7.2〜8日記

7.2月
朝、通勤中に変なおっさんを発見する。満員電車の中で男は脂汗をかきながら、内股で前傾姿勢になり、股間を時々触りながら、くっくっと小刻みにジャンプしているんである。これって自慰行為? ですよね? もしくはうんこを我慢してるとか? 謎過ぎる! でも月曜の朝からちょっと愉快な気持ちになったので、おっさんありがとうって気持ち。しかしこれ捉えようによっちゃ十分痴漢になる感じですよね。おっさんどうぞお気をつけて。夜、アマゾンプライムで『現代やくざ 与太者の掟』を見る。

7.3火
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。帰りにセブンイレブンで僕のマリさんのネットプリントを印刷。毎週のたのしみがひとつ出来てうれしい。国民健康保険を1年分まとめて払う。わたしは年収がめちゃめちゃ低いのでそれに準じて国民健康保険もたぶん最低ランクなんやけど、それでも1年分まとめて払うと結構な痛手。しかし保険証がないと病人のわたしは生きていけないので払うしかないのです。ああ、生きてるだけでお金がいる。夜、アマゾンプライムで『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見る。岩井俊二はもう年齢的に見れんわ〜と思ってたけど、意外とよかった。coccoちゃんは役者さんとして素晴らしいですね。そして思いがけず森下くるみさんが出てきて興奮した。


7.4水
諸事情により写真付き身分証明書が必要になり、わたしは免許もなければパスポートもないので、ここはひとつ顔写真付きマイナンバーカードを作ろうと奮起して、朝から区役所の派出所に行く。順番の券を取って並び、いざわたしの番になって、顔写真付きマイナンバーカードを作りたいんですけど、というと、あ、それは窓口ではなくって郵送もしくはネットで申請してくださいと呆気なくいわれて帰されるの巻。チーン。すごい、今どきスマホから簡単に申請出来るんですね! ってみんな知っていた? わたしだけ知らなかったんかしら。ということで、アイホンに打ち込んで、写真もアイホンでぱしゃっと撮ってちょちょちょいと申請した。これでほんとに出来上がるんかしら。出来上がったらもうけもんやね。夜は下北B&Bで、千木良さんと『小鳥女房』発売記念で高橋源一郎さんとのトークイベントを見に行く。会場、SWANNY組のみんながたくさんきていて色んな人に会ってたのしい感じ。だけど明日も朝から労働なので打ち上げには行かずに帰路。

7.5木
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。今日は朝にセブンイレブンで亀吉さんの『溺死ジャーナル711』を印刷。ネットプリントでこんな楽しみ方が出来るってすごいね。溺死ジャーナルは亀吉節が炸裂していて爆笑しながら読んだ。なにかと話題のベアーズ本ですが、亀吉さんのわたしならこんな構成にしたかった、という目次が最高すぎた。チコピドさんのインタビュー読みたいし殿井さんの水着グラビアみたい。挙句の果てに須原さんのベアーズのカウンターに三脚をうまく立てる方法。笑 ベアーズ本(架空じゃない方)はわたしもインタビュー受けているので言及は避けます。夜、アマゾンプライムで『ディストラクション・ベイビーズ』見る。若者が松山の町をどんぱちしまくるだけの映画なんだけど、俳優陣が豪華。三浦誠己の使い方が贅沢やった。柳楽くんは喧嘩めっちゃ強い役なんやけどいまいち身体の切れが悪いというか重いな〜とか思ってしまうのは『現代やくざ…』の菅原文太と重ねてしまうからかな、菅原文太は喧嘩が軽やかでソリッド。

7.6金
昨夜、わたしの大好きな劇団の俳優さんが亡くなったという訃報。闘病中なのは知っていたけど、どこかでまた復活してくれるんやないかと期待していたので、あまりの早い訃報にショックが隠せない。辻孝彦さん、ご冥福をお祈りします。3年前、はじめて『透明人間』で辻さんを観たときの衝撃は今も忘れません。異形のスターというのをはじめて生で見た思いでした。合掌。そんな悲しい気分に加えて今日は朝から麻原彰晃の死刑が執行されたというニュース。すぐ近所(東京拘置所)で絞首刑台に登ったのであろう麻原の最期を思うと、わたしはオウムには特に思い入れはないんだけど、ちょっとしんみりしつつ、東京拘置所を眺めながら電車に揺られて病院。今日は呼吸器科で検査結果を聞かされるだけだったのだけど、診察室入って30秒、特に問題なしといわれて診察終わり。それだけに1050円もとられたぜ。これだけ病院にかかっているとしみじみ思うことが、病人ってほんまにいいカモなんやろうなあってこと。世知辛いわ〜って思いながら、折角朝から虎ノ門まで来たので、内幸町の喫茶室ルノンでひとりモーニングして帰った。お客はわたし以外誰もおらず。静かな雨の日。北村直販の発送1件。

7.7土
見に行きたいお芝居やライブもあったけどお金がないのでこの土日は引きこもり。家でアマゾンプライム三昧。今週のわたしはアマゾンプライムの奴隷。生まれてはじめて寅さんを観たらすっかりはまってしまった。もっとおじいさんくさい映画やと思ってたら、テンポもいいしおもしろい。まず寅さんってもうおっさんやと思ってたら実はまだ38歳(!)なの? とか、倍賞千恵子可愛いわ〜とか、ミヤコ蝶々もわっかいわ〜とか、当たり前のことにしみじみ感動する。今と違ってコンプライアンス問題とかうるさくないからか、何かと頭が足りない足りないとかそういうネタばっかりぶっこんでくるのもたのしい。ところで寅さんの顔に似ている知人がふたりもいる。ひとりは大阪時代の幼馴染Kっしー、もうひとりは音楽家文筆家のN釜さん。日本人によくある顔なのかな? 妙に親しみを感じてしまう魔法。だからこんなに寅さんは国民的スターになったんかな、違うか。

7.8日
お金がないので今日も在宅。扇風機の羽根を取り外して磨いたり、部屋のそうじをする。それから暇なので曲作りに励む。曲作りにはお金がかからないのでよかった。13日の円盤ワンマンでやろう。小説を書きかけるもしょっぱなからどんづまってしまって進まず。あかんときはあかん。なので今日も寅さんをみて過ごした。5本目くらいで気づいたけど、だいたいどれも展開おんなじ、筋もおんなじ。せやのに見てしまう、これが名作ってことなの?