12.24〜30日記

12.24月
6時起床で点滴。朝ごはんはシャケ、キャベツのおかか和え、みそ汁。シャケがあったので今日はあたり。午前中、大好きな金田アツ子さんがお見舞いにきてくれた!コーヒーとパンの差し入れ。うれしい。アツ子さん、大阪のM田さんへのオーダーメイド絵を持ってきてくれてご対面。もう何度も描いてもらってるけど、アツ子さんに描いてもらった絵を見るといつも背筋が伸びる。絵の中のわたしはとても厳かで凛としているから。今回の絵の中のわたしは、少女からちょっと大人になったような気がした。絵の後ろに題字を書かせていただく。これでこの絵はM田さんのもとへお嫁にいく。不思議な感覚。オーダーしてくださったM田さん、描いてくださったアツ子さん、本当にありがとうございます。アツ子さんと小一時間おしゃべりして元気が出た。お昼ごはんはチンジャオロースもどきと春雨サラダ。コメントはなし。そうこうしてたら宅急便が。大阪のM田さんから本やふりかけが届く。ありがたい。アツ子さんに引き続き、クリスマスプレゼントが届いた気持ち。うれしい。入院中だけどサンタがきた。内田春菊『ダンシング・マザー』読了。

ダンシング・マザー

ダンシング・マザー

内容はおもしろいんだけどなんか絶妙に読みにくい文章だった。中身も、帯が煽りすぎていて、読んでみるとそこまで刺激的じゃなくってちょっと残念。まあ、そうゆう本もある。M田さんが送ってくれた梯久美子『狂うひとー「死の棘」の妻・島尾ミホ』を読み始める。なかなかハードで分厚くて読みがいがある。夕方、シャワーの予約をとっていたのでシャワーに入る。病院にいるとシャワー3日に1回ペースだけど、別に不快感もないし、普段毎日入ってるのってもしかしてシャワー入りすぎなのかな?と、こうやってどんどんズボラになっていき小汚いババアに成り下がっていくので、やっぱりほんとは毎日入るべき。晩ごはんは、五目ずし、煮物、すまし汁。見事にクリスマス感のない献立。五目ずし、酢飯の味がうっすいうっすいだったのてふりかけをかけたら謎の味になった。食べたらもうやることがなくなって、まただらだら本読んだりして時間を潰す。あー毎日暇で滅入る。はやくシャバに戻りたい。隣のベッドのばあさまが小声でお経を唱え出してびびる。クリスマスだから?

12.25火
6時起床で点滴。今日は朝食はボイコットして、コーヒーいれて昨日アツ子さんがもってきてくれたパンを食べた。朝から隣のベッドのばあさまは今日もお経を唱えている。信心深いお方だこと。おひるの点滴を終えると、準備してシャバへ。今日は映画の本読み&リハがあるのであーる。田端駅まで歩いて山手線、池袋から西武線に乗り換えて大泉学園で下車。ちょっと早くについたので駅前の喫茶アンとゆうところでひとりごはん。ナポリタンとコーヒー。うまい。ずっと病院で喫茶店に飢えていたのでたいへん満たされた。やっぱ自分でいれるコーヒーはおいしくなくて、たとえどんなコーヒーでも喫茶店で飲むのがいちばんおいしいね。2時間くらい読書しながら喫茶店を満喫した。それから15分くらい歩いて、某TE撮影所へ。大泉学園の駅からすでに映画の人物オブジェとかいっぱい並んでいたし、この街全体がもう映画タウンって感じ。近くのショッピングモールのドトールでマネージャーMッキーと待ち合わせして、いざ撮影所。衣装室に入るところにすごく綺麗なテレビで見たことある女優さんがいて興奮した。衣装室で着替えて、スタジオの方へ移動。監督も役者さんもみんな早々といらしておられたのだけど、某先生がこれまた大遅刻で40分くらい待った。前回は1時間以上待ったからそれよりましだけど、偉い人とゆうのはいつ何時でも罪悪感なく優雅に遅刻されるものなのだなあ〜。全員揃ってリハがスタート。わたし以外、映画やテレビでよく拝見しているプロなお方だから、リハから迫力がすごかった。出だしからH岩さんの話し方が凄まじく、本物や〜って感じで慄く。M澤さんと合間に喋っていて、もうはじめてだらけで緊張っすーと弱音を吐いていたら、役者は居るだけで大丈夫だから、と言っていただき救われた。そんなM澤さんは普段めちゃくちゃ腰低くて頼りない感じなんだけど、芝居に入ると人格が変わり、これまた本物感に震える。緊張だったけど、衣装をきて小道具などを使いながら動くと結構たのしかった。わたしは演劇経験も少ないし、映画なんてほぼはじめてだけど、みんなでシーンを盛り上げたり盛り下げたり、そうやって空気を共有して作っていくのって、とってもたのしい。これは病みつきになるわ〜って感じ。2時間半くらいやって終了。終わったあと、クリスマスとゆうことでなんとケーキやパンやお寿司が!お菓子は好きだけど意外と甘党じゃないわたしは実はそんなに生クリーム系ケーキが得意じゃないので、しょっぱいパンを食べた。衣装室でH岩さんと一緒になって、池袋まで一緒に帰った。お芝居では怖いけど普段はとってもやさしくて可愛いおねえさんで、なんと地元がお互い大阪の北摂地区と発覚し、ローカルトークが弾んだりして楽しかった。病院の門限には間に合わないので今日も自宅へ帰宅。部屋が汚くてこんな状態で年越すとか嫌すぎる。けど、どうしようもない。冷蔵庫の掃除だけして、流しのカビ取りだけしてゴミをまとめて寝た。久しぶりの我が家、病院じゃ全然眠れないけど、自宅のマイ布団だとすーっと寝れた。

12.26水
4時起き。部屋が寒すぎて泣く。病院はあったかいとゆう意味では過ごしやすいなあと思う。着替えてゴミを出して始発で病院へ。千駄木駅から歩いていたら寒すぎて鼻水が垂れまくって涙も出てきて顔ぐちゃぐちゃになった。気温2度。そらさぶいわ。病院の裏口から朝帰り。なんかへんな気持ち。暗いベッドに帰ってパジャマに着替えて点滴。眠いから寝ようと思ったら向かいのベッドのおばあさんに、旦那さんが遊びに来ていてしかも大声でちょっと喧嘩してて、早朝6時からにぎやかすぎて寝れない。おばあさん声可愛いから最初好印象やったのやが、最近独り言怖いし、旦那さんうるさいし、若干鬱陶しいのが正直なところ。結局眠れないまま一日をすごすことに。朝食は、卵とじ、キャベツのおかか和え、みそ汁。コメントなし。午前中、パソコン開いて某書評のお仕事の原稿を書く。なんとかひと段落したので編集さんに送った。が、返事がくるまでこわい。昼食はからあげだった!が、世の中にこんなしょぼいからあげってあるの?ってくらいしょぼくて泣けた。昼の点滴のあとはこまどりに本を返しに行ってまた借りた。今日は文京区図書館からの出張本棚があったので、ついている。といってもそんなにいいセレクションではなかったが、沼田真佑『影裏』多和田葉子『雪の練習生』を借りた。午後からコーヒー飲みながら読書。してるのだが、なんか病院きてこのかた、何故だか読書に集中出来ず、目がつるつるすべって内容に入り込めない病になってしまっている。文字は追ってるのな追ってるだけな感じ。困った。今まで読書ってどうやってたんだっけ。晩ごはんはおでんだったけどこれまた味が激薄で、からし全然好きじゃないのにからしでもつけないと食べられへん気がしたのでからしつけるもよけいまずくなって泣いた。途中でやめてじゃがりこを食べた。夜、運動不足を危惧して、階段で9階から売店ある3階まで降りて、また3階から病室の9階まであがるとゆう謎の運動をした。意外と登れるもんだね。こうベッドに軟禁生活していると、時々走り回りたい衝動に駆られる。久しぶりにテレビをつけ、「家、ついて行ってイイですか?スペシャル」をみながら寝落ち。目覚めたらテレビカードの度数が3になっていてガーン。

12.27木
6時起きで点滴&血液検査。今日も足から採血したのだけど、看護婦さん超うまくて全然痛くなかった。やる人によってこんなに違うもの?朝食はウインナー、野菜のソテー、みそ汁。9時から先生の回診。検査結果も良好とのこと。ホッ。午前中、僕のマリさんがお見舞いにきてくれた。お花を持って!うれしい。可愛いチューリップ。ベッドの上、視界の中に花があると気分があがる。マリさんと小一時間おしゃべり。みんな忙しい師走に、こうやってわたしごときに時間割いて会いに来てくださる方がいるって、幸せなことだなあとしみじみ思う。そうこうしてたら京都の花房観音さんから小包が届く。ご本とお菓子。うれしい。病室にこんなに宅急便くるの、わたしぐらいちゃうかな?みなさんの愛に生かされている。お昼ごはんはビーフシチュー、ビネガーサラダ、パン。木曜のおひるだけパンが出るので楽しみ。食べていたらナックルズH川さんから電話。ゲラが届いて送り返す。ネット環境の脆弱な病室でなんとか一仕事できてひと安心。末井昭さん神蔵美子さん夫妻から、末井さんのご著書『自殺会議』が届いて早速読む。

自殺会議

自殺会議

坂口恭平さんの見方が変わった。日本一自殺の多い村、少ない村のリポートが興味深かった。今度の映画をやる上で節々勉強になるなあと思いながら読了。夜、書評仕事の編集さんからお返事がきたのでちょっと直して返信。よかった、全部やり直しかもとびびっていたけど、概ねそのままで通った模様。ホッ。これで年内に絶対やるべき仕事は一応終了。仕事納めってほど働いてないけれど、病床で一応仕事納め。晩ごはんはおろしハンバーグ、かぼちゃ、菜っ葉のお浸し、きのこ汁。まあまあ頑張ってる方かな。食べたあと、また3階の売店まで階段で降りて登った。いい運動。夜、斜向かいのババアが夜通し独り言をずっと結構なボリュームでぼやき続けていて、うるさくて眠れず。看護婦さん曰く、眠剤の副作用で仕方ないらしい。寝言だから本人は寝てるからどうしようもないんだって。ああきつい。静かな我が家に帰りたい。

12.28金
6時起床、点滴。朝食はボイコットしてコーヒーをいれ、榎本さんにもらったクリスマスツリーのチョコをかじる。チョコってコーヒーが進んであっとゆう間に飲み干してしまい、2杯目をいれた。午前中暇なのでまた階段で3階〜9階を往復。あほみたい、わたし、なにやってるんやろ〜。昼食は炊き込みご飯、吉野煮、酢の物。珍しく色ごはんが出たのでもりもり食べた。午後の点滴後、シャワー。後、暇なのでこまどりに行ったり、デイルームでテレビみたりうろちょろする。NHK発達障害の番組をやっていて、なんかわたしADHDに当てはまり過ぎていて怖くなった。精神疾患って、どう診断するんやろう。映画に備えてちょっと勉強したのだけど、わたし色んな疾患に当てはまりまくり。まあ正常と異常の境界線ってほんまに紙一重やしなあ。うーむ。夜ごはんはしょぼいカツとサラダと菜っ葉のからしあえ。コメントはなし。ごはんのあと、こまどりで借りた沼田真佑『影裏』をさらっと読了。

