10.30〜11.5日記

10.30月
目覚めたら、段ボールや本やビデオが山積みの森の中のお布団の中。そう、ここは男の墓場プロの松山支部。昨日から三泊四日、ここに泊まらせていただくことになっているのである。ちなみに、今までに女子が足を踏み入れたことはないらしい。男の匂いしかしない。とはいえ、別にダニはいないし意外と清潔であります。お布団も全然臭くない。朝はちょっと書き物をして、シネマルナティックの近くにある喫茶フレンドでモーニング。看板も外観も間違いない、古めかしい個人経営感満載の味わい深さだったので入ったのだけど中身はびっくりするくらいガーリーやった。苺柄のテーブルクロスに、テーブルごとにお花が飾ってあって、コーヒーカップもお皿も全部ガーリー。ガーリーというか、おばあちゃんガーリーな感じ。モーニングは、コーヒーとトーストとハムエッグとサラダ。これで確か550円であった。ママさんは常連のおばちゃんとしゃべってらしゃって突然の珍客であるわたしを適度にほったらかしてくれるので居心地がよいので、IKAZUGOKEのコメントをくださった方にアルバムを送る用のお手紙をしこしこと書いていたら、突然ママさんらしきおばちゃんが「ランチになったら混むんだからそろそろ帰ってちょうだい」的なことを言われて、すすすすみませんでしたって感じでそそくさと片づけてお店を出た。でも、まだ11時前やよ。お客、わたししかおらんのに。。。まあいいやって郵便局を探し、そこからアルバムとお手紙をどさっとお送り完了。再び映画館の方に戻って、『ゴンドラ』『戦争の犬たち』『特攻任侠自衛隊』を鑑賞。『ゴンドラ』はAV監督TOHJIROさんが30年前に撮られた劇映画で、登校拒否児になってしまった少女の旅の映画やった。昨夜ロビーでTOHJIROさんとおはなししたときに、主演の子は本当に登校拒否児だったんだよって教えてもらっていたので、演技というか、たぶん少女は本当に生身のまま映画に映っていて、結構泣けた。打って変わって『戦争の犬たち』は軽井沢合宿でお世話になった飯島さんが主演で、他の出演者も超絶豪華で、すごくおもしろかった。飯島さんは今も目力すごい方だけど、若かりし飯島さんはもっとキレッキレの目つきで恰好よかった。でもその相棒的なポジションの清水宏さんて方もめっちゃ恰好良かった。飯島さんとはまた全然違う方向性のカッコよさだった。あと泉谷しげるも若かったし、快楽亭ブラック師匠もめちゃんこ少年でびっくりした。『特攻任侠自衛隊』はわりと『戦争の犬たち』と近い、泥まみれ汗まみれの男どものドラマで、休みの国の名曲「悪魔ストッキング」が全面に押し出されて使われてて、休みの国こと高橋照幸さんも出演しておられるし、あの歌わたしすごく昔から知ってて、一回聞いたら忘れられない歌なのだけど、意味が全然わからなかったけど、この映画はあの不思議な歌をそのまま映画にしたような感じだった。贅沢に3本も鑑賞し、杉作さんとロビーで落ち合う。そこでお叱りを受ける。昨日はわたしははじめての松山でテンションが振り切った状態ではしゃいでいたことを猛省。実はそんな場合ではないのやった。映画『チョコレートデリンジャー』には欠かせない主題歌の遠藤賢司さんがお亡くなりになって間もない。喪に服する追悼の気持ちで過ごしておらねばならないのに、ひとりはしゃいで、なんかその空気を全員へ巻き込んでしまっていたとお咎めいただき、確かにその通りであったと猛省。夜は『チョコレートデリンジャー』の劇伴のことで昨日と同じ喫茶店カフェトレインに行って、夜だけど頼めるモーニング(今日はホットサンドにした)を食べておいしいコーヒーを飲みながら、すごくまじめに劇伴のことを話し合った。この滞在期間中に一曲、大事な場面の曲を作ることになった。今日はお風呂はなしで、墓場プロ松山支部に戻って、持ってきていた小さいカシオトーンでひたすら曲を作った。

