11.2〜8日記

11.2月
労働後、夜はわらびすこ舎イベント「読書する女と男(、女はたまに歌う)」のために茅場町へ、の前に、このイベントの打ち合わせ&練習を電車移動時間にやってしまおうというぎりぎりの進行なので、まずは相方であり読書する男役のわらびすこ舎副舎長を迎えに、吉祥寺へ。副舎長は普段は絵描きさんで神戸在住で、今回は吉祥寺で展示をやるために上京していて、それでついでにこのイベントをやろっかってなったのである。打ち合わせ&練習をやらねばなのやけど、ひさしぶりに会ったので近況報告したり普通に楽しくおしゃべりしてたら中野ぐらいまで来てしまい、東西線に乗り換えて、ここからはまじで練習や! と朗読DJの原稿を出して、車中にも関わらずわりとしっかり声を出して読み合わせ。内容的に、あまり電車の中に響いてはいけないタブーなワード飛び交うのものが多いのやけど、そこは気にせず読み合わせ。ミランダジュライの「動き」という短編で、これはお父さんが娘に手こきのやり方を教えてあげる、素晴らしく美しいおはなしなんやけど、ふたりで掛け合ったり声を合わせて読む箇所があるので何度も練習する。途中で茅場町駅についてしまい、ふたりで会場の七針を目指して歩いていたのやけど、だいたいこっちらへんよね、って勘で歩いていたら全然違う方へ行ってしまい、本来5分でつくはずが30分近くかかってしまった。だけど七針にくるの自体が4年ぶりとかやから、そらしゃあないわね、景色も変わってるし、ほらこの橋もこんなにきらきらにライトアップされちゃって、とかゆってたけど今思うと全然違う橋を渡っていた。そんなこんなで会場についたら、お店の中も以前の記憶からだいぶ変わってて、台所があったり裏の部屋も住みやすそうになってて、トイレも洋式になっていた。準備してたらもう開場の時間。ひとりもお客さんおらんかったらどうする? と弱気な我らわらびすこ舎のふたりは、椅子を6個だけ並べてて、でも結果的にはもうちょっと来てくれたのでまあよかった。ということで、こじんまりと、前代未聞の朗読DJナイトをやりました。レコードやCDをまわすように、好きな本の好きな文章をつなげて読んでいく、それが朗読DJ。しかしレコードやCDと違って、プレイボタン押せば流れてくれるわけではないから、全部人力で声を出して読まないとあかんから、結構これ集中力もいるし、1時間ちょっとのDJタイムやったけど終わったらぐったり疲れてしまったけど、たのしかった。わたしはキャシーアッカーミランダジュライ安藤昇ヴァージニアウルフ色川武大笙野頼子などを読みました。自分でチョイスしておきながらあれですが、改めて自分のマザコンっぷりにトホホな気持ちになりました。副舎長はさすがこの朗読DJの考案者なだけあって、読むの上手やった。わたしは噛み噛みやった。ふたりで、ここは絶対笑い起きるやろうねってゆってた箇所は見事にチーンてなりました。お越しくださった方、ありがとうございました。

11.3火
新アルバムのマスタリング日で、Pミュージックに行くことになっていたのやけど結局メールで音を送ってもらっての遠隔作業に変更になり、在宅。C子せんせいとのお芝居の台本を、そろそろ覚えにかからないと凄まじいセリフ量なので出来る気がしなくって、ちょっと覚え始める。が、一日かかって3ページ分しか覚えれなかった。しかもたぶん明日になったら8割忘れてそう。恐怖。夜にN村Pからマスタリング後の音が届く。そろそろアルバムタイトルを本気で決めないといけない。悩む悩む悩む。