影裏 第157回芥川賞受賞

影裏 第157回芥川賞受賞

えっこれが芥川賞?とちょっと思ってしまう、静かで淡白な小説だった。わたしの好みじゃなかっただけで、静かな中にも描写の丁寧さとか色々いいところあるんだろうけど、そしてこれぞ純文学ってことなんやろうけど、わたしにはちょっと地味すぎた。(えらそうにすみません)

12.29土
6時起床で点滴。朝食は今日もボイコットして、コーヒーいれてアツ子さんにもらった食べっ子どうぶつを食べる。土曜だけど午前中に先生の回診。たぶん今日が最後の回診で明日からは4日まで先生もおやすみ。花房観音さんが送ってくれた『紫の女』を読む。

紫の女 (実業之日本社文庫)

紫の女 (実業之日本社文庫)

このところ読書不感症気味だったのだけど、花房さんのを読んでいたらするする入ってきて不感症が解けた。読みやすい文体と関西弁のおかげかな。花房さんの小説を読んでいると、世の中年男女はみんな浮気してるもんなんやなあ、そして、その浮気はだいたいばれている。花房さんの官能小説は、局部の表現が蝶や小菊などに例えられていて美しい。昼ごはんは焼き魚、きんぴらごぼう。しょぼい。おひる、飯田さんと編集者Hさんがきてくれて、デイルームでおしゃべり。飯田さんから、こないだのIKAZUGOKEワンマンの投げ銭とみなさんからのお見舞いの数々を受け取った。みなさん、本当にありがとうございます。これで入院費が払えそうです。飯田さんとHさんに、病室話を色々きいてもらう。いやまじで我が病室カオスで、斜向かいのベッドのババアは夜中の独り言がやばくて、寝言を朝までずっとかなりの音量でしゃべり続けているんである。で、その寝言がうるさいから、向かいのベッドの声可愛いけど口悪いババアが「うるせえんだよババア」と小声で罵り続けている。そしてそんなうるさいのにとなりのババアは爆睡してイビキガースカガースカかいててこれまたうるさく、もう毎晩夜がくるのが恐怖。入院してるのにわたし寝不足ってどうゆうこと?はやくこのババアの豚小屋脱出したい。飯田さんとHさんが帰って行き、再び豚小屋で暇を持て余す。夜ごはんは、焼き豚(ぱっさぱさで味なし)、サラダ、すまし汁、りんご。豚小屋の餌にしては頑張ってるけど(共喰いだけど)、人間の餌にしてはお粗末すぎる。夜はデイルームでテレビを見てだらだら。久々にご長寿早押しクイズを見てひとりで笑い転げ、9時からは南海放送杉作J太郎さんのラジオを聴く。先週に、引き続き、今週もわたしへの励ましメッセージを話してくれて感激。杉作さんも20歳頃に年末年始を病床で過ごしたことがあるらしい。「おめでとうございます」ってことばが辛かったって気持ちすごくわかる。こちとら病床で何もめでたくない!ああ、お正月が憂鬱。

12.30日
6時起床で点滴。朝ごはんは、パン、ウインナーと野菜トマト煮、コンソメスープ。あたりの日。しかし病院はすっかり年末年始シフトに入っていて、先生はこないし明らかに看護婦さんが足りていない模様。時間通りにお薬や点滴がこない。ごはんの配膳も遅い。先が思いやられる。午前中、予約をとってシャワーに入る。今日は午後荷物の一陣を持って一時帰宅するためその準備。ありがたいことにみなさんが色々差し入れてくれたり送ってくださった本、食料があふれていて退院一日では持って帰れない量になっているため。ほんの一部なのにトランクぱんぱん。お昼ごはんは、かに玉、煮物、すまし汁。しょぼい。そうそう、昨日飯田さんが言ってたんだけど、もし、「ごはんおかわり!」とかゆったら、おかわりしてくれるんであろうか?まあわたしはごはん嫌いだからおかわりどころか毎回残してるけど、でもねえ、食べる人は食べるやろうし。しかし病院のおかずは全部味薄くてとてもじゃないけどごはん進む感じちゃうよね。午後の点滴後、着替えてシャバへ。寒いけどシャバの空気はおいしい。重い荷物を引きずって、帰宅。こんだけ重いの持って帰ってもまだ半分以上余裕で残っている。自宅に帰って荷物の整理をし、ちょっとだらだらして門限があるので病院へ帰る。帰り道、またしても日高屋さんへ寄って、野菜たっぷりタンメン少なめを食べた。やっぱり化学調味料はうまい。食べながらふと、なんで病院帰らなあかんのやろ?このまま脱走できるんちゃうん?と悪魔の囁きが脳内で響いたけど、なんとか悪魔を殺して病院とゆう名の豚小屋へ帰った。

12.17〜23日記

12.17月
6時起床で点滴&血液検査。朝食は高野豆腐とお浸し、味噌汁。そういえば朝から和食を食べる生活なんて生まれてこのかたしたことがなかったなあとふと思う。ちいさい頃から、実家での朝食はもっぱらスナックパン(ヤマザキの細長いやつ)だったし、一人暮らしになってからはもっぱらお菓子とコーヒー。今回の入院でわたし急に健康体になるかもしれない。午前中、こまどりとゆう病院の中のちいさな図書室に行ってみた。パソコンが4台くらいあって、本が並んでるんだけどだいたい医療系病系のと、文芸本は申し訳程度に、近年の芥川賞作品と村上春樹東野圭吾があるくらいで、だいたいもう読んでるか興味ないかのどっちかって感じ。一応桐野夏生の『柔らかな頬』上下を借りた。

柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)

柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)

柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)

柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)

こまどりにはいつも患者サロンでパソコン開いてる赤チョッキのじじいと、売店や廊下でよく見かけるショッキングピンクのパジャマのお姉さんがいた。喋ったことないし今後も多分喋ることもないけど、毎日見かけているとなんか親近感が湧くものやなあ。お昼ごはんは、鳥と野菜の変な炒めものと、春雨サラダ、梅干し。全部微妙な味だった。午後から感染症科の先生が回診にきておしゃべり。なんとこの先生、鈴木智彦さんの読者だと発覚!すご〜お医者さんもヤクザの本読むんですね!ちょうどナックルズの鈴木さんとの対談をまとめていたのでその話をすると、先生興奮していらした。病院でまさかサカナとヤクザの話が出来ると思わず、束の間楽しかった。そろそろ洗濯物がたまってきたのでコインランドリーにいくも、混み合っていたので断念。夜19時までしか使えないのが地味に困る。晩ごはんはタラの甘酢あんかけ、ぜんまいナムル、かきたま汁。全部微妙。今日はごはんはハズレの日。病院は晩ごはん6時と早いし、食べたらもうやることがなくなってしまい本当に退屈。だらだら桐野夏生を読んだり、ラジコで伊集院光のJUNK、南キャン山ちゃんのJUNK、岡村隆史のANNなどを聞き漁って過ごしている。

12.18火
6時起床で点滴。朝食は炒り豆腐、お浸し、みそ汁。主治医の回診で、傷口だいぶ塞がってるから抜糸しましょうとなり、抜糸ってちゃんと診察室とかでやるのかと思うとまさかのベッドの上でそのままチョキチョキとやりだしてびっくり。特に痛くもなくあっさり終わった。午前中、S井さんから小包が。フランスのおみやげでリスさんのポシェット!かわいい!気に入ったので早速つけて一日中過ごす。他にも色々お菓子や読み物など。ありがたい。お昼ごはんは、なんとうどんが出た!やったー!白米やと残してしまうけどうどんは全部完食。午後の点滴をキメて、今日はシャワーの日。点滴をまたサランラップでぐるぐるにしたけど、結局水入っちゃってびしょびしょに。お風呂から出たら、またしても小包が。大阪のK子さんからパジャマが届いた!ありがたい!わたしパジャマってゆうのを持ってないので、適当なTシャツとジャージズボンですごしていたので、これでパジャマでやっと病人らしくなった!そうこうしてたら、円盤店主T口さんとM村さんがお見舞いにきてくれた。先日の北村早樹子ビデオコンサートの売り上げを持って。ありがたい。ライブができなくってもこうやって売り上げに変えて持ってきてくださるなんて。涙涙。ついでに差し入れ読み物に実話時代エンケンの本と日本ロック史、あとI上さん伝いに僕のマリさんの『いかれた慕情』が!うれし〜!ずっと読みたかったやつ。I上さんありがとうございます。小一時間くらいおしゃべりしてバイバイ。そうそう、向かいのベッドのおばあさんに事件が。おばあさんの旦那さん、しばらく面会に来ないなあと思っていたら、なんと!腸閉塞で入院したそうな!しかも同じ病院の5階に!夫婦揃って別件で入院!そんなことあるんやね〜。夜ごはんは、豚肉の変な炒めものと、レンコンのきんぴら、りんご。全部微妙〜。ごはんのあとベッドでだらだらしていたら、「伊藤さん、伊藤さん、いるんでしょう?起きてる?」と大声で叫ぶおばあさんが部屋に入ってきちゃってびびる。ちなみに、我が病室に伊藤さんって人は存在しない。この伊藤さん探しのおばあさんは昼間にも来ており、たぶん、なんか、そうゆう病気。病院には色んな人がいるものですね。

12.19水
6時に起きて点滴。朝ごはんはボイコットして、珈琲をいれ、昨日S井さんからの贈り物小包に入ってたケーキを食べる。美味。好きなもの食べると朝から元気が出る。コインランドリーが開く9時ぴったりに行き、入院後初の洗濯。干す場所がないので乾燥機も使ってほかほか。ベッドでだらだらしていたら、郵便物が届く。来年の映画の台本が!消印は金曜なのに手元にくるまで5日間もかかった!それも看護婦さんにしつこいくらいゆって探してもらってやっと届いた感じ。こうゆう病院のシステムのゆるさ、いらいらする。台本が届いたのでほくほくした気持ちでページをめくる。こういう映画の台本いただくのがはじめてなので全部新鮮でうれしい。お昼ごはんは、白身魚のムニエル、大根サラダ。しょぼい。午後の点滴をしていたら、特選小説の編集のO高さんがお見舞いにきてくださった。リクエストのドリップコーヒーをたくさん。うれしい。O高さんは前回の入院のときもいの一番にお見舞いきてくださり、そして今回も来てくださった。本当にありがたい。みなさんお忙しい年の瀬、時間作って会いに来てくださる方は本当にかけがえないと思う。1時間ほどおしゃべり。入院していると一日中ほぼ声を出さないので人との会話に飢えている。喋れるって、喋ってくれる相手がいるってありがたい。O高さんが帰って行き、土曜日の映画の衣装合わせの外出の件でちょっと揉める。病院のルール的に夜遅くに帰ってくるのはだめらしく、外泊にして早朝始発で帰ってくることになった。夜ごはんは鶏のゆずみそかけ、ブロッコリーのあんかけ、きゅうりの酢の物。絶妙にしょぼくてげんなり。適当に残して、ビスコを食べた。桐野夏生の「柔らかな頬」上下読了。それから夜ベッドで僕のマリさんの『いかれた慕情』を読んだ。文章の種類でいうと、エッセイ?というカテゴリに入るのかな?と思うんだけど、マリさんはわたしが今いちばん好きなエッセイストだ。わたしが出来なかった甘くて酸っぱくて瑞々しい宝物のような恋を、マリさんの文章を通して追体験しているような感じ。読んでて胸がじんじんする。あとがきの「わたしは一生、恥をかき続ける」とゆう一文がすごく響いた。

