8.20〜26日記

8.20月
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。帰り道、新宿三丁目駅の地下道へもぐるエレベータの隣に、ものすごく大量の人糞が落ちていた。すごい、あんな量一回でひりだせるって、どんな人なんやろう。普通に便器にしたら確実に詰まる量。道端にうんこするって、ホームレスの仕業?とかって発想してしまいがちだけど、ホームレスさんの食料事情からはきっとあんな立派なうんこはひりだせないはず。犯人はどんなやつやのか。気になる。帰って、特選小説の原稿を見直して編集O高さんに送信。夜、泉鏡花の『山吹』を青空文庫で読んだ。先日海神別荘を見に行った際に打ち上げて久保井さんと桑原さんにオススメされたので読んでみたんだけど、えっ鏡花ってこんなの書くの!? と驚きの、ドSMなお話だった。

8.21火
朝から霞ヶ関。今日は午後から病院なのだけど、病院のある虎ノ門東京地裁のある霞ヶ関は目と鼻の先なので、ついでに今日も東京地裁で裁判傍聴。1件目、窃盗。こちらは車上荒らしを繰り返していた二人組の裁判。かたっぽの人が三浦誠己似でかっこよかった。2件目、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反。こちらは被告人水商売のベトナム人のおばさんで、おばさんは何の許可もとらずに風俗行為を行っており、自分だけでなく従業員にも風俗行為をさせていた罪で裁かれていたのだけど、そんなことをしている反面このおばさんはたいへん熱心な仏教徒で、仏教協会みたいなのに入っており、証人に僧侶のおじさんが出てきていた。おばさんは中学生と高校生の子どもがおり、またベトナム人日本語教育にも関心を持っていて、ベトナム日本人学校を建てる夢があるそうな。人間、表と裏があるよねっていうのを見せてもらった。3件目、痴漢。この裁判は傍聴席なんと隣に阿曽山大噴火さんがいらっしゃった。裁判傍聴に来る度にお見掛けしているけれど、隣に座るのははじめてでなんかワクワク。そんなことはさておき、こちらの痴漢は37歳派遣社員のお兄さんなのだけど、とにかく屁理屈をこねくり回すめんどくさいお兄さんやった。しょっぱなから高らかに「黙秘します」と宣言。「何故なら自分はこの裁判を流れ作業で終わらせられたくない、しっかりと裁いてもらいたいので、敢えて黙秘します」とか言いだして、弁護士も話が違うがなって感じになって一瞬裁判が止まる。この屁理屈兄さんは足立区生まれで印刷会社やスーパーの店員など職を転々とし、今現在は大井町でビルの警備員をしている、子ども3人いるバツイチなんだけど、京浜東北線車内で被害者の背後に立ち、スマホを触っていた流れで被害者の臀部に手が触れた瞬間にムラムラきて、そのままスカートをまくり上げて臀部を親指・人差し指・中指の3本で揉んでいたところ現行犯逮捕。という痴漢行為をしておきながら、「身柄拘束されてから頭がくらくらして体調が悪い、歯が痛いけれど治療を受けにいけない」などとぶつくさ文句を垂れており(←黙秘するっていっておきながらめっちゃしゃべるやん)検察官に自分の娘が被害に遭ったらどんな気持ちになるか考えませんでしたか?と問われると「それとこれとは関係ない、自信の家族を持ち出される理由がわからない」などと逆切れしだしておもしろかった。ちなみにこの屁理屈兄さん、同じ相手に3回手をだしていて、被害者の方から要請で今回警官の張り込みが入っており、現行犯逮捕になっていた常習犯なのだけど、「勝手に常習犯にされた。被害者の顔も覚えてないのに」とかってここでもごねる。黙秘しますって高らかに宣言してたはずやのに、めっちゃ喋るやん!って終始そういう裁判だった。3本見終えて午後から病院。東京地裁から徒歩10分で病院に行けるって便利やな〜。病院、いつもの採血で、今回はじめての看護婦さんにあたり、この人が引くほど下手糞で憤慨。針を腕に刺して、そこからなかなか針ポジションが決まらないのから、刺したままピストン運動を5分間やるという謎のプレイをふっかけられた。まじで意味がわからないので「えっなにしてはるんですか?」と訊ねてしまった…。もひとつむかつくのが、なんかこの看護婦さん、声も口調も深夜アニメのノリで、ふにゃふにゃふにゃふにゃ喋るわけ! キー! もー採血とセックスはちゃっちゃと刺してちゃっちゃと抜いてほしい! 診察はいつものように流れ作業で終わり、お薬をもらって帰宅。

8.22水
朝から普通に労働。労働中、沸騰した鉄製の薬缶を素手で握ってしまい火傷。ひさしぶりに火傷したけど、火傷ってまじで痛い。氷握ってても痛いし、何も触らんでも痛い。どんくさい自分を悔いる。最近夜は8時頃に睡眠薬をキメて9時くらいにはベッドにごろんする。寝すぎなくらい寝ている。めっちゃ効く睡眠薬と巡り合ってしまった。

