい分厚い霜がついていたので、これからの季節わたしアイスは必需品なので、アイスを入れる場所を作ろうと奮起。でもやりだすと楽しくてヘラでごりごりバキバキやったった。おひるにテレビでローザンヌがやっていたので見た。ひさしぶりに、何年かぶりに見たけど、解説が現地の強烈おばちゃんじゃなくなってたり、色々番組のやり方が変わっていた。しかし改めて、外人のダンサーってめちゃくちゃ手足が長くてスタイルがいいね。おなじ東洋人でも中国韓国人と日本人は全然違うなあという印象。あとわたしはダンサーたちの、さあこれからステージに上がりますよっていうときの舞台袖でのアップで映る顔つきがすき。緊張してる顔とか、もうステージ用に口角あげまくってる顔とか、色々で面白い。みんなめちゃくちゃうまかったけど、イ・ジュンスという韓国の男の子のコンテンポラリーが淋しくて暗くてよかった。ローザンヌコンクールは唯一日本でテレビで放映される世界コンクールで、この最終選考に残る人々はまじで選ばれし精鋭たちなわけなんだけど、全員に輝かしい未来は約束されているはずなんだけど、どうしてもその先の向こう側の残酷な未来をわたしは想像してしまい、バレエって素晴らしいけれど本当に儚いなって思ったりした。