3.4~10日記

3.4月

5時起きで朝から普通に労働。仕事中、ミュージシャンのK坂R子さんが来店しばったり。偶然会えてうれしくてしばしおしゃべり。Rちゃん、会うたびにどんどん色っぽくなっていっている! いちばん色っぽいのは演奏中のRちゃんだけど。帰りに紀伊國屋書店をぶらぶらと流し、何も買わずに帰宅。特筆すべきことはなし。

 

3.5火

5時起きで朝から普通に労働。終わって夜は打ち合わせのため六本木へ。ちょっと空き時間があったので喫茶店トロール、と思ったけど六本木は高級店しかないのでびびって結局上島珈琲。『闇夜の底で踊れ』読了。

 

闇夜の底で踊れ (単行本)

闇夜の底で踊れ (単行本)

 

 元ヤクザで現無職のパチンコ中毒の主人公伊達が、街金で借金を踏み倒しまくっていたらヤクザに追われ、出し子、運び屋、美人局、挙句は殺し、と闇バイトをさせられる中で再会した山本組親分とのドラマなんだけど、最後がまさかの終結の仕方でふいを突かれた。とりあえず、言われがちやろうけど作者19歳でこれを書いていることがすごい。19でこのヤクザ知識闇知識、一体どうやって生きてきてん!て感じ。そして文章がいちいちおもしろい。会話は全部漫才のよう。ひさしぶりにごてごての大阪弁に浸れて、白こい、とか、ダボ(ドアホの意)とか、活字で触れたんいつぶり? 町田康ぶり! みたいな感じで、たいへん将来有望な作者やな~と思いました(えらそうにすみません)読み終わって、西麻布の新世界へ。今日は会場の方と夏にやるミュージカルの打ち合わせ。I田さん、C絵さんと新世界の店長さんと、会場を色々見せてもらいながら打ち合わせした。終わって、ちょっと打ち合わせの続きを、となり、しかし西麻布なんてどこも高級そうで怖いので安心なサイゼリアへ。みんなは100円ワインをぐびぐび、わたしはドリンクバーと、青豆の温サラダ。サイゼリアは安くておいしくて間違いない。打ち合わせもそこそこに、同い年の3人であけっぴろげな話で盛り上がった。結局11時すぎまで飲んで、乃木坂駅まで歩いて帰路。

 

3.6水

休み。朝から洗濯を干して、さあどうしよう。前から行きたかった喫茶店に行こう! と地下鉄を乗り換え乗り換え田原町。そこから10分くらい歩いて、喫茶らい。

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ストライプのテント屋根に、かわいいフォントで「らい」と書いてあり、カラフルな看板にもかわいい「らい」という字。外観から100点。扉をあけて、ひとりです、というと、マスターがジェスチャーでここどうぞと言ってくれる。そう、この店のマスターはなんらかの理由で口がきけないのです。が、不思議とコミュニケーションはとれるので問題なし。ナポリタンとコーヒーを注文。到着したナポリタン、の上には牛タンが1枚乗っている! ここのナポリタン、メニュー表にも「ナポリ舌」と表記してあって、舌=タンとかけてあるのである。小粋。サラダ部に何故か野沢菜が混ざってて、漬物好きとしてはうれしかった。ナポリタンはケチャップでしっかり炒めてある好みの味だった。コーヒーもカップに「らい」と書いてあるオリジナルカップでかわいい。ステンドグラス窓もかわいいし、二階席の壁には謎の象形文字とも前衛絵画ともとれる模様が描いてあって、全部がすばらしい。総合して100点満点な喫茶店でした。満喫して、家に帰って、さて確定申告を、とパソコンを開けてログインしようとするも、パスワードがないとE-tax出来ないことが発覚し、そしてパスワードを発行するためには税務署にいかないとあかんらしく、再び電車に乗って北千住の足立税務署へ。この時期窓口激混みでパスワード発行のためだけに1時間待った。帰ってログインし、四苦八苦しながら支払調書の入力をちまちましていたところ、なんと鶴瓶さんから電話が。今なにしてんねん~、よかったらごはん食べへんか~、とのこと! わあいうれしー! もちろん行きます! ということで、確定申告は中止! 着替えてお化粧して門前仲町。三重の海というちゃんこ鍋屋さん。店の前でばったり鶴瓶さんとお会いし、一緒に店内へ入ると、マネージャーさんと事務所のおねえさんと、あと女優さん、バイオリニストさん、美術作家さん、と素敵な方々がいらっしゃった。緊張しながらも、みんなでたのしくごはん。鶴瓶さんはなんとこの日、文部科学大臣賞というのを受賞されたおめでたき日。鶴瓶さんはすごい方なのに全然相手を威圧しないし、常にみんなをいじって気遣い、笑わせ、神さまのような方やなあと思った。映画の撮影現場でもいつもそうやった。鶴瓶さんがいるとみんな笑顔になって和む。あったか湯たんぽのような存在。そんな鶴瓶さんはもう映画クランクアップしたのにも関わらずまだダイエットを続けていらっしゃるそうで、お鍋のシメの雑炊は召し上がらなかった。炭水化物はやめているらしい。しかしお鍋、超おいしかった! ちゃんこ鍋ってこんなにおいしいんですか!? 上品で食べやすくて無限にいける感じ。メニューを見ると全部結構なお値段だったのでなかなかの高級店。そらそうか。身も心もおなかいっぱいになった贅沢なひとときだった。鶴瓶さん、ごちそうさまでした。タクシーで帰っていかれる鶴瓶さんをみんなでお見送りして、電車で帰った。鶴瓶さんのおかげでたのしいしあわせな休日だった。

 

3.7木

朝から病院のため虎ノ門。ついでに銀行へ行ったり、虎ノ門書店で文學界の新刊を買ったりして、せっかく虎ノ門に来たので喫茶店トロール。ヘッケルンでコーヒープリンセットをおひるごはんに食べた。

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病院はいつも通りの流れ作業的に、血液検査、尿検査、診察、お注射、と回って、終わったら16時頃。帰って、今日こそは! と確定申告の鬼計算。まずは医療費や、と領収書をかき集めると、ぶあつさ単行本一冊分くらいあって、合計なんと43万円! ひええ~。ちなみに、二回目の入院は年をまたいでしまったので含まれておらず、それあわせるとわたしの去年の医療費50マン超えということになります。過去最高。いや~わたし、ほんまによく生きてたな。。。だって年収120万ぽっちやで。くわばらくわばら。医療費の計算だけで力尽きて、続きは今度、とパソコンを閉じ、ピアノの練習をして寝た。

 

3.8金

ゆっくり起きて、今日のライブの曲順を考える。何気に曲順曲選び、時間がかかるのであーる。決まってお風呂に入ってピアノの練習練習練習。しかし家が極寒。手がかじかんでピアノ弾くのがたいへん。夕方、ちょっと早めに家を出て、高円寺。ライブの前に喫茶店トロールネルケンと迷ったけど今日は名曲喫茶ルネッサンス。いつもは結構お客さんいるイメージだけど、今日は貸し切りだった。濃ゆいコーヒー飲みながら、文學界未映子さんの『夏物語』後編を読んだり、歌詞を書きかけたり、爆音でオペラが流れているけど不思議と家より落ち着く空間。店内写真撮影は禁止なのだけど「今誰もいないので撮っていいですよ」とおねえさんが言ってくれたので撮影させてもらった。

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時間になったので円盤へ。しかし寒い。今日寒いのやね? 服のチョイスをミスった。店主田口さんとおしゃべりしながら、リハ。田口さんはいつも照明をすごく絶妙な加減に調節してくれていて、ほの暗いけどぎりぎり譜面が見える暗さ、を今日も作ってくれた。ピアノの上には可愛いランプシェードも乗っている。田口さんはおっさんだけど可愛いをよくわかっていらっしゃるなあ、というのは円盤に並んでいる雑貨や食器を見ればわかるよね。一旦控室で休んで、20時から本番。今日は「わたしのライオン」の曲多めに、普段あまりやらない曲をやったりしました。今月もお越しくださったみなさま本当にありがとうございました。名古屋からはるばるいらしてくださった方がいたりしてうれしかった。こんなわたし如きを見に、聞きに、時間を割いて労力を割いて、お金まで払ってきてくださるなんて、本当にありがたいなあとライブをするたびに思う。本当に細々とだけど、続けていきたいと思う回です。来月も第二金曜日にやります。どうか来てね。

 

3.9土

今日こそは確定申告をせねばならない。ということでちゃんと早起きしてパソコンに向かう。毎年やってるのに毎年やり方を忘れてしまう。半信半疑な状態でちまちまと入力、計算。めんどくさい。医療費の入力を、病院ごとにやらないといけないのがたいへんめんどくさい。しかしこんなけ病院かかってる人も珍しいやろうな~と我ながら思う。途中ダレて、昨日円盤で買ったオクムラユウスケさんのアルバム『クズの夢』をラジカセで聴く。すばらしくて落涙。ひさしぶりに歌詞カードをじいっと見て歌詞を追いながら音楽を聴いた。オクムラさんの描く歌の中にいる男たちが愛おしくて胸がつまる。なんやろうこの気持ち。わたしは女やから、共感ではないんやけど、でも他人事じゃなくて、とにかくオクムラさん、生きていてくれて、歌っていてくれてありがとう、みたいな気持ちになる。こんなに揺さぶられる歌い手、なかなかおらん。夜、再び確定申告と格闘し、なんとか仕上がって送信! コンビニ行ってネットプリントで印刷もして、書類添付して発送もした! よく頑張ったわたし! これで5月くらいにびびたる額ですが還付金がもらえるぜ☆

 

3.10日

4時起きで朝から労働へ。昨夜はなんでか睡眠薬が全然効いてくれず、ひさしぶりに殆ど寝れんかったので一日身体がしんどかった。しかし確定申告が終わったというだけでたいへん気持ちが朗らかに過ごせる。ここ2週間くらいずっと気が重かった。わたし如きでこれだけ重荷なのやから、世間のフリーランスでご活躍&お稼ぎのみなさんはさぞかし大変なことでしょう。まあそういう人は税理士さんとかがついてるんかな。

