2.11~17日記

2.11月

4時起きで朝から労働へ。祝日なのでばたばたと忙しい日だった。忙しすぎて食器が足りなくなり、洗っても洗っても洗い物が終わらない。これはわたし、家でもそうなのだけど、流しに洗い物がたまるのがほんまストレスで、食器類はすぐに洗いたい。が、職場だと当然洗い物以外にも仕事は山のようにあるのでそうもいかず、気づいたら洗い物の山が出来ていて、これが地味にストレス。ぐったりして帰宅。夜はアマゾンプライムで『大阪蛇道』という映画を見た。ら、なんとわたしがここ半年ほど前からずっと気になっていた、ツイッターでフォロワーさんのリツイートで時々タイムラインに流れてくる顔だけでなんとなく好みでかっこええな~と思っていた人が主演でびっくりした。坂口拓さんというその人は俳優でもあり、今はいちばんはアクション監督さんらしいんだけど、顔つきとヒゲと体型、全部のバランスが絶妙で、わたし容姿だけでタイプとかあんまりそういうのないつもりやったのやけど、この人はタイムラインに流れてくる顔だけでいつもどきっとし惚れ惚れしていた。アクション専門の俳優さんだけあって、超強いヤクザの役なんだけど、とにかく動きがきれっきれで、動いているところを見たら尚更惚れた。映画としてもたいへんおもしろく、仁科貴さんもめっちゃよかったし、なんでわたし今まで見てなかったんや~。この監督、大阪のネオヤクザもの三部作を撮っているらしいので全部見よう。

 

2.12火

朝から普通に労働へ。午前中は雪がぱらついていた。雪なのに平日なのにまたしても忙しくてやられた。新人ちゃんが入ってきて、19歳、はじめてのバイトではじめての一人暮らしだというたいへん初々しい女の子。こわいもんで15歳も年下ということになる。ひえ~。年齢差ありすぎて何をしゃべったらいいかわからない。せめてお局さんと思われないようになるべくへこへこへらへらするよう気を付けよう。帰って、明後日のIKAZUGOKEワンマンのおみくじを作った。下ネタ恋おみくじ、ほんまのおみくじを冒瀆しているとしか思えないひどい内容三昧やけど、考えていたら結構たのしくて後半のりのりで書いている自分がいた。コントのセリフの練習、ラップの練習、ダンスの練習などして寝た。

 

2.13水

昼から相方飯田さんが家にやってきて、明日のワンマンの練習。コントもののセリフ合わせをやり、ラップの練習、ダンスの練習をやり、通し練習を3回ほどやってばっちり。途中、飯田さんがわたしのマイハッピーお葬式に合わせてベッドの上で飛び跳ねてオタ芸を打ちはじめて爆笑。掛け声が「ヘイっヘイっヘイ、葬式!」で、なんじゃそれって感じ。18時半頃まで練習して解散。夜、先週からちょびちょびやってるけど全然進まない内職仕事をちょっとやって、しかし途中で意味がわからなくなって中断。先方に質問を投げて終了。これ、ほんまに終わるんやろうか。わたし、出来るんやろうか。じわじわやる気が失せて行っているのも事実。うーむ。

 

