妻有日記<7.27〜8.2>

7月27日(月)
今日は休演日! ひさしぶりに稽古も仕込みもなんにもない、おやすみの日! どうしよう、どんな使い方しようって、今までのわたしなら部屋に引きこもってだらだらするんでしょう。ですが! ここにきてわたしは変わった! 12時にとりあえず食堂にどっか行きたい組が集合して、とりあえずみんなで車3台に分かれてへぎ蕎麦を食べに行く。へぎ蕎麦、噛むのが結構しんどくてあんまり食べれなかった。蕎麦湯はおいしかった。で、そこからほとんどの人はアートトリエンナーレめぐりの方へ。久保井さんの手下A、B、として過ごしているわたしと演出助手のまこちゃんは、久保井さんについて車で峠を越え海の方へ行くことに。というのも、翌日に音響牛川さんがお寿司をつくるといいだして、久保井さんは魚をさばくのが得意なそうで、ふたりで連携してお寿司大会しようとなっていて、久保井さんは張り切って仕入にいかれるんでそのお供なんである。日本海を目指すには切り立つ峠を越えて行かねばならず、結構なヘビーなドライブ。とはいえ、わたしは大将(久保井さん)とまこちゃんとはしゃげてドライブしているだけでたのしかった。途中、道の駅的なとこでソフトクリーム食べた。2時間かけてようやく海が見えてきて、すごーい海水浴場やん! て別に我らは泳ぐつもりで来たわけではなく、魚魚!お魚を仕入れねばならぬである! しかし売ってそうな場所が全然ない。どうしよう。とアイホンで調べったら、「上越アメ横」なる場所が出てきて、あ、ここさっき通ったとこやんって戻って、ようやく魚市場的なところへ。すんごい巨大なタコの頭だけとか売ってて気持ち悪くておもしろかった。大将はわたしの全長の半分くらいはある大きなハマチを購入していた。レジの近くてすごい長い魚肉ソーセージを発見して大将に報告、購入(大将は魚肉ソーセージが好物)。さて、収穫できたので帰るか! というモードになったところで、また2時間、たんぼ道を抜け山に分け入り突き抜けて帰らねばならない。しかし行きしなでだいたいどんな道かわかってるからか、帰路はわりとスムーズ。夕方で気温も良い感じに涼しくなってきて、窓を開けると大将の好きなヒグラシの鳴き声ががんがん聞こえて、すごく気持ちのいいドライブ。2時間かけて帰ってきて、3人でいつものセブンイレブン→温泉、というコースを堪能して7時半頃に帰宿。まだ誰も帰ってきておらず真っ暗。食堂で3人で晩ご飯がてら飲みながら大将の良い話を聞き変な動きに爆笑しながらたのしい休日が終わった。

昼 へぎ蕎麦、にんじん、
おやつ ソフトクリーム
夜 ウインナー、せんべい、麦茶

7月28日(火)
またまた休演日、昼から稽古があるけどそれまで自由時間。前日珍しく大将がわりと早い時間で切り上げたので、わたしも1時半くらいには寝ていて、そんなやから4時すぎには目がさめて困った。昼からお稽古があって、初日の細かいとこのダメ出しなどをざざっとやってでも継母公美さんは一旦仕事で東京へ帰っておられるし、スタッフさんもいない人ちらほらなので出来ないシーンも多々で、わりとあっさりお稽古は夕方には終了。その後久保井さん上瀧さんでいつものセブンイレブンに行き、(もう確実に店員に覚えられてることでしょう)、そして夜は寿司パーティ! 昨日久保井さんと捕りに行った巨大な魚を、久保井さんが裁き、そして音響牛川さんが握る! ふたりの大将が張り切って寿司を振る舞う! はしゃいでおきながらわたしは実は寿司食べられない……(とゆうか生魚が食べられない)ので殆ど見てるだけ状態やったけど、見てるだけですごい楽しかった! 久保井さんが作ったあら汁がハイパーうまかった! あ〜寿司食べられたら楽しいやろうな〜とか思いながら、自分の癖を悔いました。23時頃にようやくいつものスナック早樹子を開店。今夜はふたりの大将が途中から黒板にわたしの悪意ある似顔絵を描きだして、ふたりとも似てるけど全然可愛くない! おそ松くんやんけ! とか怒りながら笑いながら、楽しい夜やった。「明日は本番なんですから、今日は早く寝ましょうよ〜」とかゆいながらなんやかんや2時半頃まではしゃいで、部屋に帰ったのやけど、ここ数日探偵早樹子が疑っていてスナック早樹子内でもちょいちょい語らっている某案件の正しく事件現場ともなりかねないシチュエーションにぶち当たる! うひょ〜どうします!? ぶっこみますか!? てなったけど、オトナな大将は酔っぱらいつつも懸命な判断を下し、静かに解散しました。