12.20木
6時起床、点滴と採血。看護婦さんの中でいちばん頼りない若そうな人が来てしまい、案の定、採血下手すぎて泣いた。足から採血するので腕の10倍痛いんだけど、刺せども刺せども外しまくりで血が取れず、3穴も開けた上に、1時間後量が足りなかったからとまた刺しに来た!さすがに下手すぎてもう無理!となり、痛いんですけど!と言うと平謝りするんはええけど結局この人じゃ無理でベテランさんが代わりにやってくる羽目に。ベテランさんの採血は全然痛くなかった!こんなに違うものか!最初からベテランさんをよこしてくれ!と心底思った。朝食は、大根の煮物、キャベツの変な和え物、みそ汁。わたしは納豆禁なのでなかったけどみんなは納豆食べてたので部屋中がくせえ。どうやら木曜は納豆の日らしい。午前中、向かいの可愛い声のおばあさんに、腸閉塞で下の階に入院した旦那のおじいさんがやってきていた。おじいさんの病室はみんな腸が悪いから人工肛門の人も何人もいて部屋が臭いんだそう。そしておじいさんは腸閉塞だからずーっとごはんが食べられないらしい。おじいさんがいる時間にお昼ごはんになり、昼食が運ばれてくる。「食べさしてやるよ」「いいよー自分で食べれます」「いいから、あーんしろよ」「やだ、いれすぎ」とゆうなんとも仲睦まじい会話が聞こえてきていて和んだ。最近独り言で悪態をついてるおばあさんだけど、おじいさんの前では終始ご機嫌な様子。ああ、夫婦っていいなあってちょっと思ってしまった。昼食は、鮭のキノコあんかけ、ポテトサラダ、パン。どうやら木曜の昼だけパンが出るらしい。わたしはごはんはどう頑張っても半分しか食べられないけど、パンならぺろっと食べられる。毎食パンにしてほしい感じ。午後の点滴、後、15時から院内の美容室に白髪染めをしにいった。ついに!白髪染めデビューである!(ブローネでやったことあるけど大失敗しそれから全く染めずだった)院内の美容室はお客さんは入院患者ばっかりで、美容師さんは技術職って感じでちょうどいい堅苦しさだから居心地がよかった。馴れ馴れしく話しかけられることなく2時間半かけてみっちり染めてもらった。すごい真っ黒になったぜ!なんでまた染めようかと思ったかというと、年明けの映画の撮影で白髪まみれだとさすがにまずいじゃなかろうかと思い、染めたんである。黒髪でるんるん病室に戻り、晩ごはんはハンバーグ、きゅうりのごま酢和え、なめこ汁。ハンバーグが泣くほどしょぼいカチカチでペラペラのチルドのやつだった。夜はパソコンを広げ、ちょっとだいじな書評お仕事の宿題を本腰入れて書く書く書く。概ね書けたけどラストが浮かばず。うーんむずい。書評ってむずいですね。久しぶりにちょっと生産的なことをしたので心が満たされた。心が?どこがだろう?わからんけど、体のどこかにこうゆうことでしか満たされない部位が確実にある。

12.21金
6時起床、点滴。朝ごはんはちいさい金目鯛、ちんげん菜おひたし、みそ汁。午前中、こまどりに本を返しに行き、また借りてきた。こまどりは特に読みたい本が殆どないので、惰性で道尾秀介カラスの親指』を借りた。働きもせずに日がな一日だらだら読みたくもない本を読んでいると、わたしったら贅沢な身分だな〜って気持ちになる。昼ごはんは、豚と野菜の炒め物、かぼちゃの煮付、酢の物。入院してわたし酢の物って好きなんやと気づいた。すべてが薄味の病院食ですが、酢の物だけはちゃんと酸っぱいので食べやすい。午後の点滴を終え、シャワーの予約をしてたのでシャワーにいく。ちょうどおなじ時間に向かいのベッドの寝たきりのおばあさんが介助シャワー室でシャワーしてて、寝たきりだから看護婦さんすごい何人も出動しててたいへんそうだった。シャワーのあと、飯田さんから明日のIKAZUGOKEワンマンの台本が届いたので、声の録音をしに病院内をさまよう。ベッドの上ではちょっと録音できない内容なのだけど、デイルームも患者サロンも人がいてなかなか無人の場所がなく悩み、結局電話ボックスに籠城して録音することに成功した。ホッ。すぐさまメールで飯田さんに送信。晩ごはんはなんと、早くもクリスマスメニューが出た!ローストチキンにサラダにスープにちいさいケーキ。ちょっとテンションあがるもローストチキンなんの味もしなくて萎える。せめて塩コショウしてよ〜。食べてたら榎本さんがお見舞いにきてくれた。手編みの靴下にお菓子をたっぷり詰めて持ってきてくれた。榎本さんは編み物名人なんだけど、この靴下が超かわいくて刺繍のツリーに小鳥がとまってて胸キュン。お菓子もいっぱいありがたい。榎本さんに、日本で一番うまいサックスプレイヤー津上研太さんが、わたしの「からすの蒲団」とゆう曲をライブでカバーしてくれた映像を見せていただく。これがハイパーかっこよくて、ジャズバンドがアレンジしてくださるとこんなになるんや!て目から鱗な仕上がりでうっとり。津上さんめちゃくちゃかっこよくてたまらん。惚れた。榎本さんと2時間ほどおしゃべりし、お見送りしてベッドに帰り、夜は三四郎のANNを聞いて寝た。

12.22土
6時起床で点滴。朝食は厚揚げ煮、青菜お浸し、みそ汁。変わりばえしない献立。コーヒーいれて昨日榎本さんがくれたチョコを食べた。今日は久しぶりに外出なので、2週間ぶりにブラジャーをし、化粧もする。ブラジャー久しぶりにしたら苦しい。太ったんかな。11時半から前倒しで午後の点滴をし、午後からシャバへ。今日は映画の衣装あわせと動き方指導があるんである。外に出たら雨がぱらついてたので、コンビニで傘を買う。田端駅まで歩き、新宿、京王線に乗り換えて調布。マネージャーMッキーと落ち合ってさらにそこからバス。なかなかの遠出である。由緒正しい撮影所なる場所に普段足を踏み入れることもないので、いちいちテンションがあがる。衣装室なる場所へ入ると、監督はじめスタッフさんが20人くらいいて、衣装さんが用意してくれた何パターンかの服を着てみんなに見てもらう。衣装あわせってこんなんなのか〜。不思議な感じ。無事衣装が決まり、空き時間、食堂でマネージャーMッキーとおしゃべりしてたらじわじわとキャスト陣が集まってきて、会場へ。映画やドラマでみたことある俳優さんばかりで、挨拶していいものかどうなのかわからずオドオドしてしまう。守秘義務があるので誰とは言えませんが、この映画、なかなか豪華な実力派俳優さんが集結していて、わたしごときがこんなところに混ぜていただいていいんだろうかと恐れ多すぎてびびる。映画の内容がいえないので詳細は書けないのだが、某分野の先生がいらっしゃり、みんなで説明を聞いた。へえーすごーてなる情報だらけだったのだけど、何一つここには書けません、がたいへん勉強になりました。なんやかやで終わったら21時回っていて、病院の門限20時を大幅に破ってしまうため、今日は自宅に帰り、明日始発で病院に帰ることに。久しぶりにシャバで過ごす一夜。帰ったらポストがパンクしていて、請求書類だけ取り出す。この、一か月ほぼ留守にしてるから家賃も空家賃だし、光熱費も基本料金が勿体ない感じ。パソコンを広げ、ナックルズの原稿を送って、映画の参考資料DVDを見て寝た。

12.23日
4時起きで荷物の準備をして、始発に乗って病院にもどる。まだバスはうごいてないので千駄木から徒歩。早朝は寒いしこの辺誰も歩いてない。病院の裏口から入って病棟へ帰還し、ナースセンターに外泊用紙をもっていく。部屋に戻って荷物の整理、してたら6時から点滴。眠いのでうつらうつらする。7時半から朝食。日曜だから今日はパンだった。パンとコンソメスープとウインナーと野菜のケチャップ煮。まあまああたりだった。薬飲んで歯磨きして、一旦寝よう。と思っても意外と寝付けず。布団でだらだらする。お昼ごはんはカレイのきのこあんかけ、里芋の煮物。微妙。午後からはちゃんと起きようと思ったけど身体がだるくて結局だらだら。内田春菊の『ダンシング・マザー』を読み始める。

ダンシング・マザー

ダンシング・マザー

長崎弁?が馴染みなさすぎてなかなか入っていけず。夕方から向かいのベッドのおばあさんに、例の腸閉塞で下の階に入院してるおじいさんが遊びに来ていて会話がかわいくてなごむ。「こんなに長く泊まってさ、俺たち新婚旅行みたいだね」「なにいってるのよ、こんな新婚旅行ったらないわよ」「じゃ修学旅行みたいなもんか」「ばかいわないでよ、わたしたち何歳よ」ほっこり。夜ごはんは、鳥の水だき風、と書かれていたのだが、ただの味無しのゆで野菜とゆで鷄だった。冷めてるし味ないし、全く食が進まない。夜はこの長い日記を書いて寝た。