2.25~3.3日記

2.25月

5時起きで朝から労働。同僚の25歳フリーターAくんと、新人の19歳のボインちゃんが付き合っているのかあやしい感じでみんなの関心事はもっぱらそのこと。なにやら出勤前にふたりでニトリデートをしたりしているらしく、ニトリデートっちゅーのが絶妙にエロい! 映画デートや居酒屋デートなんかよりよっぽどニトリデートってエロい! もう絶対セックスしてるやろ! などと邪推してたのしんでいる。仕事終わって帰って、ナックルズの原稿とにらめっこ。今月も文字数を減らすのに難義したが、なんとか仕上げて編集さんに送信。

 

2.26火

5時起きで朝から労働。特筆すべきことはなし。上がって急いで西荻へ。今日はMさんと西荻デートなのである。Mさんもわたしも大好きな西荻の喫茶店それいゆで待ち合わせ。仲良くカフェオレを飲みながらおしゃべり。Mさんもわたしも喫茶店で働いているので喫茶店労働あるあるで盛り上がり、わたしの店は時給が安すぎるということが発覚したりもしてぎゃふん。2時間ほどそれいゆでおしゃべりしたのち、居酒屋に移動。ここのお店はMさんの喫茶店同僚の女の子がかけもちで働いているお店で、この女の子はわたしの労働先の元同僚Hくんの彼女さんということもあって、色々つながっている。レトロなポスターが貼ってあったり、BGMも昭和歌謡で、座敷席のおちつけるいい飲み屋だった。ふたりでしっぽり飲みながら、周囲の愉快なおじさんたちのはなしや、ニトリデートのエロさや、こんなところには書けない踏み込んだお互いの恋愛のはなしなんかで盛り上がった。Mさんの性のはなしがたいへん女前でかっこよくて、それに比べてわたしの私生活は乾いていていかんなあ、Mさんを見習いたい、と心の底から思った。11時くらいまで飲んで帰路。西荻はそれいゆもあるし、町並みも好きやけど、帰り道が遠すぎる。最近引っ越したい気持ちが盛り上がってきていて、ふと帰り道アイホン西荻の物件検索をしてみるも、想像以上に家賃が高くてわたしには住めないわと断念。やっぱりしばらく足立区を出られそうにない。

 

2.27水

珍しくなかなか起きれず12時頃まで布団でうだうだしてしまった。映画見に行こうかな~と思うも、ちょうどいい時間のがなくて諦める。夕方から池袋。タカセ9階のコーヒーラウンジタカセでOくんとお茶をする。池袋のど真ん中やのにあんまりお客さんいなくて席も広くていい。穴場の喫茶店。ケーキセットでプリンを選択。ケーキ屋さんに売っている、カップのプリンにちょびっとフルーツとか生クリームが乗っている食べ物を実家でよく祖父が買ってきてくれていて、この食べ物のことを実家ではチョックと呼んでいたのだけど、果たしてそれが方言なのか、それともうちの実家だけの呼び方なのかわからない。でも地元のケーキ屋さんにはチョックという名称で売られていたような記憶。チョックを食べながらOくんと映画のはなしや、下世話なはなし。毎日どこかしらの映画館で映画を見まくっているOくんに、今やってるおすすめ映画をおしえてもらってメモメモ。1時間半ほどおしゃべりして、それから一緒に芸術劇場シアターイースト、ブス会*のお芝居『エーデルワイス』を見た。鈴木砂羽さんのスター感に惚れ惚れしつつ、おはなしは自分は醜いという呪いにかかってしまった女の子がさまざまな男たちと戦って歳を重ねていく女の大河ドラマ。わたしも自分は醜いという呪いにかかっているのでわりと他人事ではなく、最後どうやって呪いが解かれるのか切実に知りたかったのだけど、最後の最後だけ、どうやって呪いが解けたのかわからないまま終わってしまいちょっと残念だった。とはいえ、役者さんたちはみなさんすばらしく、二重構造の演出も、歌やダンスや紙人形劇もおもしろく、見ごたえのある2時間やった。金子清文さんは出てきただけで笑ってしまったし、演劇での水澤紳吾さんは新鮮で大きい声出せるんや!と驚いたり、キャスティングもよかった。カーテンコールで役者さん7人しか出てこなくて、なんかもっといっぱい出てきて印象やったのに、たった7人だけでやってたんや!すごーと感心。終わってOくんについていき楽屋で金子さんや水澤さんにご挨拶。初日乾杯にもお邪魔してしまった。金子さんの奥様から退院祝いにといちごをいただいてしまい恐縮。さすがに打ち上げには行かず、ひとりで帰路。足立区につくと雨が降っていた。

 

2.28木

 雨。確定申告をそろそろ準備しはじめないといけないのだが、全然やる気がおきない。まあええか。パソコンでサイトの更新をしたりメールの返信をしたりして、夕方から新宿。紀伊國屋で増島拓哉著『闇夜の底で踊れ』を購入。早速イタトマに入って読み始める。

 

闇夜の底で踊れ (単行本)

闇夜の底で踊れ (単行本)

 

 すばる文学賞受賞のこれは先日鈴木さんとの対談時にも話題になったヤクザ社会が舞台の小説で、著者は何とまだ19歳。ヤクザ社会の闇の深みはそこまで描かれてないけど、文章のリズムが非常に軽快で会話はいちいち漫才のようでおもしろい。ちょっと町田康を彷彿する。ひさしぶりにごりごりの大阪弁を目から摂取してなにかがチャージされた心地。わたしは大阪が嫌いで東京に出てきたはずやのに、なんやかやで大阪が好きなんかもしれへん。嫌よ嫌よも好きのうち。夜はシアターPOOで、飯田華子さんの月例企画『女の星座』。今月のゲストは坂田明さん。名前はよく拝見していたけど、演奏をみるのははじめてやった。サックスはもちろんのこと、いきなりうなりながら歌い出すパホーマンスがめっちゃかっこよかった。わたしはジャズとかインプロビゼーションとか得意じゃないので全く無知なんだけど、坂田さんの演奏は落語とか浪曲みたいで楽しめた。ふたりのコラボも、坂田さんの出鱈目なMCから入っていく感じが女の星座っぽくて、おお、だった。「化け物になれるから、わたしは新宿が好き」という飯田さんのセリフが沁みた。「売春1回1万円、紙芝居1回2500円、でもその売春の値段が最近紙芝居の値段に近づいて行っています」というのが笑ったけど切ない。飯田さんのセリフは笑えるんだけどリリカルで心に残る。今月もいいものを見た。来月はついに最終回。そしてなんとゲストはわたし。どうなるんでしょうか!おたのしみに!

 

3.1金

5時起きで朝から労働。フォーメーションが、AくんSさんカップルと3人編成になったので、単刀直入に「ところで君たち、付き合ってるんだってね!」とずばり言ってやったところ白状した。我が職場、これでカップル3組目である。わたしもうこの職場に10年いるんだけど、こんなこと前代未聞であーる。社内恋愛は結構なことやが、仲良いときはいいんやけど喧嘩したりするとこれが厄介で困る。AくんSさんカップルも厄介事を引き起こさんでくれることを祈る。仕事終わってマッハでバルト9へ。夜は片山慎三監督の映画『岬の兄妹』を鑑賞。先日ブス会のときに主演の和田光沙さんにチラシもらって、これはぜひとも見ないとあかんやつやと直感し初日早々に鑑賞。映画の日ということもあるのか、満席であった。衝撃の映画やった。すばらしいの一言。こんな映画が日本で生まれるんやと度肝を抜かれた。びっこの兄と自閉症の妹のふたり兄妹は、親もいなく身寄りもなく貧乏の極みで港の長屋に暮らしている。食い詰めてゴミを漁ったりしてソースの袋を舐めたりする日々。あるとき、脱走して帰ってきた妹のズボンのぽっけから1万円札が出てくる。下着には精液。妹は「冒険」という。悟った兄は妹を使った売春をはじめる。ピンクチラシを作ってポストに撒き、やがて電話がひっきりなしに鳴るようになる。売春の意味をわかっていない妹は楽しそうに「お仕事」といって抱かれに行く。タブーってなんやろう、救いってなんやろう。こんなことを映画でやってしまっていいんか、いや、映画でしか出来ひんであろう。とにかくすごい。妹役の和田光沙さんがめちゃくちゃいい。みんなぜひとも見るべきです!http://misaki-kyoudai.jp/

 

3.2土

はやくに目が覚めたので、朝から銀座。シネスイッチ銀座にて、O野くんオススメ映画のアンドレア・パラオロ監督『ともしび』を鑑賞。なんの罪かは明かされていないのだけど恐らく盗撮かなんかの罪で夫が突然逮捕されてしまったおばあさんの日常を淡々を追っていくだけの静かな映画。セリフもほとんどなく、最終的な答えもなく、なんの光も希望もない。事件のせいで、実の息子からも断絶され、孫の誕生日会も追い返され、会員制の水泳クラブからも追放され、飼い犬からも懐かれず、徹底的な孤独に陥っていく。こんな地獄のような老後ってあるんや、という絶望を見せつけられた気持ち。主演のおばあさんがずっと無表情なのも怖かった。ふと、実家の祖母のことが過った。わたしの祖母も、ベクトルは違えど相当な地獄の老後を今も送って生きている。可哀想で祖母のことを思うと胸が痛まない日はないんだけど、ここ10年ほど逡巡した結果、わたしに出来ることはなにもないという結論に至って後、なにも手を差し伸べられていないわたし。老後の地獄を思えば思うほど、長生きはしたくないと思ってしまった。映画終わって客電がつき、客席を見渡すと銀座という場所柄か小奇麗なおばあさんたちばっかりやった。おばあさんたちはあれを見てどんな気持ちになったのやろう。どんよりした気持ちで映画館を出ると、土曜の銀座。いい天気だったので日比谷まで歩いて、帰路。帰って洗濯したり日記を書いたり読書したり、休日をだらだら満喫。

 

3.3日

からしとしと雨の日曜。4時起きで労働へ。雨やから暇かな?という期待はハズレ、めっちゃ忙しかった。最近、労働中急に足が攣る。これはなんかの予兆なのか? それとも持病の症状の一環なのか? 謎。足が攣るのは水分不足という噂を聞いたので、水を飲むようにしているのやが、意味あるのかないのか。なんやろう。これ以上変な病気持ちたくない。しかしまたしても寒い。家が極寒。石油ストーブ復活させて凌ぐ。今日はおひなまつりか。女の子の日、って別に祝われたことないわ~。まあもうババァですが。ところでひなまつりのあの定番の替え歌って、全国共通ですか? ♪明かりをつけましょ爆弾に ドカンと一発禿げ頭 五人囃子は死んでます 今日はたのしいひなまつり