昼 焼うどん、もやしナムル、みそ汁
夜 寿司パーティ(すごく豪勢なメニューだったけどわたしが食べられたのはかんぴょう巻と玉子、あとあら汁)

7月29日(水)
昼からミーティング&稽古で、流すのかと思いきや結構がっつり細かい指示などもある内容、心配していた影絵のシーンも段取りが変わる。インスタレーションは今日もまた全く乗れず。いざ本番はちょっとひやっとなる部分もあったけどなんとか無事に終了。東京からはるばる署長さんが来てくれてたり、あとTちゃんも来てくれていて、あと東京でライブに来て下さるお客さんも何人かお見受けしてありがたい限りだったのやけど、終わって制作トミーちゃんから、ちょっとわたしが動揺する某人が来ていたことを告げられる。恐らくこのお芝居を見たらいちばん傷つくんではないかな、とも思うけど傷つけよ! とも思う、だけど感受性に乏しいあの人の奥にまで響くことはたぶんなくて、全部こっち側の余計なとりこし苦労に過ぎないのやろう。罪の意識がない人を傷つけることほどむつかしいことはない。とか、なんか終わってこの件で余計なことを考えてしまってちょっと落ち込みかけていたけど、スナック早樹子の常連さん、久保井さんと牛川さんときゃっきゃと喋ってたら気が紛れて落ち込まずに済んだ。夜中、久保井さんが調べものしに行く! とゆって懐中電灯もって川の方へ行くので追いかけると、セミの脱皮を探す! とゆってしばらく木のまわりを調査。しかし既に抜け出た抜け殻しか見つからず。クロイトトンボ? とかゆう綺麗なトンボが羽根やすめてるのとか見れて神秘的やった。食堂内の宴はこの日はラーメンとうどんの話題で盛り上がっていた。そろそろみんな都会のジャンクな食べ物が恋しくて仕方がない感じになっている模様。わたしもラーメン食べたい。

