9.30~10.6日記

9.30月

いつも月曜は労働なのだけど、今日は我が職場、店内のソファー全部を業者がクリーニングしているとかでおやすみ。よし、ひさしぶりに裁判傍聴へ行こう!と朝から霞が関東京地裁。手荷物検査を受けて、タッチパネルで本日のメニューを見ると、罪名「殺人」の裁判があったので早速その法廷へ。平成29年に老人ホームで介護ヘルパーが入所者を溺死させてしまった事件の審理だった。被告は25歳、中肉中背色白眼鏡で、おぼっちゃん感のある男の子だった。この日は証人尋問で、老人ホームで事件当日、一緒に夜勤を担当していた上司が証言台に上がっていた。老人ホームの、認知症の方の介護介助は本当にたいへんで、便失禁(うんこもらすことをこう言っていた)も多く、漏らしたうんこを全身に塗りたくってベッドもうんこ塗れ、みたいなこともよくあるらしい。この日も、被告は担当していた被害者が便失禁し、ベッドも汚していたためカッとなってやってしまったらしい。事件が起きたのは午前4時、別フロアで勤務していた上司のピッチが鳴り、被告から「○○さんがお風呂でおぼれたので救急車を呼んでください」と言われた。なんでこんな時間にお風呂にいるんだ?と思い、かけつけると被告が風呂場で被害者を心臓マッサージしていた。119番通報し、AEDと被害者の個人情報ファイルを持って(救急車に乗る際に必要なため)、再び風呂場に行き、ふたりで心臓マッサージ。しかし効果なし。そもそも夜勤中に風呂に入れることはまずないのに、なぜ?と思いたずねると、「目をはなしてしまいました」という。被告は目をはなしていた間に溺れていた、事故だった、と殺意を否認しているのだけど、司法解剖の結果、喉の骨や肋骨など複数個所骨折していて、被告が首を絞めた後、風呂場へ連れていき浴槽に投げ入れてお湯を入れ、溺死させたんじゃないかと言われている。うーむ。途中何度も休憩があって中だるみしてきたので法廷を出て、一件しか見てないけどなんとなく気が済んだので東京地裁を出て、丸の内線で本郷三丁目。もはや行きつけの名曲・珈琲麦。ピザトースト(小)とアイスコーヒー。

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先週からゆっくり読んでいた高橋ユキさんの『つけびの村』を読み終える。うわさ話って恐ろしい。コープの寄り合いこえ~。感想は次の円盤ワンマンの新聞で書こうと思います。夕方帰って、パソコン開いて書きかけの小説の続きを執筆。原稿用紙8枚分くらい書いて詰まってしまったので終了。

 

10.1火

4時起きで朝から普通に労働。今日から消費税が上がったため、我が職場も料金一斉値上げ。出勤してびっくり、だいたいのメニュー100円上がっていて、アイスコーヒー750円。うそだろ! 高すぎる! パフェもだいたい1000円になってて、1300円のもあって、さすがに高すぎでしょ! いつの間にこんな高級喫茶になったんやろ。まあわたしはただのアルバイトなので何をゆう権利もない。時給は1円も上がっていないので接客は変えない。しかし、こんな高いのにお客さんは来る来る来る。今日も忙しい一日だった。いつもより1時間早く上がって、急いで浅草へ。今日はとある企画で、作家のA松R市さんと俳優M浦Y也さんの対談で、わたしはライターとして参加。夕方からホッピー通りの居酒屋で飲みながら対談収録。会話は弾みに弾んで大盛り上がり、収録は2時間弱だったけど結局11時頃まで6時間、飲みに飲んだ。ものすごい話をたくさん聞いた。その模様は某媒体で、11月?頃にはお読みいただけると思うのでおたのしみに。というか、わたしはこれから鬼のテープ起こしをして対談をまとめるという重大任務があるのである! すごく面白い対談だったので、つまらなくしないように頑張らないと。

 

