3.7〜13日記

3.7土
風邪ど真ん中やけど昨日は遠出もしちゃったし、明日のライブのためにも今日は安静に、と心がけた結果、部屋から出ないどころかほぼコタツから出ない、カタツムリみたいにコタツに埋まって首だけだす体制、いわゆるコタツムリで一日過ごしてしまった。結構前からちょびちょび読んでいた、閻連科の『愉楽』を読了。めくら、つんぼ、おし、びっこ、ちんば、などの片輪ものばかりが暮らす受活村とゆう村の人々が立ち上がり、片輪ものだからこそ可能な雑技を身につけて公演したところ大うけしてたちまち金持ちになって、国が飢饉になった折、完全人(片輪の反義語)たちがばたばた飢えて死んでいく中で受活村だけが潤ってて、いつの間にか立場逆転、みんなお偉方が受活に住みたがるのやけどここは完全人は立ち入り禁止!とゆうとお偉方は自ら車に足を轢かれて片輪になって、みたいなおはなし。意外と政治的で風刺的な面もあるんやけど、エンターテインメントしてくれてて読みよいし、おまけにちゃんといちいち文章が詩的でぐっとくる。から二段組みで450ページくらいあって超長いけどずっと面白く読めました。ひゃ〜すごい話やったわ〜て最後の奥付みたら、装丁がDH映画部のぶちょ〜氏やった!色んな本の装丁デザインしてはるんは存じてたけど、こうやってたまたま読んでた本でそのお仕事ぶりを拝見するとすげーってなるよね。装丁はきしょくてばきっとキマっててかっこよい!

愉楽

愉楽

3.8日
広域計画室さん企画のイベントにお呼ばれライブ、先週に引き続きセブンスフロアへ。Ryo Maruokaさんのレコ発イベントやったのやけど、客層が先週とあまりに違うので狼狽える。。。正直ゆうとわたしがたいへん苦手な方面の雰囲気が全開で、若者たちが酒飲んでイエーイ!みたいな空気感にちょっと眩暈。せやけどこれがパーティだよね、本来の、きっとね。でも広域主宰の中島さんと仲良しの映画監督柴田剛さんがいらしてて、色々おはなしできてうれしかった。柴田監督の『おそいひと』とゆう映画をたぶんわたし映画館で3回くらいは見てて大好きで、せやからおはなしできて大変光栄でした。セブンスフロア、受付の隣のとこにちょっとベランダみたいな、外に出られる場所があって、イベントおわったあとそこ行ったら柴田監督がひとりで空をみてて「ちょっと見てよこの灰色、すごい色になってるよ!」って興奮気味にゆってはって、確かに空の色やばかった、けどわたしはついつい空ではなくその下の街並み、道玄坂、円山町の乱立するラブホ群を見てしまうけど、柴田監督は空を見上げるねんな〜てなんかちょっと、ほっこりした。柴田監督に、この円山町界隈のやばい都市伝説やら東電OL事件の新事実なんかを教えてもらった。柴田監督はあの東電OLの女性を生前何度か電車で見たことあるらしい。


3.9月
やばい、完全に風邪をぶり返した、とゆうかたぶん昨夜のライブで無理やり歌いすぎて喉とばしてしまったのかも。朝から全く声が出ない。焦る。でも労働へ。同僚にびっくりされて心配いただいてしまい、無理せんと帰りって言われて3時頃早退させてもらって、また病院へ。例の耳鼻咽喉科へ。薬がちょっと変わるも、これ以上は出せんとゆわれる。あなたがもしプロの歌手とかで二日後にコンサートを控えてるとかだったら、特別にきっついやつを処方するけど副作用が強いのでなるべく避けたい、とゆわれる。わたしも一応歌をうたっていて、土曜日にまた大事なライブがあって。。。と言いたい気持ちもあったけど、きっとこのおじいさん先生の頭にある「プロの歌手」とゆうのとは著しくかけ離れているであろう、わたし。結局言い出せないでおわる。ちーん。病院出て外は雨。ちょっと遠いけど代々木公園の駅まで歩こうとおもって、懐かしい道を傘さして歩く。そういえば禿歌手でご一緒した役者のKさん、このご近所にお住まいやったんよな〜、ばったり会ったりしいひんかな〜なんて期待するもそんなうまいことばったり会うわけもなく。雨で靴びちょびちょになって帰宅。お薬飲んで、8時頃には寝た。