12.10〜16日記

12.10月
病院で目覚める朝。朝食は、ハムとしめじとほうれん草ソテー、白菜の煮物、みそ汁。謎のソテーは意外とうまかった。白米以外はちゃんと完食。朝から採血(また足からとった)、点滴をし、先生が回診にくる。今回のわたしの主治医は女性なんだけど、男前とゆうか女前とゆうか、ショートカットでさばさばした30代くらいのねえさん。怖いわけじゃないんだけど、なんか威圧感あってとっつきにくく喋りにくい。主治医の回診で、手術痕のガーゼの取り替え。ドレーンとゆう膿を吸い出す管はまだ入ったまま。昼前に、今度は感染症科の先生が回診にやってくる。今回のわたしの症状は、外科の領域だけど感染症でもあるので感染症専門の先生もついている。病状を説明されるもあまりわからず。昼食は、麻婆豆腐とお浸し。やっと味のあるご飯が出て歓喜。昼過ぎに、近所に住むH田くんが、みかんとイチゴを持ってお見舞いに来てくれた。しかも赤ちゃんを連れて!まだ生後4ヶ月ほどの赤ちゃんは、お肌つるつるすべすべで、お目目キラキラのくりくりで、たいへん可愛くて癒された。H田くんがお父さんしている光景もなんかぐっときた。1時間くらいおしゃべりして帰って行き、午後の点滴。を終えて、わたしは再び外出許可をもらって一旦家に荷物を取りに帰る。とアパートの部屋の前にゴミ袋がおいてあり、「燃えるゴミは今日じゃありません!」とゆう怒りのメッセージがかかれた紙が貼り付けられていた。がーん。そう、土曜日に荷物とりにきた際に、わたしはゴミの日じゃないのわかっていながらゴミを出したのである。だって入院しちゃうからどうしようもないやん?どうしたらええの?そや!と思い立ち、上の階に住む子連れの主婦のおねえさん宅にピンポンを押し、事情を説明してゴミの日までゴミを預かってくださいとゆう妙なお願いをした。快く引き受けてくれてホッ。部屋で追加の荷物をトートバッグに詰めていき、滞在時間20分ほどで家を出て病院に戻る。千駄木駅から病院まで徒歩15分。団子坂が急だけど、普段閉鎖的な病院に軟禁されてるので冬の冷たい空気を吸いながら歩くのきもちよかった。病室にもどると、またしてもお見舞いが!なんと元チューバディスク(わたしの1stアルバム2ndアルバムをリリースしてくれたレーベル)の美人敏腕スタッフK澄さんが来てくれた!実は会うのも8年ぶり?とかで超ひさしぶり。近況報告などつもる話を1時間ほどした。K澄さん、可愛い和菓子とドリップコーヒーと本(カレンラッセル「レモン畑の吸血鬼」)を持ってきてくれて歓喜

レモン畑の吸血鬼

レモン畑の吸血鬼

K澄さんには10年前くらい公私ともにとてもお世話になっていて、わたしが新米主婦だった時代、ご近所さんでよくごはんを食べさせてもらっていた。(K澄さんは料理が上手)その後、わたしは離婚して上京し、チューバディスクも業務終了し、みんなバラバラになっちゃったけど、こうしてまた会えるのはうれしいな〜としみじみ思った。K澄さんが帰って晩ごはん。鳥の照り焼き、ひじき、すまし汁。絶妙に食が進まないがもったいないのでおかずだけ食べた。今日は色んな人に会えて充実したきもちで寝た。

12.11火
6時起床で点滴。朝食はボイコットして、昨日H田くんがくれたイチゴとK澄さんがくれた和菓子をたべた。朝はコーヒーが飲みたいけどコップもお湯もないから飲めず。向いのベッドの恐竜いびきババアは別の病室へ引っ越していきホッ。そして代わりに首の骨を折ったおばあさんが入ってきた。先生や付き添いな旦那さんの話を盗み聞きするに、朝そうじのバイトへ行く途中に自転車で転倒して首が折れちゃったらしい。ひい!このおばあさん、寝たきりだから顔は見てないんだけど、声がとても可愛く魅力的で、なんてゆうのか、天然でアンビエントなエフェクトかかっててしかもロリータボイスなんである。フレンチポップとか歌わせたい感じ。癒される。が、寝たきりだからご飯食べるのもひと苦労だしトイレもいけないからオムツでうんちしたりたいへんそう。そして看護婦さんもたいへんそう。昼ごはんはやきそばとサラダ。やきそば、ほぼ具なしであった。そう、やきそばを食べていてふと、母方の祖母の実家の焼きそばを思い出した。母方の祖母の実家は食習慣がいろいろ変わっていて(やべーすきやきエピソードが過去の日記にあります)焼きそばは味なしなんである。そばと、キャベツとお肉をただ焼いただけのものがどーんと出てきて、あとは味付けはご自分でどうぞ法式なんである。みんな各々お皿にソースをかけたりしょう油をかけたりしていて、わたしはしょう油味が好きだった。でもソースにしてもしょうゆにしても、絶対一緒に焼いた方がおいしいよね?あの食べ方は地域性なのか、それともつくる祖母が変わっていたからか。謎。やきそばを食べたらもうやることがなくなった。ああ、入院生活は本当に孤独で暇。来年のだいじな仕事の件でマネージャーM氏に連絡。色々どたばたで、もしかしたらその仕事自体ダメになるかもで泣きたい気持ち。なんでわたしの人生ってこうなんやろ、よっぽど日頃の行いが悪いんであろうか。それとも厄年だからか?あーおちこむ。夜ごはんはシャケ、青菜のピーナツ和え、茶碗蒸し。茶碗蒸し好きやけど普段食べないから久しぶりに食べた。おいしくて満足。あー食べてぐうたらしてるだけ、一日100歩も歩かない豚のような暮らし。動いてないから当然眠れない。

12.12水
6時起床で点滴。そろそろお気に入りの看護婦さんが出来てきた。まあみんなやさしくてよく働くいいひとなんだけど、この人なんか好きやな〜って人とか、なんか苦手やな〜って人、出てくるよね。朝ごはんは白菜の煮物、温泉卵、味噌汁。これで一食450円はどう考えても高いよね。主治医の回診があり、あとは暇。入院生活は孤独と暇との戦いや。昼ごはんはエビフライが出てがびーん。エビフライ残してたら、看護婦さんに「アレルギー?」と聞かれ、ただただ嫌いな旨を伝える。午後は点滴のあと3階の患者サロンとゆうとこに行ってみた。病院内この空間だけwifiが飛んでるのである!が、平日10〜17時しか使えない上に、使ってみると電波クソ弱い。まあ、やむなし。病院やしね。暇なので狭いコンビニを無駄にうろちょろしたりして時間を潰す。夕方、マネージャーM氏がやってくる。この度の顛末を説明して謝罪。1時間ほどM氏と与太話で盛り上がる。M氏は毎度毎度おもしろエピソードをぶっこんでくれるんだけど、今日のエピソードもこれまたやばかった!けどプライバシーの問題があるのでこんなとこには書けません。晩ごはんは肉豆腐と煮物とすまし汁。すまし汁にお麩が浮いていてうれしかった。味噌汁の具でいちばん好きな具は麩かもしれない。19時半頃、年明けから出演する映画のプロデューサーさんがいらっしゃる。わたしの容態を知り、本当に治りそうかどうか判断するのに、わざわざご足労くださったのである!もしかしたらアウトかもって不安でいっぱいやったのだけど、おはなしし、なんとか首にならず出られることになった!よかった!本当によかった!この映画は詳細は守秘義務があるので言えませんが、まじで本物のちゃんとした映画なのです。ライブも全部キャンセルになってしまった今のわたしの唯一の楽しみなことが年明けの映画!あ〜たのしみ!そのためには何がなんでも年明けに退院するぜ!

12.13木
6時起床で点滴と血液検査。朝ごはんはなんと納豆!ガーン!まあ偏食なわたしが悪いんだけど、朝から嫌いなもの出るとテンション下がるわあ〜。午前中、IKAZUGOKE相方飯田さんがお見舞いに来てくれて、22日のIKAZUGOKEワンマンの相談をする。結果この日はわたしは現場には行けませんが、声だけで出演することになりました。そして飯田さんのご好意で投げ銭一部をわたしの入院費用に当ててくれるとのこと。うるうる、ありがたい。お昼ごはんは、グラタン、パン、サラダ。わあーいグラタン!冷めてたけどうれし〜!しかもパン!何日ぶりのパン?ただのロールパンさえおいしく感じた。あ〜ぶどうパンが食べたいなあ。午後は患者サロンへパソコン持って行き、うっすいwifi電波からなんとかナックルズ連載のテープ起こし原稿をパソコンに落とす。患者サロンにいたら、「手作りカード講座を受講しませんか?かわいいシールやスタンプもたくさん用意してます♡」と謎の勧誘をされ、怖くなって病室に戻った。手作りカード講座て何?しかも勧誘してきたおばちゃんがなんかすごい信仰宗教っぽい変な物腰&笑顔であやしくて怖かった。暇なので院内をうろうろしていて、デイルームの大部屋に入ったら、なんと!お湯があった!よし、明日外出して家からコップ持ってきてコーヒー入れて飲も!こうゆうちょっとしたことに喜びを感じていないと退屈な入院生活は乗り切れない。晩ごはん。昼間のグラタンに浮かれていたら一転、夜はメインディッシュが卵焼きとゆう貧相すぎる献立で泣いた。大根おろしついてたけど、卵焼きて!朝ごはんじゃあるまいし!プン!夜は黄昏流星群の最終回をみて寝た。

12.14金
6時に点滴、8時に朝食。白身魚と、野菜のおかか和え、麩のすまし汁。午前は先生の回診があって、手術痕の傷口の消毒。黒い糸で二十針くらい縫っているのでなかなかグロい。昨日の血液検査の結果は良好だったぽくってホッ。なにがなんでも年明けには退院しないといけないのです!昼ごはんは鶏のトマト煮とインゲンの胡麻和え。感想は特になし。食べてしばしナックルズの原稿とにらめっこ。なかなか字数が減らず悩む。午後の点滴を終えて、15時から外出許可をもらって一時帰宅。外に出ると風が冷たくて極寒だったけどぬくぬくした病室より断然きもちよく、千駄木駅まで15分歩いて電車で帰路。北千住で途中下車して、ちょっと買い物。ユニクロで超極暖を買い、ブックファーストで読み物を探す。ちょっと高いので手が出せなかった、リン・ディン『アメリカ死にかけ物語』と、小野一光『人殺しの論理』を購入。帰宅して、ちょっと押入れをひっくり返して探し物。無事見つかってよかった。北村直販の発送を一件。入院着のズボンのホックが取れたので繕って、トートバックに持っていくものを詰める。くっきーマグカップも入れた。これで病室でコーヒーが飲める。荷物をまとめて家を出て、今日は夕飯をボイコットしたので好きなものを食べれるんだけど、何しようか悩んだ結果、病院食では絶対食べられないものを食べたくて駅前の日高屋でひとりで野菜たっぷりタンメン麺少なめを食べた。ケミカル調味料が身体に沁みた。おいしかった。病院食は絶対化学調味料とか使ってくれないから、体がケミカルを欲していた。店を出て再び病院へ戻る。病院暮らしは一日100歩も歩かないので確実に運動不足なので、急な団子坂登るのもなんか楽しかった。普段は歩くのも坂登るのも嫌いなのに。精神安定のためにも適度な運動は必要だ!部屋に戻ると、向かいのベッドのかわいい声の寝たきりのおばあさんに面会で旦那さんがきていて、そのやりとりがこれまたかわいくて和む。「さみしかった?」「さみしくないわよ。お父さんこそひとりで大丈夫?」「あーおしっこしてえな」「尿瓶かしましょうか?」「こんなのちんちん入らねえよ」「見え張っちゃって!十分入るでしょ」なんて言い合ってて、すごくきゅんとした。こうゆうおじいさんおばあさん、憧れるなあ。今夜は高円寺円盤で北村早樹子ビデオコンサートが行われている。月例ワンマンの日だけど入院してていけない旨を伝えたら、店主田口さんが過去のわたしの映像を掘り返してくれて急遽催してくれた。20歳の円盤初登場時のライブなんかが出てきたそう。恥ずかしいけど、わたしも見たかったなあ〜。

