5.2月
普通に労働。特筆すべきことはなし。帰って音楽の宿題。とある映像用の音楽で、お題のキーワードを出されていてそれをもとに短い3曲をつくらないとなんやけど、キーワードから物語をこっちで作らないと曲も作れないので色々難航している。
5.3火
朝から宿題の続き。録ったデモを編集して先方に送る。そしたらもうがんばったでしょ〜って気になって、ふらっと近所のブックオフに行く。我が町はまともな本屋さんが本当に一件もなくって、いちばんちゃんと文芸もんを置いてる本屋はブックオフという体たらくなのです。ひさしぶりにこってりした壮大な小説が読みたくて、佐藤愛子『血脈』のぶっとい文庫上中下を揃いで購入。I田さんが、愛子タンすごいよ!っておすすめしていたのを思いだしたので。読み始めたらめっちゃおもしろい。ひさしぶりに小説を夢中で読んでいる。でも先日ツアーのときにMちゃんちでヒップホップ講義を受けてMC漢の『ヒップホップドリーム』を激しくおすすめされたので実は昨日労働帰りに買って、それも『血脈』と並行して読んでいる。どんな食べ合わせ(読み合わせ)て感じやけど、読書ってたのしいね☆
- 作者: 佐藤愛子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/01/07
- メディア: 文庫
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- 作者: 漢 a.k.a. GAMI
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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5.4水
普通に労働。ゴールデンウィークで非常に忙しい。ぐったり帰宅して、家では母親教室用の作文とずっとにらめっこ。この作文は非常にしんどい内容なので、書いていてもとても精神的に参る。
5.5木
普通に労働。世はまだゴールデンウィーク。昼過ぎにどうやらそこそこ有名ならしい格闘家の人が来店しておられ、エグザイルみたいな見た目とは裏腹に、他のお客さんからサイン求められても笑顔で応じるし我ら従業員にもすごく気さくにしゃべってくれてめっちゃええ人やったのやけど、ちょっと知りたくなかった一面を垣間見てしまって勝手にすごくつらくなってちょっと泣きそうになった。わたしは男たるもの弱ってるところは絶対見せて欲しくない、虚勢を張ってでも強がり続けてて欲しいのやけど、そうやって生きてる人がこっそり見えないところで弱っているのを見ちゃったりするとめっちゃ心わしづかまれるというか、きゅんとしてしまう。エグザイルにいそうなこんがり日焼けしててムキムキマッチョな格闘家なんて本来全然興味の対象には入らないのやけど、ちょっととある部分をうっかり知ってしまったらお帰りの頃にはちょっと胸がチクチクする感じになっていた。あぶないあぶない。
5.6金
飯田さんとの恒例企画、母親教室の日。14時飯田さんが我が家にやってきて、コントの練習。それからしばしおしゃべりしたり、今回わたしが読む作文を見てもらったりしつつ、準備してふたりで阿佐ヶ谷へ。雨が降りだした。よるのひるねについて、コントのリハなどしつつ、準備しつつ、店主門田さんと談笑しつつ、雨なので外でお客さん待ってもらってるのも悪いので開場前に早めに入ってもらうことにして、わたしと飯田さんはバーガーキングへ移動してコーヒー。開演寸前に戻ると、今回もぎっしりお客さんいらしてくださってて感激。まずはコント、今回のコントは相当おもしろいと思うのやけど、意外と笑い声は聞けず。だってわたし、段ボールで最後ニワトリさんになるんですぜ! この飯田さんが作ってくれた段ボールニワトリがわたしは相当気に入ってるので、結局この日最後のライブまでずっとニワトリの恰好でやりきりました。コントのあとはわたしの作文発表コーナー。この作文の内容は本当に来てくれた方にしか知られたくないのでブログなんかには書けませんが、わたしはこの作文を1か月ぐらいずっと書いてて、こんなに長時間かけて文章書くのはひさしぶりで、しかも内容が内容なので結構この1か月はメンタルヘビーな日々でした。でも、作文にすることによって結構自分の中でモヤモヤが整理できた気もする。この作文の途中経過のようなものを先月飯田さんに送って読んでもらってて、それを踏まえてあのニワトリさんのおかあさんごっこのコントを飯田さんが書いてくれて、そして最後この日わたしは『卵のエチュード』を歌ったのやけど、この曲、書いた時には自分では気づいていなかったけど、ものすごくこの歌は生まれ出ずる苦しみというか、生命の誕生という悲劇の歌であり、わたしあんまり普段はライブ中に歌詞を噛みしめながら歌うとかなくって結構ライブ中は冷めきった状態で歌っているのですが、この日は、あのコントやり、あの作文を読み、そしてトークで飯田さんと「産んでくれてありがとうって言葉の気色悪さ」について語らったあとだったので、わたしは自分で書いた歌詞をものすごくまざまざと噛みしめながら歌ってしまい、そしたらどんどん混乱してきて、最後大サビで歌詞飛ぶという醜態をさらしてしまいました。