8.29〜9.4日記

8.29月
月曜日やけど労働休みというのは気分がいい。昼からE本さんと9/4のバブーシュカワンマンのリハのため高田馬場のスタジオへ。台風がまたきてるらしく雨やのでトイピアノが濡れへんよう頑丈にゴミ袋にくるんでから手作りリュックに入れて怖々移動。E本さんは今年入って色んな編成でやったライブ、インストアも大バンドも小バンドもデュオも全部参加してもらっていていちばんたくさん一緒にスタジオ入ってるし会ってるので、これはなかなか息があってきているのではなかろうか! 9歳の歳の差を越えて(注:わたしが9歳上)仲良くもなれたし、スタジオはたのしい。良い感じでアレンジも固まって、お疲れ様でしたとスタジオを出ると雨が上がって晴れていた。やっぴ〜っと小躍りで帰路。油断してたら駅で、ポケモンGOに現に抜かしていたクソガキがふらふらしてトイピアノにおもっくそ激突してきやがった! ファック! クソガキはトイピアノの角に身体ぶつけたからか痛そうな顔しとったけど、おまえなんかの身体の容態よりこのわたしのトイピアノさんの容態の方がよっぽど大事な命やねんぞボケ! あのクソガキに天罰が下ってうっかり線路にスマホ落とすなりして痛い目みてますように☆

8.30火
普通に労働。超巨大な台風がきてるとかで騒いでたわりに東京にはこなくて至って通常営業。特筆すべきことはなし。

8.31水
普通に労働。出勤するなりうんこ騒動。我が職場は新宿の雑居ビルの中にあって、更衣室は階段で4階まで登らないかんねんけど、その4階の踊り場部分に昨晩とろっとろの人糞が落ちていたらしい。ここから先は従業員しか入れませんの柵をくぐって4階までわざわざ階段で登ってきたってよっぽどの便意やったのやろうね、とはいえ、実は我が職場は人糞騒動がまあまあコンスタントにあって、つい2か月ほど前も、勝手口の方の階段の上に人糞が落ちてて、朝イチ出勤した同僚Aくんがおもっきりそれ踏んで滑ってしまったらしい、可哀想。新宿は汚い街であるのは間違いないけど、こんなに野グソを垂れるオトナがいるんか〜と思うと、おいっモラル! とか思うけど、でも新宿とかってさ、コンビニとかも便所貸してへんとこ多いんよな。それで深夜、もうお店とかビル閉まってるし駅も閉まってるとかで、行き場をなくした便意がこのように雑居ビルの階段などに垂れ流されるのであろう。でも東京の人は一応、こうやってわざわざ入ったらあかん場所の階段登って隠れるのが西成とかとは違うね。西成はもう大通りの道端で堂々と人糞がまじで落ちているし、おっさんがきばってるところを見たことも一度や二度ではない。まあ、どっちがモラルのある行動かというと、なんともゆわれへんけど、個人的にはリスクをしょって隠れずに堂々と大通りできばってる方が正直でええやんかって思います。今週はわたし、ちょっと怒っていることがあって、何に怒っているかっていうと、リスクをしょえや! っという話で、リスクもしょわずにあわよくば甘い汁吸えたらな〜みたいな感じでにじりよってきてくださる方がいてわたしは憤慨してしまった。この1週間ぐらい、某詩人の方(わたしは面識はないけど美人さんで有名な詩の某賞とかも取ってらっしゃる方)がハラスメント問題提起のようなことをしてはって、全部に賛同できるわけでもないけどわたしも、そうやそうや!とアツい気持ちにもなったり、あと昔ご一緒のライブにも出ていた大阪で特殊な表現活動をしているN中Hゆちゃんが、「みんな無料コンテンツとしてわたしと遊びたいだけなんやね」と嘆いていて、これにもすごくうなずいた。そういう扱い、わたしもすごく受けている。わたしは、歌を歌ったり文を書いたり劇に出たり、全部本名で名も身体もさらしてそれなりにリスキーなことを腹をくくってやっているつもりで、そこを理解してるような面してるのにでも結局やってることはわたしを無料コンテンツとして個人的に遊びたいだけなんちゃうんかこの人って思っちゃう出来事があって、もしや舐められている? とか思ったらどんどん腹立って来るし悲しくもなって、ずっと苛々もやもやしている。

9.1木
朝から虎の門の方の病院。病状悪化から更に新たなる注射を、今度は右手首の腫れている骨に直接さしこまれ、そしたら笑っちゃうぐらいその部位がピンポン玉ほど膨らんで、なんか肌色で青い血管とか這ってるからカエルのおなかみたいな形相になってて相当気色が悪い。えっちょっと先生、これ、余計にきもくて不自由になったんですけどって訴えると、あ、数時間で吸収されて痛みも引くからとかゆわれて、確かに2時間ぐらいで元の膨らみぐらいには戻った。痛みが引いたかどうかはあまり実感出来ず。足立区へ帰って昼からI田さんが我が家にやってきて、某計画のワクワク会議。T口さんに持ちかけていただいて、わたしたちはふたりで、ちょっとだいぶ特殊な形態の、わたしたちにしか作れないであろう本を作るのであります! ふたりで結構綿密に設定や舞台や内容や名前など話しあって決めていった。これ、すんごーくおもしろいもんが出来そうであーる! まあまだ実際に書けていないので、これから相当頑張ってお互い執筆しなければいかんのやけど、でもまじで超おもしろい構想が出来ちゃってわたしは楽しみで仕方がない! 盛り上がって一応ちゃんと打ち合わせ出来たので、夜は近所のもつ焼き屋さんへ。いっぱい食べて飲んで結局閉店まで居座ったのに、ふたりでこの値段! やはり足立区は安くて安心◎ 