12.15土
6時起床で点滴。朝食はがんもの煮付、変な味のにんじんともやし、味噌汁。相変わらず食欲が出ない。が!今日からはコーヒーが飲めるのである!デイルームのポットでドリップして病室で飲む。久しぶりのコーヒー、うまい。午前中、感染症科の先生が来る。この先生、何故かわたしが西成好きなこと知ってて、「身体のためには行かない方がいいですよ、西成の結核率は他の地域の何十倍も高いといわれてて、北村さん持病で免疫抑える薬飲んでるから感染しやすいから危険です」と言われた。がーん。そろそろドヤが恋しくなっていたのに。しばらくおあずけか、とゆうかもしかしたら一生おあずけなのか?いやーっ!まあそんなことゆわれてもこれからも行くでしょう。お昼ごはんはブリの照り焼き、なすの煮物、しめじと青菜なわさび和え。わさび和えが思いのほかおいしかった。午後の点滴を終え、3時からシャワーの予約をしていたので、入院後初のシャワー。10日ぶりのシャワー。点滴の針は抜けないからぐるぐる巻きにしてサランラップ巻いてテープで止めて入ったのだけど、案の定水入ってきてびしょびしょにしてしまった。夜ごはんはチャーハンだったのでわーいと小躍りするも一口口に入れて唖然…一切の味がしないんである。病院食は全体的に味がうすいけど、そんなどころじゃない。大袈裟じゃなくほんとに味がない!なんとかスープで流し込んだ。夜はテレビで久しぶりにイッポングランプリを見た。くっきーの背中にコブできるの三段落ちで爆笑。しかし病室なので声を殺して笑った。10時に消灯で部屋の電気消されるんだけど、テレビも10時以降禁止なのか?イヤホンだから音は出ないけど、画面光ってるのばればれだから叱られるかも?いつもこわごわ見ている。

12.16日
6時起床で点滴。8時から朝食、今日はパンが出た!パンとコーンスープ!普通の味無しロールパンだけど久しぶりのパンなので沁みた。午前の点滴終えて、唯一wifiが入る3階の患者サロンにいき、ユーチューブを見てだらだら。この患者サロン。パソコン開いてる赤いチョッキのじいさんと、スマホゲームしてる妊婦ぽいおねえさんがいつもいる。今日もいた。お昼ごはんは、カレー!しかしこれが調理実習で失敗したような味のカレーで、要するにカレー粉が少なくてあんまりカレーの味がしないんである!がーん。昨日のチャーハンといい、今日のカレーといい、もしかして給食のおばちゃん、料理下手なんか?という疑いが。この給食、ただやったらこんな文句はいいませんが、実費で一食あたり450円も払っているんである!三食で一日あたりなんと1350円!なのでこんなに文句タラタラなんである!だってわたし、普段の一日の食費、500円とかそんなもんよ?それを、強制的に1350円も払ってこの始末かーい!とゆう怒りがふつふつ湧いてくる。食べ物の恨みはなんたらかんたらてゆいますしな。ごはんのあとは点滴しながらベッドで読書。『人殺しの論理』と『アメリカ死にかけ物語』を交互に読む。

アメリカ死にかけ物語

アメリカ死にかけ物語

『人殺しの論理』は全員死刑の北村孝紘、北九州監禁連続殺人の松永太、尼崎の角田美代子となかなかアツいラインナップで燃えた。点滴のあと、久しぶりにパソコンを開き、しばらく休んでいた小説執筆の続き。あんまり筆は進まなかったけど、久しぶりにちょっと生産的なことをしたので気持ちが満たされた。思えば入院して以来、生産的なことを全く出来ておらず、ただ暇をつぶすためだけに本を読みちらしていただけなので、読書もあまり身になっていなく、本当に、寝て起きて点滴して飯食って屁こいてるだけの、本当に生ける屍のような怠惰っぷりで、時間だけは無限にあるのに何故かひとつも生産的なことに食指が向かなくてこのままどうするの?って感じ。病院って、すべてのやる気を萎えさせる変な魔法でもかかってるのか?とか思ってしまう。まあ、全部気の持ちようで言い訳にすぎないのは自覚しております。夜ごはんは生姜焼き、きんぴら、すまし汁。昼のカレーに比べたら味があったのでおいしかった。向かいの寝たきりのおばあさん、今日が66歳のお誕生日だったらしく、夕飯がお誕生日膳だったらしい。病室で誕生日か〜淋しいもんだけどわたしも明日は我が身なので人ごとじゃないね。この声が可愛い寝たきりのおばあさん、最近ストレスからか独り言でぶつぶつ悪態をついていてちょっと怖い。ナースコールしてもなかなか看護婦が来ないと「なにしてんだよ、だらしね〜なあ〜」とか薬持ってくるといって忘れられてたときは「なんだよ頭悪すぎるだろ!」とかぶつぶつ言ってて、まあみんな入院ライフ辛いからストレスも溜まってるし、こうやってどんどん化けの皮が剥がれていくんだろうなあと思うと、笑えない。わたしもいつか独り言言い出すのかもしれない。

12.3〜9日記

12.3月
朝から普通に労働。おひるすぎ、あくせく働いていたらお世話になっている漫画家Mさんと作曲家M藤S児さんがいらっしゃる。本当は喫煙フロアにいたのに、わたしの顔見に禁煙フロアにあがってきてくれたそうな。うれしい。この仕事はこうやって会いたい人に唐突に会えたりするからやめられない。そのほかは特筆すべきことはなし。帰って、今週のIKAZUGOKEライブの台本をひっぱりだして復習して寝た。

12.4火
朝から普通に労働。しかし今日は突然あったかい、とゆうか暑いくらいの変な気候。そんなのに我が職場、現在従業員の7割ほどがおなじ風邪を引いており、みんなゲホゲホくしゅんくしゅんしていて、飲食店にあるまじきことなんだけど風邪ウィルスの溜まり場って感じで息吸うのも怖い。仕事中はマスクも出来ないから開き直って気合いで仕事するしかない。どうかうつりませんように。今週はライブ2本あるから絶対うつりたくない!しかしみんな風邪ひいても意地でも病院いかないの、あれなんでなんかね?風邪薬も、効くかわからん市販のやつが職場の薬箱に入ってて、それを飲んで凌いではるんやが、そんなんやから長引いてずっと咳してウィルス撒き散らしてて、まじでテロリストやとしか思えない。お願いだから風邪菌まかないでいただきたい。しかし風邪ひいてる人にそんなこといえず、隠れてうがいをしまくるくらいしか予防の術がない。アーメン。ああ風邪うってませんように。

12.5水
今日も今日とてあったかい。昼から飯田さんが我が家にやってきて、明日のIKAZUGOKEライブの練習。ネタの順番を決め、整理して、練習して、通し稽古もした。途中わたしのキーボードのアダプタが見つからず、電池を買いにいったのやが、その数分後に見つかるという情けない事態に。まあ、そんな日もある。練習は無事終わり、ちょっとおしゃべりして夜飯田さんが帰っていく。この辺からわたしの左腕に異変が。骨折の左腕はもうだいぶよくなってそんなに痛むこともなかったんだけど、急に手術痕がずきずきしだしてびびる。なんだろうこれ。怖い。とりあえず湿布をして寝る。

12.6木
寝起きから左腕激痛で、いつのまにかすごく腫れている。怖くなったので病院へ。1時間前から並んだのに、しかも雨なのにすでに行列。大人しく傘さして濡れそぼりながら並ぶ。結局診察の順番が来たのは10時半。先生に患部をみせると、これは手術痕からばい菌が入ったのでしょう、といわれる。ばい菌が金属の奥にまでまわっていると、また手術して金属ぬかないといけないといわれびびる。レントゲンと血液検査して、抗生剤を処方された。明日になっても痛かったらまた来てくれといわれる。困った、やっかいなことになってしまった。今日明日とわたしは連続でライブなのであーる。しかも今日は激重のキーボード、明日はトイピアノを背負っていかねばならず、しかし左腕は力入れると激痛。演奏もぎりぎりって感じでピーンチ。抗生剤効いてくれーっと祈りながら帰って、ライブの準備。なんとかキーボードを背負って、夕方駅で相方飯田さんと待ち合わせ。しかし今日は寒い。湿布してるから余計に寒い。駅で飯田さんと落ち合い、いざ浅草へ。はじめてつくばエクスプレスを使ったら浅草まで20分くらいで着いた。近い。会場銀幕ロックへ。はじめて伺ったのだけど、椅子が全部可愛くて、小さいステージもあってムーディな会場。キーボードを繋いだり、セットを組み立てたり準備してリハをしていたら、リリミホさんが到着。おふたりとも可愛くてかっこよくて早速惚れる。諸々確認が終わって、飯田さんはお化粧をしにドンキへ。この日飯田さんは化粧ポーチを忘れたのでドンキの試供品でばっちりメイクをして帰ってきた。すごい、試供品でこんな綺麗になるんや!バタバタと開場して開演。まずはリリミホさんのライブ。トークが多めで合間に歌って感じだったのだけど、おふたりは各々にしっかり筋が通った活動をしてらっしゃる上で、ふたりになるとトークはいい意味で力がぬけていてたのしい。いくらでもきいていられる。歌になると、せまいステージで小さく手足や上体を動かしておられ、その所作立ち振る舞いがさすが踊り子さんって感じでたいへん美しかった。リリミホさんたちのあと、後攻我らIKAZUGOKEのライブ。サザエさんコントからお互いのソロをやり、物販コント、ラップ、トーク、後家殺しと盛りだくさんでたのしく出来た。飯田さんのソロの新ネタ、ちんこまんこファイトがすさまじくて爆笑。あたたかいお客さんに見守られたのしくライブできました。物販も買っていただいた方ありがとうございました!この辺からわたし、腕が激痛になってきており焦る。バタバタと片付け清算をし、リリミホさんとお別れして帰路。足立区に帰還して、いつもの居酒屋で飯田さんと小さく打ち上がった。久しぶりに飯田さんと飲めて楽しかった。1時に閉店で追い出され、外に出て、ふたりでちょっとバカな告知動画を撮影。完全にただの足立区のバカふたり組って感じで、ひどい内容だけどたのしかった。キーボードを引きずって帰宅。