11.4水
内藤瑛亮監督の新作映画『ライチ☆光クラブ』のマスコミ試写にお声かけてもらっていたので、ふらっと六本木へ見に行く。1時間くらい前について、六本木とかめっちゃひさしぶりに来たけど、特に用がある場所もないからずっと青山ブックセンターにおった。ここ朝までやってるっておもてたけどいつの間にか営業時間22時までとかなってて、普通の本屋やなあ。時間になって試写室へ。わたしは試写状も持ってないので、受付で、かくかくしかじかで監督からメールもらいましてのこのこ来てしまいまして、としどろもどろに説明。お名刺お願いします、といわれ、わたしちゃんとした名刺とか持ってないのやけど、たまたま瞳ちゃんのときの名刺サイズのチケットが余ったやつを最後可愛いからがばっともらって帰ってて、飯田さん画のわたしの顔の下に名前と連絡先手描きで書いただけの、手作り名刺を渡したけど、きっと受付のおねえさんにはこいつ誰やねん思われたことでしょう。そんな感じで紛れ込んだ試写会。わたしは内藤監督の『先生を流産させる会』ていう映画がすごく好きで、先生を流産させるために計画を練って実行に移す、実際の事件がもとになっている凶悪な映画やって、女子中学生の子たちがみんな決して美少女とは言い難いのやけどきらきらしたふてぶてしい生意気な顔と演技で最高やって、しかし今回の『ライチ☆光クラブ』はキャスト陣美男美女しか出てこなくて古屋兎丸のマンガが原作ていうのもあってか世界が全部お耽美で、途中でちょっと息苦しくなってしまった。でもこれ、もともとは1985年の飴屋法水さんの舞台が最初で、それを古屋兎丸が漫画化して、今回映画化、みたいな、歴史あるおはなしなんやな〜。終わって、パンフを読みながら足立区へ帰還。近所の公園のベンチで、また台本覚えがんばろうとおもったけど顔面に虫がたかってきたので中断して帰宅。今月ちょっと本気出して頑張らないとあかん宿題の書き物をちょっと書いたけど、なんかいまいちやな。

11.5木
労働後、職場の人々みんなで酉の市に行く計画があってご一緒する。も、集まりが悪くて寒空の下45分ぐらい待ってたらどんどん節々にガタがきて、いざ花園神社の方へむかい、屋台をめぐっているくらいでちょっと今日体力的に無理やなーて思って、みんなにすみませんってゆってひとり帰宅。北村さん付き合いが悪いよねって思われてるやろうけど、こればっかりはしゃあないのや、まじでこちとらビョーキなのや! と開き直るのもきもいけど、ここ数日体調がめっちゃ悪い。魔法のお薬とおもっていたお薬があんまり効いている気がしない。びっこ引き引きヨボヨボと電車乗って帰宅。しんどすぎてベッドにごろんしてテレビつける。そう! 今日は例のアウト×デラックスの放送日なんであーる! 実は収録ではわたし、結構放送されたらピンチな洒落にならんドメスティックな内容もはなしてしまってて、だけど編集でちゃんとそういうデリケートな部分はカットしてくれていた。アウト×デラックスはあのように攻めた番組やけど、ただアウトな人間を餌に阿漕な番組をつくっていらっしゃるわけでは決してなくって、ものすごく愛あふれる良心的な番組で、わたしみたいなほぼ素人な人間にも惜しみなく時間をさいて取材してくれて、自宅取材もそうやけど実は全カットされてたけどミュージカルのお稽古までくっついて取材にきてくださってたり、打ち合わせから収録から放送日までの一連の対応もすごく細やかに気遣ってくださってて、愛ある編集のたまもののような放送をみながらちょっと色々感動してしまった。という半面、液晶テレビ画面に鮮明に映る自分のド不細工な面に心底絶望し、興奮しちゃってきゃっきゃと喋ってる自分が傍目にみてすごく気色悪くて落ち込む。改めて、なんて気持ちの悪い生き物だろうかと思う。しかーし、放送している最中から、ひっきりなしにアイホンが鳴りまくり、ツイッターのふぉろあーがリアルタイムで激増してゆく、おもろい、かわいー、などというお褒めのお言葉が意味わからんぐらい大量に届きまくる。嘘でしょ、なにこれ、テレビってすげー! 昔の同僚とか同級生とかからラインがきまくる、フェイスブックの申請がきまくる、ちょっとどこからお返事したらいいか全然わからへんからとりあえずもう今日はやめにして、明日も3時起きで労働へ行かねばならないのでお薬飲んで寝る。しかしひっきりなしにずっとアイホンが鳴っている(通知設定切ればいいんやろうけどやり方がわからない)&興奮が冷めやらなくって結局全然眠れないまま3時。