ああ、この曲は、産んでくれてありがとうって言葉の気色悪さを卵が割れて黄味が産まれることにかぶせてたんやな〜と、自分で書いておきながらあれですが、あんまり気づいてなかったことをしみじみ噛みしめました。そう、去年ミュージカル「二十四の瞳ちゃん」やったときも、飯田さんの脚本によって、わたしは数年前に書いた『朝も昼も夜も』という歌が実は母親への歌やったと気づかされたんやけど、今回も飯田さんに気づかされました。イベント終わったあとは、物販やサイン会やお客さんとのふれあいコーナー(というかバータイムなよるのひるね)でお客さんとおしゃべり。連載がはじまる『特選小説』の編集Oさんがお客さんとして見に来てくださってて、終わった後、連載コラムページの試し刷りなるものを持って来てくださって、手に取ってみるとウワーッすごい! いよいよ連載と言う感じ! とふたりでうれしくて興奮する。なんやかんやで我らの足立区へ帰る終電も近づいてきたのでバタバタと片づけて帰路。そして最寄り駅について、飯田さんとふたりで朝まで飲んで楽しかった。ひさしぶりに大好きな飯田さんと16時間ぐらい過ごせて、わたしは満足じゃ◎
5.7土
朝帰りで、ちょっと寝てはすぐやっぱり起きちゃって、しばしゴロゴロしてたけど寝れないので苛々しちゃって起床。お昼すぎに家を出て、新宿、花園神社、今日は唐組の「秘密の花園」東京公演初日、わたしは唐組大ファンなので、なるべく最前列かぶりつきで、役者さんの唾液や汗や、それから演出の水などをどっぷり浴びながら楽しみたいタイプなので、はりきってはやめに整理券引き換えに行く。楽屋テントにいてらした久保井さんにちょっとご挨拶して差入れを渡したりしつつ、まだまだ開場まで3時間くらいあるので、近所のジョナサンへ入って、文章の宿題をやる。すっごく真面目な顔してファミレスでパソコンなんか開いちゃってるけど、わたしは下ネタコラム(第二回目の特選小説の連載分)を真剣に書いてるわけで、なんか、我にかえると、自分なにしてるんやろ!? て恥ずかしくなる。途中で筆が止まり、『血脈』読んだりしてたら良い感じの時間になってきたので再び花園神社へ。紅テントの周囲に人だかりが出来ている。18時半になると、整列の掛け声がかかり、300人ぐらいの大人たちが綺麗に参道に整列。そして順番に入場。テントの中に入るあのドキドキワクワク感、ほんまにただの劇場とは全然違う特別の興奮。そして無事最前列の下手のはしっこをゲット。東京初日で超満員で、劇団員さんの「みなさまもう一歩前へ、前後左右畳の目が見えなくなるまで詰めてください」て声にみんなお客さんたちはニヤニヤうれしそうに協力する、そう、このすし詰めアウシュビッツ感もまた楽しくて不思議と全然嫌じゃないのである。そしていよいよ開演。もう最高やった! 去年の春公演『透明人間』ではじめてわたしは唐組を拝見して、こんなにおもしろいものを知らずに30年間生きてきたなんてわたしはなんて愚かやったのか! と思ったくらい、本当に衝撃的やったのやけど、この『秘密の花園』はさらにさらにわたしの大好きな要素だらけのお芝居やった。唐組のなにがすごいって、まずすさまじく詩的なセリフの怒涛の言葉責めなのやけど、戯曲で読むと確かにすごく美しい文章なんやけどそれを役者さんたちは吉本新喜劇ばりの、誰もがあははって笑っちゃえるような大衆性というのか親しみやすさに落とし込んで伝えてくれる、全然アーティスティックを気取っていないかっこつけていない、でもめっちゃ気品は保たれている、っていうなんか色々奇跡的なバランスでおもしろい。この『秘密の花園』はもうコントかっていうぐらいの水責めのシーンが何回もあって、ドタバタ喜劇にも思えるんやけど、でも最後はほんとに泣いちゃうし、もう全部詰まってるんです! あー楽しかった、ほんとに夢のような現実を忘れさしてくれる2時間、テントの外に出るといつもの新宿の大都会が広がっている不思議。終わって久保井さんにご挨拶だけして帰ろうと思ってたけど、飲んでってというお言葉に誘われるがままについてってテント宴会にも混ざることに。なんかテントを建てるところも少し見学さしてもらっちゃったから、こうやってじっくりテントの中を見渡してるだけで結構感動しちゃう。柱とかをしみじみ眺めてひとりで飲んでたら、みなさん話しかけてくださって、土屋さんや辻さんともおしゃべりできて感激やった。『秘密の花園』わたし唐組知ってまだ1年でまだ3本しか拝見してないけど、大大大好きな作品になっちゃったから、これはあと何回か見に行きたい! いや、行ってしまうことでしょう!
5.8日
昨夜の秘密の花園の余韻に浸ってぼんやり半日過ごし、洗濯とかそうじとかして、ちょっと文章の宿題やったりしてでも進まず。夜は新宿でバンドのスタジオリハ。ベアーズの編成での練習。キクイさんがおもしろ提案をたくさんしてくれてありがたかった。ベアーズはギターの石井さんがいないのでちょっと不安やったけど、これはこれでおもしろいバンドになりそうやで! だから5月15日、西にお住いの方はぜひ難波ベアーズにお越しくださいネ☆