4.4〜10日記

4.4土
先週墓場プロお花見でおしゃべりさせていただいた向井透史さんの古書現世にお邪魔するべく西早稲田へ。阿部定の調書本やら山口組の文庫など買いあさってしばし向井さんと談笑し、夕方池袋。署長さんこと木村健三さん率いるマシュマロ・ウェーブの『CHERRY〜チェーホフ桜の園」より』を観に自由学園明日館へ。の前にデパ地下、署長さんは今日がお誕生日やとゆう情報を金子清文さんからもらったので、プレゼントの果物買う(署長さんは果物がすき)。池袋西口出て目白の方へてくてく。実はわたし東京きていちばん最初に住んだの、この自由学園のすぐ裏手やって、そうそうこの「パンチ○○円アイパー○○円」て手作り看板の床屋まだあるそのままやん〜なつかしなつかしとか見回しながら到着。入口で「さきこ!」と呼ばれて、大好きなC子せんせいが!会えるかな〜会えるかもってこっそり思っていたのでうれしくてにやにや。一緒に中に入って、客席に座ると窓から立派な桜が。素敵ロケーションやね〜とかゆいながらお芝居がはじまる。チェーホフ桜の園てこんな笑えるおはなしやったのやろうか。声出していっぱい笑っちゃった。金子さんは衣装から何から可笑しいし、声も喋り方も動きもおもしろすぎるずっと見ていたい。主演の藤井由紀さんて人、きれいでかっこよかったな〜ザヒロインって感じ、あとは狂った人が山盛りでてきて爆笑やった。でもただ変人祭りで笑ってるだけじゃなくて、今回朗読劇てゆうてらしゃったんやけど、本を読みながら言葉がにょきっと立ち上がってきて人が動いて交差して出来事に発展してゆくさまを目の当たりにして、それがすごくおもしろかった。だって文字がよ、ただ紙にかいてる文字がこんなことになるなんて!と、わたしは演劇とゆう行為の当たり前のシステムに感動してるんか、いやいや今回のこの公演が格別おもしろかったせいです。いや〜ほんまにおもしかったワ〜しかしおなかがすきましたな、とC子せんせいと、終わって近くのすき家に入る。C子せんせいは最近すき家にはまってるんやって。わたしは米が苦手やので、米のかわりにお豆腐になってる牛丼にチャレンジしてみたらこれが大失敗。豆腐が丼の下でびっしょびしょになってなんかもうなんの食べ物かわからんぐちゃぐちゃの物体はお箸でもスプーンでも掬えないファックな代物でした。すき家を出て、近所の公園で行われてるマシュマロお花見に混ざりに行く。極寒やったけど、夜桜を見ながらワイワイ、署長さん、金子さん、麻子さん、C子せんせい、とゆうまたしても大好きな禿歌手メンバーが集合でわたしはうれしくってうれしすぎて終始興奮状態で鼻息すんすん、金子さんの奥さまにすんすん吹きかけまくっていた記憶で、帰り道ちょっと反省した。しかし今年はお花見2回も行ったことになる、前代未聞わたし至上ありえない展開!やっぱり今年のわたしは何かがちがう!

4.5日
明治神宮へ、壱岐紀仁監督の『ねぼけ』てゆう映画の完成披露試写会に呼んでもらい、お邪魔する。明治神宮実ははじめて中に入りましたのやけど参道、奇抜なファッションのイケイケの外人だらけで怖い、いまにもやられそう、っとびびりながら会場へ。なんか土俵みたいなのが前に準備されてて、映画の前に監督の地元宮崎やから呼んだ謎の儀式が行われる。静かなやつを想像してたら、後半ソイヤ!ソイヤ!のノリになってきてちょっとびっくりやった。映画は、監督がもともと写真の人なだけあって、シーンの全部すばらしく美しい構図で、色味で、でも中身は普遍的でポップなエンターテインメントて感じで、これは売れそうっておもった。終わって、会場でばったり会った向井さんとそのお友達退屈くんとでお茶。たのしくなっちゃって盛り上がって2時間ぐらいしゃべり続けたらひさしぶりに酸欠状態で指痺れ現象が起きて反省。だって自慢の友達るみたんについて語りだすとそら熱はいりますやん!しかしこの半年ぐらいわたし、インタビューとかでも、こうゆう個人的にも、色んな場所でるみたんについて語りすぎてるかもしれない。だってみんなるみたんに興味もってくれるのやもん。そんな自慢の友達るみたんはこんな人です↓