2.18~24日記

2.18月

午前中、所用で下赤塚という土地へ。千代田線で明治神宮前まで出て、副都心線小竹向原有楽町線に乗り換えて地下鉄赤塚駅。遠い。東京を横断。1時間半くらいかけて到着したのだが、用件は一瞬で終了。滞在時間約20分。ついでに喫茶店トロールでもしていこうかと調べるも、この町には喫茶店がない! なんということや! そんな町に用はない! とそそくさと帰路。また1時間半かけて足立区までひいこら帰った。帰ると外はぽかぽかなのに部屋は相変わらず寒く、布団にくるまっていたらそのまま昼寝してしまった。特に生産的なことはなにもしない、だめな日。

 

2.19火

5時起きで朝から労働へ。どうやら日曜日のわたしが帰ったあとにちょっとした事件が起こっていたらしい。滝藤賢一似の男前社員Sさんと、25歳フリーターAくんがバトったらしい。Aくんは如何にもな京都男子なので普段からたいへん嫌味や屁理屈がうまく、言い方がいちいち持って回っていて喧嘩を売っているように聞こえがち。対してSさんは曲がったことが大嫌いで、完全縦社会を実践しようとするところがある37歳。立場的にも言い分的にも、Sさんの圧勝に終わったようだけど、ああその場面に居合わせたかった~。わたしはトラブルミーハーなところがある。そんな強いSさんから、僕のマリさんが昨日わたし宛にもってきてくれた新作エッセイ集を受け取る。仕事終わって、シネマート新宿へ。レイトショーでわかみほさんのオムニバス映画『プレイルーム』のチケットを引き換えて、夜まで時間があるので、カフェアルルへ。ここは猫カフェではなく、普通に店内に猫ちゃんがうろうろしている喫茶店。コーヒーを頼んだだけなのに、バナナとお豆とウエハースがついてきた。コーヒー飲みながら、僕のマリさんのエッセイを読む。大阪の喫茶店めぐりの部分で、わたしも好きな店がたくさん出てきてニヤニヤする。読み終わって、るみたんへの手紙を書く書く。るみたんから先週突然ポストにお手紙が届いたのでそのお返事。このご時世にわざわざ手紙というのがいいなあと思う。お気に入りの小鳥のレターセットをおろした。ところでレターセットの便せんと封筒の数って、合わへんと思いませんか? この小鳥のレターセット、便せん12枚に対して封筒4枚で、全然便せんが足りない。結局便せん6枚使ってしまったので、封筒だけ大量に余ってしまう計算。困る。封筒4枚なら便せん24枚は入れといて欲しい。お手紙書いていたら、とっても小顔美人な店員さんから「もしかして北村さんですか?」と話しかけられ、はい、というとどうやらバンドをやっているかわいこちゃんらしく、本当は去年12月にわたしと対バンするはずだったのだけどわたし入院でキャンセルしちゃって対バン叶わず、だったのらしい。ああ、その節はすみませんでした。挨拶ついでに追加のお菓子を持ってきてくれた。しかも大好きなルマンド。うれしい。21時いにお店を出て、こそぶる雨の中シネマート新宿へ。客席に何と片桐はいりさんがいた! めっちゃ洋服オシャレでスタイルもよくてかっこよかった。映画は、大好きなストリッパーで女優の若林美保さんが主演のオムニバス映画。5人の監督がわかみほさん主演で撮っているのだけど、どれも全然毛色が違って楽しめた。これまた好きな渋川清彦さんとカップル役だったり、猫だったり、ロボットだったり、子どもを亡くした母だったり、わかみほさんの、何をやってもちゃんとわかみほなのにすごく透明な存在感が眩しくて眼福だった。どれもよかったけど、「熱海の路地の子」って短編のわかみほさんが素朴でかわいくてでも危険ですばらしかった。終わっていい気分で帰宅。

 

2.20水

午前中に家を出て有楽町。日比谷シネマシャンテでずっと見たかった映画『劇場版バーニング』をやっと見に行った。が、ちょいちょい前評判でも聞いていたが、聞いていた通りになんともたるく、退屈で不覚にも寝てしまった。。。腐ってもイ・チャンドンやろ、つまらないわけがなかろう、と思っていたが、原作が村上春樹なせいもあるのか? 「シークレットサンシャイン」や「ペパーミントキャンディ」のあの頃の感じはもはや全く感じられず。残念。微妙な気持ちになって映画館を出たら、入口で女優のN村M来ちゃんとばったり会う。M来ちゃんもバーニングを見に来たそうで、わたしの次の回を見るとのことで入れ違い。そうやよね、やっぱりイ・チャンドンやもん、みんな見るよね~。せっかく有楽町に来たし、夜の予定まで時間があったのでしまの屋パーラーに一人で行き、フルーツサンドを食べた。新橋~有楽町界隈は良い喫茶店が点在している。夕方店を出て山手線で渋谷。今日は映画の打ち上げなのであーる。会場近くのコンビニでマネージャーMッキーと待ち合わせていたら、共演のS川K彦さんとばったりお会いし、しばし談笑。していたら、目の前のハチ公バスの運転手さんとそれにからむおっさんが超でっかい声で喧嘩をしだして一触即発、運転手さん怒り狂って外にまで出てきて、あわや乱闘の気配だったが、おっさんがすごい勢いで走って逃げて行った。もっと見ていたかった。わたしはトラブルミーハー。会場に入り、共演者さんとひさしぶりの邂逅をよろこびつつお話。と、鶴瓶さんがなんと! わたしの恰好をして登場! 会場大爆笑! 

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ドレスに赤いカーディガンでおかっぱヅラと赤メガネ。面白すぎる。隣に並ぶとみんな撮影ラッシュ。写真を見ると本当にわたしと似ていて、どっちがわたしかわからない。こうやって打ち上げでもみんなを楽しませてくれる鶴瓶さん、さすがだな~と思った。打ち上げは立食パーティ。飲んだりつまんだりしつつ、出演者ひとりずつの挨拶タイムがあって、まさかわたしまで回ってくるまいとぼんやりしていたらなんとわたしまで回ってきてしまい、考えてなかったのでなんにも面白いことが言えず反省。挨拶タイムが終わって談話タイム。超豪華な共演者さんとおしゃべりが出来て終始とってもたのしかった。1次会の最後、メイキング映像の上映があった。ら、これがすごくよくて既に感極まってうるうるしてしまった。キャスト陣もスタッフさんも本当にめちゃくちゃ作品への愛が溢れていて、改めてすばらしい現場やったなあ。1次会おわり、鶴瓶さんからみんなへ記念品のパーカーの贈呈があった。鶴瓶さんは現場でもお揃いのネックウォーマーの差し入れをしてくれたので再び。〇〇組と笑福亭鶴瓶のロゴが入ったイカしたパーカー。うれしい。鶴瓶さんの車に乗せていただき、2次会会場へ。今度は普通の居酒屋。みんなでわいわいと飲んだ。ふと、我に返ると、テレビや映画で見ていたあっち側の人たちが目の前にわんさかいる状態に眩暈がした。わたしなんてただの喫茶店の店員なのに。これは夢なの? いいえ現実。改めて夢のような現実に震える。なんと監督とプロデューサー、我が職場の喫茶店でこの映画の打ち合わせを何度もしていらしたことが発覚。なんということでしょう。これは運命やったのかもしれない。鶴瓶さんと監督が、まじめな落語談義をしておられて、鶴瓶さんの落語への真摯な姿勢を垣間見て感動した。23時半頃になり、まだまだみなさんは飲んでおられたけど、わたしは終電が近づいてきたので泣く泣く帰路へ。ああ、本当にたのしかった。映画っていいなあ。わたしは長年孤独に活動してきたので、こうやって大所帯でモノづくりをする現場への憧れが強い。映画の完成が心の底から楽しみ。帰りの電車で、横に立っていた男性が直立不動のまま垂直に嘔吐。返り血ならぬ返りゲロをちょっと浴びる。わたしはまだちょっと浴びただけやったけど、反対隣に立っていた女の子はもろに浴びてしまっており、コートゲロまみれになっていて泣いていた。かわいそうすぎる。そしてゲロをまき散らした本人は眠ったままで自分がゲロをまき散らしていることにも気づいていない様子。死ねばいいのに、とひさしぶりに他人に殺意を抱いた。

 

2.21木

朝から洗濯をしたり、家のことをして、午後から神保町。今日はナックルズの連載対談収録日。ミリオン出版は去年11月でなくなって大洋図書になったのだけど、入口、まだミリオン出版の看板が残ったままでホッとした。ロビーで待っている途中、後ろでエロ本の打ち合わせが行われていて、漏れ聞こえてくるワードのどぎつさに、さすがミリオン出版!いや大洋図書! っと思った。今日は会議室ではなくて、ナックルズ編集部の隅の応接コーナーでの収録。バーガー菊池さんのデスクがすぐ側で、ちょいちょい話に入ってくださって楽しかった。対談相方鈴木智彦さんは最近突然ダイエットをはじめて、1週間4キロずつ痩せていっているらしく、このままでは3か月後には俺いなくなってるから、とのこと。確かに、かなりのハイペース。最近の鈴木さんは、料理にピアノのお稽古にダイエット。まるで女子じゃん!(注:職業はヤクザライターです) 対談終わって、ごはん食べようとなり、神保町でタコスをごちそうになった。タコス屋さん、最近東京にじわじわ登場しているようで、ファーストフードちっくだけどお値段はまあまあする。味は沖縄で食べたタコスを思い出し、おいしかった。特に柔らかい生地のやつがおいしかった。鈴木さんはダイエット中だけど1日一食は好きなものを食べていいらしい。そんな激やせ中の鈴木さんに、「北村さんこそ痩せた? てゆうか魂が痩せた気がする!」というお言葉をいただく! がーん! わたしは痩せてなくて寧ろ入院中にちょっと太ったし、おまけに魂が痩せたって! それ最悪じゃないですか! 魂は太ましくありたいものですね。たのしくごはんを食べて帰路。