昼 手作りコロッケ、キャベツ、ウインナーピーマン炒め、スープ
夜 カレー、オクラ、きゅうりの漬物

7月30日(木)
またしても休演日。12時に集合してみんなでそばを食べに行き、その後はコースに分かれそれぞれの休日を、て感じやってわたしはまた大将と海へ行こう! て盛り上がってたのやけど、今回はまこちゃんが一個だけ「最後の教室」てアート作品を見に行きたいとのことやったので行くことに。廃校になった学校を、ボルタンなんたらとかいう一応世界的に有名らしいアーティストが作品にしているそうで、500円払って中に入ると、まず真っ暗でぎっしり藁をひいた蒸し風呂状態の部屋に扇風機がたくさん置いてあるという謎のアトラクション、これ普通に真っ暗闇に扇風機おいてるものやからわたしぶつかって足怪我して流血! まじファック! その後上の階も謎の蛍光灯とシャワーカーテン並べた部屋とか心臓の音に合わせて光が点滅するてんかんなりそうな部屋とかあったけど、総じた感想として、アートはようわからん! そそくさと出て、外で久保井大将と待つ。今回は前回の3人+羽場さんも海へ行きたいとのことで4人で海を目指す。途中前と同じところでソフトクリーム食べたりしつつ、二度めとなれば慣れたもんで大将も運転お上手だし、滑らかにすいすい進んで意外と早くに到着(といっても2時間はかかってる)。海水浴場に車をとめて海を眺めること5分。天気のせいもあるのか閑散とした海で泳いでるのひとりぐらいしか見当たらなかった。その後前と同じ魚市場。店員さん覚えてくれた様子で(大将の風貌が強烈すぎるから忘れられなかったのやろう)2日前もきましたよね? て話しかけられる。しかもどうやら家族と思われてたらしー。わたしとまこちゃんが大将の子ども? まあ年齢的にはそんなもんかー。魚市場滞在時間10分。合わせて海にいた総滞在時間15分で帰路。また2時間かけて帰った。わたしはドライブ的な気持ちで道中も楽しいけど、これ、大将ひとりで運転はたいへんやったやろう、、、こっち側に帰っていたらもう18時半頃。いつものセブンイレブンによると、どこへも行かずに宿舎でだらだらしていた組とばったり。彼らはこれから都会の方へ焼肉食べに行くらしー。我らはまたいつもの温泉へ。ここへくるのももう5回目?ぐらい。今回の滞在でわたしの人生の全温泉体験回数が一気に3倍ぐらいになった。宿舎に帰るもまだ誰もおらず、また大将がお魚をさばき、4人でこじんまりごはん。そのまま今夜もスナック早樹子へ流れる。スナック早樹子は同時に探偵団早樹子でもあるので、例の案件をひそひそ声で語らう。1時頃から大将がそうめん茹でるといいだし、ただそうめん茹でるだけでも完全に久保井劇場で沸騰させ方、ねぎの水切り方刻み方、全部おもしろくて笑かしまくってくれちゃうのでどうしよう。あ〜この楽しい夜もあと二日でおしまい。そう思うと既におセンチな気持ちでさみしくなっちゃう。

昼 津南駅の中のそば屋でもりそば
おやつ ソフトクリーム
夜 鯖、トマト、豆腐、枝豆、大将特製あら汁など

7月31日(金)
12時から昼ご飯兼一昨日の公演のフィードバック。演劇てなんかよくわからんカタカナの専門用語が飛び交うのやけど、フィードバックはイコールダメ出し。ダメ出しって怖い言葉やけど、別にそんなザ説教って感じでもなく至って平熱のまま淡々とこないだの公演を振り返り、演出家があのシーンのあのセリフはもっとスピーディに、とか細かく気になったところを言っていく時間。ダメ出されたあとはお稽古で、新たにちょっと変わった箇所などもありつつ、2時間ほどで終了し、そっから役者陣はお化粧や髪の毛や衣装着替えたりしつつ、プリセットという行程へ。これまた、なにそれ!? て思ってたんやけど、俳優陣は自分でシーンごとに使う小道具の準備などして、あと劇場内にモップかけたりして掃除タイム。でも大将はそれに加えスタッフプリセットの手伝いもしておられる模様、何故なら俳優はまだ自由時間なのにいつもスタッフプリセットの時間から部屋を出て舞台の方に行っておられる。働き者すぎる。なんやかやですぐインスタレーションの準備をして乗れないインスタレーション。ここだけの話、わたしは日に日に持ち時間みじかめで切り上げている。そして本番。ちょっとわたしは個人的に、間のこと考えすぎておかしくなって、ちょっとあんまりな日になって反省した。東京から佐々木敦さんがいらしてて、実はちゃんとご挨拶したことがなく、この機会におはなし。HEADZ界隈や某H氏の話などでしばし歓談。その後いつもの席でスナック早樹子を開店。今夜は久保井さんだけじゃなく、松井さん上瀧さん辻さん兵藤さんとお客が多かったけど時間が深くになるにつれみんな散って行き、最後はやはり大将とふたり。一昨日ぐらいから月が満月ぽいな〜ておもてたけど、この日が満月やったらしく、しかもなんか特別な満月らしく、喫煙コーナーでお月見したりもした。大将がちょっと遠いところに歩いて、月影! とおっしゃってて、月の光で出来る影を月影というらしい! 知らんかった。あと照明部の女性たちが、月光浴月光浴♡て乙女モードなってて、月の光を浴びることを月光浴っていうそうな。月にまつわるロマンチックなことを一気に知ったような心地。しかし空を見上げていると、真夜中なのに空全体が明るくて、不思議やな〜と思ってたけどあれも月の仕業やったのやろう。こんなに月をまじまじと眺めたことなかったけど、雲から出たり入ったりする絵を見てるだけで結構おもしろいもんやな〜と思った。長かったようで短かった妻有生活ももう明日でおしまい。イコール、スナック早樹子も閉店。あーさみしい。