9.2金
何事も、興奮冷めやらぬうちからはじめたくなる習性のわたし、早朝からいつもの如く目が覚めてしまったので、早速例のお話を書き始める。特殊な本とはいえベーシックは小説で、ひさしぶりに小説を書き始めて、た、たのしー! って感じでひとりで盛り上がる。お昼からはおでかけ。わたしがたいへん尊敬していて憧れていて、歌詞も書いていただいたりしているM下Kさんのおうちへお邪魔して、赤ちゃんとご対面。まだ生まれて一か月ちょっとの赤ちゃんはとっても小さくて、でも一生懸命生きていて、ベビーベッドに寝かせるとすぐに泣きだしてしまう赤ちゃんをKさんはずっと抱っこしていて、その母と子という絵がすさまじく尊く美しく見えて、わたしは一切母親になる予定も願望もない!と常日頃わりと大きめの声で叫んでしまっているのやけれど、その凝り固まった考えをKさんと赤ちゃんの姿は吹き飛ばしてくれるかもしれないと思った。赤ちゃんは噴水のように元気よくうんちを噴射し、その直後におしっこも噴射し、そしてそれらをKさんは自然体で受け入れてふきふきしていて、赤ちゃんの生命力と母親の偉大さに感動しっぱなしやった。Kさんはまだ産後も間もないし育児もきっとすごくたいへんな盛りでらっしゃるやろうけれどそんなしんどさを感じさせないどころか、わたしのはなしを色々聞いてくださったりして、その包容力にわたしまで包んでいただいてしまった感じやった。ひさしぶりにお会いできておしゃべり楽しくてすっかり長居してしまった。わたしのこのがちがちに凝り固まった考えはそんなに簡単に消し去れないとはおもうけれど、百聞は一見にしかずというベタなたとえがこんなにあてはまうのかっていうぐらい、何か母と子という関係に憧れのようなものがほんのりと生まれてきつつあります。こんなに簡単に揺らぎはじめるとはって自分でもびっくりしている。でもそれはKさんが、子どもって結婚って最高だよとも言わないし、かといって大変だよ〜とも嘆いていない、ものすごく自然体で美しかったからでしょう。そして赤ちゃんはまだ首も座っていないくらい小さいのに、すでにひとつひとつの挙動がおもしろくって、夕日が差し込むカーテンを見てアンニュイな表情とかしていた。すでに大物感が漂っている! 

9.3土
先週から作っている映画の劇伴音楽のオープニング部分を作り直してみてまた監督に送る。それから小説の続きを書く。昨日は自分内で盛り上がっていたけど、一晩寝かして読み返したらなんじゃこれって思えてきて大幅に消して書き直してあんまり進まず。夕方から高田馬場のスタジオでE本さんと明日の最終リハをやる。なかなかいい感じにまとまって明日が楽しみわくわく。

9.4日
バブーシュカワンマンの日。天気予報が外れて雨が降っていない! やったーっとお天道さまに感謝しながら下北へ。改札を出て愕然とする。なにやら今日は下北のお祭りならしく、盛大な御神輿と人ごみでごった返っていて、改札から一歩も進めない有様。トイピアノに思いっきりぶつかられて苛々しつつ、なんとか必死のパッチバブーシュカにたどり着く。バブーシュカに入ると一気に天国で、天使のようなアツ子さんが笑顔で迎えてくれて、壁一面にぎっしりアツ子さんの絵が、そして新作の「悲しみ」というタイトルのわたしを描いた大きな絵も展示してくださっていて生で見て感激する。E本さんと準備しながらリハ。祭囃子が結構なボリュームでがんがん響いてくるので笑ってしまう。これ、本番もこんな感じやったら台無しやでー。と、わたしが過剰に危惧してしまうのはそもそも祭りが好きではないというのもあるけど、7月のお芝居「女中たち」をやったときも、せっかくの絶好のロケーション&シチュエーションを、偶然バッティングしてしまっていた町内盆踊り大会のピーヒャラ音頭に邪魔されたばっかりやったからである。あれと全く同じことになる悪い予感。しかし開演前には一旦御神輿遠くへ行ってくれていて、一応は静かにはじめられてホッ。としていたら、途中から案の定太鼓のどんどこピーヒャラが聞こえてきてどっちらけやーん。でもバブーシュカの可愛い雰囲気と、温かいみなさまの視線&アツ子さんの絵たちに見守られて、楽しく幸せな気分のまま1時間ちょっと、ライブ終えることが出来ました。トイピアノと、榎本さんの鉄琴やハーモニカやリコーダーやタンバリンや芋虫くん、この編成、わたしは結構気に入っております。ひとりやと殺伐満開になっちゃうし、大バンドやとついつい過剰な演出をやってしまうので、それはそれでそれぞれわたしのやりたいことなのでいいねんけど、E本さんとふたりやとええ具合にほっこり感もある可愛い懐かしい悲しい演奏になって、やってて楽しかったし新鮮でした。ライブの後は、アツ子さんのおいしいケーキをみんなで食べておやつの時間をすごし、もうこのバブーシュカでも企画「おやつの時間」は5回目やったのやけど、今回も終始ゴキゲンで、祭りに邪魔されたとはいえそれを上回るハッピーな気持ちをもらえたのでとっても楽しかったです。金田アツ子さん、お越しくださったみなさま、榎本美月さん、バブーシュカさん、みんなみんな、本当にありがとうございました!