 

2.22金

5時起きで朝から労働。ひさしぶりに社員のWさんとフォーメーションが一緒になったので、お互いの最近の喫茶店トロールの報告をしあい、喫茶店談義。Wさんは39歳男で最近結婚もした社員なのだが、仕事ぶりは超ぽんこつで、すぐテンパるし、めげやすく、カッとなりやすく、尚且つ15歳年下の妻には尻に敷かれている。分かりやすくダメな男なのだけど、喫茶店好きという面では気があう。たぶん同僚の中でいちばん喫茶店話が出来る男。午後からは妻の方とタッグを組んで働いたのだけど(妻の方も同僚、要するに職場結婚であーる)、まだ新婚なのに家も喧嘩しまくりらしく、大丈夫かこの夫婦? と勝手に心配する。まあ余計なお世話ですね。夕方仕事上がって帰って、ナックルズ原稿をちょっとやって寝た。

 

2.23土

朝8時、上階の部屋から響く日曜大工のトカトントントカトントンの振動で目が覚める。や、トカトントントカトントンどころではない。ドンドンバキバキキュイーンガチャパコーン!みたいな感じ。上階のおっさんは日曜大工が趣味なのか、よくこういった騒音が鳴り響くのだけど、今日はいつにもまして賑やかで、テレビをつけても騒音でテレビの音声が一切聞こえない。苛々しつつ起きて、そや、白髪染めいこ、と思い立ち、ホットペッパーで美容院を探す。わたしは美容師さんが嫌いなので長年、もう20年くらい髪の毛は自分でお風呂で切っていたのですが、さすがに白髪がすさまじい勢いで増えてきた最近。家で白髪染めにチャレンジしたこともあったけどこれがなかなかちゃんと染まらなくて悲しい思いをしたので、去年末入院中に院内の美容院で白髪染めしたのである(年明けから映画の撮影があったのでさすがにごま塩ヘアーで映ると役柄的に意味不明になりそうだったので自ら染めた)。そしたら思いの外綺麗に真っ黒に染まったのでうれしくて、それが二カ月経ってそろそろ白髪プリン状態で見すぼらしくなってきたので、そろそろ染めなくてはなのである。近所の美容院を探し、一番安い店をネットで当日予約。そんなこんなで苦手な美容院へ。安いからなのか、なかなかに混んでいた! 鏡の前に座らされ、放置されること45分。まあ、やむなし。しかし美容院にある雑誌ってなんて興味湧かないものばっかりなんやろう。所謂女性誌ってやつなんやけど、主にヘアー、メイク、高いお洋服、を美人モデルさんたちが紹介してくれてるのやが、全く以て触手が動かない。しかしこれが世の女性たちの主な関心事で、こういうのを購読して日々おしゃれにいそしんでおられるのか~と思うと、そらわたし、友達出来ひんはずやなと納得した。忙しそうであるが、なんとか白髪染めをしてもらい、シャンプーをしてもらい、散髪してもらった。が! 重いままのおかっぱにしてくれといったのに、なんかすごく梳かれてしまって、おかっぱってゆうかボブってゆうの? なんかそういう感じになってしまった! がびーん! だから美容院嫌いやねん! 泣きたい。ああ、はやく伸びてください髪の毛さん。そして、もう二度とこの美容院にはくるまい。なんやかやで終わったらもう夕方。悲しい気持ちでとぼとぼ帰路。見事にピンクに染まった夕焼けがなんか余計に悲しさを演出してくれちゃって、落ち込む。だから美容院嫌いやねん。えん。えん。

 

2.25日

4時起きで労働へ。案の定髪の毛が変で、アイロンしてもなにしても決まらん。朝からつらい気持ち。仕事は日曜日らしくたいへん忙しく、息つく暇もなくどたばた働いた。帰りに紀伊國屋書店に寄る。クイックジャパンのマリさんの記事を立ち読みしたくて行ったのに、なんと紀伊國屋書店クイックジャパン置いてなかった!うそでしょ!天下の紀伊國屋書店本店やで!? 取り寄せになると言われ、正直買う気はないのでいいですといって引き下がってしまった。なんでやろ~。天下の紀伊國屋が弱くなったのか、それともクイックジャパンが部数減っているのか。どちらにせよ、こういうのは悲しいね。店内でお母さんに連れられて来ている5歳くらいの女の子が「おかあさん、このお店また来たい!」と言っていて、なんかほっこりするいい光景だった。

2.11~17日記

2.11月

4時起きで朝から労働へ。祝日なのでばたばたと忙しい日だった。忙しすぎて食器が足りなくなり、洗っても洗っても洗い物が終わらない。これはわたし、家でもそうなのだけど、流しに洗い物がたまるのがほんまストレスで、食器類はすぐに洗いたい。が、職場だと当然洗い物以外にも仕事は山のようにあるのでそうもいかず、気づいたら洗い物の山が出来ていて、これが地味にストレス。ぐったりして帰宅。夜はアマゾンプライムで『大阪蛇道』という映画を見た。ら、なんとわたしがここ半年ほど前からずっと気になっていた、ツイッターでフォロワーさんのリツイートで時々タイムラインに流れてくる顔だけでなんとなく好みでかっこええな~と思っていた人が主演でびっくりした。坂口拓さんというその人は俳優でもあり、今はいちばんはアクション監督さんらしいんだけど、顔つきとヒゲと体型、全部のバランスが絶妙で、わたし容姿だけでタイプとかあんまりそういうのないつもりやったのやけど、この人はタイムラインに流れてくる顔だけでいつもどきっとし惚れ惚れしていた。アクション専門の俳優さんだけあって、超強いヤクザの役なんだけど、とにかく動きがきれっきれで、動いているところを見たら尚更惚れた。映画としてもたいへんおもしろく、仁科貴さんもめっちゃよかったし、なんでわたし今まで見てなかったんや~。この監督、大阪のネオヤクザもの三部作を撮っているらしいので全部見よう。

 

2.12火

朝から普通に労働へ。午前中は雪がぱらついていた。雪なのに平日なのにまたしても忙しくてやられた。新人ちゃんが入ってきて、19歳、はじめてのバイトではじめての一人暮らしだというたいへん初々しい女の子。こわいもんで15歳も年下ということになる。ひえ~。年齢差ありすぎて何をしゃべったらいいかわからない。せめてお局さんと思われないようになるべくへこへこへらへらするよう気を付けよう。帰って、明後日のIKAZUGOKEワンマンのおみくじを作った。下ネタ恋おみくじ、ほんまのおみくじを冒瀆しているとしか思えないひどい内容三昧やけど、考えていたら結構たのしくて後半のりのりで書いている自分がいた。コントのセリフの練習、ラップの練習、ダンスの練習などして寝た。

 

2.13水

昼から相方飯田さんが家にやってきて、明日のワンマンの練習。コントもののセリフ合わせをやり、ラップの練習、ダンスの練習をやり、通し練習を3回ほどやってばっちり。途中、飯田さんがわたしのマイハッピーお葬式に合わせてベッドの上で飛び跳ねてオタ芸を打ちはじめて爆笑。掛け声が「ヘイっヘイっヘイ、葬式!」で、なんじゃそれって感じ。18時半頃まで練習して解散。夜、先週からちょびちょびやってるけど全然進まない内職仕事をちょっとやって、しかし途中で意味がわからなくなって中断。先方に質問を投げて終了。これ、ほんまに終わるんやろうか。わたし、出来るんやろうか。じわじわやる気が失せて行っているのも事実。うーむ。

 

2.14木

寒いので布団から出られず、10時半頃までうだうだ過ごす。意を決して布団から出てお風呂入ってライブの準備。ピアノの練習。冬はピアノの鍵盤が氷のように冷たいのでピアノを弾くのにもエイヤっが必要。コントのセリフ練習をしてラップの練習をして、ダンスの練習をして準備満タン。駅で飯田さんと待ち合わせして、いざ六本木。行きしなの電車の中で飯田さんはおみくじ作りをはじめていて、えっここで!?とびびる。小吉、お花畑でうんちする、とか書いていて、傍目に見たら完全にいかれた人である。乃木坂駅から六本木へ歩いて向かう。六本木、西麻布界隈なんて普段縁がない来ることがない土地。でも民家もふつうにあって、どうゆう人が住んでいるのやろうか。スーパーとかあるんか? 明治屋しかないんちゃうん。なんて思いながら会場へ。入ってステージやスクリーンの配置などをスタッフさんと相談しつつ、リハ。今日はワンマンなので時間に余裕があったので、全体の通しリハをさせてもらえた。ありがたい。ポンだしと呼ばれる、音楽をポンと出すタイミングなども、一回のリハでスタッフさんばっちりやってくださり感謝。物販を並べて開場。今日はフードでリリーさんがおでんを出しているので、いい匂いが漂いはじめおなかがすく。楽屋でセリフ合わせなどをしつつ、今日は激しめの踊りもするので柔軟体操。飯田さんは仕込みの電飾つき段ボールをガムテープで下半身につけたりしてて爆笑。飯田さんはここ1年くらいで手の込んだ演出が増えたように思え、その度毎回こうやって身体にブツを仕込むことになっているのやけど、何も知らん人が目撃したら完全にどうかしているイカれた光景で、わたしは毎回間近で拝めてたのしい。オンタイムで開演。最初わたしの賛母歌をふたりで歌い、スクリーンを幕のようにして途中で幕があがっていくという飯田さん発案の演出がなかなかキマっていたと思う。そこからわたしのソロをやって、途中飯田さんが例のオタ芸を打ちながら乱入。みんな引くかと思いきや、結構会場がオタ芸で盛り上がっていた感触。そして一部ラストでは一個目の山場、レディーガガのバッドロマンスで張り切ってダンス。楽しかった。普段のライブでは基本ピアノの前にじっと座って動かないので、ダンスって真逆やけど、意外とこれがやってて楽しかった。身体を動かすのは気持ちがいいですね。二部はバレンタインクッキングコントをやってラップではたまた踊り狂い、飯田さんのソロを挟んでわたしは楽屋で水着に着替えて、罵倒~新曲ラップ「恋の虫」を歌い、最後は定番「後家殺し」をやって客席を投げ銭おみくじ箱を持ってまわって終了。みなさんたくさん投げ銭くださってたいへんありがたかった。感謝感激。わたし→てんとう虫の水着、飯田さん→ゴキブリの水着、で最後に記念撮影してひとはしゃぎし、お客さんにジュースおごっていただいたり至れり尽くせり、おでんもいただいておいしかった。着替えて片づけて帰路。足立区帰って、居酒屋で精算をしつつ、3時頃まで飯田さんとふたりで飲んだ。あ~退院出来て、またこうやってライブが出来て本当よかった。たのしい一日だった。