10.2水

よしゃ、テープ起こしやるぞ! と思うも、家だとやる気が起きないので、パソコン持って、今日も名曲・珈琲麦に籠る。いちばん角のひとり席で、モーニングを食べてパソコンを開け、いざテープ起こし! いや~これが超過酷であった! 2時間弱のを起こすのに6時間かかった。わたしの能力の問題? でも内容が面白いので、キイを打つ手が止まらない。キーボード打ちすぎで左手が痛くなった。今更やけど骨折以降わたし左手がやっぱり変な角度にしか曲がらなくて、なのでピアノ弾くときもパソコン打つときも左手が変なところに力入っててすぐ痛くなるんである。これは困りものだな。しかし6時間も喫茶店に居座るのはちょっと気が引けた。けど、麦はそれなり広いから満席にはならないし、店員さんはほったらかしてくれるので居心地よく仕事がはかどった。籠って書き物するにはもってこいの素晴らしいお店。でももちろん2回追加でコーヒー頼んだよ。わたしも喫茶店員なのでわかるのだけど、一応2時間にワンオーダーはマナーかな?と思います。いや~よく働いたわ~という心地で、夕方店を出て帰路。帰って赤松利市さんの新刊『犬』を読み始めた。

犬 (文芸書)

犬 (文芸書)

 

 

10.3木

このところふくらはぎがかゆ過ぎて掻きすぎて流血していて、もう何か月もずっとこんな状態でどんどんひどくなってるので、朝イチから皮膚科へ。オープン10分前に行ったのにもう6人待っていた。しかもそのうちのひとりの清水さんとゆうおっさんがめっちゃめんどくさい感じのおっさんで、「ヒグチさん~」と呼ばれてるのに聞き間違えて入っていこうとするし、入ったら入ったで、中で大きな声で先生と話し込んで25分出てこなかった。そしてその後隣の処方箋薬局でもずーとおねえさん捕まえて大きな声でわーわーゆってて、みんなたいへんやな~と思った。わたしの足はただの乾燥肌をこじらせてるだけらしく、塗り薬をもらって一瞬で終わった。ついでに1年じゅうひどい手湿疹を相談したらそっちの薬もくれた。病院終わって、パソコンもって、今日は近所のファミレスガストへ。パソコン開いてたらしらん番号から電話かかってきて出ると、さっきの処方箋薬局からで、「保険証返し忘れました~」といわれる。微妙に遠いから取りに行くのめんどくさいな~と思ってたら、ガストまで持ってきてくれるとのこと。15分後、おねえさんが持ってきてくれた。ガストで3時間ほどパソコン開いて昨日テープ起こしした原稿とにらめっこ。 なんと14000字もあるのである! どんなロングインタビューやねん。なので読み返すのも結構たいへん。でも内容が面白いので夢中で読んでしまう。さすがに長すぎるので削らないといけないのだけど、どこも面白いので削れる場所がない。困った。3時間ねばって、13400字までしか減らなかった。チーン。帰ってもパソコンとにらめっこ。してたら夕方、ピンポン鳴らしまくり扉をどんどん叩く人が出現。わたしは宅急便以外は居留守をきめこむスタンスなので、完全無視。電気ついてるしたぶん居留守ばればれだけど、完全無視したった。夕方からは腹痛&腰痛が激しく、ほとんどベッドで呻いていた。ただの生理痛なのだけど、普段はわたし生理痛軽い方なのやけど何か月かに一回強烈なやつが来る。今日はその日。労働休みでよかった。夜、インタビュー原稿をいったん編集さんに送信。

 

10.4金

4時起きで朝から普通に労働。値段が全部変わったのでまだ覚えられておらず、いちいちメニュー見ないといけないのでめんどくさい。レジのボタンも変わったので油断していると間違えて打ってしまう。今日話していたら、まだ入って半年でよく休む19歳のメンヘラも時給1100円もらっていることが発覚(先週の日記参照)。もうあかん。となり、店長、ではなくひとまず話しやすい副店長S水さんに相談した。すると店長にかけあってみる、とのこと。これで時給上がらんかったらさらにショックやから、ゆわんかった方がよかったかな~と思ったけど、ゆったらゆったでちょっとすっきりしたのでやはりゆってよかった。仕事あがって紀伊國屋書店に寄り、出たばっかりの鈴木智彦さんと溝口敦の『教養としてのヤクザ』を購入。 

教養としてのヤクザ (小学館新書)

教養としてのヤクザ (小学館新書)

 

