7.5〜11日記

7.5土
ヒソワイ映画編@試聴室、第二回(そして最終回)で木村文洋監督をお招きする。お客さんの予約数がまじでピンチで完全に心折れてしまっていたのやけど、優しきあの人やあの方やあんな方がお客として来て下さったりして、なんとかこじんまりとやけど一応イベントとして成り立つくらいの状態にはなって命拾い。そんなではあったけど、ヒソヒソワイワイ部分(要するにトーク部分)はこれまでのどのヒソワイよりも、ちょうどええ感じの温度感、距離感で話せて、緊張しすぎず馴れ合いすぎず、深いとこもこちょこちょ突っつきあいが出来ていちばんいい感じのヒソワイになりました。『へばの』もみんなに観てもらえてうれしかったし、その続編でもある現在撮影中の新作は宗教政党がテーマのどえらい問題作の予感びんびんで超たのしみ。終わって試聴室チームとトマト餃子でごはん。みんなへばのをしっかり観てくださってて感想ゆってくれてうれしかった。

7.6日
引っ越してきて1ヶ月。なんやかやであんまり近所をうろちょろできてなかったので、行ったことない方角を自転車で探検。上の方へ行くとそこそこ品揃えのいい蔦屋を発見。DVD5本ほど借りる。それからさらに上の方へ行くと環七へぶち当たり、ほほう環七ってこんなとこにも走ってるねんな〜。ファッションセンターしまむらを発見。ヒヨコちゃんのバスタオルとブタちゃんのバスマットを購入。しかしなんかこの辺、やたらにパンダ○○、パンダ××って名前のお店ばっかりなんはなんでやの?ラーメン屋もリサイクルショップも保育園も全部パンダ。なんかパンダグループ的な組織が全部運営してるんかな?社長がパンダそっくりとか?だって別に上野とちゃうねんしパンダ実物はおる形跡もないしね謎謎。しかし暑い。暑すぎてもう無理ってなって引き返して帰宅。副舎長おすすめの『ニューヨーク、恋人たちの2日間』を鑑賞。下品で自虐満載で最高。ジュリー・デルピー天才や!

7.7月
労働後、無善寺にMTと石橋英子ねいさまのツーマンを観にいく。時間つぶしにミスドで本読んでたら、あれっ北村さん!と元ユリイカ編集長で円盤映画祭審査員でお世話なった須川さんとばったり。その後高架下を歩いてたら今度は我々コマツさん&Y子さんに遭遇、写真撮られる。高円寺はこうゆうバッタリに満ち溢れてるからこわいこわい。ツーマンは、狭い無善寺、アンプの真隣でちっちゃいくまちゃんのビニール椅子に座って聴くふたりの歌はすごく気持ちがよく、こんなごちゃごちゃしたガラクタだらけの店内やのにそうゆうのが全然邪魔に思わず、歌が体にがんがん入ってきて不思議体験。豊田さんの「おっさん&おばはんイリュージョン」が衝撃的名曲で震えた。その後おふたりで「ガスタンク」からの「おまんこちゃん」合唱。どっちもめちゃんこ美しかって頭ぽややややん。C子せんせや文さんとも久しぶりにおしゃべり、みんなで成都で打ち上げるとのことやったけどわたしは終電も早いからみなさんとお店の前でばいばいした。

7.8火
実は今実家で結構大きなことが動いていて、めちゃめちゃ心配やけどでももはやわたしが出来ることはないので家でもやもや。洗濯して掃除して、ちょっと内職してでも頭の中はずっともやもやもや、電話しようかしまいか、でもわたしは表向きなんもしらんことになっているので何もできない。ぶじを祈るしかない。

7.9水
労働、休憩中は多方面に明日のことでホウ・レン・ソウ!わたしがあせあせしたところでなんもならんのやけど無駄にあせあせあせ。おお!すんばらしい画が送られてきた!こっちからもわお!めっちゃ可愛いやつが!最高や!ほんでからあっちからは、なんちゅう恐ろしい画が!きゃ〜!とゆうことで揃った!揃いました!ぶじ間に合いました!