 

2.15金

3時間くらい寝て起きて今日は朝から駒込病院へ。レントゲンして血液検査して診察。今日は主治医がちゃんといた(前回の通院時は主治医は緊急手術が入ったとかで全然知らん先生の代診だった)。抗生剤はなんと6カ月は飲まないといけないらしく、6月末まで飲まないとあかんと宣告される。えーめんどくさい。でっかいカプセルを一日3回3つぶずつ飲んでいるのだけど、これが飲んだあと口の中にニガニガが残って地味に気持ち悪いのである。診察終わって会計に並び、終わってお薬に並ぶ。2カ月分を渡されたのだけどこれが凄まじい量で、大袈裟じゃなくジャンプ1冊分くらいの質量。ずっしり重い。かばんがぱんぱんになる。病院の外に出ると雪がぱらついていた。今週はほんとに毎日寒い。100円バスで巣鴨に出て、喫茶ポピーというお店に入る。

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13時までモーニングをやっていたので、遅めのモーニングを食べながら読書。文學界未映子さんの新作『夏物語』を読む。

 

文學界 2019年 03 月号 [雑誌]

文學界 2019年 03 月号 [雑誌]

 

 

『乳と卵』の緑子ちゃん、巻子、夏子ものの続編。これは読みたかったやつ!とほくほくと読む。前篇だけで500枚あるのでかなりボリューミー。でも読み終わるのが勿体なくて、ゆっくりじっくり読む。帰って、昨日あんまり寝てないのでなんとなく眠い気がして布団に入る。しかし特に眠気は来ず。起きて、失敗して帰ってきた請求書をもう一回書いたり、メールの返信をしたりして、あとはぼんやりこたつでテレビ見たり動画でザ・ノンフィクションの新・漂流家族の回を見てなんとも言えない気持ちになったりして適当な時間に寝た。

 

2.16土

7時に目が覚め、お風呂に入って、さあ今日何しよ。特に予定はない。今月は定期を買ったので電車に乗らないと損な気がしてとりあえず駅へ。豊田道倫さんの「♪明日わたし何をしよう 駅について決めよう~」を歌いながら電車に乗って、湯島で下車。そこから湯島天神の方へぶらぶら散歩して、そのまま本郷三丁目まで歩いて、名曲喫茶・麦へ。ここは名曲喫茶だけど、渋谷のライオンみたいにごりごりではなくて程よく所帯染みていて、ソファーのシートとかも可愛くて好き。モーニングのメニューが豊富で、ハムエッグトーストを選択。

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寒かったけどここはコースターが銀で可愛いのでアイスカフェオレを頼んだ。わたしはあんまりグルメな方の人間ではないのだけど、喫茶店グルメは結構好きで、ひとりでちょっと遠出してモーニングをキメるのは趣味のひとつ。モーニングって、値段も手軽やし量もそんな多くなくて食べやすくて、色々ちょうど いいのであーる。モーニング食べながら、未映子さんの『夏物語』の続きを読む。1時間半ぐらい読んで店を出て、また湯島まで散歩がてら歩いて電車に乗って帰宅。いよいよ締め切りが差し迫ってきたので、午後は例の内職仕事をかりかりやる。文章を書くのだけど、色々すごく事細かに決まりがあって自由度はなく、それでいて自分で考えて書かないといけないので絶妙に難しくて、正解がわからず、なかなか文字数が増えない。なんとか一応書けたので、えいやっと夜先方に送信。やりがいはあまりないのに、なんか疲れた。

 

2.17日

4時起きで朝から労働へ。労働中、お客さんのかばんから落ちたらしい、トゲトゲの形をしたスーパーボールみたいなものが床に転がっていて、じいじがそれを拾おうとして失敗して落とし、転がし、みたいにひとりで悪戦苦闘している様が、玉転がししてる猫みたいとゆうかなんとゆうか、じいじは体躯がちんちくりんで、映画『ダークナイト』に出てくるペンギンと人間の合いの子みたいなやつに似てるんやけど、そんなペンギン人間が玉転がしてるの、可愛くて面白すぎて爆笑。それから先日入ったばっかりの19歳の新人ちゃんを、Aくんとゆう25歳男子の同僚が早速ごはんに連れて行ったらしく、二人とも満更でもない面持ちで仲良さそうにしていて、おやおやって感じ。鬼忙しいけど、みんな楽しそうに働いていて、平和といえば平和な職場。仕事終わって、夜はミュージカルの打ち合わせのために秋葉原。空き時間、ベローチェに入って未映子さんの『夏物語』の続きを読む。観覧車のところで胸がいっぱいになってひとり泣きそうになる。

「子どもんときに誰かが教えてくれたんやと思うねんけど、誰やったんかな、観覧車ってさ、横からみたら薄いし、打ちあげ花火みたいやし、すかすかやし、どう考えてもゆれたりしてこわい感じするやんか。なんかあったら、いちばんに倒れそうやん。でも、どんなに強い風が吹いても、どんなにひどい雨が降っても、大きい地震がきても、びくともせんねんて。観覧車はむかってくるそういうちからをうまく逃して、ぜったいに倒れへんようになってるねんて」わたしは言った。「それ聞いたとき、まだ子どもやったからさ、ほしたらみんな観覧車で生きていったらええやんかって、わりに本気で思ったわ。観覧車を家にして、みんなおんなじ窓から手ふって。糸電話とかで、隣のゴンドラとやりとりしたり、長いロープ渡して洗濯もん干したりな。子どもやったからな、よう絵に描いたわ。世界中に、観覧車がいっぱいある世界。地震がきても台風がきても安全で、みんながおなじように、大丈夫な世界」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー川上未映子『夏物語』
かと思うと次のページの葡萄狩りのところで、家が貧乏なため遠足の葡萄狩りに行けなかった夏子に、姉の巻子が家のタンスや棚や電気の傘に洗濯物ロープを張って、そこに靴下とかタオルとかぶら下げて、葡萄狩りやでってやってあげるシーンで号泣。もう、ページめくるごとにすさまじいシーンを連発してくる、未映子さんの今作、まじでやばい。

ひと段落して夜、待ち合わせの時間になったので、待ち合わせの四文屋へ。C絵ちゃんとI田さんと3人でミュージカルミーティング。主宰で何本もお芝居を打っているC絵ちゃんに、予算の組み方から詳しく教えてもらいたいへん勉強になった。当たり前やけど、お芝居をつくるのにはお金がかかる。何にどれくらいお金がかかって、の総額を概算で出して、会場のキャパが何人で、チケット代をいくらにすれば赤字にならずに済むのか。会場費が交渉次第でまだわからないので、そこをまずは交渉してみないとわからんねってことになって、ひとまず仕事の話はおしまい。そこからはプライベーツな話で3人で普通にたのしく飲んだ。2時間で四文屋は追い出されたので、近くにあった養老の瀧に移動して、閉店まで。こんなところには書けない話のオンパレードだったけど、たのしいひとときだった。

2.4~10日記

2.4月

朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。それが嫌だというわけではないけれど、労働はルーティンなので退屈といえば退屈。わたしは週3回しか働いてないけど、これを週5,6で入っている同僚たちには本当に頭があがらない。えらい。尊い。御年70歳のじいじも週6で働いている。そろそろ身体がきついらしく、暇なときはソファーで休んでもらうようにしているが、そら70歳の肉体で毎日8時間の立ち仕事はそらきつかろう。わたしでもきついし。日本人は働き者やなあとしみじみ思う。終わって家でIKAZUGOKEの新曲ラップの歌詞を覚えるべく練習。入院して以降の地味な実感なのだけど、わたし、前より舌が回らなくなっている、確実に回らなくなっている。これは入院生活でずっと誰とも喋らない生活をしていて脳と舌がやられたせいか、それとも手術のときの全身麻酔の後遺症的なもの? がもしあるんやとすればそれなのか。謎。しかし困った。

 

2.5火

朝から霞ヶ関東京地裁。今日は病院なので虎ノ門にいくので、あいた時間に午前中だけ趣味の裁判傍聴へ。放火の事件の裁判。池袋のマンション一室が全焼した放火事件なのだけど、被告人はここに住んでいた49歳のゲーム関係の会社役員の男性。タイ人妻ともう1か月くらいずっと喧嘩しており、その日も喧嘩後、怒りを鎮めるべく風呂に1時間以上籠城していたところ、心配した妻が向かいのコンビニへ駆け込み、警察がやってきてしまい、男性は更に怒り心頭。玄関にあった靴や傘を投げたり台所の電子レンジを投げるなどをしたのち、威嚇のために近くにあった妻が大事にしていたクッションに火をつけたところたちまち燃え広がり、部屋中火の海に。動揺したところ警察が家に入ってきて現行犯逮捕されたらしい。こんなちっさな放火の事件なのに消防車19台がかけつける事態だったそうで、なんか火事ってそうらしいね、小規模のボヤでもこれくらいかけつけるものらしい。幸い被告人宅だけが全焼して隣の部屋もちょっと煙が入ったくらいで、マンション自体は無事だったらしく、管理人さんには700万の損害賠償金を支払って謝罪して話がついてて、あと500円分のクオカードとお詫びの手紙をマンションの全住人に書いて渡したりしたらしく、被告人も特別サイコパスな感じもしなかったけど、夫婦喧嘩ってこんなことになるなんて、怖いな~と思いました。午前中で裁判所を抜けて、郵便局で一件北村直販の発送をして午後から病院。3時間待って、検査して診察してエコーしてお注射して、お薬貰って帰宅の頃にはもうすっかり日が暮れていた。夜は読書。『82年生まれ、キム・ジヨン』読了。

 

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

 