10.31火
結局ほとんど寝ないまま、朝方出来た曲を何曲か杉作さんにお送りし、わたしは昨日お客様にいただいた券で松山駅の前にある喜助の湯という場所に朝風呂に行った。チンチン電車に乗って。レッドブルの廉価盤のようなのと、36円だった謎の栄養ドリンクをキメていたので不思議と眠気はこず、お風呂をひとりで堪能させていただいた。この墓場プロのラボにはお風呂がないから、というのもあるけれど、毎日温泉に入れるのはとてもわたしの病にはいいはず。ありがたい。普段おうちでは真冬でもシャワーしかしないから、温泉でしっかり身体を温めるって大事やなあと実感。杉作さん曰く、温泉は骨まで温まるからいいんだって。確かに、骨が温まっている感じはする。そして、普段はわたし、骨が完全に冷え切っている。病気の根源はこれかも? と思うくらい。骨が冷え切っているから節々が痛い。でも、神経系の病気やからなあ、わからん。でも、温泉はとにかくいい。だってここ数日は体調はわりといい。少なくとも指が痛くて鍵盤が弾けないとかにはなっていない。(こないだの軽井沢合宿ではなっていた。本当にピアノが弾けなくて焦った)11時過ぎに杉作さんが迎えに来てくださって、「ことり」で鍋焼きうどんを食べた。初日の「あさひ」の鍋焼きうどんとはまた味がちがって、どっちもおいしいけど、こっちはちゃんとおだしがとってある感じ。鍋焼きうどん専門店て、大阪にはなかったし、東京にもない。松山独自のものなのかな? 今日はシネマルナティックは休舘日なので、ごはんのあとは車を走らせながら、ずっと劇伴曲について話しあい。なかなか杉作さんのイメージにあうものが私の中から出てこなくて苦しむ。途中どこかの無人駅にいったり、激安スーパーに行ったりしたけど、今日はそれくらいで、夕方再び墓場プロラボに戻り、1時間くらい寝て、そこからまた曲を作って、それを持って9時半頃に杉作さんが迎えに来てくださり、今度はガストに行って曲を聴いてもらって、また話しあい。なかなかイメージが合わない。最終的に、杉作さんが鼻歌を歌ってくれて、それをボイスメモにいれ、帰って再び譜面に起こして、録音することになった。夜中、再び墓場プロラボに戻って、布団をかぶってカシオトーンと譜面とにらめっこ。なんか、この段ボールに囲まれた空間が結構居心地がいいことに気が付く。秘密基地感かな。深夜まで作業して、朝方ちょっと寝た。
*わたし自身松山にいて余裕がなかったので聞けていないのですが、この日の昼12時〜放送のラジオ日経の「中野アナへちょっと言わせて!〜雷部屋」という番組に出ました。ラジコでも一週間は聞けるみらいだからよかったら聞いてね☆http://radiko.jp/#!/ts/RN1/20171031120000

11.1水
朝9時頃に杉作さんからメールがきており、またお風呂に連れてってもらう。ここもいいお風呂であった。骨まで温まった。そして12時すぎにはシネマルナティックにスタンバイ。そう、本日映画の日でもあるセンチメンタルコリーダ映画祭、わたしは映画が終わるごとに、お客様をカシオトーン弾き語りで歌いながらお見送りするというアトラクション?をすることに昨日決まったのです。一応映画作品に合いそうな持ち曲を、映画ごとに選んで、「解放」「卵のエチュード」「マイハッピーお葬式」を歌いました。お客さん的には、なんでこんなところでヘンテコな歌うたってるヘンテコな子がいるわ…みたいな感じだったかもしれないけれど、映画祭ですもの。アトラクションもございます。ところで本日はIKAZUGOKEのデビューアルバムの発売日でもありました。といっても、アマゾンで流通開始したのと、タワレコ新宿店さまでドーンと置いてくださってるのと、あとは全国のタワレコで、運がよかったら1枚程度置かれている規模です。が、注文しれくだされば、全国どこのCDショップでもお求めいただけますので、置いてない場合はどうかご注文を!! 地方のみなさまがそうやって地元で注文してくださることにより、わたしたちIKAZUGOKEとその地方への道が出来るわけです。どうか、道づくりのお手伝い、お願いいたします。夜、飛行場まで送っていただき、無事東京に帰りついたのは殆ど12時前。成田〜足立区は近いとおもってたけど、そんな近くはないのであった。身体はよぼよぼだったのでとりあえず帰宅して布団に倒れ込んだ。松山でお世話になった方、杉作さん、本当にありがとうございました。



