断じて活字中毒なんかではない!

大量発生していたクモは、右肩の痛みとともに一匹残らず去ってゆきました。ふしぎ!やはし彼らは呪いの使者やったんでしょう。しかしなんかまた眠れん気味で困っておる。寝るんやけど1時間こっきりで目覚めちゃって、そしたらあとはもうだいたいお布団くるまって考え事などしてるのやけど、どんどん最低なことしかおもいうかばんくなって、あかん!と飛び起き、眼鏡かけんまま完全に濃霧警報な視界のまま本棚いって適当にもそもそ本とりだして、そしたらまたおかしな本を選んでしまって、昨夜はこれを4年ぶりぐらいに再読しました。

ハイドラ

ハイドラ

当時はうっわーきっつーイタイイタイイターイ!ておもいながら読んでた記憶やけど、いま読むとなんか、あーあるね、それね、はいはい、とかって結構な既視感で(病気的な部分とゆうより人対人の感じとかただの女子的な揺れなど)、思いの外すんなり感情移入しちゃったけれど、全く救いはないおはなしやな。金原ひとみは身体はる系作家としてとてもリスペクトしています。

寝れないついでに色々本よんだー。



ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

絵本のような写真集のような報道誌のような実験詩のような、まあ実際例の911の話やし装丁も無駄に凝っていてひっくるめてアートですとか自称したがりそうなちょっとめんどくさい匂いがぷんぷんな本やので、本屋さんで5回ぐらい手にとってぱら読みしては戻す、みたいなこと繰り返してたんやけど結局買っちゃった本。疑って読み始めたのに、ちゃんと読むとちゃんとしっかり良かった!ありの場所となしの場所、手のひらのYESとNO、間借りの人とおばあちゃん、パパの手紙。事実を受けて飲み込んでただ素直にいきていく人たち、こんなに大惨事の後のおはなしやのに、悲嘆に暮れるわけでもなく卑屈になるでもなく、悲しいとか憎いとか形容詞で騒がないけれど切実さはもう隅までひたひたで、最後のシーンはまじでうわっ!と胸が痛くなりました。2300円(高い!)の価値はあるなっとおもったけどこれ、ほんまに映画化なるんか?



わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

臓器提供のためだけに作られた遺伝子組み換えっ子ちゃんたちの施設のはなしで、たぶん現実はまだここまで人間の科学進歩してへんやろから結構SFなおはなしなんかもやけど、施設の子供たちがめちゃ素朴に育ってて、思春期の性への目覚め方とか生々し!ヤリまん子ちゃんヤリちん子ちゃんだらけやんか!オイタが過ぎます!てきっとそんな読み方をしてはいけないね……これまた映画化されとるらしい感動大作らしいですけど、わたしとしては科学の進歩の残酷、とかより田舎の子供らが純朴に悶々としている小説といった印象でした。



蛇蠍のごとく (文春文庫)

蛇蠍のごとく (文春文庫)

向田邦子はエッセイをちらちら読んでた程度で作品ははじめてちゃんと読みましたが、超よかった。所帯染みていることの美徳とゆうのか、生活が匂い立つようでいて、部屋で夕方、読んでたら外からどっかの家から大根煮てる匂いがしてきてなんか突然泣きそうなった。人物の名前の付け方とかもめちゃよくて、塩子ちゃんやで!いい名前やわ〜。ちなみに職場での呼び名はゴマ塩。名前もしかりやけど食べ物のシーンがなにかと多くて、タクアンを歯の土手でしゃぶる若者とか、なんかそのピンポイントなチョイス、すごくない!?ストーリー自体はがっぽり不倫ものやし、塩子は想像妊娠までするし結構しんどい感じなんやけど、描き方がじめっとしてなくて軽やかで要所要所ぷ!と噴出しちゃう、ファニーな小説でした。



トイレでぱらぱら読んでるんやけど、ユリイカってもうこれ完全に詩の雑誌じゃないよね!食べ物のことに饒舌な菊池なるさんは相変わらずおもしろい!そして朝吹真理子氏はおやつ、おかしの存在を全否定なすっておった、うーきっとわたしはこの人の小説は絶対楽しめないであろう……って、読んだことないけど確信したわ!



BUBKA (ブブカ) 2011年 11月号 [雑誌]

BUBKA (ブブカ) 2011年 11月号 [雑誌]

加護ちゃんは毛薄くてもかわいいよ……



巻頭の唐田知明氏インタビュー超あつい!死刑囚大全もおもしろい!でも餃子の王将を悪くゆうのはやめてください!


あ、わたし本とか好きやけど断じて活字中毒とかゆうのではないからね!だってあれやろ、活字中毒の人はもうなんでもいいから文字読んでいたくて、家電の取説からおかしの原材料まで熟読するらしいやん意味わからん。わたし取説は読まん派やし、とゆうか、わたしはおもしろくないもんは一文字も読みたくない!