12.7金
左腕が痛くて眠れない。夜中アイスノンを出して布団にいれて冷やすもあまり意味なし。朝になって今日も病院へ並ぶ。30分くらいで呼ばれ、患部を見せると、これは大病院で見てもらわなきゃだといわれ、早速手続き。紹介状をもって都立駒込病院へ。すぐさま診察に通され、これはいますぐ緊急手術ですといわれる。がーん。入院グッズなにもないし。とゆうか今日はライブだし!急いで方々へ連絡しまくって謝りまくる。会場レテさんに連絡すると、こんなときになんてますがキャンセル料が発生しますのでと言われる。まあ、これが現実や。仕方がない。落ち込みながら検査を周り、入院手続きをして病棟へ。何も持ってないのでとりあえずローソンでスマホの充電器を購入。2600円の出費。痛い。他にも歯磨きや日常用品を買って手術を待つ。14時から点滴がはじまり15:45に看護婦さんに呼ばれ、ベッドに乗って手術室に運ばれる。手術室ですっぽんぽんになると、昨日のIKAZUGOKE コントで左腕にマジックで書いたフォーリンエンジェルのタトゥーが丸出しになり、しばし手術室で爆笑をかっさらう。そうこうしてるうちに麻酔がはじまり、じきに意識が飛んで、気づいたら19時。喉の激痛と腕の激痛(とはいえ前回の手術後よりは痛くない)に襲われる。左腕に変な血の管、右には点滴、胸は線がつながってて、尿道にはカテーテルが。全身管だらけで身動き取れず。この日はごはんはなし、水も飲んじゃダメで、もう寝るしかない。のだが、なんと今回の病室、向かいのベッドにすさまじい大音量でのいびきをかくババアがおり、この晩わたしは一睡も出来なかった。ほんとに女性でこんないびきでかい人おるの?まじで恐竜の雄叫びのようないびき。もうちょっとでわたし発狂して「ガースカガースカ寝腐りやがってこのクソババア!」と吠えるところだった。こういった病室トラブルってないんだろうか。

12.8土
ババアに殺意を覚えながら朝。6時に血圧&体温をはかり採血もし(なんと足首から採血とゆう初体験をした)、やっと水飲んで良しといわれ、ぐびぐびお茶を飲む。7時頃に朝食がくる。白米、青菜のおひたし、味噌汁、変ながんもの煮物。全く食欲の出ない献立やが、昨日丸一日何も食べてなかったのでさすがに空腹でおかずだけ食べた。ごはんのあと、尿道カテーテルを引っこ抜く儀式。前回もやったから慣れっこだけど、改めて変な儀式やな〜と実感する。カテーテル抜いたあとトイレにいくとパンツに血がついてたので、あな生理か?と焦り、看護婦さんに申し出るとオムツをつけさせられる羽目に。オムツして流しで汚したパンツを洗うのはなかなか精神的にきつかった。しかし血が出たのは1回だけでその後血は出なかったから生理ではなかった模様。尿道から血が出てたのかな?それはそれで怖い。冷蔵庫が全然冷えないので看護婦さんにきくと、テレビカードをいれないと電源入らないとのことで、仕方なくテレビカードを買う。1000円で23時間しか冷蔵庫は稼働しない。た、高い。しかし病室エアコン効きすぎで激アツなので冷たいものが飲みたい。そうこうしてるうちに昼ご飯。シャケのバター焼き、ブロッコリー、いも、スパゲティサラダ、見栄えはいいけど味がない。ごはんのあとまた点滴一本キメて、昼3時から外出届けを出して一旦荷物を取りに帰る。昨日緊急入院したので荷物が何もなかったのであーる。傷口からチューブを垂らしたままなのでちょっと怖い外出。とはいえ、閉塞的な病室にいると外の空気が気持ちよくありがたい。タクシーで帰ろうかと思ったけどお金がないので電車で帰る。帰ってトランクを開け、荷物をほりこんでいく。何日の入院になるか全く未知なので、とりあえずありったけのパンツを持っていく。パソコンや暇つぶし本などを詰めていたらあっとゆうまにトランクぱんぱんに。トランクをひきづって再び駅。駅前のパン屋でパンを買う。ごはんがまずいときようの食料。タクシー乗ろうか迷ったけど、元気はあったので電車とバス。病室に帰って荷物の整理をしていたらもう夕食が運ばれてくる。すき焼き、長芋の煮付け、酢の物、バナナ。すき焼きとは名ばかりのうす味の荷物であった。食べて荷物を片付けていたら、相方飯田さんがお見舞いにきてくれた。お願いしていた耳栓をもって。(いびきババアの対策用)あと暇つぶし読書用の本や漫画も。ありがたい。1時間ほど喋ってバイバイ。夜は耳栓をして早い目に寝た。

12.9日
6時に起こされ、血圧、体温、採血。朝食は拒否して、昨日買ったパンを食べる。病院食よりよっぽどうまい。しばらくして午前の点滴。をしながら、飯田さんが昨日もってきてくれた闇金うしじま君を読む。映画は飛行機の中の無料のやつでみたけど、何気に漫画で読むのははじめて。うしじま君を読み終わったらもう昼ご飯。なんか入院生活ってご飯食べて寝腐ってるだけやなーと思う。これは太る。メニューはチキンピラフとごぼうサラダ。チキンピラフってケチャップ味の赤いやつを連想するのに、出てきたのは白くて味が激うすでため息。まあ白米よりはまっし。ごはんのあとまた点滴をキメて、午後から看護婦さんに助けてもらってシャンプー。3日ぶりなので気持ちよかったけど、アイロンがないので髪の毛が盛大に膨らんでチン毛のようになってしまって泣ける。まあ病人だしやむなし。コントのセリフ覚えをやろうと奮起するも、ベッドの上でぼそぼそ声出すと、となりのベッドの独り言ババアと一緒になるので、デイルームに籠城する。ここ、人がいないときは穴場やな。しかし入院暮らしは暇。しかもいつ退院できるって目処がつかめないので、際限ない暇が押し寄せる、これは結構な恐怖である。円盤田口さんに、緊急入院した旨を連絡し、来週の月例ワンマン無理かもと伝えると、あなた病人の才能ありすぎ!と一蹴され爆笑。決してひ弱っ子自慢をするつもりはないし、そうゆうキャラ付は寧ろ嫌いなんだけど、ここまでくるともうわたしって病の天才かもしれない。なんの才能もないけど、病の才能だけは普通の健康な方よりは飛び抜けて秀でているであろう。てなんの自慢にもならんわ!夜ごはんは、海鮮チリソース。わたしはエビイカがだめなので一口も食べられず、飯田さんが昨日くれたチーズおかきを食べた。夜、どうにも寝付けず、手足がムズムズして深夜病棟を点滴がらがらしながら徘徊。誰にも会わなかったけど、もし他の患者さんに見られたら、妖怪を見たと思われたかも。窓から見た夜景が綺麗だった。

11.26〜12.2日記

11.26月
そうだ、それいゆへ行こう!と思い立ち、ひとりはるばる西荻窪へ。それいゆは西荻窪にある喫茶店。わたしが東京にある喫茶店で好きな店5本の指には入る。しかし西荻は遠い。遠いけどわざわざ来る甲斐はある。11時過ぎていたけどまだモーニングやっていたのでモーニングを注文。ワンプレートに薄めのトーストとサラダとベーコンエッグにコーヒー。充実の朝ごはん。テーブルに生花が飾ってあってうれしい。阿佐ヶ谷ギオンもそうだけど、生花が花瓶にささってる喫茶店はいい喫茶店。パソコンをひらけて1時間半ほど小説を書く。1時頃に店を出て、久しぶりの西荻なのでしばし散歩。好きな古本屋音羽館に寄るも、特に欲しい本は見当たらず。ちょっと足を伸ばしてもう一軒古本屋によるも、ここでも欲しい本は見当たらず。まあそうゆう日もある。せっかく西荻窪まできたからもう一軒喫茶店に寄ろうと思ったけど、店の前まできてあんまり気が乗らず扉を開けられず、結局再びそれいゆに戻ってきてしまった。1日に二回もおなじに喫茶店にいくとか変だよね。でもそれいゆの店員さん(何故かシュッとしたハンサムボーイばかり)はしれっとほったらかしといてくれるので居心地がいい。今度は紅茶を頼んで、またしても小説を書く。筆が乗ってきたところで充電が切れたのであえなくパソコンしまって、夕方帰路。夜はアマゾンプライムで映画「この子の七つのお祝いに」を見る。岸田今日子のお化け感は若い頃から一貫してるな〜と思ったり、岩下志麻綺麗〜と思ったり、着物や小道具可愛い〜と萌えたりした。横溝映画は間違いない。

11.27火
朝から普通に労働。特筆すべきことはなし。後、夜は神保町ミリオン出版鈴木智彦さんとナックルズの連載対談。鈴木さんはこれまでは背中に西成って刺繍がしてあるスカジャンとかいつもお召しになっていたのだけど、今日はボタンダウンのシャツなんかをお召しになっておられてイメチェンされていた。なんでも数日前にサカゼンに行き、上から下まで揃えたそうな。しかも担当編集H川さんに寄せたらしく、たしかに服装H川さんと瓜二つだった!1時間ほど楽しくおしゃべりし、外で撮影。引きで並んでる写真みると、えっわたしてこんなちっさいの?となった。終わって、今日は鈴木さんはもう一本仕事あるそうなのでごはんは行かず、駅で別れてまっすぐ帰宅した。

11.28水
朝からとあるオーディションへ。新橋だったのだけど乗り換えが面倒なので霞ヶ関から歩くことに。霞ヶ関〜日比谷〜新橋〜銀座のあたりは歩ける範囲だね。オーディションは守秘義務があるので詳しくは言えません。うまくいったか不安が残りますがオーディション終わってお昼。新橋なのでお気に入りのニュー新橋ビルへ。このビルは大阪駅ビルと似た匂いのする、いい具合に寂れたビルで、怪しいマッサージ屋とゲーセンと喫茶店が入っている。ナポリタンが食べたくて喫茶室ポワに行くも、なんとシャッターがしまっている!ぐぐると、10月末で閉店していた!ガッテーム!仕方ないので喫茶フジへ。ここはどでかい富士山の絵が飾ってある謎の喫茶店で、メニューには富士宮やきそばなんてある。ちょっと焼きそばの気分じゃなかったので、ハーフサイズのホットサンドとアイスコーヒー。わたしは受動喫煙はきらいじゃないのやが、隣の席のじじいがくっせぇパイプをふかしはじめたのでさすがに耐えられず長居はせず早々に退店。そこから渋谷に出て、辛口O野くんが褒めていたので、映画『アゴーストストーリー』を見る。