新書を買うと、大人になったな~と思う。新書っておっさんの読み物とつい最近まで思っていた。ところで昨日皮膚科でもらった薬がすごい。まだ塗り始めて一日しか経ってないのに、もう全くかゆくない。一瞬で治った。病院の薬ってすごいな~。

 

10.5土

起きて、お風呂入って洗濯。しかし暑い。もう10月なのに。上の階のおっさんはまだエアコンをつけている模様。室外機がわたしの窓の前にあるので、稼働しているとすぐわかるんである。ちょっと前からわたしの中で和歌山カレー事件ブームが起きていて、我らが帚木蓬生さんも『悲素』という本を書かれているのでそれをちょびちょび読んでいる。 

悲素

悲素

 

帚木さんは小説家でありながら現役医師なので、カレー事件のときは医師として現場に呼ばれていたそうな。 午後から駅前の焼き鳥屋さんで差し入れのからあげをたくさん買って、御茶ノ水。今日は劇団唐組の秋公演『ビニールの城』が初日。御茶ノ水猿楽通り沿い特設紅テントへ。楽屋テントが新しくなってて全部真っ赤でかっこいい。みんなにご挨拶して、久保井さんに差し入れをお渡しししばし歓談。まだ開演まで時間があるのでてくてく神保町へ。神保町とゆえば喫茶店。ラドリオに行ったら満席ですと言われたので引き返してさぼうる。そしたらさぼうるも満席で並んでいた。でもわりとすぐ席があいた。しかし土曜だからかさぼうるも超繁盛していた。さぼうるに来るとあの色を選べるカラフルなクリームソーダに惹かれるんやけど、甘々なのはあまり口が欲さないので結局いつもアイスコーヒー。2時間くらい読書し、夜、再びテントへ。18時半から整列して入場。わたしは今回スタッフなので、あんまり前に行くのも厚かましいかと思ったけど、最前列の右端だけぽこっと空いてたのでこれは行くっきゃないと思って最前列をゲット。公演は…すばらしかった。稽古場でなんどか拝見してたけど、やっぱり紅テントの中での臨場感はなにものにも代え難く、しょっぱな主演稲荷さんか花道から歩いてくるだけで鳥肌がたった。ネタばれになるからあんまり書けないけど、今回の『ビニールの城』はいつもの唐組とちょっと違う、オトナな戯曲で、捨てた人形を探している元腹話術師朝顔と、その朝顔のアパートに封を切らずおかれていたビニ本の中の女モモと、モモが嫁いだ夕一との三角関係なんだけど、みんな奥ゆかしすぎる故にうまくゆかず、朝顔がとある部分で歌う男歌があるんだけど、それを歌ったあと、客席で隣に座っていたおじさんが小さい声でぽろっと「かっこいい」ってつぶやいて、それがわたしめちゃくちゃうれしくって、作曲者冥利に尽きるわ~としみじみ思った。モモがビニールの衝立て越しに朝顔に語るシーンと、モモがビニ本の女に戻りますっていってぱしゃぱしゃ撮影されるシーンが悲しくて悲しくてわたし大号泣。そしてラストの屋台崩しからのモモの最後がうつくしすぎて悲しさとうつくしさで感極まりすぎて涙腺決壊。あああ本当にたいへんな作品です。いままでも唐組の芝居はいつだって最高だけど今回はほんとに異常。みなさん絶対見に行ってくださいね! 終わって初日テント打ち上げにお邪魔。紅テント常連客のみなさんとおしゃべり。音楽も褒めてもらえてうれしかった。こんなすばらしい作品にほんのちょっとでも参加できたこと、一生もんの思い出やとしみじみ噛み締めた。

 

10.6日

4時起きで朝から普通に労働。昨夜からの落差で労働がつまんなすぎて落ち込む。新メニューのシフォンケーキがよく出た。シフォンケーキておいしいの? こうみえてわたしはケーキとかスイーツと呼ばれる類のものはあんまり興味がない。お菓子はすぎだけど。ケーキをわざわざお金出して食べようとは思わない。あ、でもアツ子さんのケーキは特別。アツ子さんのケーキはいつでも食べたい。幻の喫茶宵待草が今月だけ復活とのこと。絶対行かなければ。行く。