昼 コーンのスパゲッテイ、スープ
夜 ハヤシライス、トマト、ポテトサラダ

8月1日(土)〜2日(日)
ついに千秋楽。きっと長い一日になるので長めに寝ようとおもてたけどそわそわしていつも以上に眠れず。5時ぐらいに食堂におりるとまだトミーちゃんがいて浦本さんはまだ飲んでいて、てこれもいつも顔ぶれ。お風呂入ったり洗濯してたら帰っていかれる佐々木さん山崎さん批評家組にお会いし、さようならする。部屋でベッドにごろんして独り言通し稽古的なことをやる。11時半からミーティング&ダメ出しがあってそのあと最後の給食はなんか食欲なくてまたまこちゃんに押し付けてしまった。2時間だけ舞台で稽古あってサクっと終わり、プリセット時間余裕ありまくりだったので部屋でごろん。だけど最後か〜とかおもうとそわそわして無駄に廊下ぷらぷらしたりして、そしたらちょっととある人の不思議な行動をまた目撃してしまい、探偵早樹子が機動。だってこの時間帯にその恰好でそれはおかしいやろ!? 早めに舞台の方に行くとみんな千秋楽やからか早めに舞台近辺にいて、普段あんまり写真とかとらないわたしやけど珍しくパシャる。着替えてみんなでモップがけ後、最後の松井さんからのお言葉をききそれぞれインスタレーションに消える。終わって帰ってきたらなんか舞台裏がいつも以上に灼熱。なんでなんやろ、とかおもいつつ、しばし床に転がる。音響さんにマイクつけてもらって、上手のおうちセットの裏の待機スポットへ。色々転換の事情もあってこの時間この場所に全員集合してて、狭いところにみんなできゅっといる感じが疑似家族っぽくて安心出来て実はこの時間が結構好きやったりしたのやけどそれも今日でおしまい。舞台監督浦本さんからGOが出て最終公演がはじまる。わたしはしょっぱなの歌からオケのタイミングを何故か取り逃してしまって第一声が遅れるという恥ずかしい出だし。その後もわたしは大事なシーンでたいへん大きな過ちをおかしてしまう。いわゆる出トチとゆうやつで、自分の登場シーン、歌だけ歌いに行くシーンを完全に忘れてしまい、お父さん役の上瀧さんを舞台上にに置き去りにしてだいぶ待たせてのたうちまわらせてしまった。ガッデム! でもそれ以外のシーンは、鳥さんとの掛け合いも王様とのシーンもええ感じにできた気がする。この『ヘンゼルとグレーテル』ていうおはなしは、童話がもとではあるけどそれは導入部くらいで、松井さんがわたしの歌を使いまくる前提でたぶん台本を書いてくれていて、しかもわたしのドメスティックな事情を少し話してもいたので、このグレーテルという役は結構わたし自身とかぶるところがあって、だからちょっと、もしかしたらわたしは本当の自分を重ね過ぎて演技とかよくわからんくなってどうにかなってしまうんではないやろかと、最初台本を読んだ時点では思っていたのやけど、いざやってみるとよくも悪くもすごく冷静に演技をしているだけの自分がいて、そしたら自分のドメスティック問題もなんか冷めた気持ちで整理できる気がした。そんな終始冷静な感じではあったけど、一番最後の暗転からのカーテンコールのときはちょっと感動しちゃってて、本当に終わっちゃった、衣装脱ぎたくないって思ったけどみんなパパパッと着替えてたのでわたしもささっと着替えた。終わって、今日は近くの居酒屋で打ち上げ。久保井大将がなかなか来ないな〜とおもってたら、なんとお髭を全部剃って登場! 嘘でしょう! もう剃ってしまわれたの!? あのお髭大好きだったのに! ショック! しかもつんつるてんになると本来の端正なお顔立ちなのが際立って、見慣れないからかちょっと緊張してしまった。なんやかんやで4時間くらい居酒屋でみんなでワイワイやっていたけど大人数やしなんか落ち着かなくて、早くスナック早樹子に行きましょうよ〜て小声で大将にぼやく。