ちょっと予告編をみて思ってたのと違うかったけど、不思議な映画だった。まずほぼセリフがない。でもストーリーはなんとなくあるし、監督が伝えたいのであろう、癒えることのない孤独とは、みたいなテーマはしっかり伝わる。おばけが最後ぺしゃんこになるシーンはなんか泣けた。変わった映画だったけど、客席割と埋まっていて、啜り泣いてる人もいた。映画を見て外に出るとまだ外明るくてあったかかったので明治神宮前まで歩いて帰った。

11/29木
朝からひさしぶりに東京地裁で裁判傍聴。なんか今日めっちゃテレビ局のクルマ止まってるなぁーと思ってたら、なんと今日は吉澤ひとみ三田佳子の息子と歌のおにいさんの3人の裁判がある日であった!吉澤ひとみ三田佳子の息子は、抽選でたぶん倍率何百倍とかだからはなから諦めて、歌のおにいさん覚せい剤裁判にいく。こちらは傍聴席がらがらでちょっとかわいそうだった。歌のお兄さんは今は音楽の先生と絵の先生をしたり、作曲したり絵を描いて売ったりしていたらしく、そんな活動知らんかったわ〜アーティストさんなんですね。そしてファンの住職のひとが保釈金を出したとかで釈放されていて、今はお寺に身を寄せているらしかった。穏便な感じで裁判は30分くらいでおわり、お次は殺人、死体損壊、死体遺棄の裁判。こちらは50代のおっさんが元彼女を殺してバラバラにして川に流した事件だったのだけど、聞いてると彼女とゆうのは西川口のデリヘル嬢で、おっさんはその客だったんだけど一線を超えて付き合い一時期は同棲していたらしい。西川口のサンキューとゆうお店の店長が証言台に上がっていて、結構詳しく喋っていたのだけど、この店長「亡くなった子のことを悪く言うのはあれですが」といいながらも、彼女は売れっ子ではあったがすぐ本番をするし、勝手にラインや連絡先交換して店外デートするし、お店の規則破りまくりで注意しても治らず手のやける子やったらしい。借金返したら税理士になりたいとゆうものの、勉強してるそぶりもなく、あいつは全部考えが甘いんですよ!と店長ゆっていた。だいたい証人っていいことしか言わないから、こうゆう正直な人は新鮮や。午後からは件の吉澤ひとみ裁判があったけど、20席の傍聴席に対して千人以上が抽選とのことなので絶対当たらないので帰路につく。帰って小説の続きとにらめっこしたり、探し物をしていたら一日が終わった。

11.30金
朝から普通に労働。もう定番なんだけど、散髪にいってきた店長の髪型が雛鳥のようになっているのを目撃し、新人ギャルが衝撃を受けていた。いやほんとに、生まれたてでまだ毛が濡れててまばらで地肌が見えてる雛鳥みたいになっていて、わたしも毎度のことながら笑いそうになる。店長ただでさえガリガリで貧相やのに、あの髪型はやめたほうがええよって誰か注意してあげてよって感じ。本人はイケてると思ってるのであろうか?仕事終わりで、一昨日のオーディションは落ちましたと連絡。まあそんな気はしていた。それとは別に、明日もオーディションにいくことになった。

12.1土
朝、寝起きから寒すぎたので、今年初のお風呂を沸かすことにする。(普段はシャワーオンリー派)どうせ冷めるので46度の激アツのお湯を張り、アイホンジップロックに入れてYouTubeを見ながら浸かる。ああぬくい。あったまる。お風呂ってええやん、という気になる。出来れば毎日お湯浸かりたいけど、そしてわたしの持病的にも毎日浸かったほうがいいんだけど、残念ながら我が家はプロパンガスなためガス代がめっちゃ高い。なので請求が怖くて滅多にお風呂には入れない。しばし貴重なお湯を堪能して、それから部屋の片付け。おひるから駅に榎本さんを迎えに行き、今日は12/7のトイピアノワンマンの練習。榎本さん、りんごと洋ナシを持ってきますてくれた。先日のお見舞い会お疲れ様でしたトークで盛り上がりつつ、練習。この日はわたしが骨折中に右手一本で作った新曲をやるんだけど、リズムをヘンテコにしてしまったので、頭の中で音がゲシュタルト崩壊してわけわかめになり、二人で悩む。でもまあなんとかなりそうなところに落ち着いたからよかった。練習終わってバタバタと榎本さんを見送って、夜は赤坂で某CMオーディション。その場で化粧ポーチがいると言われ、しかしわたし持っていなくてピンチ!(普段化粧直ししない派なのでポーチをほぼ持ち歩いていない)結局申し出て貸してもらうことに恥ずかしい。オーディション内容は守秘義務があるので言えませんが、はじめて会った人たちとのチームプレイがむずかしくて難儀した。みんなうまかったなあ〜。でも受かればいいな〜。

12.2日
このところ睡眠薬の効きがよくてぽっくり寝れていたのだけど、何故か昨夜は全く眠れず、規定量のあとに追いレンドルミンまでしたのにダメ、榎本さんに教えてもらったメトロノームを聞いて寝るライフハックを試すも全然眠れず。結局朝までずっと意識があった。なのでなんか身体が変なまま労働へ。寝てないわりにはよく動けた。帰って夜はM1を見た。上沼恵美子を東京でみかけるのはもはや年1のM1ぐらいやな〜。

11.19〜25日記

11.19月
朝から普通に労働。仕事中、熱湯を指にぶっかけてやけど。鈍臭いのでこういう地味なケガは日常茶飯事。夜、家でドミューンの家畜人ヤプー特集を見る。『家畜人ヤプー』は思春期16歳くらいのときに父親の本棚から見つけてこっそり読んだ記憶なんだけど、ひさしぶりに読み返したくなった。映画化の話が日本、海外問わず何回も巻き起こってはとん挫しているらしく、過去には中島貞夫からデビットリンチまで! すごい。現在は熊切和嘉監督が企画しているらしく、それは見たい! しかし実写で映像でやるとなると特殊美術がめちゃめちゃ大変であろう。それも含めて見たい。

11.20火
朝から普通に労働。労働中、お客さんに「ぼくも肘折ったんですよ」といって見せられた左肘にはなんとわたしと全く一緒の骨折手術痕がくっきりあって、全く同じ左肘だし、しかもその人、先日榎本さんがトイピアノバックに持ってた某バイク便の黄緑のリュックを持っていて、なにこれ運命?! ってなった(もちろんそんなことはゆってませんが)。というか、労働中、お客さんから普通にわたしの傷口丸見えなんやって発覚。なんの傷か、同じ目に遭った人ならわかるけどそれ以外の人にとったら意味わからないし結構グロいし、場合によっては食欲失せるかも、失せさせているかもしれない。労働終わってアイホンをみると、とてもうれしい、恐れ多いけどありがたいお仕事の依頼がきていて歓喜。わたし如きが仰せつかっていいのか、断った方がいいのか?とかちょっと不安に思ったけど、ありがたく受けさせていただくことに。生きていればたまにはいいこともあるものだね。今年で女の厄年(後厄)が終わる。いや〜なかなかきっつい厄まみれの一年であった。お祓い行かなかったせいかな。

11.21水
朝から洗濯をどばっと干して、病院へ行って今日もリハビリ。もうリハビリも佳境で、来月中にはリハビリ終了していいでしょうと話がまとまった。長かった〜という気がしているが、先生いわく、回復早い方ならしい。とはいえまだひじにはしっかり金属が入っているので、これ手術してとったあとにもまたリハビリしないといけないのか? と新たな不安が湧く。リハビリのあとそのまま渋谷に出て、HUMAXシネマでチケット買って、1時間ほど時間つぶしに人間関係でコーヒー。パソコン持ってきていたので小説の続きを書く。斜め前の席に、ねずみ講的な話をしているグループがいて、最初二人だったのが気づけば6人ぐらいになってて、何やらねずみ活動のチーム会議がはじまっていて、そっちに気を取られてしまい小説進まず。しかし喫茶店ってどこもねずみ講の温床となっておるのやなあ。時間になったので映画館に移動。映画『生きてるだけで、愛』を見た。趣里ちゃんが最低最悪などうしようもない恐ろしくめんどくさい女を演じており、しかし趣里ちゃんは小顔で華奢で超美人だからあまり説得力がなくてちょっと物足りなかった。趣里ちゃんは躁鬱で過眠症の役で、家で惰眠を貪っているシーンがたくさん出てくるんだけど、布団や散らかった部屋や着ている洋服などが全部可愛く、あ〜あんな家で眠り続けるとか最高やんけ、と思った。菅田将暉は引きの芝居もうまいんやな〜というのは『太陽』のときも思ったけど、今回もそうであった。原作の本谷有希子の小説ももう何年も前に読んだはずやけど、こんな話やったっけ? わたしは読んだ本をすぐに忘れてしまう。そのときおもしろい! と激しく思っても数年経ったら全く記憶から抜け落ちていたりする。一種の病気なんちゃうかと不安になるレベルで忘れる。一度読んだ本や見た映画を細かく記憶していられる人って、脳みそ天才やな〜と思う。まじで思う。帰りは良い天気でまだ明るかったので、意味もなく原宿まで明治通り沿いを歩いて帰った。途中、オシャンティな雑貨屋さんなどをひやかしたけど、驚くほど欲しい物がなにもなかった。こういう日もある。家に帰ってまた小説の続きをしこしこ書いた。

11.22木
朝から小説の続きを書く。書いてる時間より読み返して悩んでる時間の方が長いのでなかなか進まず。すっかり寒くなったので押し入れからコートを出すも臭かったので、クリーニング屋さんに持っていく。おばちゃんがとてもやさしくてかわいい人だったので和んだ。ポストを開けると、B學界の編集S水さんから資料が届いていた。さすがB芸S秋社、仕事が早い。夜は新宿シアターPOOにて、飯田華子さんの月例企画女の星座で物販お手伝い。今月はゲストが日比谷カタンさん。カタンさんとは何度もツーマンやコラボさせていただいているが、ひさしぶりにライブを拝見。ヅラを被り、カラコンをいれ、フードのついた長い真っ黒のドレスをお召しになったカタンさんはもはや人種も性別も飛び越えて何者か全くわからない(おしゃべりしていて、サスペリアテルーザだということになりました)。衣装に手がこんでいるアーティストって、だいたい中身がお粗末というか、衣装負けしてることが多いのだけど、カタンさんはその衣装どころの騒ぎではない凄まじいパホーマンスをされるので大尊敬している。本日もまことにすごかった。一曲ごとに物語があって(物語設定がまたいちいちやばい。例:赤軍あがりの男女が秋の京都を旅している情景をさだまさしの新曲として作りました、など)、一曲ずつ完成度の高い一人芝居を見たような充実感。そして第二部はそんなカタンさんと飯田さんとのコラボ。今回もまたすごいものを見た。カタンさんは劇伴音楽家としてもたいへんいい仕事をなさる。そしてセリフを言ってももっていく。もちろん飯田さんも負けていない。飯田さんが突然大きな声を出すシーンがここ何度かあるのだけど、いつもあの場面、胸がきゅうとなる。最後、フリートークで珍しくおふたりの素の部分がしっかり語られていて、こんなことを(結構どちらにもリスキーなこと)こんなに丁寧にしゃべるなんて、と思っていたらラストへ雪崩れ込む巧妙なトリックであった(なのであのトークが事実なのかどうかはわからないし、たぶん事実か嘘かは問題じゃない)。いや〜今回もやられた。こうやって飯田さんとカタンさん、ふたり並べて拝見していると、なんか本質的にこのふたりは似ているなあと思った。わたしの中で、どちらも一生敵わない天才化け物。ちなみに飯田さんのこのシリーズ、来年3月の最終回のゲストはなんとわたしです。1年スパンで繰り広げられてきた物語の、大事な最終回にお邪魔するのは恐れ多く緊張ですが、今からわくわく。