4.6月
オトトイの企画で大好きなチェロ奏者の坂本弘道さんと公開レコーディングの日。この日初披露の新曲をやるつもりやので朝から家で練習しまくる。普段平日日中はこのアパート、みんな出払って不在やから歌い放題、って感じで今まできたんやけど、なんと最近長らく空室やったお隣に、若い大学生風のにいちゃん(お父さんと一緒にコージーコーナーのお菓子もって挨拶きてくれた、育ちのいいぼくちゃんて感じ)が越してきて、これが日中結構家におるぽくてなかなか声出せず、ほぼ口パク練習。そんなこんなでちょっと早めに会場入りして準備。ラストワルツやけどいつもと違うセッティングで、なんか機材が山盛り、エンジニアさんとPAさんがどっちもおるってちょっとすごい環境。坂本さんも到着し、ふたりで結構がっつりリハ。新曲も初合わせやったので何度かあわせてもらう、すごくいい感じ!今回スポンサーがKORGさんとやとかゆう大人の事情もあって、坂本さんはKORGの新作チェロ?も弾いてらして、それがブラックメタリックな容姿で坂本さんが構えるとなんか愉快。本番前、楽屋で坂本さんと色々演劇界隈のおはなしなんかをさせてもらって、わたしが「演劇の人たちてみんな人情深いとゆうか義理堅いとゆうか……」みたいなことを話したら「いやいやそんなことは断じてないと思うよ、特に演出家なんてゆうのは常に冷静に引いてみてるからね、人情で動く人なんてそういない!」とおっしゃっていて、坂本さんはたくさんお芝居の仕事もしてらっしゃるしすごく説得力ありました。なんやかやで本番、今回公開レコーディングてことになっててお客さんもいらっしゃるのでライブみたいではあるんやけど、あくまでレコーディングやので勢いで突っ走ればいいわけではないので、気のもっていき方がいまいちつかめず、なんかすごい疲れた。終わって楽屋入って第一声、坂本さんとわたしふたりとも「いや〜疲れた〜」でした。でも、二回録り直した曲もあったけど、全体的に良い感じのかっちょいい演奏が録れたのではなかろうか!坂本さんのおかげで!今回の音源はたぶん来月くらいからオトトイさんで配信販売されますので、ぜひお求めくださいね☆

4.7火
労働後、ひさしぶりに蔦屋によって、先日の松方弘樹の『脱獄・広島殺人囚』の続き?なんかな、『暴動・島根刑務所』を借りてみる。キュートな囚人たちが結託しあって暴動をおこすんやけど、「めっし食わせっめっし食わせっ」てゆうあのめし食わせコール、小学校のときに給食の前になったらこれこのコールしだす子がいて、それからみんな真似っこしてゆってたんやけど、まさか出典ここやったとは!と驚いた。でも小学生やのに、こうゆう分野にあかるいってちょっとすごいな、今思うと。確か最初に言い出したのはAくんってゆう多動症気味の愉快な子やった。元気かな〜。

暴動島根刑務所 [DVD]

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4.8水
雨やし今日はいちにち部屋から出ないぞ!と決めておうちで読書。しかし寒い。こたつだけでは過ごせないので、ちょびっと残ってた灯油を入れて石油ストーブ炊く。木嶋佳苗ちゃんの『礼讃』文章もうまいし読みやすいし意外とちゃんしてるやん〜て読み始めたはずやったけど、だんだん突っ込みどころ満載で笑いが止まらなくなる。特にこの小説の本題かと思われるエロ描写がやばい。自分の膣の中の形状とか状態をこんな自覚する必要あるんかね〜とゆうか処女を預けた男性がはじめてのセックスで行為中に、いかにあなたの膣は稀有な素晴らしい名器であるかを子細に説明しだすの、そんな男おるかー?!ま、おるんかな。そのほかでもいかに自分が名器の持ち主であるか、色んな男性に褒められてきたことを何度も何度も書いてて、それもなかなかの文章力でお書きになられてるもんやから逆にわらけてきてしまう。

4.9木
労働後、わけあって試写状をいただいたので虎の門の方へ北野武の『龍三と七人の子分たち』の試写会見に行く。キュートなじいさんヤクザたちの冒険って感じですっごくおもしろかった!50、60、よろこんで♡と普段から豪語しているわたしですが、70ぐらいでも全然いける!素敵や〜んて完全に見方間違えてるけど、ラブリーなおじいさんを堪能できて目の保養にもなりました、ごちそうさまでした。

4.10金
労働後、またまた西早稲田古書現世、ちょっと向井さんにお渡ししたいものがあったのでお邪魔する。そしたらブルーズマガジンとゆう石丸元章さんがつくってらっしゃる土方系あんちゃんたちの色んな愉快な活動がわかる楽しい雑誌をくださる。しばし談笑し、その後小竹向原とゆうところへ、『石のような水』てお芝居を見に行く。これがまさかの3時間近くある大作で、長いからとゆうのもあるのやろうけどめちゃんこ疲れた。おもしろくないから疲れたんではなく、ちゃんとおもしろかったのやけど、なんか気楽にみてられないからか、終わってすっごい肩がこっていた。しんどいエンタメってゆうやつ?別にすっごい重い内容でぐったり、とかでもないのやけど、なんだこの疲労感……て感じ。帰り道、このしんどいエンタメについて考えた。わたしのライブ見てくれた人もきっと似たような疲労感を感じてらっしゃるんではないやろか。うむ。いや、また種類は違うのかなあ。でも疲れさせてるんやろうなあ、とゆう自信は、ある。