2.14木

寒いので布団から出られず、10時半頃までうだうだ過ごす。意を決して布団から出てお風呂入ってライブの準備。ピアノの練習。冬はピアノの鍵盤が氷のように冷たいのでピアノを弾くのにもエイヤっが必要。コントのセリフ練習をしてラップの練習をして、ダンスの練習をして準備満タン。駅で飯田さんと待ち合わせして、いざ六本木。行きしなの電車の中で飯田さんはおみくじ作りをはじめていて、えっここで!?とびびる。小吉、お花畑でうんちする、とか書いていて、傍目に見たら完全にいかれた人である。乃木坂駅から六本木へ歩いて向かう。六本木、西麻布界隈なんて普段縁がない来ることがない土地。でも民家もふつうにあって、どうゆう人が住んでいるのやろうか。スーパーとかあるんか? 明治屋しかないんちゃうん。なんて思いながら会場へ。入ってステージやスクリーンの配置などをスタッフさんと相談しつつ、リハ。今日はワンマンなので時間に余裕があったので、全体の通しリハをさせてもらえた。ありがたい。ポンだしと呼ばれる、音楽をポンと出すタイミングなども、一回のリハでスタッフさんばっちりやってくださり感謝。物販を並べて開場。今日はフードでリリーさんがおでんを出しているので、いい匂いが漂いはじめおなかがすく。楽屋でセリフ合わせなどをしつつ、今日は激しめの踊りもするので柔軟体操。飯田さんは仕込みの電飾つき段ボールをガムテープで下半身につけたりしてて爆笑。飯田さんはここ1年くらいで手の込んだ演出が増えたように思え、その度毎回こうやって身体にブツを仕込むことになっているのやけど、何も知らん人が目撃したら完全にどうかしているイカれた光景で、わたしは毎回間近で拝めてたのしい。オンタイムで開演。最初わたしの賛母歌をふたりで歌い、スクリーンを幕のようにして途中で幕があがっていくという飯田さん発案の演出がなかなかキマっていたと思う。そこからわたしのソロをやって、途中飯田さんが例のオタ芸を打ちながら乱入。みんな引くかと思いきや、結構会場がオタ芸で盛り上がっていた感触。そして一部ラストでは一個目の山場、レディーガガのバッドロマンスで張り切ってダンス。楽しかった。普段のライブでは基本ピアノの前にじっと座って動かないので、ダンスって真逆やけど、意外とこれがやってて楽しかった。身体を動かすのは気持ちがいいですね。二部はバレンタインクッキングコントをやってラップではたまた踊り狂い、飯田さんのソロを挟んでわたしは楽屋で水着に着替えて、罵倒~新曲ラップ「恋の虫」を歌い、最後は定番「後家殺し」をやって客席を投げ銭おみくじ箱を持ってまわって終了。みなさんたくさん投げ銭くださってたいへんありがたかった。感謝感激。わたし→てんとう虫の水着、飯田さん→ゴキブリの水着、で最後に記念撮影してひとはしゃぎし、お客さんにジュースおごっていただいたり至れり尽くせり、おでんもいただいておいしかった。着替えて片づけて帰路。足立区帰って、居酒屋で精算をしつつ、3時頃まで飯田さんとふたりで飲んだ。あ~退院出来て、またこうやってライブが出来て本当よかった。たのしい一日だった。

 

2.15金

3時間くらい寝て起きて今日は朝から駒込病院へ。レントゲンして血液検査して診察。今日は主治医がちゃんといた(前回の通院時は主治医は緊急手術が入ったとかで全然知らん先生の代診だった)。抗生剤はなんと6カ月は飲まないといけないらしく、6月末まで飲まないとあかんと宣告される。えーめんどくさい。でっかいカプセルを一日3回3つぶずつ飲んでいるのだけど、これが飲んだあと口の中にニガニガが残って地味に気持ち悪いのである。診察終わって会計に並び、終わってお薬に並ぶ。2カ月分を渡されたのだけどこれが凄まじい量で、大袈裟じゃなくジャンプ1冊分くらいの質量。ずっしり重い。かばんがぱんぱんになる。病院の外に出ると雪がぱらついていた。今週はほんとに毎日寒い。100円バスで巣鴨に出て、喫茶ポピーというお店に入る。

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13時までモーニングをやっていたので、遅めのモーニングを食べながら読書。文學界未映子さんの新作『夏物語』を読む。

 

文學界 2019年 03 月号 [雑誌]

文學界 2019年 03 月号 [雑誌]

 

 

『乳と卵』の緑子ちゃん、巻子、夏子ものの続編。これは読みたかったやつ!とほくほくと読む。前篇だけで500枚あるのでかなりボリューミー。でも読み終わるのが勿体なくて、ゆっくりじっくり読む。帰って、昨日あんまり寝てないのでなんとなく眠い気がして布団に入る。しかし特に眠気は来ず。起きて、失敗して帰ってきた請求書をもう一回書いたり、メールの返信をしたりして、あとはぼんやりこたつでテレビ見たり動画でザ・ノンフィクションの新・漂流家族の回を見てなんとも言えない気持ちになったりして適当な時間に寝た。

 

2.16土

7時に目が覚め、お風呂に入って、さあ今日何しよ。特に予定はない。今月は定期を買ったので電車に乗らないと損な気がしてとりあえず駅へ。豊田道倫さんの「♪明日わたし何をしよう 駅について決めよう~」を歌いながら電車に乗って、湯島で下車。そこから湯島天神の方へぶらぶら散歩して、そのまま本郷三丁目まで歩いて、名曲喫茶・麦へ。ここは名曲喫茶だけど、渋谷のライオンみたいにごりごりではなくて程よく所帯染みていて、ソファーのシートとかも可愛くて好き。モーニングのメニューが豊富で、ハムエッグトーストを選択。