11.6金
ちょっとテレビに出たからって、ちょっとツイッターで見ず知らずの人にちやほやしてもらったからって、調子に乗ってはいけないぜ、舞い上がっていてはいけないぜ、お前はただの労働者だぜ、身の程をわきまえて生きるのだぜ、と心にきざみながら、5時に家を出て出勤。しかし電車の中でちょっと自分検索したらちょっと追いつかない量が引っかかって、かたっぱしからお気に入りしようとおもったけど量がまじですごすぎて途中であきらめる。でもみなさん、ほんとにありがとうございます、こんなわたしをおもしろがってくださって感激です。職場について店あけてほんの30分後ぐらいにそっこー、もしかして昨日テレビ出てませんでしたか? とお客さんに言われる。どきーん。あんまり喋らない同僚にも、昨日みましたよ、とか言われて、どきーん。改めて、アウトデラックスの影響力すごい。しかしそうやって舞い上がっちゃうような現況、同時進行で負の事件も起こっており、全く関係のないところでドメスティックがここにきてまためちゃくちゃになっており実家から留守電が入っていて心配案件大勃発。ついに今夜、最も戦いたくない相手と戦わなければいけなくなった。あー最悪。しかも関係ないかもしれんけど体調もいま最悪やから右半身痛すぎでほんまは安静にしていたいのに! なんでわたしはいつもこんな感じなんやろう、ハッピー☆ヤッピー☆って、せめて今日一日ぐらいは気持ちよく過ごしたいぜって日に、わざとかよっていうぐらい、奴らは邪魔をしてくるね! あーでもわたしの人生、こんなものやよね。夜、例の相手と電話戦争。超ひさしぶりに直接はなしたけど、もちろん話がかみ合うわけもなく、改めて絶望した。よくここまで自分のエゴだけで押し切って生きれるもんやなあと逆に感心しちゃう。結局らちがあかないまま、何も解決せず、終戦。いや、終戦ではないか、生きている限り、戦は終わらない! 

11.7土
色んな方向からメールが来ていて、返信するだけで半日が過ぎた。わたしの要領が悪すぎるからなのやけど。色々やらなあかんこと山盛りやし、読みたい本もたくさんあるし、だけど脳みそを昨夜の戦争でやられていてなんのやる気も起きない。ピーピースルーKちゃんをお風呂の排水口にぶちまけて、ぼこぼこと鳴きながら有毒ガスを出してすっきりしていく排水口を眺めながら、しかし気持ちの方は一向にすっきりしない。ファック。

11.8日
体調が本当に悪くてまじでお薬が全然効いてる気がしないので、ネットで病気のことを色々調べていたらどんどん滅入ってきて更に病むという負のスパイラルをぐるぐる。今日からC子せんせいとの劇のお稽古がはじまる予定やったけどC子せんせいもお風邪で声が出なくなっちゃったらしくて中止に。せめておうちでちょっとだけ台本覚えようとおもったけど、覚えるよりも読めば読むほど、これはどういう意味やねん? どういう感情やねん? みたいな疑問ばっかり出てきて、覚えるところまでいかなかった。宿題の文章も進まず。色々ぜんぶあかん感じやけど、ツイッターでみなさまにちやほやしていただけることだけが心の拠り所です、感謝☆