わたしは子持ちでもなければ韓国人でもないから共感とかは特にないけど、いい本だった。30代、同世代の女性が子を持ち、働き、生きて行く上で目の当たりにした現代のしんどい女性問題あれこれなんだけど、フェミニズム気取りな方向性ではないところから女性の生きづらさを綴っていて、とても読みやすかった。ママ虫って言葉があっちの国にはあるんだって。あっちの女性にとっては侮辱の言葉みたいなんだけど、ママ虫って日本語の語感で読むとちょっとかわいいし、別に悪い意味はなさそうに思っちゃうね。 

 

2.6水

雨。東中野で文筆家女優のM下Kさんとその息子くんと先輩ミュージシャンMTと4人でおランチ会。息子くんはまだ2歳なので座敷のある店がいいということでソナムという韓国料理屋さんに集合し、ビビンバを食べながら平日の昼下がり優雅にごはんを食べた。まだ2カ月くらいの頃に会って以来だったので、息子くんすっかり大きくなっていた。大人しくてお目目がくりくりでほっぺがぷっくりしててとってもかわいい。まだあんまりおしゃべりはしないんだけど、じっと大人達を静かに観察していて、わたしこのくらいの子どもちゃんと接するといつも脅威を感じる。まだちいさいけどきっと頭は聡明、腹の中では色々感じていて、このババア頭悪いな~とか思われてるんちゃうかと思うとおそろしくないですか? かしこそうな子ほどこわい。時々お会いするMTの息子くんももう小6なんやけどたいへんかしこい少年なのでいつもびびる。ごはんを食べながら、MTとKさんはマッコリも飲みながら、たわいもないはなしを2時間ほどしてたのしいひととき。息子くんがうんちをもよおしてきたので解散に。MTとふたりで新宿に出て、ベルクでコーヒー飲もうと思ったら店内でU波さんにばったり会い、しばし3人でおしゃべり。本の話や映画の話や音楽の話やお金の話をした。高島屋に御座候を買いに行くというMTと別れてわたしは池袋へ。夜はミュージカルのミーチングで池袋のこせりというカレー屋さん。I田さんとA太さんと3人で今年の夏に公演予定のミュージカルの音楽部門について話あった。そう、今年の夏、『二十四の瞳ちゃん』以来3年ぶりに、ミュージカルをやります! どうぞおたのしみに☆ ミーチング帰り、I田さんと駅前のまちおかで14日のIKAZUGOKEワンマンで配るお菓子を買って帰った。

 

2.7木

朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。帰るとポストに『文學界』が届いていた。そう、今号の文學界、わたしは恐れ多くも西村賢太さんの新刊『羅針盤は壊れても』の書評を書かせていただいております。入院中、豚小屋のような病室のベッドの上で一生懸命書きました。拙いですが、よかったら読んでください。そしてなんと今号の文學界、なんと川上未映子さんの待望の新作大長編『夏物語』が載っている! 前編だけで500枚! すごい大作! 今から読むのがたいへんたのしみ。夜、マネージャーMッキーとちょっととあることで長電話をした。それから明日のライブでやる曲を考えて、ちょっとコントのセリフ覚えをやって寝た。

 

2.8金

朝からひとりでラップの練習をしながら洗濯を干し、お風呂に入り、それから今日はまる2か月ぶりのライブなのでピアノの練習練習練習。夕方家を出て高円寺へ。駅で店主T口さんとばったり会う。ちょっと早かったのでわたしはその前に名曲喫茶ネルケンへ。入ってもしばらくママさんが出てこなくって、10分くらいかけてすみません~と10回くらいゆってやっと出てきてくれた。まあそういうこともあるよね。ネルケンのお気に入りの席。ライブ前、ひとりコンセントレーションするこの時間は結構大事。1時間くらいして店を出ていざ円盤へ。円盤のピアノを触るのは11月以来だから3か月ぶり。しばし店主T口さんとおしゃべりして、リハをして、一旦控室。8時になって開演。いつも通りに1時間たっぷり歌った。いつも通りだけど、このいつも通りのことが出来ない苦しみというのを入院生活をしていてしみじみ実感したので、こうやって歌えること、歌わしてくれる場所があること、そして聞いてくださる人がいることは本当に奇跡みたいなことが重なって成り立っているんやで、と自分に言い聞かせながら歌った。終わったあとのトークコーナーでは入院の豚小屋地獄話を中心に、あとここには書けないけど入院から派生したたいへん悲しい、ん? 悲しい? というより悔しい? 腹だたしい? 出来事について喋った。いや~入院して、人の温かさにもたくさん触れたけれど、おなじくらい世知辛さも噛みしめたのでした。終わって、お客さまから快気祝いと称してお菓子や果物やパンなどいただいた。ありがたい。抱きしめて帰宅。

 

2.9土

しとしと雪。家の中が極寒でこたつ&石油ストーブフル稼働で過ごす。こんな雪の日に、上の階の斜め上の部屋のお子さま連れの一家が引っ越して行った。まだ小学校低学年くらいの女の子がいる家族だったのだけど、よく階段でグミチョコパインあそびをしていて可愛かったし、若いおかあさんもたいへん感じがよく、わたしが緊急入院でゴミが出せなくなったとき、ゴミの日までゴミをあずかってくれたことがあった。別に仲良かったほどじゃないけど、いなくなっちゃうと思うとなんか淋しい。昼から電車で原宿へ。今日は友人K純ちゃん宅に遊びに行くのである。K純ちゃんは素晴らしい映画監督で大好きで、わたしが足立区に引っ越してくる前初台に住んでいたとき、ご近所さんでよく遊んでいた。K純ちゃんには子どもがふたりいて、長女ちゃんを何時間かおうちであずからしてもらったりもしていた仲で、しかしわたしが足立区に引っ越してからは全然あっていなくてとてもひさしぶり。それとわたしの高校の同級生Mちゃんが偶然K純ちゃんとママ友になっていて、おまけにこれまた偶然にもMちゃんの旦那さんはこないだわたしが出演させていただいていた映画のスタッフさんやって、そんなこんなの縁で、3人であそぼうとなり、しかしK純ちゃんには子どもちゃんがふたり、Mちゃんには子どもちゃんが3人もいるので、お外に出かけるのはたいへんなのでK純ちゃんちに集まることに。ひさしぶりの再会をよろこび、雪の日の土曜日午後、たのしく過ごした。K純ちゃんちは色とりどりのかわいいものが夢のようにたくさん詰まった家全部が大きな子ども部屋って感じで、これは子どもちゃんたち毎日しあわせやろうな~。Mちゃん一家が到着するまでしばらく娘ちゃんふたり(超絶美人姉妹)とあそんだのだけど、子どもたちは本当に元気に走り回るのでおばさん一瞬でバテた。MちゃんとMちゃんのお子ちゃんたちがやってくると、子どもたちは子どもたちだけで仲良くあそびだしたので、大人3人でまったりおしゃべり。ふたりとも本当にすごくしっかりしたお母さんをしていて、本当にすごいとしかいいようがない。子どもの成長や学校のことなど、悩みもたくさんあるようんだけど、すばらしく立派にお母さんしていて、わたしなんかとは暮らしぶりから何から全部違う、おなじ人間と思えないような尊さだった。子どもたちは家の中で鉄棒をしたり(家の中に鉄棒があるんです)、おかあさんごっこをしたり、会社ごっこをしたり楽し気。いちばん小さいMちゃんの末っ子ちゃん(2歳)はひとりで洗濯ばさみを一個ずつ鉄棒につけていく作業を一生懸命していて可愛かった。子どもってやっぱりかわいいしおもしろいな~と思うけど、それどころじゃないたいへんなことが死ぬほど山盛りあってのそれだから、わたしは到底無理であろう。という前にわたしは身体的にたぶん無理。だからこうやって友達のお子ちゃんたちと触れ合える時間は貴重やなあと思った。19時くらいにMちゃんの旦那さんがお迎えに来てお開きに。雪がぱらぱら降る中足立区へ帰った。

 

2.10日

4時起きで朝から労働へ。早朝、布団を出るのも家を出るのも極寒すぎて決死の覚悟が必要。長野にいたときは耐えられたのやけど、東京の寒さはなかなか耐え難い。なんの違いがあるのやろう。まあ気持ちの問題かな。出勤すると入口に酔っ払いが吐いたゲボが落ちていて、朝イチで片づける羽目に。ああ、なんという朝だ。新宿はこれだから困る。世間は3連休の中日ということで、寒いけど天気はよかったから一日忙しかった。帰ってIKAZUGOKEのセリフ覚えとラップの練習とダンスの練習をした。

1.28~2.3日記

1.28月

5時起きで朝から普通に労働。社員さん同士でちょっとしたバトル勃発。正義感VS男のプライドで、勝者正義感、て感じだった。まあ大したことではない。その他は特筆すべきことはなし。帰って、ギャオで映画サスペリアのオリジナル版が無料だったので鑑賞。もう記憶がないくらい昔に見た以来だったのだけど、これがめっちゃよかった。こんなこというと元も子もないけど、先日みたリメイク版よりわたしは断然オリジナル版派やなあ。ストーリーもわかりやすいし、美術や衣装がかわいく、全体的な色味も絶妙にチープでかわいくて好み、そしてなにより、ちゃんと怖かった。恐怖の演出は全部単純っちゃ単純で原始的なんだけどでもちゃんと怖い。ゴブリンの音楽もイケていた。名作といわれるだけあるな~という感想。

 

1.29火

朝から普通に労働。我が職場、流行りのインフルがふたり出ており、そのうちのひとりが今日から復活していたのだけど、まだ倒れてから3日くらいしか経っていなくて、もう出てきて大丈夫なのか? と心配になる。いや、本人の体調が心配なのではなく、わたしが心配しているのは感染。熱下がったからといって出てこられても、それでまわりにウイルス撒き散らされたらもうそれは本当にテロとしかいいようがなく、そしてわたしは持病の関係で免疫力が普通の人の何十分の一しかないので、めっちゃうつりやすいのであーる。こわい。しかし一緒に働いていると防ぎようがない。おまけにわたしのまかないをそのインフルあがりの人が作ってくれてしまった。なんということや。こうなるとこっそり捨てるわけにもいかず、食べざるを得ない。ので食べました! もしうつったら完全に原因はこれじゃ! 仕事おわりに銀行によって帰宅し、今日はギャオでアルモドバルの映画『ボルベール~帰郷~』を鑑賞。たまたまやけど母娘問題がテーマやってなかなか沁みた。アルモドバルの中では穏やかな方の作品やったかな。おうちや街のセットがすばらしくかわいくてずっと見ていられるな~と思った。そして改めてペネロペの美貌とパーフェクトボディっぷりに感服。