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寒かったけどここはコースターが銀で可愛いのでアイスカフェオレを頼んだ。わたしはあんまりグルメな方の人間ではないのだけど、喫茶店グルメは結構好きで、ひとりでちょっと遠出してモーニングをキメるのは趣味のひとつ。モーニングって、値段も手軽やし量もそんな多くなくて食べやすくて、色々ちょうど いいのであーる。モーニング食べながら、未映子さんの『夏物語』の続きを読む。1時間半ぐらい読んで店を出て、また湯島まで散歩がてら歩いて電車に乗って帰宅。いよいよ締め切りが差し迫ってきたので、午後は例の内職仕事をかりかりやる。文章を書くのだけど、色々すごく事細かに決まりがあって自由度はなく、それでいて自分で考えて書かないといけないので絶妙に難しくて、正解がわからず、なかなか文字数が増えない。なんとか一応書けたので、えいやっと夜先方に送信。やりがいはあまりないのに、なんか疲れた。

 

2.17日

4時起きで朝から労働へ。労働中、お客さんのかばんから落ちたらしい、トゲトゲの形をしたスーパーボールみたいなものが床に転がっていて、じいじがそれを拾おうとして失敗して落とし、転がし、みたいにひとりで悪戦苦闘している様が、玉転がししてる猫みたいとゆうかなんとゆうか、じいじは体躯がちんちくりんで、映画『ダークナイト』に出てくるペンギンと人間の合いの子みたいなやつに似てるんやけど、そんなペンギン人間が玉転がしてるの、可愛くて面白すぎて爆笑。それから先日入ったばっかりの19歳の新人ちゃんを、Aくんとゆう25歳男子の同僚が早速ごはんに連れて行ったらしく、二人とも満更でもない面持ちで仲良さそうにしていて、おやおやって感じ。鬼忙しいけど、みんな楽しそうに働いていて、平和といえば平和な職場。仕事終わって、夜はミュージカルの打ち合わせのために秋葉原。空き時間、ベローチェに入って未映子さんの『夏物語』の続きを読む。観覧車のところで胸がいっぱいになってひとり泣きそうになる。

「子どもんときに誰かが教えてくれたんやと思うねんけど、誰やったんかな、観覧車ってさ、横からみたら薄いし、打ちあげ花火みたいやし、すかすかやし、どう考えてもゆれたりしてこわい感じするやんか。なんかあったら、いちばんに倒れそうやん。でも、どんなに強い風が吹いても、どんなにひどい雨が降っても、大きい地震がきても、びくともせんねんて。観覧車はむかってくるそういうちからをうまく逃して、ぜったいに倒れへんようになってるねんて」わたしは言った。「それ聞いたとき、まだ子どもやったからさ、ほしたらみんな観覧車で生きていったらええやんかって、わりに本気で思ったわ。観覧車を家にして、みんなおんなじ窓から手ふって。糸電話とかで、隣のゴンドラとやりとりしたり、長いロープ渡して洗濯もん干したりな。子どもやったからな、よう絵に描いたわ。世界中に、観覧車がいっぱいある世界。地震がきても台風がきても安全で、みんながおなじように、大丈夫な世界」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー川上未映子『夏物語』
かと思うと次のページの葡萄狩りのところで、家が貧乏なため遠足の葡萄狩りに行けなかった夏子に、姉の巻子が家のタンスや棚や電気の傘に洗濯物ロープを張って、そこに靴下とかタオルとかぶら下げて、葡萄狩りやでってやってあげるシーンで号泣。もう、ページめくるごとにすさまじいシーンを連発してくる、未映子さんの今作、まじでやばい。

ひと段落して夜、待ち合わせの時間になったので、待ち合わせの四文屋へ。C絵ちゃんとI田さんと3人でミュージカルミーティング。主宰で何本もお芝居を打っているC絵ちゃんに、予算の組み方から詳しく教えてもらいたいへん勉強になった。当たり前やけど、お芝居をつくるのにはお金がかかる。何にどれくらいお金がかかって、の総額を概算で出して、会場のキャパが何人で、チケット代をいくらにすれば赤字にならずに済むのか。会場費が交渉次第でまだわからないので、そこをまずは交渉してみないとわからんねってことになって、ひとまず仕事の話はおしまい。そこからはプライベーツな話で3人で普通にたのしく飲んだ。2時間で四文屋は追い出されたので、近くにあった養老の瀧に移動して、閉店まで。こんなところには書けない話のオンパレードだったけど、たのしいひとときだった。