11.23金
朝から普通に労働。タッグを組んでいた同僚が風邪をひいていて、うつったらいややなあ〜とびびりながら仕事。風邪ひいてる相手と一緒にいるときって、相手に気づかれないように感染を予防するってなかなかむつかしいよね! 露骨に拒否するのも嫌味かなっておもうし、だけど絶対うつりたくないし! なんかいい方法あったら教えて欲しい。わたしは持病のせいでめちゃんこ免疫力が弱っちいので、もう、すぐうつるんである! これからの季節、ウイルス社会をサバイブするのは命がけ! なんとか息をとめるなどして仕事して帰って、家で明日のライブの練習&準備にいそしんで早めに寝た。

11.24土
早起きしてライブの準備。カシオトーンの電池残量に心配があったので電池を買いに行く。荷物の準備してたらなんやかんやでトートバックパンパンになってしまった。おひるに家を出て、いざ八丁堀。ひさしぶりの七針。入ると、まあ、いつの間にやらバックに真っ赤な幕がついていてとっても可愛い! テンションがあがる。いそいそと準備して、1時間の間にリハと会場設営。今日はちるこちゃんプロデュースイベントなので、可愛い飾りつけなどはちるこちゃんとアツ子さんにおまかせ。ちなみに衣装もちるこプロデュースで全身真っ赤なコーディネイトに頭飾りまでつけてもらいました。物販席にはアツ子さんのおいしいケーキと、謹製さきこけしが並び、可愛くて華やか賑やか。オープン寸前にトイレに行くと、なんと便器がレバー押しても引いても流れなくなってしまい、用を足したおしっこが残ったままの状態でみんなに助けを求める。アツ子さんがタンクを開けて直してくれた。そんな事件もあったけど無事開場。今日のイベント、告知はじめた当初は予約が全然こなくて、どうしようお見舞い会とかいって普通に箱代で赤字やんと泣いていたのだけど、ちるこちゃんがお友達をたくさん呼んでくれて、結果満員。一部はちるこちゃんと美月ちゃんと粛々と演奏。人に伴奏してもらうのっていいな〜という気持ちと、なんも楽器弾かずに前向いて歌うのは手持無沙汰で不安でいつも以上に緊張する!という気持ち。途中歌詞を間違えたりもしましたがなんとか終了し、二部はちるこちゃんと談話。トーク内容は、主にお客さんからの質問内容に答えていくシステムだったのだけど、普通って何? 変って何? メンヘラって何? 恋愛って? みたいな話をしたり、はたまたやっべえ喫茶店裏話をしたような。詳しくは書けませんので端折ります。なんやかんやで1時間くらい喋っていたかな? そして最後に二曲歌ってイベント終了。お見舞い箱にみなさん投げ銭や投げ土産など可愛い物をたくさんくださってうれしかったです。お菓子やぬいぐるみやボタンやオモチャなど。帰りは大きな紙袋がパンパンに。みなさん本当にありがとうございました。お見舞い会とかいっておきながら、もう腕はだいぶよくなっているので心配はいりません(企画が持ち上がったときはまだギブスで本当に何も出来なくて病んでいた)。企画してくれたちるこちゃん、演奏してくれた美月ちゃん、ケーキやさきこけし作ってくれたアツ子さん、七針さん、見に来てくださったみなさん、本当に本当にありがとうございました。この日のことは忘れません! 

11.25日
4時起きで労働へ。早朝は極寒なのでいちばん分厚いコートを着て出勤。三連休最終日、どたばたと忙しくよく働いた。乾燥で身体じゅうがかさかさで、特に手荒れがひどく、ついにアイホン指紋認証しなくなってしまった! これはめんどくさい! これ手荒れ治ったらまた認証してくれるのであろうか? 

11.12〜18日記

11.12月
朝から普通に労働。同僚Aくん(25歳フリーター)がなぜかご機嫌斜めだったので、下ネタをふったり、蛇口を勃たせてちんこ!とかゆったりしてご機嫌とるも失敗。矛先はわたしではなかったが、ものすごく陰険な言い方で厨房とやりあっていて、そや、この子京都出身やった!と思い出した。京都の子は嫌味が上手やわ〜としみじみ。そのほか特筆すべきことはなし。

11.13火
朝から久しぶりに東京地裁で裁判傍聴。痴情のもつれから、彼氏が彼女の体を果物ナイフ3本で計16カ所も滅多刺しにしてしまった殺人未遂の事件の裁判。被告はまだ未成年だから表記上はAとなっていたのだけど、弁護人がはっきりとハルキくんと繰り返し言ってしまっていて、ありゃありゃって感じだったけど、この彼女は風俗嬢で、彼氏は彼女が風俗やっていることに前々から不満を抱いており、とゆっていたが話を聞けば彼氏の方も風俗の客引きやスカウトをやっていたらしく、どっちもどっちやんって感じで、それより論点は彼氏のハルキくんは精神病をたくさん持っていて、発達障害ADHD、解離性人格障害自己愛性人格障害など、だから犯行当時に責任能力があったかどうかで、検察側と弁護側がやりあっている裁判であった。なんか病気の人はまあ本人がいちばんたいへんなんはわかるけど、とはゆえ人を刺してるのだからそこに情状酌量の余地はないんでは?と思ってしまった。ハルキくんはみたところバカリズムにちょっと似ている、色白のおぼっちゃんだった。裁判は午後にまで伸びていて、わたしは午後から病院だったので途中で退席して虎ノ門のいつもの病院。持病の診察と検査とお注射と、精神科の方で眠剤の処方をしてもらう。まあ、言っちゃなんやけど、わたしずっと精神病っちゃ精神病やしな〜、精神より肉体の病のが深いからあんまりメンヘラって感じじゃないけど。恥ずかしいはなし、もう18年くらい精神科通いをしている(途中やめてた時期もあるけどね)。病気なんかゆうたもん勝ちやでな!

11.14水
朝から普通に労働。月曜気がかりだったAくんは結局その後早退してしまったらしい。まあ、若いしご機嫌悪い日もあるわよね。今日は機嫌よく出勤してきてくれてよかった。仕事のあと夜は入谷へ、友人千絵ノムラさん主宰ビニヰルテアタアのお芝居『言問う処女』を観劇。ゲストが鳥肌実で、何を隠そうわたしは思春期どっぷり鳥肌実にはまった時期があって、演説CDは擦り切れるほど聴いてたから演説わりと空で言えるくらい覚えている。写真集まで持っている。そんな時期から17年くらいたった現在の鳥肌実さんは、やや恰幅がよくなって体型はお変わりになられたけど、華とカリスマっぷりはご健在で、出てきただけでオッとなる迫力。お太りになられたせいか、剽軽さがより一層引き出されていて笑えた。顔つきが鶴瓶に似ているなと発見した。劇は、千絵さんの好きなものが詰め込まれていて、ビニヰルテアタアの今までのオリジナル作品でいちばん千絵さんがのびのび生き生きしていて可愛く、いい劇だった。最後にだけ投入される東京ディスティニーランドさんがすごくいい仕事をしていて、なんか一瞬泣きそうになった。セリフのある芝居はしない!と宣言しておられるディスティニーさんが、綺麗な言葉を並べてふわふわと泡のように終わらせようとする作演出の千絵さんに、この芝居や千絵さんの在り方自体に真っ向から疑問をけしかけエンディングを壊しにかかるんだけど、一見ひどいことをしているようで実はすごく愛のある発言の嵐で、なんて美しいやりとりなんだ!とうるうるしてしまった。いいものを見たなぁーって感じ。終わってまっすぐ帰宅。入谷はわりと家が近くていい。

11.15木
朝イチから病院。今日は診察に入らないといけないので、8時すぎから並ぶ。オープン1時間前なのにすでに10人以上並んでいる。なんじゃこの病院。外に並んでいると極寒で、たかが病院のために何が悲しくてわたし並んでるの?骨折してるのに、とゆう気分になる。8時すぎから並んでも、順番がきたのは11時半。繁盛しすぎやろ。診察して、リハビリして、昼過ぎに帰宅。洗濯をし、午後はずっと家で探し物をしていた。5時間くらい探した。出てきたからよかったけど、おかげで部屋がめちゃくちゃに散らかってしまった。最近部屋が荒れている。夜、とある方からコントの台本が届く。これがまたヘンテコな台本でびっくり。演るのがたのしみ。

11.16金
朝から普通に労働。帰りに北千住によってちょっと買い物。スリーコインズにふらっと寄ったら野性爆弾くっきーのチェチェナちゃんマグカップが150円で売っていて、歓喜して購入。帰宅して、夜小説を書き始める。順序や構想を考えるのに時間がかかってなかなか筆は進まず。でも今回かなりマジだぜ。

11.17土
朝から小説の続きを書く書く。ひと段落して今日は午後から榎本さんが練習にくるので部屋のそうじ。我が家、収納しきらないものがあふれていてそろそろあかん。押し入れもう一個欲しい。切実。おひるから駅に榎本さんを迎えに行く。榎本さん、トイピアノをニューバックに入れて背負って登場。なんかバイク便の配達の人が背負う用のリュックらしいのやが、トイピアノ、鉄琴、リコーダーなどが全部綺麗に収納出来るなかなかいいかばんだった。色も黄緑で、イカす〜。我が家で、11/24のお見舞い会の練習をして、12/7のレテの曲も打ち合わせ。両日いい感じになりそうなのでみなさんぜひ来てね!練習のあとは、榎本さんが最近ハマっているという、カエルがゴキブリを食べるyoutube動画をふたりで鑑賞。カエルの動きが可愛くてふたりできゃっきゃとはしゃぐ。しかしこんな動画が10万再生とかされてるの、意外と世の中爬虫類や虫好き多いのかね〜。だって、カエルとゴキブリやで?あかん人は卒倒するやろね。いろんな意味で楽しい練習会だった。

11.18日
朝から普通に労働。しかし寒い。朝出勤前お風呂に入るんだけど、毎朝極寒すぎて死ぬ思い。6時台は外も寒くて電車待つのも寒い。まだ11月やのにこんな震えてて、わたし冬越せるんであろうか。。。日曜らしく忙しくよく働いた。