12時前になってようやく解散。大将がジュース飲みたいと珍しいことをおっしゃるので、大将まこりんわたしの3人で自販機へ寄ってから、食堂のいつもの席でスナック早樹子。そう、スナック早樹子は今日で閉店なのです。こうやって大将の左隣でいいちこを注ぐのも最後かと思うとしみじみ。最初はまこりんや上瀧さんや本間くんにマッキーもいて、賑わっていたスナック早樹子やけど、気づけばみんな去って行って、そしてシャワー浴びた松井さんが帰ってきて、松井さんと久保井さんで演劇の歴史的な深いおはなしや、そこから文学のおはなしに転がってすごく興味深い話がたくさん聞けて収穫収穫。みなさんたくさん本読んではるな〜、わたしも東京帰ってあれ読もうこれ読もうって、ちょっと楽しみが出来た。3時をまわり、みんな締めのカップラーメンなどに手を出し始め、大将は悩んだ挙句そうめんを茹でだして、その茹で様の久保井劇場におなかを抱えて笑う。思えばわたしは今まであんまり人に懐くということが出来なくて、いや、ときどき懐くフリはしたりするけどそれは申し訳ないけどあくまでフリで、ほんとに懐いている人ってほぼいなくて、でもまあ人間やから、犬猫じゃあるまいし、懐くも糞もあるかいって話でもあるのやけど、でもたぶん動物が飼い主に懐くように、わたしはこの3週間できっとハタから見ていてもそうやったと思うのやけど、久保井大将にすごくすごく懐いていた。飼い主の後ろにきゃんきゃんてついていく犬猫のようやったとおもう。そんな大将とも今日でお別れなんかとおもうとすごく淋しくて、最後お部屋の前でおやすみするとき、いつも通りぱたっとドア閉めたけどちょっと泣きそうだった。そんなおセンチな気持ちになりつつも、明日の朝とゆうかもう5時間後くらいには部屋を綺麗に片づけて出なければならず、3週間住んだ部屋を片付けるって結構たいへんで、ぱたぱた作業。1時間ぐらい寝て起きてまた作業。なんとか片付いて、朝、みんなそれぞれ蒲団やシーツを下の洗濯室に運び、荷物をおろして、ちょっと時間あったので外の喫煙コーナーのとこで一服組とご一緒に森&川を眺めながら自然を見納める。帰りは結構ばらばらで、女優陣はバラシに参加せずバスで帰ることなっていて、10時半にマッキー号に乗り込む。入口にみんなが見送りに来てくれていて、ずっと見えなくなるまで長いバイバイ合戦してくれて、あー本当の本当に終わってしまった。あっけなくバスは滑らかに走って3時間、あっとゆう間に東京。あ〜帰ってきた。暑いと聞いてたけど意外とこんなもんか。荷物を引きづり山手線〜千代田線、3週間ぶりの帰宅。家に虫湧いてたらどうしようとかちょっと心配やったけど、なんのことはない、全く変わらないただのわたしの部屋がちゃんとあってちょっと安心した。夜、バラシを終えて車で東京に帰ってきた男性陣、久保井さん上瀧さんまこりん眞鍋くん号が足立区くんだりまで遠回りしてわたしの家までトイピアノを届けにきてくれた。そして本当の本当にお別れ。ああわたしのひと夏がおわった。
グレーテルは森に残ると宣言しましたが、わたしは山を下り、スナック早樹子は閉店、探偵団早樹子は解散、わたしは東京の片隅に生きるただの孤独な妙齢の女に戻ります。決して平和なだけではなかった妻有滞在、過重労働すぎて途中文句も垂れましたが、ちょっとほんまに人生観が変わるくらいかけがえのない貴重な経験をさせていただきました。声をかけてくださった松井周さん、劇団サンプル、携わってらした役者スタッフのみなさま、そして見届けてくださったお客さま、本当に本当にありがとうございました。とゆうことで、妻有日記はここまで! 糞長い文章読んでくださった方、ありがとうございました!