7.10木
情報解禁日とゆうことで色々最終確認事項や雑務があって夜中2時からパソコン前でスタンバイ!届いた画像をはめてちょっとした資料を下手くそなりに拵えて提出するもPDFの画像を抜き出せず難儀難儀結局断念。時間切れで5時過ぎに家出て労働へ。あんまり寝れてない&朝から脳みそ使ったので一日よれよれ、おまけにミラクル忙しくて瀕死、洗剤の一斗缶の角でおもくそ左尻を強打。ガッデーム。歩いても座っても痛い。そやってわたしがひいこら肉体労働してる間に、情報解禁となりました。とゆうことで、8月27日にシングルと7インチレコードが出ます!詳しくはトップを!ジャケットが両方ともすんばらしいですよ。ツイッターで情報が駆け回ってるであろう時間、わたしはちょっと某所にもぐりこんで、敬愛するノンフィクションライターの上原善広さんのトークイベントを拝見拝聴。司会は元ナックルズ編集長久田さんやしゲストは岩井しまんこ先生とゆう、なにこれわたしのためのキャスティングかよ!思ってしまうほどわたしの好きな人ばっかりの三大スター夢の共演。しかしお客さんびっくりするぐらい少なかった。まあ台風やしね。トーク内容は9割方下ネタで爆笑しまくったのやけど一晩あけたら内容殆ど覚えてない。あっれれー。みなさん文章ではあんなにかっこいい方々やのに、おしゃべりではかっこ悪いことしかゆわない!(まあそれが最高なんやけど)オ○ニーの回数と、吉原の巨匠と、九州にいる正常位ができる犬の話しか思い出せない。しかしそんな下らん話の合間に上原さんがゆってらした、「食えなくても売れなくてもこれからも書いていく」て言葉がたいへん胸に刺さりました。

7.11金
午前中からイメージフォーラム、『収容病棟』の前編後編をぶっ続けて4時間みる。しんどかったとにかくしんどかったここ数年でいちばんしんどいものを観た拷問のような映画やった。中国のすごく貧しい区域の精神病棟なのやけど、ドキュメンタリーやからなにも動かない、展開しない、編集も殆どなくただただひたすら、彼らの毎日の、何も起こらない平坦な地獄のような映像が4時間続く。夜中にすっぽんぽんで水道のとこ行ってざぱーんて水浴びしてそのままびしょびしょのまま他人のベッドに潜る、てゆうのをひたすら繰り返す人、見えない虫をスリッパでひたすら叩いている人、なんでか他人の足をひたすら洗っている人、廊下をずっとランニングしている人。貧しくてトイレ設備自体がない病院なんかわからんけどみんな当然のように部屋で洗面器に放尿するし、ごはんの時間になったら一部の檻が開いてみんな押し合い圧し合いで餌に集るさまはまるで家畜とゆうかほんま、人間扱いされてない、病院とゆえどほぼ医者はなんもしてくれないし、お見舞い面会もだいたいは檻越しやったりするのやけど人によりけりなんか、部屋の中まで嫁と息子がちゃんと面会にきてる人がいて、嫁は気を利かして同室のみんなにって大量のおみかんを持参でやってきたりするのやけど、よくよく見てるとこの嫁も目つき変やし言動も狂ってて、息子も明らかに病人顔。だんだんどれがだれが正常かわからんくなる、とゆうか正常な人なんかおるんやろか。これは貧しいからなんやろうか。いやそれだけちゃうやろ。わからんけど、ここにいる人の目つき顔つき、言動行動、ものっそいゆっくりの歩行とか謎のスキンシップとか、わたし全部しってるみたことあるわ〜って思って背筋が凍った。ぐったりヨレヨレになって映画館を出て、夕方上島珈琲でH澤さんと打ち合わせ。余韻引きづりまくりであかん!
中国の貧しい層のはなし、最近たまたま読んだ莫言『蛙鳴』てゆう本と食べ合わせ良すぎて相乗効果で落ち込んだ。

蛙鳴(あめい)

蛙鳴(あめい)