3.10火
全然喉治ってない。つらい。がっすがすの声をしぼりだして労働。声が出ない、しゃべれない、いわゆる唖状態で、今ならわたしもちょっと前に読んでた『愉楽』の受活村行きやな〜なんて思いながら一日過ごした。帰宅したらポストに某K監督から、わたしが主題歌作らせてもらう予定の新作のラッシュ版DVDが届いていた。

3.11水
朝方4時頃から、昨日届いたK監督の新作ラッシュ版DVDを見始める。実に7時間超えの大作!(編集で半分ぐらいの長さになるそうやけど)主題歌つくるためのネタをメモメモしながら7時間、見終えたらもうおひる。しかし内容がほんとにちょっとアレすぎて、デンジャラスすぎて、こんなん公開したらK監督どこぞの組織に拉致られて消されたりしいひんやろうかと心配になる。。。でもそうゆう監督の覚悟ごと飲み込んで、いい歌書かねば!と意気込んでいます。夜は職場の送別会。体調も治ってないから行くかどうか迷ったけど、結構まる3、4年ぐらい長く一緒に働いた子の送別会やったので出席する。なんかピザとかアヒージョとか色々もりもり食べた。風邪治したい一心でこの1、2週間なんでもがんばって食べまくってるんやけど、風邪は治らずただちょっと肥える、とゆう残念な結果に。。。

3.12木
やっぱり喉が治らないので労働後、また例の耳鼻咽喉科へ。勇気をだして、実はわたし歌手なんです!明後日大事なコンサートがあるんです!とゆう旨を伝える。きっとおじいさん先生ぽかーんだったと思うけど、頑張って訴えたらわかりました処方しましょう、しかし副作用があるので注意してくださいと厳重に説明されたあと、あっそういえばあなた病気持ってたよね、ステロイドまだ飲んでるんだっけ?じゃあダメだ!おなじステロイドなんですよ、緊急に出す薬ってゆうのは、だからあなたもう飲んでますよ、これ以上はさすがに出せませんね、残念でした!とゆうことで、結局処置なし、ちーん。がっくし肩を落として帰路。また代々木公園駅まで歩く。駅前のドンキーてパン屋、ちょっとダサい感じが好きやったのに、なんかオシャレパン屋に様変わりしてて、ケッて感じ。でも名前はドンキーのままやった。

3.13金
お薬ももらえなかったし、あとは極力喉を使わない、何もしゃべらないことですってゆわれて、そんなん無理やけどなるべく職場でも接客以外の同僚とのコミュニケーションは身振り手振りパントマイムでやってみたりして、それからこの1週間は水筒にはちみつ入れたハーブティー持参で通勤、ほんで龍角散のど飴を食べまくる毎日。ライブの練習も口パク。こんなけやってんねんからどうか明日には声が出ていますように。明日は京都レコ発!トランク準備して途中で力尽きてお布団、最近寝る前は末井昭さんの『絶対毎日スエイ日記』を開いた場所からぱらぱら読んでて、たまたま読んだページ、2001年9月の日記に、「六本木にアングラ芝居を見に行く。イヨネスコ作『授業』、演出・木村健三、出演・金子清文」て記述が出てきて、ワ〜!署長さんと金子さん!打ち上げのときにしてはった思い出話に出てきてた、金子さんが先生役やりはった授業!と興奮。するとともに、また楽しかった禿歌手思い出してみんなに会いたくなって淋しくなっちゃった。もうあれから1か月。

絶対毎日スエイ日記

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