11.2木
昨夜はさすがに旅疲れもあって帰ってすぐお布団入ったけど2時間くらいで目が覚めたので、ちゃんと鍵盤がある環境で、例の劇伴曲を録音。悩む。録音。悩む。そうこうしていたら労働へ行く時間になって、労働へ。電車で爆睡してしまい、ひと駅寝過ごすも、引き返しても遅刻はせず。今日くらいバイト休めばよかったのだけど、人手不足なのもしってるし、貧乏暇なしな昨今のわたしの経済状態なので、仕方なく労働。帰って、再びピアノとにらめっこし、もうひとパターンを杉作さんにお送りした。ちゃんと注文にこたえられている心配が募る。

11.3金
今日も朝から労働。なかなかの疲労困憊。左半身が痛い。二足歩行がわりと難義なレベル。できれば寝たきりになっておきたい、けどもそうなるともうずっと寝たきりになってしまいそうで怖いので、全然大丈夫っすーと自分で思い込んで労働し、労働後、IKAZUGKE相方飯田さんと落ち合って、お店回り。ますはタワレコ新宿店の恩人池田さんのもとへ。タワレコ10階にニューエイジコーナーにしっかりIKAZUGOKEパネルが立っていました! ありがたい! 飯田さんと記念撮影。さらに池田さんも交えて記念撮影。毎回アルバム出る度にパネルを作っていただいてその前で池田さんも交えて記念撮影しておるのであります。コメントやサインを書く紙に、長々と池田さんへのお手紙をしたためて、それも飾っていただく。本当にいまのわたしのの活動があるのは、池田さんがこうやって毎回ひとりで売ってくれているからというのがとても大きい。だって先日大阪でタワレコ営業に回ったときも、ものすごくしょっぱい対応されたし、しょっぱい対応された挙句そのお店は今回、1枚もとってくださらなかった。だから大阪のタワレコには難波店に1枚しか入荷しておりません! が、店頭で注文してくだされば確実に入荷しますので、どうぞ注文よろしくお願いいたします。新宿店のあとは渋谷店へ。こちらは新宿みたいにパネルはないけど、ぎりぎり面だしはしてくださっていた。しかし、ポップもなにもついてなかったので、ポップかかせろと店員さんにたかって(嘘、ちゃんとご挨拶してお願いしました)自ら、わかりやすいポップを書いてきました。しかし新宿も渋谷もえげつない人の量。まあ今日は祝日だからな。労働後でよぼよぼやったのもあり、渋谷店でもこれくらいの扱いなのか。。。という落ち込んだ気持ちもありで、ほんとは横浜店まで行く予定だったのやけど、心が折れて飯田さんと足立区へ帰る。足立区へ帰って、デニーズでセリフの読み合わせ。ちょっと入り込み過ぎてわたしたち声が大きかったのか、お隣の男性ふたりに逃げるように席移動されてしまった。。。申し訳ない。ああしかし、先月は毎週末旅立っていたから、こうして飯田さん足立区でコントの練習をしているのがいちばん落ち着く。というころで、レコ発東京編まで1週間を切りましたので、これからは完全にIKAZUGOKEモードで行きますんで夜露死苦

11.4土
今日は労働も休み。今日こそは足立区から一歩もでないぞと心に決める。というか事務仕事などやりためたことが結構ある。メールを書きまくって、わらびすこ舎仕事(CDのパッキングなど)をして、今後の段取りなどを考えていたらすぐに一日が終わった。そうじは殆ど出来なかったけど、流し台だけ磨いた。あとはレコ発の曲の練習をしたり、セリフ覚えをしたりして家にこもって過ごした。こういう日は一週間に1回は絶対必要であーる。花房観音さんの『鬼の家』読了。エロ全開ではない花房さんのもやっぱりすごい。鬼とは、一番怖いものとは、人間の淋しいという気持ちのことや。淋しさが鬼になるのや。わたしもこのまま生きていたら鬼になるのかもしれへん。

鬼の家

鬼の家

11.5日
午前中から飯田さんが我が家にやってきて、IKAZUGOKEの猛練習。みっちりかなり練習した。読み合わせから、通しまでできるようになったZE! しかし最近はわたし、色んな方と色んなお仕事?というか、お金になってるなってないは別として、色々やらしてもらっているけれど、IKAZUGOKEがいちばんしっくりくる。飯田さんとの相性がやぱりいいんだと思うZO。17時半くらいに稽古を終え、今日は飲みに行ったりはせずに解散。こうやって昼にしっかり練習して夕方に解散というのはなかなか健全でいいねっていいあった。確かにそうだね。お互い、家に帰ってからもやることがあるし。それに今日からレコ発当日までたぶん毎日会うことになる予定。まさに猛特訓だZE! レコ発めちゃめちゃ気合入っております。だのでどうかみなさま、お越しくださいね!