 

1.30水

朝から霞ヶ関東京地裁でひさしぶりに裁判傍聴。一本目。ミニストップでおにぎり2個を万引きしたネカフェ難民の20代男子の裁判。事件性もなく一瞬で終わった。二本目、息子へのDVで傷害罪で捕まった40代のお母さんの裁判。これがなかなか切ない裁判だった。母子家庭で他に頼れる人もなく、しつけのつもりで日常的に殴る蹴るを繰り返していた。8月末、激しく顔面を鈍打したせいで息子は瞼が腫れ、歩行にも困難をきたすほど衰弱し、1週間学校を休んだところから今回の事件が発覚して逮捕に至ったらしいのだけど、聞いていると今回は二度目で、以前にも似たようなことがあって、家庭支援センターの人が間に入っていたらしい。このお母さん自身、実の母親から愛された記憶がなく、ADHDアスペルガーと診断されていて、息子をどんなに殴って傷つけても、そのあと笑顔が戻れば暴力は帳消しになるという独自の方程式に則ってDVを繰り返していたそうな。現在は息子は施設にいて、この母親は息子と会えなくてつらいと涙ながらに語っていた。うわ~と思ったけど、日本中、こういう家庭はごまんとあるんやろうな~とも思った。三本目、児童買春、児童ポルノ法違反。被告は長髪でずんぐりむっくりの30代男性、新聞配達員。ツイッターで知り合った未成年(13歳、16歳、17歳)3人に対し、強制性交してその様子を動画で撮影していた罪で裁かれていた。前にも似たような裁判みたけど、ロリコンは病やからお医者さんに通ってなんとかしてもらわないとどうしようもないと思う。しかし未成年の子たちも、よく家まで入ったな~と毎回思う。やっぱりお金が欲しくてなのかな。4本目、大麻取締法違反。おしりまでの超ロン毛をぼっさぼさにして髭もボーボーで見るからにヒッピーで高円寺のむげん堂にいそうなおにいさんが被告人。いかにもすぎて笑ってしまった。被告人から放たれる異臭がもうすでにガンジャの匂いぷんぷんで、恐らく髪や服に染みついているのでしょう。おにいさんいわく、庭から勝手に大麻草が生えてきたので収穫して使ってしまったといっていたけど、そんなもん勝手に生えてくるわけないやろ! 証人尋問でお母さんが出てきてたのだけど、お母さんも全く気づきませんでしたといっていて、そんなわけあるかい! おにいさんから匂い立つガンジャ臭でこの30分くらいで法廷じゅうがガンジャ臭くなってるのやから、家相当臭いはずやで! だいたい実家の庭でガンジャ育ててたっておにいさんなかなか勇敢ですね! などとツッコミどころ満載の裁判だった。終わって丸ノ内線新高円寺。から高円寺駅の方まで商店街をぷらぷら歩く。古着屋さんがいっぱいある通りやけど、わたしはもう自分でもびっくりするくらいに古着屋さんに興味が無くなっていることに気づいた。全く触手がうごかず入りたいとも思わない。なんならちょっと嫌悪感すら湧く。商店街の途中、喫茶ルネッサンスに入る。ここは昔中野に存在した名曲喫茶クラシックの中にあった蓄音機や照明や家具などをそのまま持ち込んで開業したらしい喫茶店。わたしは高円寺の喫茶店ではネルケン派なので、今まで来たことがなかったけどはじめて入ってみた。噂には聞いていたけど、内装最高だった。BGMも蓄音機からレコードでクラシックが流れていて厳かで、店内お客さん結構入ってるのに誰もしゃべってる人がおらずたいへん静か。コーヒー飲んでしばし読書、至福の時間。近所にあったら通いたい。17時に店を出て、駅の改札でK井さんH原さんと落ちあって、夜は馬力で飲んだ。近況を報告しあい、主にお芝居の話を23時頃までこってり語らってたいへん楽しかった。まだ内緒だけど、ものすごーくうれしいお話をいただいた! うれしい! 長年の夢のひとつが叶う! まだ先の話やけど、これはもうめちゃくちゃ張り切って取り組みたい! 去年はぱっとした活動ができないばかりか二回も入院して厄年の極みだったけど、晴れて厄が抜けて、今年は楽しみなことが既にいくつかある! 本当に生き延びてよかった~と噛みしめながら帰路。充実したたのしい一日だった。

 

1.31木

ゆっくり起きてお風呂入ってこたつで一個コラムの大枠を書き終えて、それからとある内職仕事をやろうとエクセルを開くも見方がわからず、やり方もわからず、先方に質問のメールを送る。昼から夕方にかけて、2/14のIKAZUGOKEワンマンで踊るとある曲の振付を考えてひとりで台所でどたばた踊る。そしてアイホンのカメラで踊りの模様を撮影。画角がきまらず悪戦苦闘しつつなんとか撮り終えて相方飯田さんに送信。夜は内職仕事をちょっとやるもこれがなかなか面倒で慣れないしたいへんで、がんばったわりに文字数ちょっとだし、なんともいえない気持ちになりながらパソコンを閉じた。仕事ってたいへんやな~。あ~自由に書けるエッセイとかコラムの連載、また出来へんかな~。特選小説の連載が終わってしまって、文筆欲に飢えている。文筆仕事のご依頼、おまちしてます。warabisco15@yahoo.co.jpまでご連絡ください。

 

2.1金

朝から普通に労働。働いていて、なんか首かゆいな~、ん? なんか湿疹できてる。あれ? 腋もかゆい。おなかも、腕も、下半身も、なんかいっぱいぶつぶつができてるんでけど! これはダニでしょうか? でもこんな真冬に? いやや~と掻きむしりながら労働。終わって、アイホンをひらくと、相方飯田さんから新曲のラップが届いていた。最寄り駅まで帰って飯田さんと改札で待ち合わせ、ベローチェでIKAZUGOKE会議。14日のライブの構想が決まった。新曲ラップもあるし、ダンスも、コントも、色々盛りだくさんの投げ銭ワンマンになる予定。なので2/14のバレンタインはみなさまぜひ六本木新世界へいらしてくださいね! 打ち合わせ終わってその後こたにで飲んだ。近況を報告し合ってたのしく飲んだ。ああまたこうやってたのしく飲み食い出来るようになって本当によかったなあ。持つべきものは友と健康です。

 

2.2土

寒くて夜中なんども目が覚めておかしいな~と思ったら電気毛布のコンセントが抜けていた。10時頃にやっと起きて、洗濯。北村直販の発送業務をやってポストへ。ああしかし今日も全身がかゆい。メンタームのかゆみとバイバイって薬を塗っているのだが意味あるのかないのか。ぼりぼり掻きむしりながらパソコンに向かい、例の内職仕事をちょっとやったり、日記を書いたり、とあるコントの書き直し作業をしたり。しかし全身かゆいのでなかなか集中出来ず捗らない。夜はピアノの練習をした。曲をつくりかけるも、なかなかまとまらず。うーむ。何をやってもあかん日はあかん。

 

2.3日

4時起きで朝から労働へ。今日はそんなに寒くない。しかし今日も身体がかゆい。いつまで続くのやろうかこのかゆみ。職場でダニーズにやられたと思うのだが同僚に聞いてまわっても誰もやられていない。わたしだけ? ということは職場でなくて家なのか? どちらにせよつらい。今日は節分らしいが、特に恵方巻を食べることもなく豆を撒くこともなく、どたばたと働いていたらお客さんに話しかけられ、山梨で以前ライブさせていただいたときにお世話になった方が偶然わたしを見かけて話しかけてくれた模様。今年はひさしぶりに山梨の富士吉田でまた5月にライブします。山梨のみなさん、またよろしくお願いいたします。

1.21~27日記

1.21月
8時に起きてお風呂。ラストホテル風呂をゆっくり満喫。上がって荷物まとめてチェックアウトの準備。10時にチェックアウトしてロケバスで現場へ。途中、共演者KさんからLINEで、お先に帰ります連絡が。Kさんは朝イチの出番が終わって新幹線で帰られた模様。今日はわたしだけ入り時間が遅かったのである。もうTさんも昨日帰っちゃったし、わたしも今日で帰らなきゃだし、淋しい気分が湧いてくる。最後の着替えをして、最後のメイク、いちいちしゅんとしてしまう。わたしこんな淋しがり屋やっけ?準備終わって、大会議室で最後のごはん。ロケ弁はシャケかチキンを選べてシャケにした。食べ終わって現場で待機。セリフはないけど、かわいいお気に入りのシーン。2シーンを撮影し終えたら、助監督さんが「ただ今のシーンをもちまして、◯◯役北村早樹子さんオールアップになりまーす」と言われ、みんなから拍手、プロデューサーさんからお洒落なボトル(みんなはお酒だったけどわたしだけ高級りんごジュースだった)をプレゼントされ、監督と握手。わあ〜わたしごときにまでこんなにしていただけるなんて。感動。終わって支度部屋で着替える。衣装を脱いじゃうともうわたしは◯◯ではなくなってしまう。かなしい。◯◯の役はたいへん居心地がよかったなあ、こんなにフィットする役って後にも先にもなかなかないやろうと思う。お化粧落としていよいよ北村早樹子に戻ってしまった。しょんぼりしながら待機室で、みんなが終わってロケバスが出るのを待つ。共演者さんの中にわたしと仲間の持病を持つ方がいて、医療費の補助を受けれる方法を色々教わり調べてみたけど、結局わたしはギリ当てはまらなくて補助受けられなさそう。チーン。みんなが揃ってロケバスへ乗り込み東京へ向かう。途中、巨大な月が現れてウワーとみんなで湧く。今日はスーパームーンらしい。山にいたのですごく月が近く感じた。そしてその月はずっとロケバスについてきた。バス寝るかな〜と思ったけど寝なかった。新宿郵便局前でバスを下され、これで本当におしまい。あー終わってしまった。淋しさに打ちひしがれながら帰宅。