8.23木
朝から普通に労働。終わって紀伊國屋書店ミランダ・ジュライの新刊『最初の悪い男』を購入。

最初の悪い男 (新潮クレスト・ブックス)

最初の悪い男 (新潮クレスト・ブックス)

ミランダ・ジュライの短編集は大好きで繰り返し読んでいて、今回初の長編小説ということで楽しみ。夜はシアターPOOで飯田華子さんの月例企画の物販手伝い。今回のゲストはなつやすみバンドの村野瑞希さん。母と娘のバトルドラマだった。飯田さんの芝居はいつにも増して爆裂していて怖かった。「女の子は家庭のお供え物です」という言葉が忘れられない。よるのひるね店主門ちゃんが見に来ていて、休憩中おしゃべり。門ちゃんからLINEまんがをオススメされる。オバハンSOULという漫画がたいへん元気が出るから読んで、とオススメいただいた。最近どん底モードだったけど、門ちゃんとおしゃべりしたら和んだ。帰りの電車で早速ダウンロードして読む。大阪の破天荒だけど人情深い強烈なオバハン一家のドタバタ劇、ひさしぶりに大阪弁を読んで元気が出た。声に出して読みたくなる漫画。
オバハンSOUL 1

オバハンSOUL 1

8.24金
今日も今日とて朝から東京地裁。今週二回目。今日は9時45分からわたしが追いかけている裁判、今月頭に行った死体遺棄事件のおばちゃんの判決があるのであーる。おばちゃんは前回同様グレーのスエット姿やった。裁判傍聴に行くようになって気になるのだけど、なんで被告人ってみんなだいたいグレーの服を着るんやろうね? なんか決まりでもあるのやろうか? 謎。判決は懲役1年執行猶予3年とのこと。その後、覚醒剤1件、詐欺1件、痴漢1件の裁判を傍聴。痴漢って罪名が「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為などの防止に関する条例違反」って書いてあるときと、「強制わいせつ」って書いてあるときがあって、どう違うのやろう? 裁判の内容を聞いていてもそう違いはないように見える。しかしこれだけ東京地裁に通っていると、裁判官、検察官の顔って覚えるね。おっまたあの裁判官や! あの裁判官の裁判ならきっとおもろい! みたいなね。そういう遊び方をしてるのはわたしぐらいでしょうが。すっかり東京地裁が遊び場になってしまった。しかし今日は阿蘇山大噴火さんを一度もお見掛けしなかった。夕方帰宅し、9月7日のレテワンマンでやる曲を一曲録音して榎本さんに送った。

8.25土
なんか毎週土曜日になるとメンタルが急激に落ち込む。なんでやろう。今日も朝目が覚めても一日を始めるのが嫌すぎて午前中ずっとふて寝していた。今までは不眠症の極みだったから、寝られへんかったからふて寝って選択はなかったのだけど、今はすごい睡眠薬がばっきばきに効くので寝れてしまうから質が悪い。一日10時間とか寝ようと思えば寝れる。寝すぎて身体腐りそう。いやもう腐ってきてるかもしれへん。身体も頭も。門ちゃんのオススメからLINEまんがにすっかりはまってしまった。「オバハンSOUL」と一緒に読むように勧められた「光とともに…」という自閉症の子どもの育児漫画が暗いけど学ぶところが多くてなかなかおもしろく、うっかり課金して読んでしまった。休日、部屋で冷房かけて漫画読んでいる怠惰の極み。今年の夏はずっと怠惰の極みにいる。罪悪感で更に落ち込む。夜、突然スイッチが入り小説を書き始める。原稿用紙10枚分くらい書いて力尽きた。

8.26日
朝から特選小説の原稿の直しをやって、その後お部屋をお片付け。今日は榎本さんがライブの練習で我が家にやってくるのである。そういえばこの家、今までは2週間に一回くらいは誰かが来訪していたので、常にそこそこ来客を迎えられるくらいには片づけていたのだけど、この夏は誰も来る予定がないし、どん底のメンタルだったので全然家のそうじをしていなかった。一応人を迎え入れられるくらいには片付いた。駅に榎本さんを迎えに行く。ちょっとの距離なのに今日は猛暑で激熱で焼ける。夏も終わりか〜とか言ってた先週までが嘘みたい。家の中は冷房ぎんぎんで、榎本さんとお菓子を食べながら談笑しつつ、レテライブの練習。全曲通して練習し、新曲も練習。新曲、かなりいい感じでうれしい。榎本さんは「そう、そういうの待ってた!」ていう音を出してくれるからありがたい。練習のあと、梨やお菓子を食べながらおしゃべり。お互いの近況報告をしつつ、恥ずかしいおばさんのお悩みを聞いてもらったりした。9月7日は下北沢レテで榎本美月ちゃんとデュオでお届けする定例企画トイピアノワンマンです。20時から、2000円+1ドリンクです。ご予約はkitamurasakiko.infoアットgmail.comまで。お待ちしてまーす。