1.22火
目が覚めて、あーもうわたしは◯◯(役名)ではないのかーと思うと悲しくて起き上がる気にならず、ふて寝を決め込む。昼頃やっと起きて、洗濯して押入れから毛布を出してきて干したり、家のことをやっていたら夕方に。夜は2/14のIKAZUGOKEワンマンでやる予定の某ダンスの振り付けを考える。ひとりで曲ききながら踊ってこれがなかなかむつかしいけどたのしい。半分くらいできた。参考に色んな素人が踊ってるユーチューブ動画見ていたら、そっちに夢中になってしまって、最終的に布団に入って寝転んでユーチューブ見てるだけの人になってしまった。

1.23水
5時起きで朝から労働へ。満員電車の通勤久しぶりすぎて朝から疲れた。労働は12月頭に入院しちゃって以来なので2ヶ月弱ぶり?職場について更衣室へいくと、ロッカーが新品に、おっきなテレビと加湿器まで出現していた。みんなに長野土産、じいじにワンカップをプレゼントして、長らくおやすみしてすみませんでした旨を伝える。みんなわたしが入院していたことを知らなくて、いちいち説明がちょっと面倒だった。久しぶりの仕事、ずっと入院でじっとしてたから、もとからない体力がさらになくなっていて、8時間おわるとぐったりくたびれた。ああ肉体労働って感じ。帰ってちょっと某ダンスの振り付けを考えて寝た。

1.24木
5時起きで朝から労働。社員のSさんが坊主頭になっていて、もう38歳なのに少年ぽく、華奢なのでなんかはだしのゲンみたいになっていて笑う。それから今まで週6で入ってる働き者のバイトHちゃんが社員に昇格したらしい。新人さんもたくさん入っており、まあ2ヶ月たてば色々あるね。仕事的にブランクは特に感じなかったけど、やはり体力がなく、8時間立ち仕事すると全身よぼよぼに。でも身体動かすのは精神衛生上いい。病院のベッドでじっとしていると本当に心が病んだもの。動けるってすばらしい。仕事上がって、メガネがズレるのでお直ししてもらいにメガネ屋へ寄り、ちょっと時間があったのでイタトマでコーヒー飲んで、夜はシアターpooへ、飯田華子さん企画女の星座の物販スタッフに。今月のゲストはわたしもたいへんお世話になっている円盤店主の田口史人さん。田口さんはミュージシャンやパフォーマーではないので、どんな絡み方をするのやろ?と思っていたら、まさかの筆談であった。スクリーンに田口さんのパソコンが繋がっていて、リアルタイムで文章を書きそれを見るスタイル。しかも、飯田さんの紙芝居と同時進行。紙芝居を見ながら読書をしているような不思議な時間だった。田口さんの、飯田さんとの出会いや飯田さんへの期待や思いなどがにじみ出ていて、個人的にぐっときてしまい、2度ほど泣いた。飯田さんの最初の自分語りからやばかった。ステージで、ああいうことを吐露するのはかなりリスキーだし覚悟がいることで、飯田さんはこの企画でどんどん剥けて行っている気がする。今月もとてもいいものを見た。お客さんたちにたくさん、「退院したの?もう大丈夫なの?」と声をかけていただいた。おかげさまでシャバに戻りました。お見舞い、ご心配くださった方本当にありがとうございました。もう一生入院はしたくないデス!帰り道、電車を乗り換えていたら鶴瓶さんから電話。なんと、次の日曜日に放送の鶴瓶さんのニッポン放送のラジオ番組でわたしの曲をかけてくださったとのこと。うれしい!そしてご丁寧に連絡くださって、本当に鶴瓶さんのお人柄に感動。幸せを噛み締めながら帰宅。

1.25金
起きたら家出る30分前でばたばた着替えて準備してゴミ出して、電車で病院へ。今日は退院後初の骨の方の通院日。ぼーっとしてたら起きて立ってたのに電車降り逃して根津まで行ってしまい、一駅戻り、千駄木から走って都立駒込病院。1ヶ月住んでたのでなんか懐かしい気持ち。レントゲンして血液検査して、診察を待つ。45分くらい待ってやっと呼ばれたら、なんと主治医じゃなく知らない先生で、主治医は緊急オペが入ったとかなんとかで不在だった。傷も骨も血液検査の数値も良好とのこと。ホッ。会計に並びに、お薬に並び、お昼すぎにやっと病院を脱出。そのまま渋谷に出て、ヒューマントラストシネマでリメイク版映画『サスペリア』を見た。初日に見に行くほどサスペリア好きかというとそこまでじゃないんだが、タイミングがあったので。映画は、わたしのオツムが足りないだけでしょうか?わりと意味不明だった!意味不明だったのだけど意味とかじゃない部分があまりに最高だったので、わたしはよかったです!酔拳のような動きをしながら関節バキバキ折られていく死の舞踏が、そんな殺し方あるんや!という新鮮さでおもしろく、あと血みどろ全裸のダンス儀式がかっこよくって惚れた。果たしてこれはホラーなのか?正直怖くはなかったですが、わたしが色々麻痺してるだけかもしれません。終わってスペイン坂の方に出て、カフェ人間関係でコーヒーとスコーン。夕方からはバーぽくなっててうるさいけど、程よいざわざわで書き物が捗った。夜はアップリンクに移動して、音楽をつとめさせていただいた映画『息衝く』の上映を見守りに行った。音楽をつくる上で何度も繰り返し見た映像なので、なんかもう我が子を見るような心地になってしまっているのだが、ひさしぶりに見るとやっと他人事として見れた気がした。この映画は最近めずらしいくらいドがつくほど真面目な映画で、エンターテインメントとは遠いところにあるし、2時間越えで長い。重い。しんどい。だけど何故か見てしまう。終わって木村監督と、ゲストの富田克也監督とのトーク。わたしは『サウダーヂ』から富田監督のファンなのでなんかうれしかった。富田監督の新作が宗教のおはなしでもあることから、トークテーマは宗教だった。わたしの知らないことだらけで正直半分くらいしか理解出来なかったけど、富田監督の新作は絶対みにいこーと思った。終わって、見にいらしゃっていた出演俳優の川瀬陽太さんや西山真来ちゃんにご挨拶し、富田監督にもファンです♡というキモイ挨拶をして、終電も近かったので急いで帰路。病院からの映画2本、なかなかこってりな一日だった。

 

1.26土

9時頃に起きてお風呂。朝からたまった請求書書きなどの事務仕事。おそろしいことに請求書9か月分もたまっていた! わたしは個人事業主なのでこういうの全部自分でしないといけないのだけど、請求書は今どき全部二枚複写のやつを手書きで書いていて、なので9カ月分はたいへん疲れた! 右手つりかけた! それから富士吉田の方に発送を手紙を添えて一件。昼頃に家を出て、今日は川崎ロック座へ。大好きなみおり舞さんが出ておられるのでこれは拝みに行かねばとひとりでストリップ。扉をあけると、土曜日だからか満席でぎっしり立ち見までいる! おお! 立ち見に並んで観る。ひさしぶりのストリップ。見たところ、今日は女性客がわたし以外ひとりもいなさそう。お目当てみおり舞さんの一回目、杖をついて猫背で編み物をしているおばあさんに扮するみおり舞さんがすってん転んだところから若かりし頃にワープして当時の恋を思い出して踊るストーリー。ほんの20分くらいの中でしっかりドラマもあって芸術的でもあって、しかしストリップなのである! 最後は回る盆の上でポーズを切ってご開帳し、それを見て男性たちはおひねりを渡す。見る度にこれは日本が誇るべきエンターテインメントやな~と思う。わたしはまだストリップ初心者なのだけどもうなんやかんや10回は劇場に足を運んだかな? ってくらいだけど、お客さんはみんな紳士的で女子がひとりで行っても怖い思いをしたことはないです。それどころか、今日ははしっこに立ってたら知らないお兄さんが席をゆずってくれたほど! ライブハウスなんかよりよっぽどお客さんたちマナーはいいです。客席スマホは禁止で、それもみんな守っているし。(裁判所も禁止だけど、結構こちょこちょスマホ触ってる人いる)ストリップ劇場はええとこです。一回目が終わって、一旦外出券をもらっておそとへ。行きたい喫茶店があったのでアイホンで地図見ながら向かうも、ガッデム閉まっていた! チーン! 仕方ないのでベローチェへ。なんとここも満席でぎりぎり座れた。土曜日だから? 川崎は都会なのやね。1時間たって再び劇場へ。二回目の演目は青い鳥。みおり舞さんは元バレリーナなので、てっきりブルーバード踊られるのかな? と思ったら、違って、ダンサブルな作品だった小鳥を指に乗せてぴよぴよさせて踊るみおりさんは少女のように可憐で可愛らしく胸きゅんだった。今回はバレエ色は控えめな出し物だったけど満足。二回目終わって、帰路。川崎は意外と近くて我が家からなら高円寺行くのとそんな変わらない。

 

1.27日

寒いので布団から出られない。が、朝の薬をキメないといけないので7時にベッドから上半身だけ伸ばして薬を飲んでまた布団に埋まる。ダメ人間。9時半頃にやっと起きて洗濯。パソコンでちょっと作業。オフィスの期限がずーと前に切れていたのでニューバージョンをインストールしたらめちゃんこ時間かかって苛々。わたしは大阪人なのでイラチである。信号も待てずに食い気味で歩きだしてしまうタイプ。なんやかんやで2時間くらいかかった。それからこの日記も、はてなダイアリーが業務終了とのことで、はてブログに移行しないといけないのでその作業。全然いいデザインがなくて落ち込む。あー前のはてなダイアリー、字おっきくて見やすくて好きやったのやけどな~無念。午後から、配給の方に送ってもらった映画「モースト・ビューティフル・アイランド」をDVDで見る。これが血も暴力もないのに怖ろしいホラー映画だった。正直サスペリアより怖かった。早速コメントを書いて送る。夕方、ニッポン放送鶴瓶さんの番組『日曜日のそれ』を聞く。なんと! 鶴瓶さんがわたしのことをしゃべってくださり、マイハッピーお葬式もかけてくださりました。うれし~! パーソナリティーの上柳さんも、以前番組にお邪魔したこと、ライブにも来てくださったこと、ちゃんと覚えててくださって感謝。束の間うれしいひとときだった。